« 体と心にいいこと | Main | これだけは言いたい »
遺伝子は受け継がれる
今日はいい日だった。

私が10年以上前に評伝を書いた某クリエイターについて、A新聞の文化部記者、Kさんから話が聞きたいと、昨日電話があり、早速会ってきたのだ。
もう忘れられた存在かと思っていたが、その遺伝子は脈々と若い世代に受け継がれていたのだ。
これこそライター冥利である。

何の気負いもなく、2時間、思いのたけを話すことができた。
この人になら、私が知っていることは全部伝えたい、そう思える人だった。
こういう万に一つの出会いのために、私は仕事をしているように思う。
 2008/08/21 21:24  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

こうして今週も…
日曜日。セラピストのMさんがこう言った。
「女の人は年をとるに連れて、(いろいろ余計なものが取れて)神に近づくような気がする」
何があっても動じない女に、私もなれるか。

月曜日。連載している月刊誌の取材で、某企業へ。ちょっと疲れた。
その後、シアターイメージフォーラムでやっているフェリーニの『8 1/2(はっかにぶんのいち)』を。45年前のイタリア映画(イタリア語はかわいい)。堂々のハチャメチャ138分。昔も今も、みんな悩んでいる。マストロヤンニもアヌーク・エーメも魅力いっぱい。
夜は学校時代の同級生Iさんと、一度行きたかった池袋の「海幸の街」へ。回転寿司屋なのに、金沢の魚と地酒が堪能できて、大満足。

今日、火曜日。原稿を1本終えた後、音楽家のKさんが送ってくれたCDを聞きながら、このブログを書いている。フランスのクラシック音楽専門ラジオ局の視聴者投票で上位の30曲を編集したこのCDは、ものすごく中身が濃い。
外はまだカンカン照りだが、もう少ししたらヨガをしに行こう。

明日、水曜日。仕事の後、最近アパレル企業を退社したKさんの、お疲れ様会。50歳前後の女が3人集まる。

美しいもの、おいしいもの、素敵な人たちに囲まれている、幸せな私。
こうして今週も過ぎていく。
 2008/07/29 17:05  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

母からの便り
母から2日続けてハガキが来た。いつものように細かい字でぎっしり、宛名側の下にも続いている。
その日の天候から始まり、その日何をしていたか、そして私の健康を案ずる言葉で終わるのはいつものスタイルだが、この2日はどちらも、天才ピアニスト、グレン・グールドのことが書いてある。
私は見なかったが、今週の午前中、4日連続で、グールドを紹介する番組がNHKで放映されたようだ。
以前から筆まめな母だが、いくらなんでも2日続けてというのは珍しい。相当、グールドの存在が強烈に映ったらしい。

第一信の方では、グールドがコンサート活動を止めて、レコード録音によって自由を得たこと。エキセントリックな部分とロマンチックな部分を持っていること。ロマンチックとはないものに対するあこがれ、在るものに対しての批判。狂気じみた人とも見られるが、勇気のある誠実な人。本人はあくまで自分のめざす自由に向かって、人に何と言われようとも変わった行動を続けたのでしょうが、幸せで安らかにこの世を去ったのでしょうか、とある。
次の日の番組で、50歳を迎えて間もなく他界したことが分かったようで、今日の二信目にはそのことが書いてあった。
人生の総決算として、バッハのゴールドベルグ変奏曲を、若い時と全く違う旋律で完成させたこと。理想の生き方を求め、自分と向き合うことに徹した人で、夏目漱石の『草枕』を愛読していたこと。生涯独身で、1982年に逝ったことが書いてある。

早速、実家の母に電話。今度帰省する時に、私の手元にあるグールドのCD(たまたま1956年録音と1981年録音の両方を持っていた)を持っていくことを約束した。

話は変わるが、私は親元を離れて、もう26年が経つ。親と一緒に暮らしていた時間よりもずっと長くなってしまった。母の手紙も26年分あることになる。
整理術のエキスパートである某女史は、手紙や写真は、本当に大切なものや好きなものを数点だけとっておいて、あとは捨てなさいというのが持論のようだが、私はとてもそういうふうに思い切れない。
仕事関係のDMだって、その人の顔をもう忘れてしまったものでも、そこに私に対する手書きのひと言があれば、取っておくのが私の流儀。後で読み返すことはあまりないかもしれないが、私のことを思って書いてくれた手紙を、私はやっぱり捨てられないのだ。
 2008/07/12 21:35  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

