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香港レポート 中環の丘に連なる旬ブランド
今月、行ったアジアの都市の中で、最も印象的だったのが、香港です。旺盛な消費欲をもった中国大陸からの旅行者が、急増する中、ニューエリアや日本未上陸のブランドなどが多く見られ、張り付いているブランドも感度&グレードアップしていました。何回かに分けてご報告します。

その中でも中環(Central)に注目です。これまでも皇后大道中(Queen's Road)沿いのラグジュアリーブランドやグローバルSPA、英国の百貨店ハーベイニコルズが入るラグジュアリーモール、置地廣場(ザ・ランドマーク)、海側のIFCモールなどで盛り上がっていましたが、丘の方に商業が伸び、面が広がっています。



の皇后大道中(Queen's Road)から雲威街(Wyndham ST)を登ると、グローバルで旬とされているブランドが軒を連ねています。クリスチャンルプタン、ブラックフリース、APCの他、ジュンヤワタナベ、ユリウスなども。その雲威街から安蘭街に入ると、Jクルーのメンズストアやサカイ、D-MOPの新業態も。

Jクルーは3層で、メンズのクロージングレーベルLudlowも入っています。店内は、プレップなオールドアメリカの雰囲気がただよい、NYのJクルーのあの空気感を伝えています。ちなみに、Jクルーのウィメンズは、中環の海側IFCにはっており、メンズ・レディス別にショップを構えるというのもNYと同じ手法です。

サカイの路面店は、ウィメンズのみ。メンズは、皇后大道中にある同ブランドの運営を行っているセレクトショップ、JOYCEで展開。そのショップもブランド揃え、濃度ともに見応えがあります。

皇后大道中には、今、キンキラのゴリゴリで急成長のフィリッププレインや、MCM、コーチなども新たな店を構えています。

一方、数年前お洒落エリアとされた、星街、日街、月街エリア。フィリップリムやカルヴェンなどが店を構えて話題を呼びましたが、今はこれらもブランドが撤退。土屋鞄製造所、45rpm、カポックのメンズトア、モノクルショップなどはあるものの、小粒感は否めず、飲食ゾーンに変わっていました。金鐘からもワンチャイからも歩かなければならず、不便な場所だったため、当然といえば、当然かもしれません。









★こちらでもコンサルやリサーチで感じたことを綴っています

https://www.facebook.com/yamanakaconsulting
 2015/04/29 21:46  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

バンコク 最新SC事情
外資への規制が弱くなり、日本企業の出店先として注目を浴びるタイ・バンコク。その審美眼の高さ、ローカルブランドの成長からファッションマーケットとしても注目を浴びています。今回は、その商業エリアの形成と変化を与えるモールデベロッパー別に動向を把握すべく、視察を行いました。

タイといえば、セントラル・グループとモール・グループが2大グループで、それぞれがモール開発に凌ぎを削っています。

セントラル・グループは、セントラル・デパートやロビンソンなどの百貨店、De Fry 01などのキャラクターブランを持ち、セントラルワールドというバンコク最大級モールを中心地に持ち、まさにバンコクの流通の核となるグループ。また、無印やマークススペンサーの現地展開を行い、イタリアの代表的百貨店リナシャンテを傘下に収めたことでも話題となりました。

どちらかというと中級の商業施設ブランドが多かったセントラルですが、昨年にラグジュアリーモールを開発しました。それが、このセントラルエンバシーです。競合であるサイアム・パラゴンより、ぐっと洗練させ、アメニティ性(居心地の良さ)を高めています









セントラルワールドにある中心地、サイアムからスカイトレインBTSで2つプルンチット駅から直結です。サイアムとプルンチットの間の、チットロムにはセントラル・デパートがありますので、3駅連続で駅前に大型商業施設を構えたことになります。

テナント構成はラグジュアリーなファッション、そしてレストラン、食品が中心です。シャネル、プラダなどのエスタブリッシュなブランドだけでなく、ラルフローレン、ポールスミス、APCなどの日本ではお馴染みながら東南アジアでは新鮮なカジュアル系、マジュ、ザクープルズ、サンドロなどパリ発のプチブランド、KENZO、モスキーノなどコレクションで話題を振りまくブランドなど、旬なテナント構成が魅力です。

地下には、イータイ(Eat+Thai)なる、食材+イートインのグルメスーパーもあります。私の推察では、これイータリーをモデルにしているかと思います。日本では今ひとつ元気ありませんが、本国やNYでは人気者のイータリー。グローバルの動きにきちんと目配せをしており、バンコクの国際性を感じさせる現象といえるでしょう。






