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世界で初めての百貨店として知られるパリ左岸の「ボンマルシェ」。LVMHグループの総力をあげて、すっかりラグジュアリー百貨店となり、その後、メゾン館を充実させ、高級ライフスタイル百貨店になりました。そして、今年6月に新たなサイト「24 Sevres」をローンチ。
「24 Sevres」は、ボンマルシェの住所。ルイヴィトンやヴァレンティをはじめとする150を超えるブランドを取り扱うECのほか、サービスやソリューションも充実。ライブ動画を通してのスタイリストによる接客、世界75か国への発送、ボンマルシェでの店舗受け取りが可能なクリック&コレクトサービスなどを提供しています。IOS版のアプリもリリースしました。 私が6月にボンマルシェに行った時は、1Fで「24 Sevres」のポップアップショップを開催。サイネージに囲まれたブースにはタブレット設置し、試用体験を提供。取り扱っているハイブランドのバッグを、インスタレーション形式で展示していました。 LVMHグループは、新たなプラットフォームとして位置付けています。ラグジュアリーブランドの巨大グループ傘下という商品調達メリット、世界最古の百貨店でありながらコンテンポラリー&ラグジュアリーな空間を持つボンマルシェという場とイメージ。いち百貨店のサイトという範囲で止まるのか、リシュモングループ傘下の「YOOX Net-a-Porte」に迫るのか、今後が気になるところです。 そして、このような動きが、パリで出ている点に注目したいと思います。世界のファッションキャピタルを見ると、デジタルに対して新しい取り組みをしているのはNYです。しかし、NYでの取り組みは、ファッズ的なものが多いのも事実。多くが姿を消しながら、その中で残ったものが次の時代を創っているように感じます。EC化率世界トップクラスの英国の首都、ロンドンではNYで残ったものが多く見られます。そして、デジタルに超保守的なのがフランス。イタリアやドイツより、デジタルの取り組みが大きく遅れています。そのフランスで、このような取り組みがなされるということが大きな意味を持つと思う次第です。 ◆ボンマルシェの「24 Sevres」ポップアップ ★SNSでも情報を発信しています! https://www.facebook.com/yamanakaconsulting https://twitter.com/takeru_yamanaka |