今を見事にとらえた映画
配給会社の方からお誘いいただいていた映画の試写会に行ってきた。
題名は『マルタのやさしい刺繍』(原題『コルチカム』は、土や水を必要としない珍しい植物の花の名前だそう)。スイスの映画だ。
その邦題からくる自分勝手なイメージのせいか、実はあまり期待をしていなかったのだが、これがとても良かった。最近見た映画の中でも群を抜いている。

舞台は、のどかな風景が広がるスイスの田舎町。
夫に先立たれた80歳のマルタは、失意の日々を送っていたが、若い時の夢だったランジェリーブティックを始めようと動きだす。ところが、厳格なキリスト教を基盤にした保守的な村(コミュニティ)の中で、いろいろな軋轢が生まれ、迫害にも合うが、徐々に味方が増えて、最後はめでたしめでたしという物語だ。
インターネットなどが出てこなければ、何十年前の話?と錯覚してしまう。
自由の象徴として「アメリカ」が扱われるのとともに、古い束縛からの解放、女性たちの解放を象徴するのが「ランジェリー」。それらに眉をしかめる保守勢力との闘いというのは、昔ながらの常套手法だが、この映画が今の時代に強く響くのは、何より高齢化社会の問題が深くからんでいるからに違いない。
この映画の登場人物たちが抱える、家族の問題やさまざまな悩みは、はるか1万キロ離れた日本と少しも違わないのだ。
また、高齢者たちの生きがい探しやビジネスモデルという観点からも見ることができる映画だ。

何といっても、主人公のマルタをはじめ、核となる4人の女性がそれぞれに個性的。ヨーロッパって、こういうおばあさん、いる、いるという感じ。まったく違うタイプの4人の女性が、次第に共感を深め、協力し合っていく姿は美しい。それを通して、それぞれに幸せを見つけていく姿にホロリとさせられる。
一方、権力を持つ男たちのヒステリックなこと! 女性が自分の意思で活動するようになると都合が悪いのは、まさに彼らだからだ。
「年齢は関係ない!」、マルタがそう叫ぶシーンも印象に残る。そういえば、ファッションの中でもランジェリーほど、年齢に関係ない分野はない。
あらゆる世代の心に、深いメッセージを与えてくれる映画だ。自分の欲求にフタをしてはいけない。自分自身をもっと解放させよう、と。

監督は30代の女性。「シネスイッチ銀座」で秋に一般公開される。
www.alcine-terran.com/maruta/
 2008/07/07 18:16  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ささやかな結婚祝い
昨夜、六本木のおしゃれな中華レストランharunoで、Tさんと一緒に、最近結婚したOさんのお祝いをした。
ファッション企画会社でマーケティング調査の仕事をしているOさん。真面目にこつこつ仕事をやってきて、浮いた噂の一つもなかっただけに、突然の結婚の報告には皆びっくりしたものだ。

その出会いというのが、実に彼女らしい。
東京都下で生まれ育ち、43歳の今日までずっと親元(彼女は一人娘)で暮らしてきた。近年、なぜか北海道にはまり、「北海道の人と知り合いたい」と周りにも吹聴していたところ、仕事関係者の1人のご主人が理工系企業の人事を担当している関係で、その会社でエンジニアをしている北海道出身の独身者を紹介してくれたのだという。
控えめでありながらプライドの高い面もある彼女なのに、その彼には何の違和感もなく、自然にすんなりと結婚まで運んでしまったという。
人生、何があるか分からないものだ。
神社であげた結婚式の写真には、小柄なOさんに白無垢姿がぴったりで、昔のお嫁さんのようにかわいらしい。

