Main | 中国・香港 »
ホノルルレポート3 ノードストローム ラック
アメリカ本土で存在感を増しているオフプライス型百貨店。ハワイにももちろんあります。

今年9月1日には、ノードストロームラックが、ワイキキの中心地にオープンしました。ノードスロームラックは、中高級百貨店ノードストロームのアウトレット業態です。ノードストロームは、日本でいうと三越みたいなイメージでしょうか。90年代には「サービスが伝説になる時」という本で、現場への権限委譲、サービスのお手本として、日本の流通・サービス業のお手本になった店です。その後、オムニチャネルへの進出、そして今はアウトレット業態の中心地出店で目立ちます。NYは、プロパー店でなくこのノードストロームラックで出店。ボストンでも、プロパー店は郊外の大型モールに、ダウンタウンにはノードストロームラックで出店しています。そして、ハワイでもアラモアナセンターにプロパー店があり、ダウンタウンよりのところにもノードストロームラックを構えていましたが、ホテルやブランドショップが集まる、絶好の場所に出店しました。

店は、目抜き通りカラカウア通りから山側1本のクヒオ通り。こちらで紹介した紹介した最新SCインターナショナル・マーケットプレイスのクヒオ通り側出口の隣です。インターナショナル・マーケットプレイスには、サックス・フィフス・アヴェニューがあり、ノードスロームラックの裏側にあたるカラカウア通りにはメイシーズがあります。こんなプロパー商業集中ゾーンに、百貨店のアトレットがあるなんて、日本では信じられません。新宿のビックロが三越アウトレットになっているような衝撃です。

店内は、他のノードスロームラックと同様に倉庫風です。値引きは2グレードダウンというアウトレット価格セオリーどおりです。コンテポラリーブランド(ケイトモス、セオリーなど)が、ポピュラープライス(メイシーズ価格)ぐらいで買えるかんじです。正直、アパレルは、サイズ欠け、色欠けが目立って、なかなか買いたいものが見つけられませんが、バッグはお買い得です。TUMIやケイトスペードなどは、本当にお買い得です。

この現象を見て思うのは、やはり「ファッションの価値2分化」です。真の意味でのファッション購買者は、トレンドセッターやファションマニアに限られ、「着るため」「ブランドを持つため」「ちょっといいものが欲しい」という消費者はこのようなアウトレット業態やファストファッションなどで十分満足できます。

日本は現段階ですが、中心地と超郊外という立地で分けられています。しかし、アメリカのようにプロパーとアウトレットが一緒、もしくは逆転したら、業界関係者にとっては恐ろしいことが起きるかと思います。

アメリカのように所得格差、消費格差が激しい国に限ったことなのでしょうか。日本では、法で保護はされていないのですから、事業者の思いと戦略次第でしょう。




★SNSでも情報を発信中!
https://www.facebook.com/yamanakaconsulting/
https://twitter.com/takeru_yamanaka
 2016/09/30 19:20  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ホノルルレポ−ト2 グローバルプレイヤーの個店化
ホノルルでのファッション見所としてあげたいのが、各ブランドの観光商業的アプローチです。

目抜き通りの、カラカウア通りには、トップメゾンが軒を連ねています。しかし、その店舗デザインはハワイのヘリテージやリゾートのムードを色濃く打ち出しておいますルイヴィトンは、ポリネシアンムードたっぷりの家屋、プラダはオープンエア、フェンディはウッドデッキ風・・・。ウィンドーショッピングするだけでも楽しいですし、他の店とは違うものがあるように感じ、思わず中に入りたいと思ってしましいます。

そして、メイシーズは、編集売場Surf Shopを路面外付けで構えています。カジュアルウェアの他、ビーチウェア、ビーチグッズなどを取り揃えています。壁面上部の「Waikiki」というサインがインパクト大。

世界の主要都市が、海外旅行者に溢れる現在。グローバルなブランドは、「ああ、○○ね」なんてスルーされる恐れがあります。世界きってのリゾート地ハワイでの各ブランドの観光商業への取り組み。他都市にとっても、参考になることと思います。

