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新幹線の駅前にイオンモール
岡山駅前にイオンモール岡山が12月5日にオープンします。ソフトオープンも11月29日ということだったので、中は見られませんでしたが、外観だけ確認してきました。



場所は、岡山駅と高島屋の間で、岡山一番街や駅に直結ですから、最高の立地でしょう。総賃貸面積は92,000平米、店舗は350店舗とのことですから、ラゾーナ川崎、あべのキューズモールを上回り、イオンレイクタウンのMori部分ぐらいの大きさです。西日本のイオンモール旗艦店と位置づけるそうです。

テナントとしては、イオンの他、向かいにある高島屋が食品館や、東急ハンズがアンカーとして出店。ファッション系としては、H&M、ZARA、ZARA HOMEチャールス&キースなどの海外SPA勢、ユニクロ、無印良品、センスオブプレイス、アズールバイマウジー、ニコアンドなどが当然のごとく出店します。

イオンモールとしては「都市型商業」と位置づけていますが、ファッション系は郊外モールの一軍プレイヤーが勢ぞろいという感じになりそうです。今の日本のボリューム部分ですね。


で、既存商業や商店街も見てきました。平日の昼ということで商店街はとても静かです。地元の方が誇る天満屋は、シャネルを1Fに構え、上品な年配の方々が買い物をされており、上品なムードは漂っていましたが、客数はとても少ない様子でした。




岡山市は人口約71万人、都市圏人口は最大150万人とも言われていますが、ラウンドした感じは、地方百貨店が2つぎりぎりに成り立つ80万人ぐらいの感じです。

なので、商圏の量、グレードから地方百貨店とイオンモールが成り立つ計算になりますが、それぞれのMDを見ると、百貨店が大きな影響をうけることは避けられないでしょう。

この構図、これから地方の中核都市で起きうる感じだと思います。それらの街は、ターミナル駅から遠い場所に、中心地があります。街が栄えたあとに、鉄道、そして新幹線ができました。昔は鉄道が街を衰退させるという考えがあったそうで、鉄道は人があまり住んでないところに通りました。

そのような考えですから、商業は長らく中心地にありましたが、モータリゼーションの発展、そして2000年から2007年前後のSCラッシュで郊外へ商業が移り、多くの中心地は寂れてしまいました。岡山もその一つでしょう。

そして、国が方針を変え、まちづくり3法と呼ばれる法改正をし、郊外の田んぼなどに大型SCをつくれなくなりました。

でも、中心地に賑わいが戻ったかといえば、そのような事例は少ないですね。

一方、デベロッパー側は、郊外から都心回帰志向がありますが、それは旧中心地ではなく新中心地ともいえる鉄道付近への出店が増えています。

京都、札幌、大阪などのような駅ビルをつくるという流れとは別に駅前直結というものも増えると思います。

なぜなら、鉄道の近くには工場があり、貨物列車の物流と連動していました。それらが移転し、空き地になったり、その後入った物件がなくなったりして大きな区画が入りやすいからでしょう。ラゾーナ川崎などはその典型でした。


これから先、日本の各地でこのような開発が起きていくことでしょう。「駅の周りはなんにもない」と地元民がばかにしていたようなところこそ、開発余地があるのです。そのサンプルとして岡山を注目していきたいと思います。
 2014/11/25 01:41  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

KOEはまだ実験中か
先週、関西へ出張があったので、岡山のKOEを見に行ってきました。

KOEは、アースミュージックアンドエコロジーのクロスカンパニーの手がける新ブランドです。

今年の7月に、お披露目のプレゼンテーションを六本木ヒルズで行い、そちらで拝見した時は、「行けるかも」という印象を持ちましたが、店舗を拝見すると、「まだまだ実験中」という感じでした。


場所は、岡山駅からJRでひと駅乗り、そこから徒歩で15分、岡山の繁華街から車で20分ぐらいという、地方郊外という立地です。

タクシーの運転手さんに聞くと、このあたりは、昔は田んぼで、その後倉庫が、そして新しい家が建ち始めたという感じだそうです。

主婦でも運転しやすい生活道路沿いですし、赤ちゃん本舗、倉庫を改装したカフェやファションのローカルのお店を集結した建物があったり、ロードサイド立地としては、まあいい立地ですが、正直、あまりにも寂しい立地でびっくりしました。

この立地からも、「まだ実験中」という姿勢がうかかがえます。


店内は、同じ大きな木のオブジェを配し、レディス、メンズ、キッズを展開。

商品を見ると、レディスはアースミュージック、メンズはUAのグリーンレーベルのような感じです。価格は、アウターで1万円台とかなり手頃。ポジショニングとしては、UAのコーエンのような感じかと思います。