レストランのテーブルの上でも、ご主人との新居でも楽しんでもらえるように、ゴトウフローリストで、お花のアレンジメントを調達。今の季節らしく優しい色合いのアジサイを核にしながらも、新婚の2人をあらわすように大きなバラ2輪が映える、白とグリーンを基調にした美しいアレンジメントに、Oさんも喜んでくれた。
シャンパンを開けて、おいしいお料理をいただきながら、いつものように女3人で楽しいひとときを過ごした。
Oさんよりやや(?)年上の、2人の独身女たちにとっては、幸せのおすそ分けをいただいた気分の夕べとなった。

 2008/07/02 13:46  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

継続のみの英語学習
昨日は久しぶりに英語のレッスンに行った。
毎土曜日に個人レッスンをしているのだが、先生のBさんと私それぞれ用事があって、ここ2回程お休みしていたのだ。
3週間間があくと、なかなか調子が出ないもの。日本にいると、余程のことがなければ、日常生活で英語を使うということが極端に少ないから、週に1度、1時間でも、英語だけで会話をすることは大切な習慣になっている。
日本語教師をしている友人のKさんが、生徒にいい人がいると紹介してくれたのがBさん。身の回りにおこったエピソードや、それに対する自分の感じ方、考え方を材料に話を進めながら、英語のツボをうまく教えてくれる(ザルのように、すぐ忘れていくのだが…)。

「英語が出来る」「英語が出来ない」という言い方をよくするが、「出来る」と「出来ない」は決して二分割されているのでなく(完璧に出来る人も完璧に出来ない人もあまりいない)、その間は実に多様なレベルで成り立っている。
私の場合、「出来る」とは言い切れないが、「出来ない」とも言えない。英語でコミュニケーションをとることは苦ではないし、日常会話は特に問題ないけれど、ボキャブラリーはなかなか増えない。的確なボキャブラリーを使った微妙な表現や言い回しなどはなかなか身につかないのだ。
アメリカに20年住んでいる友人でさえ、いまだに「英語は難しい」「英語がうまく出来ない」と言う。

考えてみると、私の英語学習遍歴もだいぶ長くなってしまった。
学生時代は苦手意識が強かっただけに、長年放っておいたが、仕事上の必要性をきっかけに積極的にやろうと思ってスタートさせたのは、既に30代末であった。
ベルリッツのプライベートレッスンから始まり、ブリティッシュ・カウンシル、アテネ・フランセと、合計10年は学校に通った。随分投資した。
NHKで時々放映されているニューヨーク大学の授業風景を見ると、ブリティッシュ・カウンシルでのレッスンを思い出す。日本的な授業とは違って、自分の考えを言い合うもので、とても興味深かった。もう少し若かったら、海外に留学という道を選んでいたかもしれない(私の世代ではまだまだ非現実的で思いも寄らなかった)。
英語学校で、最も学生数が多く、レベルに一番幅があるのが中級クラス。その段階をやっとクリアし、その次の上級に至るのだが、実際の実力はなかなか伴わない(数年の海外生活体験者か、もしくは相当の努力家でないと無理。私は自分に甘い)。そこで、2,3年前から個人レッスンに切り替えたというわけだ。ストレスなく、少しずつ、(怠け者で勉強嫌いな)自分に合った勉強を続けていこうと思っている。

言葉を使う仕事をしている身にとっては、どんな言語であっても、言語を学ぶというのは実におもしろいし、そのおもしろさには限りが無い。
 2008/06/15 11:32  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

定年退職者への贈り物
「2007年問題」という言い方はさすがにしなくなったが、団塊世代の大量退職が続いている。私の周りでも、お世話になった方々が、次々に定年退職をされる。
ある寂しさと共に、10年後は自分たち世代かと、焦りが強まる。

「長年のお勤め、お疲れ様でした」という思いを込めて、お世話になった方へ何か感謝の気持ちを差し上げたいと思う。ところが、適当なものがなかなか見つからない。
世の中は、女性への贈り物については、モノも提案もあふれているが、男性への贈り物というのはそうあるものではないのだ。
方々、売場を見て回っても、男性物というのは大抵がオンタイム向け。これから自分のプライベートな生活を楽しんでください、という思いを伝えたいのに、目につくのはビジネス需要ばかり。
余程親しい間柄なら別だが、男性への贈りものというのは、本当に難しい。
ましてや、60歳の男性が喜んでいただけそうなものを見つけるのは困難だ。

