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看護師さんたちとの交流(その1)
今日、街中の花屋でボーっと花を見ていると、声をかけられた。ふと、振り返ると、母の病院でお世話になった看護婦さんだ。
看護婦さんといっても、70歳近いその方は、病室や外来ではなく、病院の受付に立って、来る人来る人に心を配ってお世話をしているという存在。小柄でよく動いていらっしゃるだけでなく、とてもきれいで魅力的な方なので、その方がいらっしゃるだけで華やいだ雰囲気になる。
病院に来るのはほとんどが高齢者なので、体調が悪かったり、院内の手順が分からなかったりで、いろいろ気がついて声をかけてくれる存在は本当にありがたい。
通院が長く入院を何度も繰り返した母もすっかり顔なじみで、具合が悪そうにしているとすぐ近寄ってきて、対処してくださったのだった。
「あの人であの病院はもっているね」と母ともよく話していた。

母の最期の入院中、私が海外出張のため、まる1週間、病院に面会に行けないという時期があった。その前日に偶然、病院前の横断歩道でその方にお会いしてそのことを伝えると、私の不在中の毎日、母の病室に様子を見に行ってくださったのだった。
それ以前も母のことを気にしてくださって、仕事の合間に時々病室に顔を見に行ってくださっていたらしいが、それを機に、より頻繁に母の病室に行ってくださるようになった。
旅行がお好きで鎌倉もよく行かれるということで、母は妹の店のカードを渡して話したりしていた。

母が亡くなる数日前、主治医との面談を待っていると、近寄ってきてくださって、「先日お寄りしたら、『私はもうあと1週間位ではないかと思うんですよ』とおっしゃって、何とも言えなかった…」と話してくださった。
その前も「最近は目をつぶっていることが多くなりましたね」とか、「前に比べたらあまりお話にならなくなりましたね」など、母がだんだんに弱っていく様をじっと見守っていてくださっていたのだ。
今日も「お母様は熊本ご出身でしたよね。もっといろいろお話したかったわ」とおっしゃっていた。

母が亡くなった後に、一言お礼をと思って、何度か病院の受付をのぞいたが、姿が見えなかったので、これまで失礼したままだった。
2か月経って、こうしてやっとお会いできたのも、ご縁を感じた。
その方は駅からのバスが同じ方向なので、今後も時々は会えるに違いない。
いつまでもお元気でお仕事ができますように、母のこともずっと覚えていてくださいね。
 2015/10/30 21:20  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

山のような洋裁道具
母が亡くなって1か月半強、少しずつ荷物の整理を進めてきた。
洋服類は私たち娘が着るもの以外は、施設や各種バザーなどに提供。それもようやく片付いて、先日は写真アルバム類、そして今日は洋裁道具の整理を手掛けた。
両方ともすごい分量だが、私には処分することができなかった。
1枚1枚に思い出のある写真を取捨選択するようなことは不可能だし、かつて若い時に洋裁をよくしていた母の匂いがしみ込んだような洋裁道具は、女性の魂がこもっているような気さえする。
晩年はもっぱら繕い物がメインだったが、ボタンが外れたり、破けたりしたものを母に頼むと嬉々として針箱を出してくる姿が忘れられない。

今から4〜5年前、祖母の茶箪笥いっぱいの茶道具や、父の山のような本類は、その中身をほとんど見ることもなく、いずれも専門家(前者は古道具屋さん、後者は古書店さん)に持っていってもらった。
今となってはそれらを愛していた故人に申し訳ないことをしたという気持ちがないではないが、あの時はそういうことを考える余裕がなかったのだ。
母と一緒に住むために、私がたくさんの荷物と共にこの家に引っ越ししてこなくてはならないという前提があったから。

ただ、今回は事情が異なる。両親や家の記録を、これから私が大切に保存していきたいと思っているからだ。
中身に一つ一つ目を通すのは、私の老後の楽しみにして、今はとりあえず種類別にきちんと分類しておきたい。
母は整理をするのが下手な人だと思っていたが、ここ数年、母なりに随分整理を進めていたことに驚く。大切なポイントポイントには、私がそれを発見するのを待っていましたというように、メモがついているという細やかさだ。

