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病院のベッドの上にいる父は、その日によって状態が微妙に違う。 体の衰弱と共に、入院してからだいぶ認知症も進み、話す言葉もよく聞き取れなくなってきた。 だが、私が行くと、必ず「起こしてくれ」「起きたい」という素振りを見せる。 拘束着(といってもベッドに固定するベルトだけでなく、いろいろな種類のものがあるのだが)をはじめ、点滴、酸素吸入など、体を束縛するものが大嫌い。 両手につけられたミトンもとりたくて、必死でもがいている。 手荒なことは一切しない病院だから、看護婦さんは根気強く、同じことを話しては同じことを繰り返す。 そうか、父もそうだったのだ。 私は「拘束」や「束縛」を極端に嫌う人間で、人からお指図を受けるのが大嫌いで、そういうプレッシャーに弱いのだが、父も同じだったのだと、今さらながら気がついた。 明日もまた病院へ。看護婦さんの言うことをよく聞いて、穏やかでいてくれればいいなと願うのであった。 |