あくまで仕事で親しくさせていただいた感謝の気持ちだから、予算的には、5000円から1万円の間。
まず、ワインやお酒というのは妥当な線だろう。でも、お酒をまったく飲まない方もいる。
では、会社を去るその日にお花? 欧米と違って、日本では女性から男性へのお花の贈り物はゆるされるとして、会社にいきなり花束というのが迷惑な場合もある。最近では顧問など役職を変えて会社に残る人もいるから、「退職」のラインがあいまいな場合も多い。
ゴルフ好きの人は多いので、それに関連するもので何かないかと思うが、1万円以下という予算枠、その人の好みにあまり左右されないものとなると…。
まさか、アンダーウエアを贈るわけにもいかないし、困ったなあ。

とびきりおしゃれな人や趣味人なら、まだ考えやすいだろう。普通の60歳のオジサマ方が喜んでいただけるものって、本当に難しい。
ファッションビジネス業界、流通関係の皆さん、この市場は完全に隙間ですよ。

 2008/05/27 10:32  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

友人と我が家でごはん
昨夜は友人たちと、久々に我が家でごはんとなった。
Nさんが家の近くでイベントをしているので、それなら1日位、仕事が終わってからごはんを食べに寄って、Yさんもぜひ一緒に、ということで2人の友人(2人とも自分のブランドを持つデザイナー)が来てくれたのだ。

毎日のルーティンである食事の用意と、人を呼んでというのは別物。
人をお招きしてお食事をふるまうということをそれほど頻繁にしているわけではないので、非日常的なイベント感覚で楽しめる。
いや、そういう余裕のある時しか人は呼ばない。
いつもの一人の時とは違うもの、しかもなるべく旬の材料を使った料理にしたいと思う。が、自分が負担に感じてしまうようなものは最初から考えない。
昔は、冬は鍋物、春は手巻き寿司というように、材料を用意しておいて、テーブルで各自にというスタイルが多かった。
献立に合わせて、いつもは使わない食器を出したり、テーブルセットを整えたりするのも楽しいものだ。

昨夜は8時半スタートという遅めの時間帯だったので、すぐ食事に入られるような献立にした。
主役は、かつおの手こねすし。すし飯に漬けのかつおと万能葱のみじん切りを混ぜただけという簡単なもの。昨年もこの時期に同じものを作った。
副菜というか箸休めは、そら豆を茹でたもの、切り干し大根の煮付け、水菜の胡麻和え、カブのあっさり塩漬け、あさりの味噌汁と、いずれも単品の野菜を中心にした、ヘルシーでシンプルな顔ぶれ。食事がメインだけど、お酒ももちろん欠かせない。
作りながら少しずつではなく、最初からほとんどいっせいにテーブルに並べたので、用意するのも楽チン。

何よりうれしかったのは、2人がおいしいおいしいと食べてくれて、用意したものがきれいに無くなったこと。それにいろいろな話もできて、私自身が楽しい時間を過ごせた。
アッと気がつくと、とっくに12時を回っている。最終電車もあぶなくなりタクシーで帰ると帰っていく元気いっぱいの2人に、エネルギーをもらった気がした。
私は洗い物をすべて済ませ、すっきりしたところでお風呂に入って就寝。
仕事もしたし、ジムにも行ったし… 実にいい一日であった。


 2008/05/19 10:45  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

フリーマーケット大好き
出身校関係のフリーマーケットに参加することになって、週末に家の中を整理した。これでもかというくらい押入れの中に詰まっている、古い衣服を点検。売れそうなものを引っ張り出した。
以前もブログで触れたように、私は気に入って手に入れたものをなかなか手放すことができない。10年以上も前のTシャツであっても、愛着があるものはとっておく。「物が捨てられない」というよりも、「物を捨てたくない」(物を大切にする)人間なのだ。
とはいっても、もう自分ではこれから着そうもないものは、思い切って処分することにした。特に、古めかしいシルエットのパンツや、自分で編んだ手編みの夏セーターなどのかさばるものは、「燃えるゴミ」のトラックの中に消えた。

