« これだけは言いたい | Main | 季節を感じる »
祖母40回忌に独り想う
今日、12月29日は祖母の40回忌だった。
それに気が付いたのは、1、2か月前のこと。祖母が亡くなったのは私が19歳の時だったから…と、ふと気が付いたのだった。
実は12月29日は祖母の誕生日でもある。誕生日と命日が同じ日なのだ。

あの日のことは忘れない。
当時、休みとなるとスキーに泊りがけで出かけていた私は、その時、出かける際に玄関先まで送ってくれた祖母に、何気なしに「さようなら」と言ってしまった。
そして、数日経った早朝、宿の人が足早に家からの電話を知らせに来る気配に、「あ、祖母に何かあったな」とすぐ察知した。出かける時は普通に元気だったが、風邪が悪化して容態が急変したのだった。
既に年賀状をすっかり書き上げて投函していたので、新年には亡くなった祖母の年賀状が方々に届けられた(母も祖母も筆まめ。何事も早め早めに準備する)。

祖母と一緒に暮らした時間より、その何倍も年月が経っているのに、私には祖母の存在が常に身近に感じられていた。夢にもよく出てきた。
母の晩年、母と一緒に暮らすようになると、母と祖母が私の中では同化したような気さえする。

祖母の40回忌にぜひお墓参りをと思い、先週、私としては約25年ぶりに祖母の故郷である熊本へ行ってきた。これは一つのケジメのようなものである。
本家の当主が亡くなったというのも大きなきっかけとなった。

これまでは母を通した親戚づきあいだったが、母が亡くなり誰もいなくなった今、はじめて一人で向き合うという機会を得て、今年になって多くの親類縁者に積極的に会う機会をつくってきた。
写真や名前だけでなく、その人柄やエピソードなどを知れば知るほど、家の歴史というものに対する興味も深まっていたからだ。

特に今回の熊本は、長くご無沙汰していたにもかかわらず、至れり尽くせりの歓待を受け、本当にありがたかった。何よりゆっくり話をする機会をいただいたことによって、今まで知らなかった新たな発見がいろいろあった。人というのはお互いに実際に会って話してみないと見えないことがたくさんある。
今回はお墓参りだけで4箇所(4家)、まさに祖先への供養の旅だったといえる。

今日は、古いアルバムを見ながら(整理しながら)、祖母のことを想う一日となった。



縁側でくつろぐ祖母(右)とまだ幼い母。昭和初期の幸せな時代

その昔、この家が建っていたところの現在の様子。白川の拡張工事によって、遊歩道となっている(目の前が白川小学校)


 2016/12/29 17:10  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

アナログはもはや贅沢?
最近、アナログ、デジタルという言い方をあまりしなくなったように思う。
それほど、デジタルが当たり前に私たちの生活の端々に浸透している。
ここまできたせいか、一種のノスタルジーとして、街中ではアナログ感覚の店が人気を得ているようだ。

例えば、喫茶店。「カフェ」でも「スタバ」でもなく、昔ながらのクラシックな「喫茶店」が街で目につく。
客層は中高年中心かとおもいきや、意外に若い人も少なくない。
懐かしさではなく、新しいものとして楽しんでいるのかもしれない。

その隣にあったのが、レコード屋さん。今や、音楽はネットを通して聞くのが当たりまえになっているが、それがすっかり浸透したせいか、最近ではレコードやカセットが見直されているという。

服にしても、ここまで合理化が進み、何でも便利なものばかり(しかも安い)が重宝されると、古着によってかつての趣味や嗜好性がよみがえる。

行きつくところまで行くと、人はその対極のものを求めるようだ。
ただ機能的で便利なだけでなく、不便であっても、その風情を楽しむというような。
アナログは一種のぜいたく品になってしまったのかもしれない。
常にアナログな立ち位置にいる私は、その振り幅が少ないが。
 2016/12/08 20:49  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

母の子供時代の絵日記
母の古い写真の入った箱を開けて見ていたら、幼稚園時代のお絵かきや小学校時代の絵日記などが出てきた。

「○月〇日 しかられてぞうきんがけをしました そしてころびました」
これには笑った。


幼稚園時代のお絵かきもなかなかいい。ちゃんと名前を漢字で書こうとしているところがかわいい。

それにしても5歳位上で早世したお姉さんの習字には驚く。
これが小学生の字とは。いや、中学三年だろう。

私はこれらを初めて見たような気がする。
ちょっとは見たことがあったかもしれないが、少なくとも母と一緒にしみじみ見ることはなかった。亡くなってはじめて出会うものなのかもしれない。
90年近い歳月を経て、これらの魂が吹き返しているのだろうか。
 2016/06/13 09:44  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