◆ルイヴィトン



◆フェンディ



◆メイシーズ







◆アーバンアウトフィッターズ



★SNSでも情報を発信中!
https://www.facebook.com/yamanakaconsulting/
https://twitter.com/takeru_yamanaka
 2016/09/27 16:44  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ホノルルレポート1 インターナショナル・マーケット・プレイス
先週、ハワイのホノルルに行ってまいりました。こういうとバケーションのように聞こえますが、残念ながらそうではありません。人と打ち合わせがあり、そのついでに視察もしようとして行きました。現地では色々と思いもよらないことがあり、思うとおりの視察ができませんでしたが、いくつか印象に残った商業や現象をお伝えしたいと思います。

ホノルルについてまず行ったのは、出来たばっかりのモール、インターナショナル・マーケット・プレイスです。オープン前からHPをチェックし、その煌びやかなテナントミックスに興味津津。サックス・フィフス・アヴェニューをアンカーに、クリスチャン・ルブタン、ブルネロ・クチネリ、インターミックスなどのラグジュアリー、アバクロやホリスター、フリーピープル、アンソロポロジーなどの人気カジュアルという構成、ワイキキのど真ん中という立地から、六本木ヒルズのようなアップスケール型のモールを想像していました。
しかし、実際はトロピカルな大木を残した、リラックスムードなオープンモールです。




実は、こちらのモールは、新規開発ではなく、作り替えたもの。元は鬱蒼とした木々に囲まれた屋台村のようなものでした。その自然を残しながら、最新のファシリティーで新たなモールをつくったということです。

海外のモールの多くがそうであるように、五月雨式のオープン。まだ、4分の1ぐらいしかオープンしていません。アンカーのサックスフィフスは3フロア構成。ファッションより雑貨を強化。1Fは化粧品、2Fがウェア、3Fが婦人雑貨や身の回り品です。通常は1階エントランス近くにある婦人雑貨や身の回り品がなぜ3階にあるのかというと、バレーパーキングが3階にあるから。海外のモールでは、地元の富裕層が入館するのはバレーパーキングからです。観光客ワサワサの路面とは別に導線をとっているのです。





ホリスター、アバクロは未オープンですが、アーバンアウトフィーターズのアンソロポロジーとフリーピープルは旗艦店的ストアを構えています。そして、NYで人気のシノラも。自動車産業が壊滅的となったデトロイト出身。自動車産業の地で育まれた技術で作られた時計&自転車が売りでしたが、今や手帳やバッグも強化。立派なブランドとなりました。






その横には、45rpmも出店。NYの店ほどの日本アピールはなく、さりげない感じです。



ここ数年、マンハッタン化が危惧されているホノルル。アラモアナSCには、ブルーミングデールもオープンしています。しかし、ここインターナショナル・マーケット・プレイスは、ワイキキのロケーションとヘリテージ、そしてラグジュアリーさが融合し、地元の人々も受け入れているそうです。
 2016/09/20 17:56  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

2016年NYレポート5 NYレポート 活況はWEB発、EC軸へ
NYのマンハッタンは人がいっぱい歩いています。観光客がワサワサと。百貨店や大手SPAもそれなりに人は入っていますが、公開されている情報をみると、どこも厳しいようです。

なかでも、路面店のファッションブランドオンリーショップは、閑散している店が多いようです。ラグジュアリーなどは、単価が高いですし、富裕層の上得意客の売上比率が多いですが、ベター〜モデレートグレードで空いた店をみると、心配になってしまいます。

その中、比較的賑わっている店を総括すると、EC軸、もしくはEC発の店です。ブランデイ・メルヴィル、ヴィニーヤード・ヴァインズのように、ECやWEBでの発信力のあるブランドや、EC軸のメガネ業態ワービィ・パーカーやボノボスなどが代表でしょう。

しかし、これらのブランド、商品を見て「うーーん、いいね」と思うようなものではありません。シンプルに、「買いたいと思わせる」マーケティングと、「買える」ためのマーチャンダイジングがしっかりしているのが活況の要因かと思います。

EC発、EC軸ということは、基本セルフです。セルフでも売れる商品づくりがしっかりとされている、つまり「買える」ためのマーチャンダイジングができていたのだと思います。それにプラスして、卓越なターゲティングでWEBやSNSで標的コミュニティに発信し、「買いたいと思わせる」マーケティングをしっかり行っているのでしょう。