モール・グループは、ザ・モールを主力ブランドとするデベロッパー。バンコクのファッションマーケットでは、高級レジデンスエリア、スクンビットにある中高級百貨店エンポリアムや、大賑わいのラグジュリーモール、サイアム・パラゴンを持っていることで知られています。
そして、今年の3月末には、エンポリアムのあるBTS駅ブロンポンの反対出口に、エムクオーティエという大型SCをオープンさせました。







こちらのSCは、ラグジュアリーブランドからファストファッションまで展開。ビームス、ヴァンキッシュ、ア・ベシング・エイプ、紀伊国屋も出店し、日本人居住者が多い同地区への戦略も感じさせます。モールの動線はやや複雑で、疑問を感じる部分もありますが、現段階では最強のテナント構成であり、交通渋滞が激しい中心地、サイアム地区を回避したい住民にとっては頼りがいのある存在となるでしょう。同地区の商圏拡大にも大きく貢献しそうです。






今回は、郊外にも足を伸ばしました。東急百貨店が出店予定の、パラダイスパークSCです。サイアムから車で20分東に行ったルーラル(田舎)エリアです。今年にできたばかりなので、施設は真新しいですが、ファッションテナントはローカルブランドで構成。日本からはロフトが出店しています。








デベロッパーは、地元デベロッパーのMBKで、東急はMBKのサイアムに長く店を構えています。サイアムのMBKは日本の昭和にタイムスリップしたかのようなSCで、地方やアジア他国からの旅行者、ティーンズ、流行を気にしないような大衆で賑わっています。トップトレンドやミッドトレンドを感じせるものは少なく、ボトムトレンドやローカル性を強く感じさせるモールです。





このモールと組んでルーラルなマーケットに挑む東急。どんな品揃えをするのか楽しみです。



2017年には高島屋がチャオプラヤー川西岸に完成予定のアイコンサイアムに出店予定。外資に対する規制が弱まったタイ・バンコク。今後、商業エリアの変化、日本企業の進出と成果に注目していきたいところです。

まだまだ、アジアのリサーチは続きます。こちらでもクィックにご報告したいと思います。
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 2015/04/16 15:13  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

台北のファッションマーケットは進化したか
台北3日間、ファッションマーケットを視察してまいりました。台湾のファッションマーケットをじっくりと視察したのは、2009年5月以来、実に6年ぶりです。その時の様子はこちらで書いておりますが、その時は乱暴にいえば「中〜上グレードは百貨店、下グレードはローカル、アジアのプレイヤーたち」。その時に進出している日本ブランドは、「かつて日本で名を馳せたもの」という印象でした。

6年も経てば当たり前かもしれませんが、ものすごい進化です。上グレードにおいては、欧米系ラグジュアリーがそろい踏み。コンプラブランドも日本と大差ありません。

そして、中グレード。ここは、日本ブランドの進出がめざましいです。2009年当時は、上海偏重型出店だった日本企業が、「まずは台湾で学んで、その後中華圏へ」「アジア重要都市包囲」といった原則に基づいて進出しています。

中でも、マッシュスタイルラボの台湾向け業態「ウラハ」は注目です。単品1,280台湾ドル(円換算で5,000円弱)前後と、同社にしては低価格でありながら、周辺のブランドでは実現できない品質とデザインを追求しています。



また、ビームス、ユナイテッドアローズも、進出しています。ビームス、ユナイテッドアローズも、お金をかけ、日本と同等以上の店舗デザインで勝負しています。



そして、下グレードは、グローバルSPAの繁盛ぶりが目立ちます。ユニクロは旗艦店を、ザラは高級モールでラグジュアリーブランドと肩を並べて展開。そして、H&Mは、ホームコレクションを含む複合型大型店を展開しています。



このように、かつて手付かずだった台北のファッションマーケットも、グローバル化の波にのまれ、進化していっています。

その一方、案の定、ローカルブランドはどんどん色あせていっています。そしてこれらを集めた、二番店以下の百貨店は閑古鳥が泣いている状況です。

ローカルの取り組みで、目を見張るのが、雑貨への取り組みが増えたことでしょう。かつては少なくなった、服飾雑貨、生活雑貨、カフェとの併設店は日本以上に目立ちます。



そして、路面店文化も広がっています。大安エリアは若者のストリートスピリットにあふれた店がたくさん。店づくり自体は未熟ですが、大手では手を出せない個人ショップが集結しています。また、今注目の富錦街では、同潤会アパートがあった頃の代官山を思わせる、大人なお洒落ゾーンが形成されています。ビームスやUA、そして日本人オーナーが経営するセレクトショップや雑貨店、カフェ、レストランなどがとてもいい感じです。




