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17SSメンズコレ ランウェイではタックパンツはもはや基本
15年春夏メンズコレからランウェイから増えたツータック。17年春夏メンズコレのランウェイでは、タックパンツはもはや基本と思えるほど、多かったです。決してアヴァンギャルドなものでなく、落ち感のあるレイヤードやフリュイドシルエットなどのボトムスに自然と馴染む感じで登場しています。

この背景には、60年代のスラックスをキーとしたクラッシックなカジュアルルックが増えたことがあります。トップトレンドのユースファッションとは違って、もう少し落ち着いた大人っぽく洗練されたルックに組みいれられています。

アミ アレクサンドル マティッシュ(AMI ALEXANDRE MATTIUSSI)は、まさしくツータックパンツがキーアイテム。ドレープのきいた、ワンクッションのスラックスが数多く登場します。洗練されたシックなルックが持ち味のオフィシン ジェネラール(OFFICINE GENERALE)は、たっぷりとしたツータックパンツの他、ハーレムパンツの裾を細めにしたような逆三角形パンツが印象的。タックが入っていなくても、腰周りはゆったりしているものが多くなっています。細身のパンツは、ジーンズ以外では、ほぼ見かけませんでした。

高感度な若者マーケットで終わる可能性もありますが、おしゃれな大人男性にも広がれば、買い替え需要が起き、大きな商機になるかもしれません。

◆アミ アレクサンドル マティッシュ(AMI ALEXANDRE MATTIUSSI)



◆オフィシン ジェネラール(OFFICINE GENERALE)


via COLLECTION by Apparel Web

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 2016/06/30 19:12  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

17SSメンズコレ “落ち感”レイヤード
17SSのメンズコレクションで、キーワードとなるのが”落ち感”レイヤードです。ストリートやミックスがロングトレンドとなっていますが、17SSは縦にストンと落ちるようなシルエットや素材が新鮮です。メインの素材トレンドは、麻やざっくり編みのニットなど、シャリ感のあるものですが、その中に”落ち感”レイヤードが裏トレンドとしてあるように思います。

パリメンズデビューを果たした「ファセタッズム」は、ロングジレやトップスをキーにレイヤードルックを見せました。ピッティでショーを行った現地で人気の「ルチオ・ バノッティ」は、アシンメトリーや和モダンフィーリングをまとったルックを発表。人気上昇中のブランド「OAMC」はビッグシルエットと精緻なレイヤードを両立しましたが、それを叶えたのは、やはり落ち感だと思います。このように、伸び盛りの注目ブランドはどれも落ち感を大事にしています。

この落ち感により、ストリートカジュアルが、洗練されたモードストリートに格上げされた感があります。ルックのインパクトだけでなく、オーラーも手にいれたこの流れ。ウィメンズトレンドからきたものかと思います。これがメンズマーケットにどのように広がっていくのか注意深く見ていきたいところです。

OAMC



ルチオ・ バノッティ

(Photo by Ko Tsuchiya / via COLLECTION by Apparel Web)

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 2016/06/30 14:40  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

17SSメンズコレ ユースファッション拡大
メンズコレの取材を終え、さきほど帰国しました。期間中は、コレクションのレポート作成(私が作成したレポートはこちらから)に追われ、こちらのブログを書くことができなかったので、メンズコレを感じた事を書いていきます。

パリメンズのエチュードで、席をとなりあわせた方がこう仰っていました。「メンズコレは3年ぶりですが、とても変わりましたね。前はスーツばかり。今シーズンは、若々しいエネルギーを感じます。」と。

今シーズンは、目玉ブランドのメンズコレクション不参加が目立ち、新しく強烈なテーマがなかったため、毎シーズン取材をしているジャーナリストの間には、失望感が広がっていました。しかし、この方が仰ってたように、振り返って考えてみると「ユースファッション」のエネルギーが拡大したシーズンだと思います。先シーズンから、「ユースファッション」にスポットライトがあったっていました。しかし、今シーズンはそれが増えています。私がコレクションレポートを書く時に使うキーワードに「ユース」「若者」というもの多かったように思います。

先シーズン、ニューウェイヴとスケーターをかけあわたルックを発表したディオールはそれをさらに進化させました。ラグジュアリーストリートの牽引役だったケンゾーは、ここ数シーズン、大人な感じになっていましたが、今シーズンは、若者のクラビングをテーマに、若さを取り戻しました。ピッティでゲストデザイナーとしてショーを行ったゴーシャ ラブチンスキー、パリメンズ新興のエチュード、ミラノのコンテンポラリーブランドMSGM、マルセロブロンやオフホワイトなどなど・・・。ユースファッションにフォーカスしたり、ユースカルチャーから生まれたりした、ブランドは数えきれないほどかもしれません。