なので、SC用ブランド開発ということでは、特段問題ないと思います。

ただ、六本木でのプレゼンテーションの時に打ち上げた、グローバルブランドになり得るかというと、疑問が残る仕上がりでした。

プレゼンテーションの時に見た時は、ルックにもう少し、エレガントさや、リュクス感(このグレードなので仄かなレベルですが)があったような気がします。ミラオーウェンやパドカレのような。

しかし、店ではそのようなものは感じませんでした。それはサンプルと商品の違いもあるでしょうし、VMDの仕上がりもあるかと思います。

たぶん、先に述べた通り「実験中」で、トライ&エラーの段階だと思います。ただ、このままだと、これまでの日本ブランドが海外で抱えてきた課題をクリアできないでしょう。

従って、プレゼンテーションの時に感じた、「欧州やアジアの百貨店ブランドのハマるかも」という手応えはなくなってしまいました。

今後、東京への出店を目論んでいるそうですが、それまでに磨きをかけて、ユニクロ、無印に続く、日本のグローバルブランドになることを期待したいと思います。


 2014/11/23 10:59  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ライフスタイル提案の決め手はミニモール化
先日、原宿で時間が空いたのでオープンしたてのニコアンドを覗いてきました。感想は、「ミニモールみたい」です。

同店は、いわゆるライフスタイル提案型ショップでしょう。しかし、この言葉は20年以上日本でずっと使われてきましたが、そのMDは変わってきました。

これまでは、「こんなライフスタイルがお洒落なんでしょ」みたいな提案でしたが、今はショップより消費者の方がライフスタイルのあり方については、先に進んでいるように思います。

消費者はネットをはじめとするツールで情報を収集し、「自分専門家」になっています。昔のように「何を買っていいいかわからない」という消費者はいわゆる無関心層だけで、対象商品に興味がある消費者はいろいろと調べます。その結果、自分の興味あるものは自分がよく知っているのです。

そんな時代のライフスタイルショップというのはどうあるべきかというと、「こんなものがあったんだ」という驚きです。

しかし、アパレル系のライフスタイルショップにある雑貨は、他の雑貨店などで見たようなものばかりです。つまり、アパレルやファッションは専門家でも、その他商品群は専門家ではないことを思わせるような品揃えだと思います。

とはいっても、中々難しいのも事実です。前にこのブログで書いたように、雑貨のマーケットサイズはそれほど大きくなく、頻度も低いし、効率も悪い。一部の専門家やプロシューマー以外にとっては、お飾りか消耗品なのです。結果、衣はライフスタイルの主役から降りたものの、住居環境の悪い日本では住が主役になるには限界があります。

そこで、今のライフスタイルの主役は何かというと、食なのではないかと思います。一億総お洒落志向から、一億総グルメ志向だと思います。みなさんの周りに、服にこだわる人は少なくても、食にこだわる人は多いですよね。

海外のライフスタイルショップで、人がたくさん入っている店をみると、やはりレストランやフードが充実しています。これはモール運営などでは当たり前のことですが、ファッション業界が創る大型店では忘れがち(もしくは避けてきた)です。

で、このニコアンドでも魅力的だったのは食提案であり、それが同店イメージと合致していました。インテリアや雑貨が醸し出す雰囲気、リーズナブルで今の空気にあったウェアも魅力的ですが、一番人が賑わっていたのは、レストランとコーヒースタンドでした。

これまでも、アパレルが食や飲食を取り入れることがありましたが、多くは格好だけの飲食でした。そのテーマもメニューも、格段新しいものはありませんでした。また、アパレルが自前でやっていて「素人芸」をでなかったのも要因でしょう。

なので、安易に食をいれるのではなく、その専門家に任せるのが必要だと思います。ライフスタイルショップ提案の究極の形式は、ミニモール化なのではないかとまで思った次第なのです。

アパレル企業は本業をしっかりやって、他部門は自社と興味ある専門家(その業種を主に扱う企業)と組み、サブレントしていくことが必要なのではないでしょうか。


 2014/11/12 15:11  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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山中 健(やまなか たける)
ファッションビジネスコンサルタント
大手百貨店、外資系ブランド、大手経営コンサルタント会社を経て、ファッションビジネスコンサルタントとして独立。アパレル業界を中心に、ライフスタイルショップ、百貨店、SCなど幅広い業態に対しマーケティングやMD、リテール、海外進出のコンサルティングを手掛ける。トレンド分析、市場調査、戦略策定などのマクロなテーマから、個店支援、研修などの現場へのブレイクダウンまで様々なテーマのコンサルティングに対応可能。

また、欧米、アジア、国内のコレクション取材やファッションマーケット調査を数多く行っており、国内外のファッションビジネスの動向を語ることができる貴重な存在として注目されている。

2009年にアパレルウェブコンサルティングファーム主席研究員、2011年にアパレルウェブ編集長就任。

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