フリーマーケットといえば、いつもは出展するより、買いに行く側。特に、海外に行って、フリーマーケット(蚤の市)が開かれていると必ず立ち寄る。日本的な「フリマ」ではなく、骨董や古道具が中心の市だ。パリではヴァンブによく行ったし、それ以上に私は田舎町の蚤の市が好き。古いものにはその土地の文化が反映されているから、いろいろな発見があるのだ。生きている間に二度と来ないかもしれない土地での、まさに一期一会の出会い。
ガラクタの中からいいもの(あくまで自分にとっての)を見つけるのは至福の時である。

このゴールデンウィークを利用して、いつもとは違うイベントを企画ということで、フリーマーケットを開く店も少なくないだろう。
田園調布にあるテーブルウエアの店、「IN MY BASKET」でも、年に一度、スタイリストや料理研究家などお友達関係の埋蔵品を放出するフリーマーケットを開催する。
気持ちよく晴れ渡った昨日の祝日。仕事の区切りをつけたら、もう夕方になっていたが、寄ってみることにした。
久しぶりに田園調布駅を降り、静かな並木道を5分強歩くと到着。オーナーの宮下さん(料理スタイリスト)が抜群のセンスだけあって、フリマで集まってくるものもかわいいものばかり。ほとんど終盤の時間でも、ちゃんと私を待っていてくれる(?)ものがあった。お皿やマグカップ、フォークなど、いくつかを手に入れて、満足、満足。

それにしても、古いものを処分するかたわら、またこんなふうに新しいものを物色しに行くから、なかなか家の中の持ちものは減らないようになっている。

5月2〜6日はhow to liveの「Flower展」を開催
http://www.inmybasket.net

 2008/04/30 12:06  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(1)

傘を失くして、大慌て
私は身の回りのものをよく物を失くす。
特に、サングラスはいくつ失くしたことか。お気に入りのものほど、どこかに行ってしまう。
何であっても大切な物を失くすのは悲しいが、海外で旅行中ならまだ諦められる。
ああ、私を守ってくれたのだ、私の身代わりだ、と。
この間の出張では、コートに付けていたブローチを失くした。

昨日は、JFW取材のために行っていた東京ミッドタウン内で傘を失くした。
ただでさえ春先のこのシーズンが苦手なのに加え、昨日のような雨降りの気圧の低い日、ホルモンのバランスの崩れ、さらに取材のストレスも重なって、昨日は朝からボーっとしていた。
昼からほんの2時間に満たない間の出来事だ。途中までは確かにあったのだが、ある時からの記憶が全くない。
とにかく、JFWのプレスルーム、ショー会場、昼食をとったレストラン、洗面所、これしか回ってないのだから、どこかにあるはずなのにどこにも見当たらない。
500円の傘ならすぐ諦めるが、1万5000円以上も出して買ったものだから、諦めるわけにはいかない。
プレスルームと東京ミッドタウンのインフォメーションの両方に、紛失届けをして、会場を後にした。
ボーっとしている時はおかしなもので、本当はストライプの柄なのに、水玉柄などと特徴を話してしまって、後から訂正したりしている。人の記憶というものはいい加減なものだと改めて感じた。

別の場所へ移動中に、アッと気がついた。もう一か所、同施設の中で合同展をやっていたアトリウムにも行ったことを。あそこに窓に立てかけたに違いない。
早速、ミッドタウンのインフォメーションに電話したところ、電話をとった女性スタッフが現場を確認しに行ってくれ、10分も経たないうちに、「ありました」と折り返しの電話があった。
「今日の21時までならインフォメーションで、その後は防災センターで預かる、いつ取りに来てもいい」とのこと。何という気持ちのいい対応!
東京ミッドタウンがさらに好きになってしまった。
 2008/03/15 22:30  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

鍋をつつきながら…
昨日は、国立新美術館で『横山大観』展(豪快!)を観た後、定例の「鍋の会」のために、近くにある小さな小料理屋さんに向かった。
もとT社社長として、講演や出版にひっぱりだこのYさんと、奥様、そしてやはりフリーで仕事をしている友人と、合計4人で、季節ごとにお鍋をかこんで、おしゃべりを楽しむという集まりなのだ。
Yさんの奥様、Dさんはフランス人なので、フランスの話がいろいろ聞けるのが楽しみ。数ヶ国語を話す才媛で、非常にオープンマインド、そして本質を見抜く洞察力を持っていらっしゃる。仕事に関連する話題となると、静かに旦那様の話を聞き、また旦那様の方も奥様に優しく気配りするという、ほほえましいご夫婦だ。

