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AFWT レビュー4 東京を担う者たち
今回は、「AT TOKYO」の大物デザイナー、認知度の高い商業系ブランドによって、大きな盛り上がりを見せました。しかし、常連の海外進出や、ショーから展示会への変更など、中堅不在という感じでもありました。東京のファッションウィークらしいプレイヤーが減り、将来的に不安が残ったとも言えます。
HYKE(ハイク)matohu(まとふ)MIKIOSAKABE(ミキオサカべ)G.V.G.V(ジーヴィージーヴィー)と同等、もしくはこれらに次ぐクラスのブランドが欲しいところです。

そこで、将来中堅に伸びそうなデザイナーたちに期待が集まります。若者の合同ショー「東京ニューエイジ」出身のAKIKOAOKI(アキコ アオキ)RYOTAMURAKAMI(リョウタ ムラカミ)や、YOHEI OHNO (ヨウヘイオオノ)5 Knot(ファイブ ノット)MURRAL(ミューラル)、そして今回初参加であるENHANCE(エンハンス)らのショーが高い評価を得ました。彼らは、まだセレクトショップへの卸という小規模のブランドですが、これらがショップを持てるぐらいの力を持てるようになると、東京ファッションウィークに厚みが出てくると思います。

ファッションキャピタルの条件としては、その都市を表すファッションがあるかというのが重要なポイントです。東京はこれまで、アヴァンギャルド、裏原系ストリート、原宿系POP、渋谷ギャルなど様々なファッションを生んできました。それらは、ストリートから生まれたものが多いのですが、東京がアジアのファッションキャピタルとしてあり続けるためには、海外に進出した大物デザイナーを下支えする東京モードのデザイナーたちも必要であるの感じる次第です。


(RYOTA MURAKAMI)

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 2017/10/30 17:10  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

AFWT レビュー3 東京メンズトレンド
今回のアマゾンファッションウィーク東京は、メンズブランドのショーが少なかったのが特徴です。有望なデザイナーがヨーロッパに発表の場を移していること、10月中旬に受注をするのではメンズとしては遅いこと、などがその要因かと思われます。

その中で、メンズルックを発表したのは、「AT TOKYO」のTAKAHIROMIYASHITATheSoloist.(タカヒロミヤシタザソロイスト) とBlackEyePatch(ブラックアイパッチ)、DRESSEDUNDRESSED(ドレスアンドレスド)、junhashimoto(ジュンハシモト)、ACUOD by CHANU(アクオド バイ チャヌ)
、COTE MER(コート メール)、DISCOVERED(ディスカバード)、MUZE / PARADOX TOKYO(ミューズ/パラドックストウキョウ)、FORTUNA Tokyo(フォーチュナトウキョウ)、D-VEC(ディーベック)、HARE(ハレ)、GLOBAL WORK(グローバル ワーク)、UNITED TOKYO(ユナイテッドトウキョウ)など。TOGA(トーガ)もメンズモデルを登場させました。

これらをファッションタイプで分けると、モードのTAKAHIROMIYASHITATheSoloist.、DRESSEDUNDRESSED、TOGA、ストリートカルチャーのDISCOVERED、ACUOD by CHANU、COTE MER、MUZE / PARADOX TOKYO、トレンドミックスのjunhashimoto、HARE、GLOBAL WORK、UNITED TOKYOとなります。


(TAKAHIROMIYASHITATheSoloist)

このジャンルごとに見るとトレンドが見えてきます。まずはモードでは、メンズ側から見たクロスジェンダー、「メンズフェミニティー」があげられます。フェミニン要素をメンズ服に入れるというもので、レースシャツ、シアー素材やリボンなどを取り入れたTAKAHIROMIYASHITATheSoloist.がその代表ですが、元々性差のないコレクションを得意とするDRESSEDUNDRESSED、ウィメンズデザインをメンズに着せたTOGAなどと相まって、この流れを濃くしています。


(DISCOVERED)

ストリートは、クリーンやスポーツ、ユースなどのトレンド要素も見られますが、バッドでデコラティブなストリートが依然として強く、東京メンズのローカル特性とも言えそうです。

ワールドトレンドを上手くすくったのが商業系ブランドたち。ヨーロッパのショーなどを見ていると既視感のあるものが多いのも事実ですが、日本の男性にトレンドを編集して提案するという、リアルクローズブランドとしての立ち位置としては至極当然かもしれません。ワールドトレンドが日本のマーケットにどのように編集されて変形するのかを目の当たりにできました。


(HARE)

国際競争力があるという東京メンズ。しかし、送り手の多くは小さなブランドたちですから、見せるだけになりそうな10月でのショーは負担が大きいのかもしれません。特別なプロジェクト「AT TOKYO」や商業系ブランドの参加がなかったら、本当に少なかったでしょう。6月のメンズウィークシーズン直後にあたる7月あたりに受け皿が必要なのかもしれません。

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 2017/10/30 09:40  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

AFWT18SSレビュー2 商業系ブランド参加がもたらしたもの
今回のアマゾンファッションウィーク東京では、「AT TOKYO」と並び、商業系ブランドの参加も目玉でしょう。アダストリアの「HARE(ハレ)」と「GLOBAL WORK(グローバル ワーク)」、トウキョウベースの「UNITED TOKYO(ユナイテッドトウキョウ)」が、ランウェイショーを行いました。

これまでも、ウィーゴーの「WC」、アーバンリサーチの「KBF」、アバハウスの「5351POUR LES HOMMES(5351プール・オム)」、ピーチジョンの「PEACH JOHN」 などがショーをやってきましたし、海外でもロンドンでは「TOP SHOP」、NYでは「BANANA REPUBRIC」や「J Crew」もショーを行っていますし、特段珍しいことではないかもしません。

