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ダンヒルに期待
5月は、ラグジュアリーなメゾンが東京で展示会を開くシーズンです。贅沢な演出を伴うショーやその後にフルコレクションを披露するRE-SEE展は、もちろん見応えのあるものです。しかし、東京展示会は、各メゾンの日本での戦略を確認できる貴重な場であります。

その東京展示会の中、今シーズン最も楽しみにしていたのが、ダンヒルです。ジョン・;レイがクリエイティブ・ディレクターになって3シーズン目。その若々しく、今の空気をたっぷりと吸い込んだコレクションは、2015秋冬メンズコレクションの中でも、最も素晴らしかったコレクションの一つだと思います。英国のレトロダンディを、ナードな雰囲気に変換。スーパーレイヤードや無造作テクをいれて、新鮮でリアルさもあるルックが印象的でした。

ただ、日本での展開がどのようになるか、気がかりだったのです。「顧客の年齢層が合わないのでは?」と。そのような期待と疑問を抱え、東京・青山で行ったのプレゼンテーションに行ってまいりました。




ロンドンメンズの時と同じように、ギャラリーのようなスペースにルック多数並べて紹介。4人のモデルが、ルックの間に立ったり、ウォーキングしたりするという演出も。

説明を聞くと、今回のテーマは1950年代後半〜1960年代前半のソーホー地区がテーマだそうです。今は、ロンドンきっての繁華街であるソーホー。その当時も、ジャズやロッククラブ、仕立て屋、コーヒーバー、ストリップシー、プライベートバーがひしめき合う刺激的な街だったそうです。そこに、階級も性別も仕事も多様な人々が集い、クラブでお酒に酔いれていたそうです。

その混沌としたソーホーを、スーパーレイヤードという手法で表現したのでしょう。ショーで印象的だった、シャツにタイを入れるという着こなし。それは、画家をイメージしたそう。油絵を書いている時に、汚れないようにしていた様を表現したとのことです。

このコレクションのラインは、ダンヒルの既存店舗で、カジュアルラインとして展開するそうです。日本のサッカーチームのオフィシャルスーツが、若い大人層に支持されたダンヒル。このカジュアルラインも支持されることを期待したいと思います。

















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 2015/05/31 09:29  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ネオアメトラって
日本はトラッド好きですよね。VANから始まり、ブルックス、Jプレス、ラルフローレンとプレイヤーは代わりながらも、いつも日本男性に好まれてきました。

そして、ここ数年、ネオアメトラというジャンルが広がっています。始まりは、アメリカのJクルーなどが提唱した、IVYやプレッピーの回帰。それより前は、IVYやプレッピーは死語に近い、陳腐な言葉でしたが、見事にリバイバルしました。

そして、その流れはどんどん広がり、日本でも、POPYEが提唱するCITY BOYがリバイバルし、ラギッドという言葉も生まれました。

その発信源は、NY。Jクルーから独立した、トッドスナイダー、ブルックリン生まれのデザイナーデュオ、オヴァディア&サンズ、彼らがデザインするJプレスヨークストリート、マイケルバスティアンなどのプレイヤーが生まれ、NYはロンドンともミラノとも違うネオアメトラというジャンルを生みました。

その流れは、当然日本にも伝わってきましたが、それらのデザイナーやブランドの広がり方には時差がありました。それは、インポートならではの内外価格差、トラッドファンがこだわるサイズ感というものに課題を抱えていたというブランドの内部要因。そして、それらのルックを日本男性にふさわしいものに展開させる大手セレクトショップが競合として存在するという、外的要因などがありました。

しかし、ここにきて内部要因を克服する動きが出てきています。トッドスナイダーは、パートナーであるアングローバルの生産背景を活用して、日本生産のものを増やし、サイズ展開を増やしています。また、価格もアウターも6万円台のものを発売するなど、トッドスナイダーのアフォータブルなイメージにそった提案をはじめました。そして東京・明治通りに続いて、大阪イーマに店も開くなど、多店化に動き出しています。

Jプレスヨークストリートもオンワードがライセンスで展開し、オヴァディア&サンズも日本でのPR活動に力を入れ、ブルックスもレッドフリースを強化中です。

ネオアメトラブランドの日本での広がりに、期待が高まります。


              トッドスナイダー15AW展示会


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 2015/05/20 11:24  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ユニクロというポジション
本日、ユニクロの15年秋冬展示会に行ってまいりました。

