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自店でポップアップ
ポップアップという言葉もすっかりと日本に馴染みました。

多くは、百貨店やセレクトショップ内の一部に期間限定店舗を設けることを指しますが、それとは違う概念でのポップアップを知りました。

ラグジュアリーなレザーグッズブランド、ヴァレクストラの取り組みです。ミラノの本店で、新テーマのポップアップをしたのです。そのプレスビューがミラノメンズ期間中に行われたのでお邪魔しました。

NY拠点の建築スタジオ、スナーキチャーと組んで、店内を真っ白でアーティスティックな空間にしました。1年間の限定だそうで、この前は別のアーティストとポップアップしており、同ブランドにとってはポップアップ第二弾です。平たく言えば、1年間限定の模様替えですが、商品もコンセプトに合わせて白のみを陳列です。アーティストとのコラボをポップアップしたというアプローチでしょう。

この手法、なかなか新しいのではないでしょうか。大型店でなく中小型店でも大胆なポップアップができるという点、そしてアートとの結びつきが強くなっているファッションだからこそという点が。

改装前のトライアルにも使用できるアプローチです。





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 2017/02/28 19:40  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

セルフリッジの売場分類変化
私は、「MDは分類で始まり、分類で終わる」と前職時代に叩きこまれ、この視点で売場を見続けてきました。

マクロな視点で見ると、アイテム別の「分類志向」からアイテムミックスの「編集志向」へと変化をしています。しかし、それは、「分類志向」と「編集志向」の間を行ったり、来たりするのです。

今回、ロンドンやミラノ、パリのラグジュアリー百貨店を見ていくと、「分類志向」が強くなっているようです。

その代表が、セルフリッジの改装したグランドフロアにあるラグジュアリーなバッグ・アクセサリー売場です。

ここは、以前はH&MやMONKI、香港ITなどが集積するヤングカジュアルの売場でした。ブランド別編成で、それぞれがトータルでファッションを提案する売場です。

そして、今回は、グッチ、ジミー・チュウ、クロムハーツなど、ビッグメゾンのバッグやSLG(革小物)を集めた、ラグジュアリーなブランド別平場です。もちろん、ファションフロアにはそのブランドのウエアを販売しています。

新宿伊勢丹やパリのプランタンも同じ手法でやっていますが、セルフリッジもその手法を取り入れています。

この背景には、2つの狙いがあるのではないかと思います。1つは観光客対応。アジアや中近東、アフリカの富裕層が買うラグジュアリーブランドたち。しかし、彼の多くはファションではなく、バッグやSLGを買います。これらの層への利便性を図ったのでしょう。

もう一つが編集志向のあり方の見直し。編集志向の売場は、見た目は美しいですが、やはり買上率が落ちます。一定の商品アイテム数をしっかりと集めて、アイテムパワーを発揮することが大事です。強いアイテムを一定の量で束ねて、そのアイテム別売場をさらに編集力を持って束ねるというのが、今の時流のようです。





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 2017/02/25 11:40  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

Le BHV から学ぶ事
先月のヨーロッパ出張でショップリサーチが感じたとことを、何回かに分けて書きたいと思います。これは、昨年の夏に行ったNYでも感じたことですが、ファッション系は小売の中堅どころに新鮮さがありません。地元客のファッション消費の減退、EC消費の高まりによるリアル店舗の存在感の低下、グローバル化における業態・取り扱いブランド・商品の同質化などが要因でしょう。個店はその規模に合わせた工夫が見られますが、不特定多数を相手にし、資金も溢れるばかりには用意できない中堅の苦しさが伝わる事が多いのです。

一方、ラグジュアリー系コングロマリットは、必死に新しいことを行いファッション、ムーブメント、ライフスタイルを提案しています。彼らの事例から学ぶことはまだまだ多いのです。

この、BHV(ベー・アッシュ・ベー)もその一つです。「Bazar de l'Hotel de Ville」というのがもともとの名前。パリ市民にとってのレトロ感漂う住関連デパートでした。ギャラリーラファイエットの傘下に入り、少しずつ変革していき、今はコンテンポラリーなライフスタイルデパートメントストアへと大変身をしています。




名前も「LE BHV MALAIS」とし、店を構えている「マレエリア」のライフスタイルを具現化するという取り組みをしています。

マレエリアといえば、ファション、アート、サブカルチャー、住民や来街者の多様性が特徴。「アーティスティックでファッショナブルなライフスタイル」を感じさせる編集と店内演出が魅力です。

