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世界各地をまわって確信した3つのこと
欧米やアジア各地を回ると、成功事例や失敗事例で共通するルールを見つけることがあります。年末にあたり、今年、確信した3つのことをお伝えしたいと思います。

1.WEB利用は当たり前

もはや、これを声高に言うと、「何を今さら」という感じかもしれません。日本でもプレイヤーが増え、EC比率もアップし、オンラインとオフラインの連動などは、多くの企業で取り組まれています。そうなのです。WEB利用はもはや当たり前なのです。ショップにレジや試着室があるように。

ただ、WEB先進国であるアメリカでは、日本では見られない先進事例が見られます。日本は顧客動員、ECでのWEB利用が多いのですが、アメリカではそれに加え、インストアプロモーションや、ストアオペレーションにレジを使われていることが珍しくありません。
ipadをPOPや接客補助に使用するだけでなく、レジに使用したり、レシートはメール経由で発行したりしています。

それと相反するように、内装はクラッシックなものぬくもりのあるものが中心です。日本ですと「WEBをフル活用=フューチャーな店」となりますが、「当たり前」の段階となると、それを売りにはできないということでしょう。



<レジをipadを利用、レシートをメールで発行したNYのRUDY'S >


例えば、アップルストア成功の立役者であるロン・ジョンソン氏がCEOに就いたJCペニー。マンハッタンの店舗に行けばWEB利用の好事例を多く見ることができます。同時に接客サービスも売場表現力もアップしていました。しかし、同時に商品は顧客層のアンマッチも感じます。業績向上を果たせていないのもうなずけます。そのギャップを埋めない限り、試みは成功しないでしょう。
WEB利用は当たり前、利用するものであって、売りにしたり、振り回されたりするものではないのです。








<JCペニーの売場とジーンズのシルエットを確認できるアプリを収納したipad >



2.マーケット構造の類似化

欧米、アジアを回っているとこれを痛感します。マーケットを構成するのは、ラグジュアリーブランドを中心とする上グレード、SPAを中心とする下グレード、そしてローカルな極安グレード。そう、中グレードが隙間となっているマーケット構造が欧米・アジアの多くの構造です。先進国では、中グレードを上グレードのセール特需が補っています。アジア各国では中グレードは一部の先進層に向けた特異グレードとなっており、下グレードが日本や欧米で言う中グレードとなっています。日本にもグローバルSPAの出店が盛んとなり、世界のマーケット構造に近づいてきています。

しかし、その一方、欧米では中グレードが広がり始めました。この背景には、欧州中グレードブランドの米国進出、米国SPAのヨーロッパ進出、そしてお馴染みSPAのリニューアル、業態開発活発化あります。

日本におけるメインプレイヤーの多くは中グレードの上位につきます。グローバルにおけるマーケット構造の類似化を日本企業が機会にするのか、脅威とするのかが問われているともいえるでしょう。




<NYブルーミングデールで展開される英国発ALLSAIMTS とフランス発KOOPLE>



<JCrewのテーラリング派生業態  THE LUDLOW>



<ロンドンのアーバンアウトフィッターズ>


3.「のれんづくり」か「ブランディング」か

WEBマーケティングの果ては、比較購買の加速につながります。そこで、小売店においては自店限定商材の開発と打ち出しが、メーカーにおいてはオリジナルブランド開発と高原価率がなせるバリューアップが問われます。

WEB利用や、店舗価値の最大化から、販促や広告jが増大する中、これらへの取り組みは血の滲む努力と大胆な業務改善が必要です。ティーンなどのファーストユーザーや観光客であれば、高イメージ低原価率という手もありますが、欧米、そして日本のような高齢化社会では限界があります。

販促費を抑え、顧客の望む価値をしっかりと捉えた顧客密着型MDを貫き、「のれんづくり」に基づく戦略を選択するのか、海外旅行客を含む広い層に知名度を高めるブランディング(ブランド+ing=即効性のあるブランド認知手法)を選択するのかが問われているといえるでしょう。


<バーニーズ限定販売 トムブラウンのTHOME GREY>



<ティーンに人気のメーシーズ限定販売 ニコールリッチー>
 2012/12/27 12:49  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

2012年 印象に残った街ベスト5
もうすぐ、2012年も終わりですね。

ということで、2012年に訪れた街とマーケットを振り返りたいと思います。
国内も入れると多すぎるので、海外の街ということで...


1.ニューヨーク
やっぱり、世界一刺激的な街です。行けば必ず発見があります。今年の9月に行った時は、天気もよく、仕事仲間ともたくさん会え、良い出張でした。ニューヨークで感じたのは、WEB利用、セレクトショップや百貨店のオリジナル商品の比率アップ、そしてパリのプチブランドの進出です。WEBにより、異国間交流が進み、マーケットのボーダレス化を強く感じた旅でした。



2.ロンドン
五輪の直前に訪れました。同じヨーロッパでもロンドンはやはり大都会。ファションや観光はパリが優勢ですが、大マーケットだからこそ感じられる刺激が、ロンドンにはありました。そしてNYとは逆に、ロンドンではアメリカブランドの進出が目覚ましく、ここでもマーケットのボーダレス化を感じました。



