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小春日和の夕暮れ時

足柄の山の中。私のボロ携帯では、こんな写真しか撮れませんでしたが。
 2012/10/29 23:08  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

結局は「人」である
約半年前、父の部屋の山のような本を片づけた。読書家の父には本当に申し訳なかったのだが、こつこつと長年にわたって集めたそれらを片づけなくては私が入居する場所がなかったので、そのほとんどを処分してしまった。
ただ、夏目漱石の全集をはじめ、私自身の「老後」に読むかもしれないという本はとっておいた。

その中に、1冊の古ぼけた文庫本があった。昭和59年刊、井上ひさしのエッセイ、『聖母の道化師』だ(昔は新聞にしても本にしても、活字が本当に小さい)。

それまで私は井上ひさしという人の何か憎めない表情に好感を持っていたのだが、実はほとんど彼の本を読んだことがなかった(と思う。というのは、私は本を読んでもすぐ忘れてしまうから)。
彼の本をマジメに読んでいなくても、NHK『ひょっこりひょうたん島』や、あのムーミンの主題歌の作詞や、また近年では広島の原爆をテーマにした『父と暮らせば』の原作などが印象にある。

これを読んで、井上ひさしという人が、東北のあるカトリック系養護施設で育ったことを知った。
その内容は割愛するが、とにかく私が心動かされたのが、彼の宗教観である。

「宗教とは人間のものであり、人間のことであるからだ」――。
つまり、彼がカトリック信者である(晩年もそうであったかどうかは確認していないが)理由について、その教義云々ではなく、彼が出会った人間(養護施設で身を粉にして働いていた外国の聖職者たち)によって、彼がその道にすんなり導かれたということが書かれている。

「カトリックの教えがわたしをとらえて離さないのは、カトリックを信じる先達のなかに、〜(省略)〜のような心のやさしい人たちがいるからである。それらの聖職者たちを信じるが故に、私は彼らの信じる神を信じるだけなのだ。彼らと道元禅師とはほとんど同一人である」

宗教の真髄はここにあるのではないだろうか。
結局は『人』なのだと私は思うのである。
 2012/10/26 21:52  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

恵まれた環境で母が手術
母の入院から1週間。昨日はいよいよ、腸の端っこにある盲腸にできた癌の摘出手術であった(手術そのもの大変だが、それに至る準備もかなり大変)。

日頃からこの歳になって手術なんかまっぴらと言っていた母だが、今回の手術をすぐ受け入れられたのは、もちろん癌の状況が軽かった(手術するリスクより手術しないリスクの方が大きい)ことはあるが、病院の先生方の態度や接し方を見ていて、家族ともども、この方々にお任せしようという気になったからだ。

病気や病院に関する情報や知識が一般に浸透していることもあり、最近の病院というのは、患者に対して病気のことをとにかく分かりやすく丁寧にいろいろと説明してくれる(交わす契約書の類も多い)。
それは患者や患者家族とのトラブルなど、リスクを回避する手段の一つであることは確かなのだが、それにしても今回お世話になっている病院は先生も看護婦さんたちも実に気持ちよく、そして患者に対する思いやりも行き届いている。
それは空気でも分かるもので、いい病院というのは規模でも新しさでも権威でもなく、そこで働く人々の間からにじみ出る何かなのだろう。
ましてや1週間も入院していると、病院の様子はよくわかるもので、母も「ここの看護婦さんたちは本当によく働く」と何度も感心していた。

手術から一晩が明け、鼻のチューブもやっと外せたばかりの母に面会。
「この歳になってこんな目に会うとは」と昨晩の苦しさや手術前の恐怖などを口にしたが、それ以上に、「先生が頻繁に来て声をかけてくれる」とか「ここの看護婦さんたちは本当に明るいね」と、彼らの態度がいかに病人の心理にいいものを及ぼしているかが手に取るようにわかった。
病気というものは心理的なものがいかに大きく左右するものか。

今のところ、すべて先生の説明通りに進行中。きっと母の回復も早いに違いない。
 2012/10/25 23:17  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

良心的な定食屋さん
母が入院している病院の目の前にある小さな定食屋さん。
小田原のおいしい店をいろいろ知っている人から以前に聞いて、一度行きたいと思っていたが、あまりチャンスがなかった。
今日は病院で先生との面談を終えると、ちょうどお昼時だったので、迷わずここへ。

魚のフライや、肉の煮込みやいろいろなメニューがあったが、私はヘルシーなお惣菜セットを注文。少し時間はかかったが、おいしそうなお惣菜が適量ずつ、お盆の上に並んで出てきた。

食材や水にもこだわって選んでいるというこの店。チェーン店や大型店にはない手作りの味がした。
ここのところ一人の食事を簡単に済ませていたので、バランスのとれたご飯食に満足だった。
良心的な定食屋さんというのはいいものです。

おいしい普通の食事ができるというのは幸せなもの。
あまりおいしそうには見えない病院食を前に、「体力つけなきゃ」と手をのばしていた母をおいて、一人おいしいものをいただきました。
病態が落ち着いたら、おいしいものを一緒にたくさん食べよう。
 2012/10/22 16:24  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

オーブン料理が恋しい季節
両親の家のリフォームに当たって、一番重視したのはキッチン。「食」は生活の基軸になるところだし、キッチンがきれいで機能的だと料理も楽しいし、健康的な生活が送れると思ったからだ。
何しろ25年以上前に建てられたマンションだから、モジュール自体がかなり変化していて、既成のシステムキッチンが合わず高くついてしまったのだが、限られた予算の中でも最後までゆずらなかったのが、オーブンだ。

長い夏を過ぎて、今日やっとオーブンデビューとなった。
ガスオーブンと電子レンジの一体型で、普段は電子レンジとして活躍してくれているが、オーブンとして使用するのは今日が初めて。
トマトとイワシの重ね焼きにしようと思ったが、あいにくイワシ(天ぷら用の開いてあるもの)が店になかったので、その代わりに地のイサキにしてみた。これが大正解。
母もおいしい、おいしいと完食してくれた。

オーブン料理は、シンプルな材料で簡単にできるし、来客の際も本当に便利。
その良さはフランスで教えてもらった。フランスに住んでいた友人や、フランス人の友人にずいぶんご馳走になったものだ。

次は、きのこと鮭のグラタンにするつもり。材料も既に用意済みだ。
これからおいしいものをたくさん作ろう。


今日はこれにレタス&黄色パプリカのサラダ、かぼちゃのサラダ(これだけは成城石井で買った出来合いのお惣菜)とフランスパン、そして白ワインで、父の施設入所の契約終了を祝った。

 2012/10/12 19:33  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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