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御懺法講@大原三千院
天台声明の聖地、大原三千院(京都府京都市左京区)の御懺法講に参列する機会をいただきました。



古儀にのっとり宮中法会を再現した法要で、雅楽伴奏付きの声明の法会を体験するのは初めてでしたので、声明の旋律にどのように伴奏が付くのか興味津々で聴いていました。

その日は少し雨が降っていましたが、法会の前後に周辺を散策しました。バスを降りて、三千院に上がっていく道すがら、紅葉の緑色からうっすらと光が透けてとても綺麗でした。声明にちなんで呂川、律川と名付けられた二つの川に囲まれ、山の植物の種類も豊富で、歩いているだけで緑の力が身体に染み渡っていくようでした。
そして、三千院も、立ち寄った実光院も、庭園が本当に素晴らしかったです。屋内でお茶をいただきながら眺めていると、この世からあの世の世界を垣間見ているようで、庭園を美しく見せるのは日本家屋の大事な機能の一つなのだなと感じました。




実光院の庭に張っていたとても大きな蜘蛛の巣、綺麗。




勝林院の池の周り。せり出した枝に、白っぽい球体状のものがたくさんぶら下がっているのがわかりますか?モリアオガエルの卵だと教えてもらい、びっくりしました!以前「モリアオガエルを青森蛙と言いまちがった」という、藤井貞和氏の詩「青森蛙」に作曲したことがあります。




来迎院の五輪塔。





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 2016/05/31 19:17  この記事のURL  /  コメント(0)

明日再演の《Etudes W》について

明日、2010年から2013年にかけて作曲した二十五絃箏三面のための連作Etudesシリーズより《Etudes W》が再演されます。こちらが初演の映像です。

先日リハーサルで聴かせていただいたところ、初演に比べてぐんと解像度が高くなったようで、音の輪郭が活き活きとしていました。それからさらに弾き込んでくださっていることと思いますので、明日の演奏がとても楽しみです。

《Etudes W》は楽譜の書き方がちょっと変わっています。それまでのEtudesシリーズは普通に五線譜で書きましたが、この曲では、古典箏曲を記すのに用いられている縦譜を採用しました。数ページ写真を載せます。


日本語の文章と同じように縦書きで、右から左へと読んでいきます。1マスが四分音符1つ分です。数字や「斗」「乙」などの漢字が、どの絃を弾くかを表します。左手で絃を押してピッチを変える指示は「オ」「ヲ」で表されます。一般的な縦譜の書き方に加え、テンポや強弱記号を書き入れていますので、クレッシェンドやデクレッシェンドの松葉記号が、縦になっているのがご覧頂けると思います。
どのように楽譜を書くか、それは、作曲の思考の道筋に直接影響を及ぼします。なぜこの曲でこのような記譜を用いたのかは、以下にプログラムノートを載せますので、ぜひご一読ください。そして、まだチケットはあるそうですので、よかったら明日、ぜひ聴きにいらしてください!



毎回、新しい作品を書くときには、何か新しい挑戦を自分自身に課すようにしています。作品を書いていく中で自問自答を繰り返し、自ら課した問題にどうにか答えを出してやろう、突破してやろうとするエネルギーが、音楽に強度をもたらすと考えるからです。また、そうする事でしか、演奏してくださる方、聴いてくださる方に何かを問いかけ、新しい気づきをもたらす作品をつくる事はできないと思っています。

今作《Etudes W》での大きな挑戦は「縦譜で書く」という事でした。五線譜でなく、より古典的で箏という楽器に寄り添った記譜の方法で曲を書いてみたいと考えたのは、ある箏奏者の方に出会ったのがきっかけでした。その方は、落語に出てきそうな、まさに江戸のお箏の手習いの先生という印象で、現代音楽や西洋音楽にはあまり関わりがないようでした。「箏の曲も書きます」とお話ししたとき、「縦譜でお書きになるの?」と聞かれ、「いえ、主に五線譜です…」と答えると、その方は少しがっかりされたように見えました。その事が何だかとても気にかかり、ずっと心に引っかかり離れませんでした。やがて、きっと縦譜を通してでしか表現できない箏の音楽があるはずだ、それを少しでも身を以てわかりたい、その経験なしに箏の曲を書いていると言ってはいけないと思うようになりました。そういう経緯から、《Etudes W》では、古典箏曲でよく用いられる手のパターンをいくつか組み合わせ、唱歌を頭の中でとなえながら縦譜で書き、それでも、古典箏曲とは違う新しい音楽の姿を描けないかという事に挑戦しました。