もともと得意であったDIYやホームユースな家庭用品などは、地下鉄直結の地下と最上階に移転させ、館の大部分はパーソナルユースな家庭用品とインテリア、フードなどをミックスさせたフロア別MDを組んでいます。



日本では中高級百貨店やショッピングセンターのファッション比率を下げていますが、この事例はその逆パターン。住関連品の比率をさげて、ファッション比率を上げています。

どんなファッションを提案しているかというと、オスマンのギャラリーラファイエット本店ときちんと差異化。コンテンポラリーグレード(amiやギャルソンのPocket、ポロ、アンソロボロジー)ぐらいが最上級です。ブランドもヨーロッパのラグジュアリーではなく、アメリカやイギリスなどのポピュラーブランドを取り扱っています。



そして、この事例で学ぶべきことは、リアル店舗だけでなくウェブもそして周辺エリアもコンセプトに基づいてイメージを整えていること。

ウェブサイトは、オリジナルコンテンツも充実してハイセンスなエリアガイドのサイトのよう。

パリのゲイストリートとして有名であるアルシーブ通りには、ジバンシィやグッチ、ヴァレンティノのメンズストアが軒を連ねるようになっています。その合間には、ヘルシー&スローなフードやコスメの店の集まるように。以前は、昼はしょぼく、夜は危なっかしい雰囲気だったのが、歩いて回りたい通りに変わっています。





例えるなら、新宿3丁目駅近くの世界堂を三越伊勢丹が買って、そこにギャルソンやアミがテナントとして入居し、新宿2丁目にジバンシィやグッチ、ヴァレンティノのメンズストアが軒を連ねる。。。。そのような衝撃です。前に、BHVに行ったことがある人は、まさに驚愕でしょう。

この事例、私はファション業界にとっては好事例ではないかと思っています。非ファッションチャネルに参入し、自社ブランドと編集する。そんな可能性を感じるのです。

チャネルと業態と業界がスクランブル状になる。すぐにそういう店や事例が日本で生まれてくるのではないでしょうか。

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 2017/02/21 18:13  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

テッドの東京マシン
テッドベーカーが、表参道店を移転オープンしました。以前は、表参道ヒルズの表参道側お隣でした。店頭に設置してある動く犬のぬいぐるみが目印の、ブリティッシュユーモア 溢れるほっこりする店でした。

新店は、キャットストリート沿いでラルフローレンの裏手あたりです。コンセプトは「Ted's Tokyo Machine」(テッドの東京マシン)。常に最先端のテクノロジーを追求する日本からインスピレーションを受けてのコンセプトだそうです。



私は、一足先に昨晩のオープニングレセプションに行ってみました。なるほど、地下1Fから3Fの三層の店内を見て回るとそのような仕掛けがあちらこちらに。ロボットのアート、ワイヤー、ライトボックスを纏った店内でした。





このような桜と電線を合体した大きなサイネージも。

テッドベーカーというと本国イギリスだけでなく、アジアでの存在感が強くなっています。エリートらしい、ファインカジュアルは、地元のホワイトカラーに支持されています。「育ちが良い」「豊か」「洗練」というのはアジア各国で魅力的に映るようです。

一方、日本では、それらがちょっとマチュアな方向に作用しているような気もしていました。しかし、この新店はそれを払拭するようなフレッシュさを感じます。新たな客層を、取り込むこと可能になったと言えるでしょう。



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 2017/02/17 17:55  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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山中 健(やまなか たける)
ファッションビジネスコンサルタント
大手百貨店、外資系ブランド、大手経営コンサルタント会社を経て、ファッションビジネスコンサルタントとして独立。アパレル業界を中心に、ライフスタイルショップ、百貨店、SCなど幅広い業態に対しマーケティングやMD、リテール、海外進出のコンサルティングを手掛ける。トレンド分析、市場調査、戦略策定などのマクロなテーマから、個店支援、研修などの現場へのブレイクダウンまで様々なテーマのコンサルティングに対応可能。

また、欧米、アジア、国内のコレクション取材やファッションマーケット調査を数多く行っており、国内外のファッションビジネスの動向を語ることができる貴重な存在として注目されている。

2009年にアパレルウェブコンサルティングファーム主席研究員、2011年にアパレルウェブ編集長就任。

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