3.ジャカルタ
良い思い出もありますが、悪い思い出もあり、印象に残った出張でした。渋滞ばかりで、どこに行くにも不便で、モールを見てあるいても、上澄みはどこへ行っても一緒のブランド。日本で「次はジャカルタ!」と声高に叫ぶ方もいらっしゃるようですが、「まだ、まだ、まだ、まだ」という感じです。進出を考える方は長い目で見ることが必要でしょうね。ただ、インドネシアは他のアセアンの国々とは異なり、地元インディーズデザイナーが萌芽しつつあるように感じました。



4.ブリュッセル
ヨーロッパの地に足がついた商業を見に行きました。欧州SPAをたくさん見ることができた一方、インディテックスグループの威力を思い知らされた旅でした。




5.シンガポール
今、いちばん勢いのあるマーケット、それがシンガポールです。SCもどんどんできていますし、世界各国からさまざまなプレイヤーが進出して凌ぎを削っています。もちろん我ら日本勢も徐々に進出しています。上海と同様、定期的にチェックしていきたいマーケットです。また、今年はシンガポールでのファッションウィークのお手伝いをさせていただき、さまざまな出会いがありました。



パリ、ミラノ、上海、香港など、定期的に訪れている都市は外しました。また、別の機会に触れますね。
 2012/12/26 18:21  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

バーバリー 2013年春夏プレビュー
昨日、バーバリーの展示会に行ってまいりました。

展示会では、バーバリーと、コレクションラインのバーバリープローサム、そしてバッグ・小物のコレクションが紹介されていました。




ミラノのショーでは、ご覧のようにメタリックな輝きが印象的だっただけに、どんな風に店頭に落とし込むのか楽しみにしていました。




で、このバッグ・小物たちです。なるほど。









これらのバッグ・小物でも、十分に雰囲気が出せそうです。


このサングラスも、見つけてしまいました。






ショーで最も印象的だったこのサングラス、バーバリー・スプラッシュといいます。
試しにかけて見ましたが、よい感じ。もちろんモデル君には遠く及びませんでしたが。。。

それはさておき、13春夏コレクションで注目されたメタリックカラー。ウェアより小物で広がりを見せそうですね。

(ショーの写真:平野功二撮影)
 2012/12/19 15:48  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

KENZO PSY-CHIC AFTER PARTY
「今、メンズで注目のブランドは?」と聞かれて、真っ先にあげられるKENZO。2012年春夏コレクションから、オープニングセレモニーの創設者Humberto Leon(ウンベルト・レオン)とCarol Lim(キャロル・リム)がクリエイティブディレクターに就任し、若々しく生まれ変わり、13春夏メンズコレクションのショーは話題になりましたよね。

そういえば、最近、日本でもキャップやトップスを着ている人が増えているような。

先週金曜日に、そのKENZOのカクテルパーティーに行ってきました。場所は、南青山のル・バロン・ド・パリ。「SO PSY, SO CHIC, SO KENZO!」をコンセプトに行われ、光り輝くカクテルが振る舞われました。





会場では、ソーシャル・アプリであるZOOLOOKにあるKENZOのページを紹介するカードも配布。ZOOLOOKは、自分のルックを投稿したり、ブランドのルックをシェアしたりできるもので、KENZOの他にも、東京の新世代セレクトショップCANDY、GR8などのページもあります。



http://www.zoolook.me/kenzo

お土産は、摩訶不思議なタロットカード。でも、このPOPな感じ、今の雰囲気にぴったりですよね。



1月のPITTIでは、ショーを披露するKENZO、ますます注目ですね。
 2012/12/17 13:33  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

アクネ日本初のストアオープン
世界のファッションキャピタルで、恰好いい店を次々とオープンさせているアクネ。

その旗艦店であるACNE STUDIOS(アクネストゥディオズ)が、南青山にオープンしました。昨晩は、そのレセプションが催され、行ってまいりました。




場所は、ディエイチコルソコモがあった場所です。


開始から1時間後に行ったのですが、ものすごい人でした。店内も超満員。注目度の高さがうかがえます。

ACNE STUDIOSは、商品はもちろん、内装やインテリア、アーティスティックなオブジェなどが、魅力です。ロンドンとも、パリとも、NYともまるっきり異なるストアに仕上がっていました。

パーティー前には、プレゼンテーションが行われ、その模様がアパレルウェブの記者K君がまとめてくれています。

ぜひご覧ください!!

http://www.apalog.com/report/archive/1169
 2012/12/14 12:32  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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山中 健(やまなか たける)
ファッションビジネスコンサルタント
大手百貨店、外資系ブランド、大手経営コンサルタント会社を経て、ファッションビジネスコンサルタントとして独立。アパレル業界を中心に、ライフスタイルショップ、百貨店、SCなど幅広い業態に対しマーケティングやMD、リテール、海外進出のコンサルティングを手掛ける。トレンド分析、市場調査、戦略策定などのマクロなテーマから、個店支援、研修などの現場へのブレイクダウンまで様々なテーマのコンサルティングに対応可能。

また、欧米、アジア、国内のコレクション取材やファッションマーケット調査を数多く行っており、国内外のファッションビジネスの動向を語ることができる貴重な存在として注目されている。

2009年にアパレルウェブコンサルティングファーム主席研究員、2011年にアパレルウェブ編集長就任。

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