しかし、今回のファッションウィークはこれまでとはちょっと違っていたように思います。これまでは、商業ブランドがファッションウィークでショーをやることで、どこか「格上げ」のようなイメージでした。スタリングやルックを磨き上げたり、ガールズコレクションとの差異化を見せたり、イメージアップのためにやっているという感じだったと思います。

これに対し、今回の3つのショーは、格上げするとともに、したたかにファッションウィークを「売り」の点で利用しているように思います。「HARE」は、ショーに携わったクリエーターをハブにしてNYメンズ「ロバートゲラー」とのコラボを実現、またショーピースの一部を店頭に展示したり、WEBで予約してたりする取り組みを実施。顧客を大勢招いた「UNITED TOKYO」は、絵型を配ってショーと同会場で、受注会を開きました。

そして、演出やスタイリングも優れもの。「GLOBAL WORK」のスタイリングは、顧客の共感を招くというレベルではなく、業界人もときめかせるほど。こざっぱりとした普段着をスタイリングで何段階も格上げしました。「UNITED TOKYO」は東京の風景の映像を背景にクールなスタリングで魅せました。

商業系ブランドのファッションウィーク参加により、消費者が参加して会場は盛り上がりました。それだけでなく、リアルクローズのランクアップ提案で、東京ファッションの多様性を訴求、クリエーターたちにも新たなチャンスを生んだように思います。そして、ガールズイベントとは別に、ファッションウィークを新たなプラットホームするという新たなカタチを生んだと言えるでしょう。



(写真 グローバルワーク)

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 2017/10/28 15:49  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

AFWT18SS レビュー1 AT TOKYO

10月16日から21日まで行われた「2018年春夏 アマゾンファッションウィーク東京」。その振り返りを4本に分けてお伝えしたいと思います。

まずは、アマゾンファッションが行った プロジェクト「AT TOKYO」。サカイとアンダーカバーのジョイントショー「10.20 SACAI / UNDERCOVER」、ロンドンからの凱旋ショー「TOGA」、ナンバーナインの創業デザイナーである宮下貴裕が手がける「TAKAHIROMIYASHITA THE SOLOIST.」、伸び盛りのストリートブランド「BLACKEYEPATCH」がショーを行いました。同プロジェクトは「新しいファッションのハブになる」ことをミッションにスタート。ローンチした先シーズンは、「GROWING PAINS」 、「BEDWIN & THE HEARTBREAKERS」、「HOUSE_COMMUNEN」がショーを開催。伸び盛りのブランドにスポットをあてたようなセレクトだったのですが、今シーズンは大物を招聘。「大物不在」と言われ続けたきた、東京のファッションウィークを盛り上げました。

大物たちだけに、ショー会場の趣向を凝らしました。「10.20 SACAI / UNDERCOVER」は、かつての東京コレクションのメイン会場だった外苑前の聖徳記念絵画館前に、「TAKAHIROMIYASHITA THE SOLOIST.」は秩父宮ラグビー場に特設テントを設置。「TOGA」は国立新美術館で華麗に、「BLACKEYEPATCH」は、松濤の能楽堂跡で発表。海外のコレクションに負けずとも劣らない大きなショーを開催しました。


(Courtesy of SACAI)

「10.20 SACAI / UNDERCOVER」、「TOGA」は、リピートショーながらスタイリングや演出を変えており、先に発表されたショーと比較するのも楽しみの一つ。「10.20 SACAI / UNDERCOVER」、はショー会場の左右別々に登場し、サカイは巨大なディスプレイの映像を、アンダーカバーは真紅のビロードの幕を背景にショーを進行。フィナーレ、正面にアンダーカバーの、背景はサカイのメッセージが書かれたピースでパレードしました。「TOGA」はメンズモデルも多用。マニッシュなウィメンズ、フェミニンなメンズがシンクロし、クロスジェンダーな世界を繰り広げました。


(写真TOGA Photo by Ko Tsuchiya)

東京のメンズモードのセレビリティたちが見守った「TAKAHIROMIYASHITA THE SOLOIST.」は、パリのショールームやルックブックで紹介したピースやスタイリングをさらにデフォルメ。独自の世界観を堪能することができました。

(写真TAKAHIROMIYASHITA THE SOLOIST. Photo by Ko Tsuchiya)

「BLACKEYEPATCH」は、能の舞台にバイクやスケートボードを走らせるという度肝を抜く演出。服そのものでなく、それを取り巻く空気やメッセージこそがファッションでありカルチャーであることを印象づけました。


(写真BLACKEYEPATCH Photo by Ko Tsuchiya)

こうなると次回が楽しみになるというもの。期待が高まるだけに、さらに大きな仕掛けを期待したいものです。


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 2017/10/24 12:32  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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山中 健(やまなか たける)
ファッションビジネスコンサルタント
大手百貨店、外資系ブランド、大手経営コンサルタント会社を経て、ファッションビジネスコンサルタントとして独立。アパレル業界を中心に、ライフスタイルショップ、百貨店、SCなど幅広い業態に対しマーケティングやMD、リテール、海外進出のコンサルティングを手掛ける。トレンド分析、市場調査、戦略策定などのマクロなテーマから、個店支援、研修などの現場へのブレイクダウンまで様々なテーマのコンサルティングに対応可能。

また、欧米、アジア、国内のコレクション取材やファッションマーケット調査を数多く行っており、国内外のファッションビジネスの動向を語ることができる貴重な存在として注目されている。

2009年にアパレルウェブコンサルティングファーム主席研究員、2011年にアパレルウェブ編集長就任。

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