WEBやSNSマーケティングが広がる現在、目的来店性が高い店と低い店の差はどんどん開いていくのではないでしょうか。

◆ブランデイ・メルヴィル



◆ドント・アスク・ホワイ



来店客が途切れない「ブランデイ・メルヴィル」(写真左)と客数が少ないアメリカンイーグルアウトフィッターズの「ドント・アスク・ホワイ」(写真右)は同ターゲットで同じSOHOブロードウェイに並ぶ

★SNSでも情報を発信中!
https://www.facebook.com/yamanakaconsulting/
https://twitter.com/takeru_yamanaka




 2016/08/24 12:10  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

2016年NYレポート4 色褪せるセレクトショップ業態
世界のファッションキャピタルに行くと楽しみなのが、セレクトショップチェック。ファッションビジネスのショールームであるNY。その期待は高まります。

しかし・・・。残念ながらセレクトショップで目をひくものはありませんでした。バーニーズやバーグドルフのような高級百貨店はますます洗練されています。しかし、中堅どころの後退が目立つ結果となりました。

スクープやジェフリー、インターミックスは、高級百貨店への差別的優位性がなく、OAKやアッセンブリー、ODDは自社ブランド開発に挑戦していますが、そのレベルはまだまだ。日本のセレクトショップのオリジナルのレベルには遠く及びません。

自社オリジナルシャツを軸にしたスティーブアラン、自社ブランド軸のドーバーストリートマーケット、メンズ軸にカルチャーを取り入れたODINは安定感がありますが、日本やロンドンの有力セレクトショップと比べると同等という感じです。

自由競争とデジタル先進国のアメリカ、コスト高のNYというビジネス環境からそうなったのでしょう。

元バイヤーがやる個性的セレクトショップなどもあり、日本の雑誌などで取り上げていますが、ビジネス視点でみると見るべき点は少ないと言わざるを得ません。

自由競争とEC拡大が進めが進むほど、パワーブランドを掴めるか、オリジナルを持てるか、という点が重要になってきます。無名だけどおしゃれなブランドを編集してリアルだけで売るというビジネスモデルは、マンハッタンやウィリアムバーグでは色褪せるどころか、淘汰されていくように感じます。中には、ECシフトを進め店を閉じる有名店も見られるぐらいです。

リアル店舗のあり方を考させられる現象でした。



★SNSでも情報を発信中!
https://www.facebook.com/yamanakaconsulting/
https://twitter.com/takeru_yamanaka

 2016/08/19 16:21  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

| 次へ
山中健 公式サイト


ブログ内検索
Web 検索
プロフィール
山中 健(やまなか たける)
ファッションビジネスコンサルタント
大手百貨店、外資系ブランド、大手経営コンサルタント会社を経て、ファッションビジネスコンサルタントとして独立。アパレル業界を中心に、ライフスタイルショップ、百貨店、SCなど幅広い業態に対しマーケティングやMD、リテール、海外進出のコンサルティングを手掛ける。トレンド分析、市場調査、戦略策定などのマクロなテーマから、個店支援、研修などの現場へのブレイクダウンまで様々なテーマのコンサルティングに対応可能。

また、欧米、アジア、国内のコレクション取材やファッションマーケット調査を数多く行っており、国内外のファッションビジネスの動向を語ることができる貴重な存在として注目されている。

2009年にアパレルウェブコンサルティングファーム主席研究員、2011年にアパレルウェブ編集長就任。

山中健 プロフィール
山中健 公式サイト
コラム 山中健のWorld Report

QRコード
アパレル業界の情報満載の「アパレル携帯版」
右のQRコードで読み取ってアクセスしてください。こちらからも自分の携帯URLを送れます。 QRコード
最新記事
カテゴリアーカイブ
月別アーカイブ
最新コメント
山中
金環日食を見ながら感じたこと (2012年05月21日)
mie
金環日食を見ながら感じたこと (2012年05月21日)
Rina
メンズの死角 (2011年12月08日)
山中
新サイトオープンしました (2011年06月07日)
山中
銀座シャネル (2011年03月25日)
morimo
銀座シャネル (2011年03月25日)
最新トラックバック
3区カフェと20区カフェ (2009年07月21日)

http://apalog.com/yamanaka/index1_0.rdf
更新順ブログ一覧
リンク集