商業施設では、信義のATT、台北駅のQ SQUAREや都市型SCが賑わっています。グローバルSPAの派生業態や日本ブランドが集結しています。かつては、寄合型ファッションビルが多かったのですが、きちんとゾーニングをなされたものが見られました。



台北は確実に進化しています。ただ、それらは日本を含む外国勢によってなされたもの。そして、ローカルの頑張りも、まだ欧米や日本、香港の真似事というレベルです。独自のファッションアイデンティティが生まれるのはもう少し先のようです。

さて、今日からバンコクに入ります。台北で感じたこと、そしてバンコクで感じることは、こちらでもクィックにご報告したいと思います。
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 2015/04/13 09:02  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ぐっと感度アップ 三陽ブラックレーベル
昨晩、バーバリーブラックレーベル、ブルーレーベルの後継ブランド、クレストブリッジのお披露目ショーに行ってまいりました。三原康裕氏がクリエティブディレクターを務めるとあって、ビジネス、クリエーションともに期待が集まるショーです。



会場は、秩父宮ラグビー場のコンコース。会場前には、スーツを着たビジネスマンたち開場待ちしています。コレクションショーの雰囲気とはまるで違い、大きなビジネスとマネーが動くことがわかります。

会場につくと、ギフト兼防寒用にブランケットが。。。。このチェック、これから使用されるハウスチェックです。バーバリーチェックはもう使用できないので、チェックも一新です。



ショーの開始を待っていると、街のざわめきをBGMにロンドンバスが登場。東京スカパラダイスオーケストラの生演奏とともに、ショーがスタートしました。

ファーストルックは、レディース(ブルーレーベル)メンズ(ブラックレーベル)ともにハウスチェックの総柄ルック。大柄のチェックを、素材違いで重ねます。




その後、メンズ、レディース混在させショーは進行。20ルックずつを発表しました。

レディースはこれまでのブルーレーベルのイメージとそれほどブレ幅がなく、英国トラッドをガーリーに仕上げています。大柄チェックや柄切り替え、素材ミックスなどの大胆さが本コレクションの特徴といえそうです。もちろん三原さんっぽいワークなアイテムも魅力的です。




変化の度合いが大きいのはメンズのブラックレーベル。英国トラッドをコンテンポラリーに解釈するというアプローチは同じですが、三原版ブラックレーベルはストリート感をたくさんまとっています。




ルック画像:増田義和


モッズをベースにしながらも、白靴下、白タートルをミックスしたり、パンツも落ち感があるテーパードだったり・・・。現在のブラックレーベルがまとっている「モテリーマン」とでも形容したくなる「モテ」要素は排除されています。

「合コンや会議で決まる服」から、「業界の人みたいと言われる服」といった感じでしょうか。ファッションピープルも満足できる出来上がりでしょう。

一つの心配は、ブラックレーベルが百貨店チャネルにのるということです。新宿伊勢丹や阪急メンズなどではぴったりハマりますが、小田急や東武、京王などの都心店、そして地方店でどれだけのセールスをたたけるのかどうか・・・・。百貨店の紳士服売場は多くは、夫人の代理購入に支えられます。そのためにはわかりやすく、コーディネートしやすくて、着るだけで格好よくなれる服が求められると思います。
今回はショーだけしか見ていませんので、実際に店頭では「売り」を考えたものが並ぶとは思います。そのあたりのバランスづけが鍵になるでしょう。

願わくは、このような服が売れるような百貨店チャネルになって欲しいと思います。





ショー後はロンドン風おもてなしも

こちらでも、日々のコンサルティングやリサーチで感じたことを綴っています
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 2015/04/01 13:04  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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山中 健(やまなか たける)
ファッションビジネスコンサルタント
大手百貨店、外資系ブランド、大手経営コンサルタント会社を経て、ファッションビジネスコンサルタントとして独立。アパレル業界を中心に、ライフスタイルショップ、百貨店、SCなど幅広い業態に対しマーケティングやMD、リテール、海外進出のコンサルティングを手掛ける。トレンド分析、市場調査、戦略策定などのマクロなテーマから、個店支援、研修などの現場へのブレイクダウンまで様々なテーマのコンサルティングに対応可能。

また、欧米、アジア、国内のコレクション取材やファッションマーケット調査を数多く行っており、国内外のファッションビジネスの動向を語ることができる貴重な存在として注目されている。

2009年にアパレルウェブコンサルティングファーム主席研究員、2011年にアパレルウェブ編集長就任。

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