話題はまたいつのまにか、映画に。Dさんは最近の日本映画もよく観ていらっしゃるようで、『ALWAYS 続・三丁目の夕日』に感動したという。
家庭に初めて冷蔵庫が届く場面――、「あれは自分の子供時代とまったく同じで、懐かしかった」、と。
ご夫婦は団塊の世代だから、第二次世界大戦直後の生活が、深く記憶に焼き付けられている。テレビに冷蔵庫と、次々に新しい家電が登場し、生活が変化していくという状況は日本もフランスも同じなのだ。

冷蔵庫といえば、フランスでは最近、「PICARD」という冷凍食品の専門チェーン店が話題らしい。今、日本で「冷凍食品」というと、ちょっとネガティブなイメージを持ってしまうが、その店は画期的なコンセプトのよう。
そういえば、先日パリで見た「MONOPRIX」の新しい食品業態も、未来的な売り方が目をひいた。フランスは昔ながらの量り売りが一般的なので、こういう最新の売り方は目立つ。いずれも、食品の質が高いという点はゆるがない。
今度、フランスに行ったらぜひ「PICARD」を見てみよう。

下の写真はパリ郊外の新しいショッピングセンターで見た「MONOPRIX」の新業態

 2008/02/21 12:55  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

パリで出会った日本女性
パリで仕事をしている日本女性からメールをいただいた。
1月末、パリではいくつかファッション関連の大型展示会が開かれたが、その中の一つ、私が20年来取材を続けている某サロンで、VIPルームの受付をしていた女性だ。
安定した強さを見せる日本人来場者に対応し、主催者が近年日本人スタッフを置くようになっている。
その人の心配りの細やかさ、しかも自然な接し方にはすばらしいものがあった。
過酷な展示会取材の合間に、彼女とひと言、二言、言葉を交わすだけで、本当に癒された。
展示会常連の私がこんなだから、言葉に不自由な初心者はさぞかし助かったに違いない。
帰り際にお礼を伝えながら、連絡先を交換したのだった。

ただものでないと思っていたら、やはり、ただものではなかった。
失礼ながら、その女性からのメールをここに転載したい。
こうやって、異国で活躍している日本人がいることが少しでも伝わればうれしい。

《(前半略)私事となってしまいますが、元々は能を専門として、大学時代にパリに派遣されました。その時に広義の現代アートの諸分野(映像、ダンス・ 演劇、現代アートなど)にて研修を受ける機会を得て、再び文化庁在外派遣芸術研修員として当地に戻ってからは、フリーランスの立場で広く活動しています。映像制作という仕事と、日仏共同の文化事業に於いて対日本コーディ ネーター(通訳翻訳含め)の仕事を、フランスの組織から頂いています。最近では、国立シャイヨー劇場、2008年には国立人類博物館にて行われる日仏現代アート企画を担当しています。
またパリにお出での折にはぜひ、お声をお掛けいただけましたらと存じます。色々お話をお伺いできましたら、望外の喜びです。また、何かの折りに、現地におる私が有用となることがございましたら、微力の者ではございますが、どうぞ何なりとお申し付け下さい。またのお目もじを心待ちとしております。どうぞ、立春の後の春めいた東京をうきうきと、お過ごし下さい!》

私は海外で、いろいろな人との(どこの国の人でも)出会いを楽しみにしている。
よく海外で日本人同士は目をそらしてしまうような傾向があるが、海外経験が本当に豊かな人、きちんと生きている人は、コミュニケーションの大切さを理解しているものだ。
こういっては何だが、長年、海外に住んでいる日本人の中には、妙にすれてしまったような人、独特の特権意識からか日本から来る日本人を嫌うような人もいる。でも少し会話をすれば、相手がどういう人かは分かるものだ。