リボンの好きな女の子
ファミリーヒストリー探訪がらみで、昨日は早速、遠縁の93歳のおばさまのところに会いに行った。
もう20年近く前、母と一緒にお宅にお邪魔したことはあるが、もちろん私一人で会うのは初めて。ただ母や祖母からこの方のご家族の話はよく聞いていたので、話がはずむ。とても楽しい時間を過ごさせていただいた。

特に今回は、ハトコから預かったアルバムが契機になっているので、我が家にあったアルバムもあわせて、その中にあったその方のご家族写真をスマホで撮って、プリントして差し上げた。スマホは写真もかなりきれいに撮れるので、わざわざ焼かなくてもいいと思うほど。
その方は6人きょうだいの末っ子でごきょうだいはもうどなたもいらっしゃらない。こんなふうに家族全員で写っている写真はないということで、とても喜んでくださり、「昨夜はベッドの中に入ってからも写真をずっと見ていた」と今朝も電話をくださった。

その方がお話くださった私の子供時代の印象は、「リボン」が好きな女の子。何かを包んであったリボンをいつまでも触っていたというのだ。
その方は一緒にいらしたお母様と、「きっと美意識の高いお嬢さんなのね」と話していたとか。
何かの思い違いか妄想かもしれないが、食い意地が張っている子供という印象ではなくて良かったと思った(実際に私はかなり食い意地が張っていた子供で、お客様が来ると、テーブルの上にのったお菓子ばかり見ていたから)。
 2016/05/31 22:25  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ファミリーヒストリー探訪
母の死をきっかけに、これまで私自身はあまりかかわりのなかった親戚との交流が始まった。
いとこやハトコは10歳上の年代が多いので、たいていは60代後半。
お互いに両親の介護や看取りの経験を通し、ファミリーヒストリーへの興味が深まっている。はなから興味ない人と興味ある人がはっきり分かれるところで、興味がなければこういう交流はないだろう。
物書きの端くれとしては、親の代から受け継いだ話を、違う視点から聴くと、さらにもっと知りたくなるというわけだ。

昨日は、鉱物や地質の専門家で大学の先生をしているハトコから、古いアルバムを預かった。それは彼のお祖母さんが持っていたものなので、明治時代から。100年以上前からの写真もあるが、全般に状態がいい。
そこに写っている人が誰なのか、彼の父親が亡くなる直前に聞き取りをしたが、それでもまだ分からない人がたくさんいるので、私が託されたというわけだ。
母が生まれてまもなく亡くなった祖父の写真も何枚かある。母は見たことがないものもあったのではないだろうか。

我が家にある古いアルバムと照合し、母や祖母が昔話していたことの記憶を紐解きながら、できるだけ解明しておきたいと思っている。
比較的長命の血筋である親戚縁者も、90歳代になって次々に鬼籍に入っているので、存命中の方にも会いに行かなきゃとあせってきた。

それにしても、両親の家を引き継いでいる私は、両親が持っていたものはかなり大胆に処分したが、どうしても捨てられないのが写真アルバム類。これはデータ化して記録すれば済むというものではない。特に古いものは、一つの「家」に限らず、「時代」を証言していると思う。
うちの場合、それを後世に引き継いでくれる人は誰もいないので、あと30年の間にどうにか始末しなければならないとは思っているが、家の歴史そのものである写真だけはどうしても私の手では捨てられないような気がする。

続きを読む...
 2016/05/27 12:03  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

| 次へ
2016年12月
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
最新記事
最新コメント
keix
「みんなと一緒」が苦手 (2016年10月31日)
リボン
追悼 原田芳雄さま (2016年03月20日)
keix
「美」の感性を高める年に (2016年01月01日)
keix
「美」の感性を高める年に (2016年01月01日)
eriko
脳内に異常なし (2015年03月24日)
keix
オルタナティヴに生きる私 (2014年10月21日)
H・O
父のシューズを新調 (2014年09月19日)
keix
シルクの5本指ソックス (2014年07月24日)
eriko
母89歳の誕生日 (2014年06月12日)
cyoko
母89歳の誕生日 (2014年06月11日)
最新トラックバック
MOBILE ART (2008年06月30日)
服が捨てられない (2007年11月27日)

http://apalog.com/ueno/index1_0.rdf
更新順ブログ一覧
リンク集
QRコード
アパレル業界の情報満載の「アパレル携帯版」
右のQRコードで読み取ってアクセスしてください。こちらからも自分の携帯URLを送れます。 QRコード
カテゴリアーカイブ
月別アーカイブ