« 2015年07月 | Main | 2015年09月 »
長かった夏も終わり
今年の夏は暑かった。そして長かった。
8月は死者の月であった。特に今年は、終戦からちょうど70年という区切りの年であったことが大きい。
6日の広島原爆投下の日、9日の長崎原爆投下の日、15日の終戦記念日。そして、12日は日航機御巣鷹山墜落事故から30年。テレビなどのメディアでは特集が組まれ、私は何ともいえない時間の経過というものに胸が締め付けられるような気持ちで過ごしていた。

さらに、遠くから私の仕事を励まし支えてくださっていた方(私が評伝を書いた女性のパートナーだった方)の死の報せ。93歳。

そしてついには、28日未明、2か月余り入院していた母が息を引き取った。
病室の外のソファで仮眠をとっていた私がかけつけると、体はまだ温かい。
その顔は1時間前の苦しそうにゼイゼイ呼吸をしていた母とは全く違う表情となっていた。
安らかで、崇高。まるでピエタのマリア像のような彫刻を想わせるものがあった。

主治医の予測した通り、まさに「夏を超えられるか超えないか」「秋口」の旅立ち。90歳の人生を全うした。
昨日は、魂の交流ともいえる関係だった友人たちに囲まれて、心温まる葬儀を終えることができた。歌う讃美歌も遺影もすべて母自身が決めていたもの。
気候は一気に秋へと変化している。

今年の夏を忘れることはないだろう。

 2015/08/31 09:54  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ベッドの母が瞼の下に見えるもの
母が入院してからまる2か月が経った。入院そのものは、同じ病院でこの3年で確か7回目だから特別なことではないが、今回は今までとは違う。
通常に比べるとゆっくりかもしれないが、できないことが日に日に増えている。
ベッドから起き上がれなくなったのは1か月前位だろうか、先週はベッドの中で体を動かすことができなくなり(体中が痛む)、今日はいつも枕元に置いてある携帯電話をとることができなくなった。
それでも意識ははっきりとしていて、頭はクリア。薬の投与はまだないので、薬の副作用ではない。
目を閉じている方が楽らしく、私がそばにいても静かに目を閉じているようになった。

先週位からおもしろいことを言うようになった。
目を閉じているとカラフルなものがいろいろ現れ、目を開けた途端に全部消えるらしい。
最初は「色とりどりの着物を着た子供たちが隊列を組んで歩いている」(次の瞬間は大人に変わっている)などと言っていた。
今日は比較的長い時間、そばにいたので、何が現れているかを私に報告してくれた。

深い緑色のシートのところどころに刺しゅう。
ビニールの傘のようなものに、濃い白と薄い白の模様。
黄色と緑色の縞の生地。
地味な色の着物に同じ色の刺しゅう。
冬のマントを来た男の人。半ズボンをはいた男の子。
庭石が敷き詰められているところどころに花。


こんなふうに、いろいろな映像があらわれてはすぐ消え、また別の映像があらわれるのだそうだ。
過去の記憶の走馬灯にようなものではまったくなく、初めてみるものばかりで、知っている人も出てこないという。
色だけでなく、柄も明確に見え、素材感の違いも感じられるようだ。まるでテキスタイルの見本帳か映画の一コマのようだ。

 2015/08/15 16:40  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

近隣にいい皮膚科がない不幸
連日の猛暑続きで、持病の脂漏性皮膚炎(頭皮)が再発。炎症やかゆみだけでなく、ふけのようなものが落ちるようになるので、常備しているローションも切れてしまって、こりゃ大変と皮膚科にかけこんだ。
ただでさえ高温多湿な日本では、皮膚にトラブルのある人は少なくないが、この時期はいろいろな虫やらアレルギーがいっせいに活躍するらしい。
幸いなことに私は花粉症もアトピーもないのに、頭皮のこれだけはどうしても完治せず、長年つきあっている。どうも頭皮が弱い体質らしく、以前は円形脱毛症が立て続けにいくつもできていた。

ところが、悲しいことに小田原にはろくな皮膚科がない。それなのになぜかどこも患者で混んでいる。
最初に通っていた所は、医師が患者(私)の顔も患部も見ない。それでどうして判断して処方するのか不思議だが、あまりばからしくなっていくのをやめた。
昨年からは3軒目の皮膚科に行っていたが(こういうふうに転々とすること自体、医師に嫌われるのは分かっているが)、このひでりの中、あまり遠くまで歩いていきたくないので、今日はバス停留所の近くにある、2軒目に行ったことのある所でがまんすることにした。それが運のつき。

ああ、そうだった、ここは医師も看護婦も強引で感じ悪かったのだと思いだすのが遅かった。
脂漏性皮膚炎以外に、うっかり「あせもにいい薬が欲しい」と口を滑らせてしまったことから、服を脱がされ、「それはあせもでなくて虫だ」やら、どうもなっていない腕にもベタベタ薬を塗られ(カサカサしているらしい)、あれよあれよというまに6種類もの薬を処方されるはめに。
患者の意思もなにもあったものではない。

あまりに頭に来たので、薬局に行っても「日持ちも悪いし、普通に市販されているものを買えばよかった」とこぼしていたら、「市販されているもの1つ買うより、この6種類全部の処方薬の方が安い」などとのたまう。「価格だけのことを言っているのではない」と言うだけ空しかった。

このようにお高くとまっている病院や薬局が、イナカにはまだ少なくないのである。患者の方が行く所を選択するしか方法はない。
 2015/08/03 21:16  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

2015年08月
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
最新記事
最新コメント
keix
「みんなと一緒」が苦手 (2016年10月31日)
リボン
追悼 原田芳雄さま (2016年03月20日)
keix
「美」の感性を高める年に (2016年01月01日)
keix
「美」の感性を高める年に (2016年01月01日)
eriko
脳内に異常なし (2015年03月24日)
keix
オルタナティヴに生きる私 (2014年10月21日)
H・O
父のシューズを新調 (2014年09月19日)
keix
シルクの5本指ソックス (2014年07月24日)
eriko
母89歳の誕生日 (2014年06月12日)
cyoko
母89歳の誕生日 (2014年06月11日)
最新トラックバック
MOBILE ART (2008年06月30日)
服が捨てられない (2007年11月27日)

http://apalog.com/ueno/index1_0.rdf
更新順ブログ一覧
リンク集
QRコード
アパレル業界の情報満載の「アパレル携帯版」
右のQRコードで読み取ってアクセスしてください。こちらからも自分の携帯URLを送れます。 QRコード
カテゴリアーカイブ
月別アーカイブ