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タイガーがもたらすもの
今月の上旬に、話題のタイガーに行ってきました。すでに多くの方がご存知でしょうが、タイガーは大阪のアメリカ村にできた「デンマーク発の低価格な雑貨業態」です。

その時は、整理券を配って入店できるような状態で、入場するのに、2時間以上かかりました。そして入店しても、全体の30%ぐらいしか商品はなく、あるのは生活に無用なものばかり。これでは、業態云々を語ることはできず、こちらのブログに取り上げることは避けてきました。

そして、その後、巷の雑貨店をリサーチする機会があり、タイガーがもたらしたものは何かということを考えてみました。

それは、「お洒落っぽい生活雑貨のデフレ化」です。

タイガーがきちんと品ぞろえをして、店舗運営のレベルをあげて、主要な立地に店を構えたら(彼らがそれをするのは大変かもしれませんが)、スカンジナビアン系の「なんとなくお洒落」という雑貨店は厳しくなります。タイガーの商品は、チープな商材をお洒落な色とVMDで表現していくだけですが、ただ「お洒落っぽい」部屋にしたいニーズは満たせます。

そもそも、ダイソーの食器にしても感度はだいぶあがり、多くの雑貨業態のシェアを奪っているように思います。それにタイガーが拍車をかけるでしょう。

そこで、残るの雑貨は何かというと、「プロ使用ツール」でしょう。きちんとおもてなしをしたい、きちんと料理をしたい、目の肥えたゲストを満足させたいというニーズに対応できるような「子供だまし」でないものです。

ファッション業界で、ファストファッションブームの後に生じた、「本物志向」が雑貨業界でも起きていくことと思います。しかし、それらのボリュームは多くはありませんので、雑貨業態のさらなる淘汰や、単価がとれるファッションや市場規模の大きい食品、頻度の高い消耗雑貨の取込みや業態変更が進むものと思われます。

 2012/08/28 09:10  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

好調のチチカカ、新ステージへ
エスニック雑貨として、広く知られているチチカカ。実は、既存店昨年対比55ヶ月連続の好調企業なのです。

渋谷でスタートしたチチカカですが、現在は地方中心地や郊外SCでの躍進が目立っています。そのチチカカが、表参道に路面店をオープンさせました。

「チチカカETHIC表参道」の名の通り、エシカルをテーマにした店舗で、チチカカの掲げるハッピートレードをより具現化したショップとなっています。2Fには、ハッピートレードプラザというコーナーを設け、収益金を生産者に還元させる商品を展開したり、エシカルファッションを提供する若いデザイナーや経営者に無償での場貸しをしたりするとのこと。

また、品ぞろえでは、アパレルの比率が多いのが特徴。チープなエスニックではなく、独特のカラーを用いたファッションとしてのエスニックを手頃な価格で実現しています。もちろん、お得意の数百円のアクセサリーも充実していました。

チチカカの好調の要因を私なりに分析すると、やはりアパレルの商品精度アップが上げらえるでしょう。雑貨業態だからこそ考えられるルックやアイテム、そして生産者との親密な関係だからこそ成し得る商品価値が、アパレルを本業とする企業と圧倒的に差異化しています。

今回の原宿オープンを契機に、駅ビル、ファッションビルなどの都心チャネルへ、そして香港のコーズウェイベイ出店を契機に、中華圏への進出を目論むとのこと

新たなステージへ進むチチカカ。これからが楽しみです。


※オープニングについてはこちらをご覧ください。
http://www.apalog.com/report/archive/696
 2012/08/24 17:14  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

Westfield London
オーストラリアのデベロッパーWestfield。

オーストラリアに42SCを所有していますが、アメリカに47、ニュージーランドに11、イギリスに5、ブラジルに4のSCを持っています。

アメリカでは、サンフランシスコSC、LAのトッパンガSCなど、インパクトのあるSCを数々所有し、最も成功しているデベロッパーの一つとされています。

そのWestfieldがロンドンに、15万平米の巨大モールを開いたのは、2008年です。いつも近くに行くたびに「行きたい」と思っていましたが、なかなか機会に恵まれず、4年遅れで行ってまいりました。

場所は、ロンドン中心部から15分ぐらい地下鉄に乗り、地下鉄駅シェパーズ・ブッシュから歩いて2分もかからない駅前立地です。

メインゾーンの展開グレードは、中間グレードで、ラグジュアリーブランドは別ゾーンでくくられています。この価格幅を広くとり、別ゾーンで展開するという手法は、世界各国の人気SCで見られる手法です。

メインゾーンに展開しているテナントは、英国、その他欧州、アメリカと、それぞれの国を代表するテナントばかりです。

英国勢では、マークス&スペンサー、NEXTといった大型テナントの他、OASIS、NEW LOOK、MONSOON、RIVER ISLANDなどの大衆的なものから、SUPERDRY、ALLSAINTSなどの人気ブランドが集っています。

その他欧州勢は、ZARAのインディテックスグループ、H&Mといった大型SPAの他、Desigual、Kopples、Majeなどの人気中位ブランドも出揃っています。