この数シーズン、都合が合わず、ユニクロの展示会にうかがえなかったため、久々でした。

Lifewearの名の通り、日常の中のベーシックアイテムに絞込んでいることに好感が持てました。そして、なんでもないアイテムが実は、かなりの技術や素材開発がされ、常にバージョンアップされていることを実感できました。

たとえば、秋冬のユニクロのメインアイテム、ダウンジャケット。今シーズンは、素材の開発をすすめ、ダウンが出にくい素材を開発。これにより、通常使用しているダウンを覆うカバー(ダウンパック)を無くすことに成功、軽量化とシームレスを実現しています。

そして、ウィメンズのヒートテックは、使用糸を20%細くして滑らかな生地を実現し、着心地をアップ、そしてメンズにも椿オイルを使用。温かさも、1.5倍に。

このように、技術や素材の開発により、アイテムの使用価値(使ってわかる価値)をアップさせています。

また、ファッション性はコラボアイテムで追求。好調のイネス・ド・ラ・フレサンジュは、ブリティッシュにシフト。1.500円〜17.900円でこの世界を作り上げています。また、今回の目玉は、クルストフ・ルメールとのコラボ「UNIQLO AND LEMAIRE」と有名エディターとのコラボ「カリーヌ・ロワトフェルド」。ソリッドなカラー、特徴的なデザインのルメールは、メンズ・レディス両方展開。カリーヌ・ロワトフェルドは、ジェットセッターの女性がテーマだそうです。両ブランドとも、展示会では、商品は展示されていないのですが、期待は高まります。

久しぶりに行ったユニクロの展示会。独特のポジションを築いたように思います。それは、プライスコンシャスな大衆に、シンプルでバリューのある服を提案するということ。グローバルに見ると、プライスコンシャスとシンプル、バリューを同時に叶えている服というものは他にありません。

ユニクロは、ユニクロという独自のポジションを築いたといえるのでしょう。






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 2015/05/12 17:37  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

アジアの日本ブランドなう
香港、台湾、タイとマーケット見てきて、感じたのは、「日本ブランド、ちょっとパワーダウン?」という印象です。

例えば、香港のコーズウェイベイからちょっと歩いた百徳新街 (Paterson Street) あたり。Fashion Walkと名付けれられた通りで日本のカジュアルブランドが軒を連ねていた路面店通りでした。それが、様変わり。

今は、APCやメゾンキツネ、イザベラマランやMM6、APCが。。。。。コンテンポラリーグレードのものに変わっています。さらにMSGN、クラブモナコもできるようです。前はここにビームスボーイやラブガールマーケットなんかがあったと記憶しています。

日本のメインプレイヤーである、駅ビルグレードブランドの店舗の拡大が進んでいないように思います。ユニクロや無印、ポイントのような大型SPAは順調に店舗数拡大しているようですが、、。

そこにある問題があるのは、やはりプライスポイントでしょう。以前から言われた「ユニクロ以上ザラ以下」という中間層のボリュームマーケット。それより上だったら、急に売れなくなってしまいます。

もちろん、日本好きの層は一定量いますので、各都市1店舗ぐらいまでは単独で店を構えられるかもしれませんが、他店化は難しいようです。

一方、増えたと思ったのが、パリなどで活躍している日本人デザイナーたちです。世界のファッションキャプタルで認められたデザイナーとして、著名セレクトでの取引が広がっているようです。

この傾向は、香港、台湾、バンコクだけでなくアジアの先進都市に共通しているようで、この百徳新街の変化がそれを象徴しているようです。

アジアでは、「価格で勝負できるSPAか、世界に認められたデザイナー」、このどちらかにはまらないと、拡大が難しいのが現状のようです。















日本ブランドにとってかわり百徳新街 (Paterson Street)に軒を連ねる欧米ブランドだち

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 2015/05/07 13:39  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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山中 健(やまなか たける)
ファッションビジネスコンサルタント
大手百貨店、外資系ブランド、大手経営コンサルタント会社を経て、ファッションビジネスコンサルタントとして独立。アパレル業界を中心に、ライフスタイルショップ、百貨店、SCなど幅広い業態に対しマーケティングやMD、リテール、海外進出のコンサルティングを手掛ける。トレンド分析、市場調査、戦略策定などのマクロなテーマから、個店支援、研修などの現場へのブレイクダウンまで様々なテーマのコンサルティングに対応可能。

また、欧米、アジア、国内のコレクション取材やファッションマーケット調査を数多く行っており、国内外のファッションビジネスの動向を語ることができる貴重な存在として注目されている。

2009年にアパレルウェブコンサルティングファーム主席研究員、2011年にアパレルウェブ編集長就任。

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