私は何でも捨ててしまうと母には思われていたかもしれないが、そんなことはありません。これからも大切にしますよ。

縫い糸、ミシン糸、刺しゅう糸、テープや付属品、ボタンなどなど、洋裁道具は私のものと合わせるとものすごい量。一生分以上ある。
既製服についてくる端切れ&ボタンの小袋も全部取ってあるので、ものすごいことになっている。
最近はミシンを使うことがなくなったし、縫うことからも随分ご無沙汰してしまっているが、そのうちにまた洋裁を始めようかな。

 2015/10/19 20:52  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

検査は恐怖抜きにしたい
9月下旬に、大腸の内視鏡検査を初めて受けた。辛かった。
2時間かけて2リットルの薬を飲むこと、腸がきれいになるまでトイレに通うことなどは、今思うとなんてことない。内視鏡の管を体に入れるあの痛みはあまり経験したくない。
上手な先生とそうでない先生がはっきりいることは事前に周りから聞いていたが、一緒に同検査を受けた患者さんが「痛くなかったよ」などと言っていたので、まあ大丈夫だろうと思っていたが、これが甘かった。

くねくね曲がっている腸を管が通るという物質的な痛みというのは、先生の技術だけではなく、患者への思いやりや共感の部分が大きい(医療というのはそういうものだろう)とつくづく思った。
「体に力を入れないで」と言ったって、痛い時に力が抜けるわけはないではないか。「痛い、痛い」を連発する私に、横にいる看護婦は、「ずっと痛いわけではないから」などとのたまった。
私が定期検診などで受診しているクリニックは胃腸科がないので、提携病院から月に何度か専門医がやってくるようになっている。

後で方々の友人知人に話すと、それぞれに上手な病院の情報を教えてくれたり、また麻酔をして検査をする所もあることを知った。
3年後にはまた受けなければならない(ほんの小さなポリープがあったので、それが切り取れるほど育つとするとその位、後だという)ので、その準備も兼ねて。

そうこうしていると市役所から精密検査受診のお知らせなるものを受け取ったので、それが終了した報告を兼ねて、医療機関への不満をぶつけると、地域の医師会に連絡するように教えてくれた。
その地域医療連携室の電話口に出た相談員がすばらしかった。
私が検査をした医療機関の先生一人ひとりを把握していたのに加え、次回から希望すれば麻酔をしてもらうことが可能なこと、それ以上に今回の経験を同医療機関にきちんと話せばそこのためにもなるし、それなりの対応をしてくれるというアドバイスだった。そして、その相談員も非常に痛い思いをしたことがあるらしく、その個人的体験もあわせて親身になって聞いてくれたのが本当にうれしかった。

今回の内視鏡検査に関しては、6月の段階で必要なことが分かっていたのだが、母のことがあったので、3か月後に遅くしてもらっていたのだった。
8月末に母が亡くなり、その後のバタバタが一段落した時という、結果的に絶妙のタイミングとなった。
母は2年半前に大腸がんが判明したのだが、実はそれより数年前、検便で再検査の通知が来ていたのに、内視鏡検査が嫌でのびのびにしていたのがもとだったのだ。

それ位、内視鏡検査は怖いもの、嫌なもの。いや、検査というもの自体、どんな種類であろうとあまり快適ではないものであろう。
改めて父や母のことをいろいろと思いだして、かわいそうだったなと思った。
母は鼻から管を入れたり、尿の管を入れたりを嫌がったし(共に手術の際は必須だったが)、最期は痰が絡まって苦しそうだったが、吸引もこばんだ。
昨年亡くなった父は施設から病院に運ばれ、空きベッドがなかったので別の病院に運ばれ、死にそうな状態だったのに、半日も検査をされた。

とにかく検査への恐怖で、病気の処置が遅れるというようなことがありませんように。
検査を快適にできる環境づくりをもっともっと進めていただきたい。
 2015/10/13 10:37  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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