また、米国勢も、GAP、アーバンアウトフィッターズ、ホリスター、ギリーヒックス、アメリカンアパレル、リーバイスなど充実です。

日本からも、ユニクロ、オニヅカタイガーの2つが出店しています。


世界各国の街角で必ず目にするメジャーどころが集うSCといえます。

※Westfield London
http://uk.westfield.com/london/


<駅出口から見た外観>


<導入部にあるレストラン街>


<アンカーテナントのひとつであるマークス&スペンサー>


<欧米に店舗を構える手頃な英国ブランド ALL SAINTS>


<服飾雑貨業態Accesorizeを持つMonsson>


<ASEANにも店舗網を広げるNEW LOOK>


<インティデックスグループのZARA HOMEとMassimo Dutti>


<上層階に位置するユニクロ>


<ラグジュアリーからベターゾーンを集めたゾーンVillage>

 2012/08/21 13:52  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

H&Mの妹業態「MONKI」
今回のロンドン出張で、印象に残ったのがこのMONKIです。

H&Mグループの業態で、H&MよりカジュアルでPOP。そして価格もTシャツ12ポンド、ジーンズ25ポンドと、H&Mのプロパー下限程度です。店舗数は54店舗、英国には2店舗展開で、2店舗とも行ってきました。

大型店は、カーナビーストリートにあります。メタルやレトロモチーフなど使用して、はじけた世界観を表現しています。













そして、百貨店セルフリッジの中にもショップが入いっています。やはり、こちらの方が入店客
が多く、勤め帰り風の若い女性から40代まで幅広い層が立ち寄っています






ポジショニング的には、インデックスグループにおけるBershkaのような感じです。品ぞろえとしては、フォエバー21とかぶるような感じです。

アジアでは、香港の旺角にあるランガムプレイスにあるのみですが、今後、アジアにも広がっていくかもしれませんね。

MONKI WEBSITE
http://www.monki.com/
 2012/08/15 11:01  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ロンドンセレクトショップ案内
ロンドンには、さまざまなセレクトショップがあります。老舗、コンセプチャル、新興、などバリエーションも豊かです。今回は、ロンドンのセレクトショップをいくつか紹介します。


●Browns London
まずは、日本のセレクトショップがお手本にした老舗ブラウンズ。
メジャーブランドを自店セレクトで編集したハイエンド型MD。ハイエンドながら、コンサバなセレクトが魅力。接客も素敵です。




24-27 SOUTH MOLTON STREET
LONDON. W1K 5RD
NEAREST UNDERGROUND: BOND STREET
http://www.brownsfashion.com/h

●Dover Street Market
銀座でもできて話題を集めた、コムデギャルソンによるドーバーストリートマーケット。
銀座より、ギャルソン系のブランドが少なく、メジャーブランドが多いような気がします。

最上階には、開放的なカフェもあります。





17-18 Dover Street
London W1S 4LT, UK
http://london.doverstreetmarket.com/dsmpaper/

●Walf and Badger
同じ通りにあるのが、Walf and Badgerです。

新興デザイナーを紹介し、地元の高感度層に支持されています。ノッティングヒルにはラボがあり、ユニークな展開をしているとのこと





32 Dover Street London W1S 4NE
http://www.wolfandbadger.com/

●Present London
イーストエンドには中小セレクトショップがたくさんあります。中でも存在感があるのが、Present London。

ハートフォード、トリッカーズ、スメドレーなど、英国や欧州のトラッドなメジャーカジュアルブランドをカジュアルかつリアルに提案。また、エイプ、ポーターなどの日本ブランドも扱っており、日本のセレクトショップ風です。



140 Shoreditch High Street  London  E1 6JE
http://www.present-london.com/

●Article.

Present Londonと同じ通りの反対側近くにあります。こじゃれたストリートカジュアル中心のセレクトショップです。



96 Kingsland Road Hoxton London E2 8DP
http://www.urbanexcess.com/t-article.aspx

●LN-CC
ちょっと離れたダルストンエリアには、LN-CCがあります。

ワールドレポートでも紹介していますが、こちらは人気ショッピングサイトのアポイント制リアルショップです。やれた感じの立地、わかりにくい入口ですが、店に入るとハイエンドブランドを、エッジを効かせた品ぞろえとコンセプチャルなインテリアで魅了されます。

http://www.ln-cc.com/

●START
イーストエンドのセレクトショップのパイオニアがSTARTです。レディス、メンズカジュアル、テーラリング、と業態を分化させ、同じ通りに3店舗構えています。



Womenswear
42-44 Rivington Street  London EC2A 3QP
Menswear
59 Rivington Street  London EC2A 3QQ
Mr Start
40 Rivington Street  London EC2A 3LX

http://www.start-london.com/

●Liberty B1
いろいろとご案内しましたが、個人的に買い物でおすすめは、リバティの地下にあるメンズの編集売場です。ここに来ると必ず買い物をしてしまいます。





Regent Street
London W1B 5AH
http://www.liberty.co.uk/

ロンドン五輪は終わりましたが、ロンドンの魅力は多元的です。ますます街の魅力に磨きがかかるロンドン。セレクトショップもどんどん進化していくことでしょう。
 2012/08/14 11:15  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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山中 健(やまなか たける)
ファッションビジネスコンサルタント
大手百貨店、外資系ブランド、大手経営コンサルタント会社を経て、ファッションビジネスコンサルタントとして独立。アパレル業界を中心に、ライフスタイルショップ、百貨店、SCなど幅広い業態に対しマーケティングやMD、リテール、海外進出のコンサルティングを手掛ける。トレンド分析、市場調査、戦略策定などのマクロなテーマから、個店支援、研修などの現場へのブレイクダウンまで様々なテーマのコンサルティングに対応可能。

また、欧米、アジア、国内のコレクション取材やファッションマーケット調査を数多く行っており、国内外のファッションビジネスの動向を語ることができる貴重な存在として注目されている。

2009年にアパレルウェブコンサルティングファーム主席研究員、2011年にアパレルウェブ編集長就任。

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