ファッションのサブカル化、ニッチ化がその背景にあるのだと思います。ファッション価値観の二極化に対応した現象といえるでしょう。


ピッティで行われたゴーシャ・ラブチンスキーのショー(Photo by Ko Tsuchiya / via COLLECTION by Apparel Web)
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 2016/06/28 23:46  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

日本版ライフスタイルセンター「枚方T-SITE」
大阪・枚方にある枚方T-SITEに行ってきました。代官山や二子玉川のような都心上澄み掬いのようなパッケージでなく。小商圏型業態で構成されています、小商圏型業態とは、ロードサイドや地元商店街などで成立するようなものです。ファミリーレストラン、ファストフード、眼鏡店、洋品店、カメラ店、化粧品店、美容院、銀行など。カテゴリーキラーとの競合を経て、少なくなってきたものばかりですね。それらを感度アップさせて集約したパッケージが「T--SITE」です。小商圏業態をグレードアップして中商圏で勝負するという戦略が見えます。

店内の特徴は、シームレスにテナントミックスさせている点。編集平場がつらなっているようにも思え、「ライフスタイル百貨店」というコンセプトを感じさせます。「さまざまな編集平場を蔦屋書店の書籍たちが包み込む」、そんなアトモスフィアが漂っており、歩いているだけで豊かな気持ちになります。

魅力は、1Fの食のゾーン。食材の豊かさ、レストランから流れる美味しそうなに匂い、賑わいとスタッフたちが作り出すシズル感。「イータリー」を思わせます。日本の「イータリー」は、日本っぽい生真面目さでパッケージされてしまっているので、エンターテイメント性が少ないのですが、ミラノやNYの「イータリー」は食のカルチャーエンターテインメント。これに近い楽しさが、ここ枚方T-SITEにはあります。

そして、我らが業界のファッション商材はというと、ほんの少し。子供服が2店舗とレディースブティックが1店舗、カバンが1店舗、靴下専門店が1店舗という感じです。やはり、小〜中商圏のライフスタイルでは、ファッションは主役ではなくなったのでしょう。

「枚方T-SITE」を見て感じたのは、米国で生まれた「ライフスタイルセンター」というSCパッケージが日本版として誕生したのだということです。

「ライフスタイルセンター」は、今から10年ほど前、SC業界でもてはやされた言葉です。当時の米国では、無味乾燥な大型のエンクローズド(屋根のある)ショッピングセンターが行き詰まりを見せていました。そこで、生まれたのが「ライフスタイルセンター」という考え方です。「ライフスタイルセンター」とは、「高額所得者の生活に密着」「非ファッション商材で構成」「地域の交流」をキーワードとしたコミュニティ型SC(中型SC)とされていました。

日本でも「街づくり3法」により、郊外に巨大モールができなくなった2007年前後に、純郊外型SCとして注目されました。日本版としては、東京・立川に東神開発がつくった「若葉ケヤキモール」がその始まりです。しかし、立地と業種構成に無理があり、その後は話題になりませんでした。その後、駅ビルがライフスタイル提案に乗り出し、ららぽーとなども地域コミュニティの交流を提案するなど、うっすらと広がりを見せてきました。そして、「T-SITE」が誕生。既存の商業デベロッパーが抱く「坪効率」の呪縛がないため、トライアルを次々と行い、SC業界に風穴を開けつつあります。

しかし、この「枚方T-SITE」に課題がない訳ではありません。やはり商圏特性からすると、ボリューム・質ともに、背伸びパッケージです。「商圏相応」という考え方からは少し逸脱しています。枚方は、ツタヤの創業の地。すっかりと元気のなくなった駅前を盛り上げようという心意気かと思います。

この「枚方T-SITE」は、3セク(公・民の共同出資)の施設である「サンプラザ」の中にあります。公と民が駅前再開発を願ってできたものです。しかし、これまで、テナントとして入っていた枚方丸物百貨店や近鉄百貨店が撤退を余儀なくされたのは、商圏の縮小によるものでしょう。立地する商業地の、商圏縮小を抑え、拡大に巻き返すのはとても難しいことです。これに果敢に挑んでいるということなのでしょう。



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 2016/06/06 08:33  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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山中 健(やまなか たける)
ファッションビジネスコンサルタント
大手百貨店、外資系ブランド、大手経営コンサルタント会社を経て、ファッションビジネスコンサルタントとして独立。アパレル業界を中心に、ライフスタイルショップ、百貨店、SCなど幅広い業態に対しマーケティングやMD、リテール、海外進出のコンサルティングを手掛ける。トレンド分析、市場調査、戦略策定などのマクロなテーマから、個店支援、研修などの現場へのブレイクダウンまで様々なテーマのコンサルティングに対応可能。

また、欧米、アジア、国内のコレクション取材やファッションマーケット調査を数多く行っており、国内外のファッションビジネスの動向を語ることができる貴重な存在として注目されている。

2009年にアパレルウェブコンサルティングファーム主席研究員、2011年にアパレルウェブ編集長就任。

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