五線譜から音を読み取るのに慣れきっている私がまず苦労したのは、縦譜で音を記しても、それが実際に鳴る音にすぐに変換できないという事でした。それでも、五線譜で作曲してから縦譜に書き直すのではこの挑戦に意味がなくなってしまうと思い、頑なに縦譜で考える事を続けました。私なりに古典箏曲の縦譜を勉強していくと、箏の調絃というのは非常に合理的で、 それが手と密接に関わり、縦譜のフォーマットをも成り立たせている事がわかってきました。あらかじめ《Etudes W》は1作目の《Etudes》と同じ調弦で書くと決めていましたが、数年前に自分が考えためちゃくちゃな調絃と折り合いをつけるのはなかなか大変で、ほうぼうの体で終止線を引き、なんとか形にする事ができました。縦譜で書いた事によってたくさんの発見があり、音楽を記譜するとはどういう事かを自らに問い直す機会となりました。以前、能管の唱歌をもとにフルートの作品を書いたときに、日本の音楽の譜面は、演奏した結果の音を表すのでなく、音を出す方法を記すものなのではと思ったのですが、それも改めて実感しました。

絃数の多い二十五絃箏に対して縦譜で書く事に本当に意味があるのか、それは、曲を書き終えた今も正直わからないのですが、私の書いた縦譜を同世代の演奏家たちがどう読み取るのか、それを聴くのが楽しみで仕方ありません。


25 strings-koto Revolucion Concert Vol.10
音と映像で辿る二十五絃箏の軌跡

2016年5月28日(土)
調布市せんがわ劇場 (東京都調布市仙川町1丁目21-5)
開場 15:30 / 開演 16:00
料金 / 一般前売2,000円、学生前売1,500円 (当日各500円増)
演奏 / [4plus] 木村麻耶、日原暢子、佐藤亜美 (二十五絃箏)
http://www.koto-4plus.com/20160528
ご予約・お問い合わせ / http://www.koto-4plus.com/contact/contact.php


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 2016/05/27 19:21  この記事のURL  /  コメント(0)

Apron Slacks






OVER APRON SLACKS, FUMIKA_UCHIDA
COTTEN RIB KNIT CREW-NECK TOP, SEA
METALIC GRAPHIC OPERA SHOES, pippichic
LUNCH BOX LEATHER BAG, Dholic






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 2016/05/17 18:40  この記事のURL  /  コメント(0)

Pink Coat





MAISON PINK TRANCH COAT, nanushka
TANG TANG PATCHWORK TEE, FUMIKA_UCHIDA
WIDE CROSS PANTS, Deuxieme Classe
STAN SMITH SNEAKERS, adidas
OTONA RANDSEL, Tsuchiya Kaban



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 2016/05/10 18:24  この記事のURL  /  コメント(0)

Profile
桑原ゆう (くわばら・ゆう)
桑原ゆう, Yu Kuwabara

作曲家。1984年12月7日生まれ。
2007年東京藝術大学音楽学部作曲科卒業、2009年同大学大学院音楽研究科(修士課程)修了。在学中より国内外の音楽祭、セミナー等に参加し作品発表を始め、Akademie Schloss Solitude (ドイツ)、武生国際音楽祭、impuls (オーストリア)、ミラノ国際博覧会、ロワイヨモン作曲講習会 “Voix nouvelles” (フランス)、ルツェルン音楽祭 (スイス)などで作品が取り上げられている。第74、75、78回日本音楽コンクール作曲部門入選。一部の作品は Edition Wunn (ドイツ)より出版されている。2009年度トーキョーワンダーサイト国内クリエーター制作交流プログラムに選抜され、トーキョーワンダーサイト青山クリエーター・イン・レジデンスに滞在して活動。
近年は声明や民俗芸能等の取材を重ね、それらを扱う作品を精力的に発表、また、同世代の演奏家と立ち上げた「淡座」で古今亭志ん輔氏との公演を重ねるなど、日本の音と言葉を源流から探り、文化の古今と東西をつなぐことを主なテーマに創作を展開している。他、NHKラジオドラマ、ファッションブランドのランウェイショーなどの音楽を作曲し、様々な分野と交流して創作活動を行う。池田雅延、茂木健一郎の両氏による、小林秀雄を学ぶ『池田塾』1期生。

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随筆「音楽の起りと歌の起り」
小林秀雄に学ぶ塾 同人誌「好・信・楽」創刊号 (2017年6月号) 掲載

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<今後の作品発表予定>
2017.07.07-16, Bobbio (Piacenza), Italy
Divertimento Ensemble International Workshop for Young Composers V edizione

2017.07.15 (Sat) 21:00-22:30, Auditorium Santa Chiara, Bobbio (Piacenza), Italy
十の聲 (2017) 世界初演
I concerti dell’International Workshop for Young Composers
Divertimento Ensemble, Sandro Gorli (cond)
詳細はこちら

2017.07.24 (月) 19:30開演 @六本木クラップス (東京都港区六本木3-16-33 青葉六本木ビルB1)
Bill Evans《Waltz for Debby》/ Jimi Hendrix《Purple Haze》(2017) 委嘱編曲・世界初演
音和座
演奏 / 邦楽ゾリスデン [吉澤延隆 (箏)、福田智久山 (尺八)、本條秀慈郎 (三味線)、前川智世 (箏)]

2017.08.12-28, Luzern, Switzerland
LUCERNE FESTIVAL ACADEMY Composer Seminar

2017.08.19 (土) 19:00開演 @東京アートミュージアム (調布市仙川町1-25-1)
二つの聲 (2017) 委嘱新作・世界初演
うつろひの花 / ソプラノトランペットと笙のバージョンによる (2014)
東野珠実・曽我部清典デュオ「真夏の夜の星筐」
演奏 / 東野珠実 (笙)、曽我部清典 (トランペット、ゼフュロス)
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2017.07.26 (Sat) 15:00-16:30, KKL Luzern, Lucerne Hall, Luzern, Switzerland
影も溜らず (2017) 世界初演
Identities 5 | Ensemble of Lucerne Festival Alumni
Lucerne Festival Academy Composer Seminar Performance
Ensemble of LUCERNE FESTIVAL ALUMNI, Yutaka Shimoda (solo vn), Johanna Malangre (cond)
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2017.08.30 (Wed) 21:00-, RADIO SRF 2 Kultur NEUE MUSIK IM KONZERT
《影も溜らず》ラジオ放送
Werkschau des《Composer Seminar》
詳細はこちら

2017.09.16 (土) 17:00開演 @市田邸 (東京都台東区上野桜木1-6-2)
セレナード (2017) 世界初演
かたち、あや、あるいはすがた (2017)
Rush《ホケトゥス風ライムライト》(2016) 編曲
作曲者不詳《おいらが、小っちゃな餓鬼の頃》(2017) 編曲
〜新秋の市田邸で、『“げん”結び―音楽と文学―』を愉しむ!〜「十二夜、あるいは、タイムトラベル!?」
演奏 / 柴田友樹 (朗読)、市川泰明 (テノール)、佐藤翔 (チェロ)
主催 / NPO法人たいとう歴史都市研究会
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2017.09.25 (月) 18:00-19:00, NHK-FM横浜放送局
NHKFM横浜放送局「横浜サウンド☆クルーズ」出演
バックステージツアー〜音楽堂・県民ホール〜
FM横浜81.9MHz、小田原83.5MHz
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2017.09.39 (土) 14:30開演 @公演通りクラシックス (東京都渋谷区宇田川町19-5 東京山手教会B1F)
George Gershwin《I Got Rhythm》(2017) 委嘱編曲・世界初演
眞美子とゆかいな仲間達 vol.3『Trioでおくる 紺碧のとき』
演奏 / 寺井真美子 (ピアノ)、佐藤翔 (チェロ)、齋藤綾乃 (打楽器)
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2017.11.02 (Sat) 19:30-21:00, French Parlor, Founders Hall, USD: University of San Diego, U.S.
Mystische Miniature (2017) 委嘱新作・世界初演
New Musical Geographies II
Christopher Adler (khaen)
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2017.11.04 (土) 15:00開演、14:30よりプレトーク @神奈川県立音楽堂 (神奈川県横浜市西区紅葉ヶ丘9-2)
月の光言 (2017) 委嘱新作・世界初演
神奈川県立音楽堂・伝統音楽シリーズ 聲明「月の光言(こうごん)」
出演 / 声明の会・千年の聲 (迦陵頻伽聲明研究会と七聲会による)
構成・演出 / 田村博巳
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2017.11.05 (日) 15:00開演 @ノワ・アコルデ音楽アートサロン (大阪府豊中市服部本町2-5-24)
三つの聲 (2016) 関西初演
ルツェルン音楽祭アカデミーメンバーの演奏で聴く 〜スウェーデンと日本の未来のクラシック音楽〜
演奏 / レン・アンサンブル | Paula Hedvall (ヴァイオリン)、桑原香矢 (ヴィオラ)、大西泰徳 (チェロ)
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2017.11.18 (土) 13:30開演 @東京国立博物館内応挙館 (東京都台東区上野公園13-9)
もみぢつゝ (2017) 委嘱新作・世界初演
音和座「もみじして」
演奏 / 宮田まゆみ (笙)、本條秀慈郎 (三味線)
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2017.11.18 (土) 15:00開演 @京都市立芸術大学 大学会館ホール (京都市西京区大枝沓掛町13-6)
三つの聲 (2016)
パウラ・ヘドヴァル 北欧の作曲家とヴァイオリン現代奏法レクチャー&コンサート
演奏 / レン・アンサンブル | Paula Hedvall (ヴァイオリン)、桑原香矢 (ヴィオラ)、西村まなみ (チェロ)
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2017.12.22 (金) 19:00開演 @新宿FACE (東京都新宿区歌舞伎町1-20-1 ヒューマックスパビリオン新宿歌舞伎町7F)
Moon Spell (2017) 委嘱新作・世界初演
アンサンブル室町 in 歌舞伎町!ー祝10周年ー
演奏 / アンサンブル室町
詳細はこちら



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