一つ、ここで私は提案をしたい。
日本人は海外であまり積極的に人との交流を広げない。仕事の集まりには義理で出かけても、個人的なパーティなどにはあまり顔を出さないらしい。特に、企業という組織に守られている男性がそういう傾向が強いと思う。
もちろん、最低の外国語力は必要だが、それは言葉の問題だけではない。
引っ込み思案の国民性は自分の中にも多分にあるから、理解できる。でも、私はやっぱり人が(素敵な人が)好きなのだ。
ファッション業界もかなり多くの人が海外に出るようになったと思うが、個人的にもっといろいろな人との出会いを楽しんだらどうだろうか。
特にパリやニューヨークなど、コスモポリタンな街には世界からいろいろな人が集まっているから、いろいろな国の人と知り合える。
何かをきっかけに、ひと言声をかけることによって、挨拶をすることによって、新しい人間関係が生まれる。
実際に、展示会に出展しているような人が、自信をもっている自分の仕事について聞かれて、嫌な気がするわけがない。そこから新しい仕事に発展する可能性もあるのだ。


 2008/02/09 15:13  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

フランス語で1日1文
今年になってから、フランス語で日記を書いている。
といってもまだ2週間。「日記」といえるようなものではなく、1日1文でもいいから、フランス語を書こうと年初に決めたのだ。
フランス語でうまく表現できないときは、英語で書くようにしている。
私にとっては、フランス語に比べると英語は実にuseful! 頼りになる存在だ(あくまでフランス語と比べて)。
ひとまず英語で書いておいて、後で、パリに数年住んでいた友人のNさんにちゃっかり聞くというわけだ。

例えばこんなふう。美容院で「髪の毛を切ってもらった」日。
I had my hair cut. (英語)
Je me fais coupe les cheveux. (フランス語 :アクセント記号省略)
言葉の違いだけでなく、英語とフランス語との文法の違いが興味深い。

フランス語を最初に習い始めたのは、もう21年前。仕事でフランスに行くようになったのがきっかけだった。
途中大きなブランクがあったが、それでも日仏学院、アテネフランセとフランス語学校に通い、近年は個人レッスンを受けるなど、恥ずかしながら合計7・8年はフランス語レッスンを定期的に受けてきた。それなのにまったく上達しない。
その原因は歴然としている。まず、何度やっても基本的な文法が覚えられない。というより、「習う」のは好きだけど、自分で勉強しないのだ。特にあの動詞変化がやっかい。あれは覚えるしか手がないが、全然頭に入らない(ではなく、勉強しないからなのだが)。
フランス語を習得している人の共通項は、お勉強が好きということ。どちらかというと内向的なガリ勉タイプが多い。フランス語が堪能な人は、たいてい頭の柔軟な大学時代に基本をみっちり叩き込んでいる。
とくに暗記優先のお勉強が大嫌いな私は、フランス語習得に一番遠いタイプなのはよく分かっているが、それでも止めたくない。その理由は、やっぱり「好き」だから。

とにかく、フランス語を習いに行っても、私の場合、お金をドブに捨てているようなものなので、こうなったら自分一人、家で無理せずに少しずつ、できる範囲で続けようと思ったのだ。
これは日本語の文章修業も同じ。このブログを利用させていただいて、毎日、何かしろ「書く」という行為を続けようというのが今年の大きな課題である。
 2008/01/15 12:08  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ワイン作りへの転身
フランス・ロワール川流域のアゼルリドーというところで、ワイン作りをしているルイ・ジャンから、新年メールが届いた。
フランスの友人たちは、日本人の習慣に合わせてか、また従来の宗教観と異なる世代が増えていることもあって、クリスマスカードよりも年が明けてからメールやカードを送ってくれる人が多い。

ルイ・ジャンはもと店舗デザイナーで、パリやマイアミにもオフィスを持っていたが、ある時、専門雑誌上で売り出されていた、歴史ある小さなシャトー付の葡萄園が一目で気に入り、全財産をつぎ込んで購入。50代になって第二の人生を歩みだしたのだ。
もちろん、ワイン作りにはまったく素人だったが、何しろ研究熱心で努力家の彼のこと、5年経った今では、すっかりプロの域に達し、ワイン作りの講演までするようになっている。
量でなく、質のいいものを適量作るというのが彼の信条で、すべて有機栽培の葡萄のみを使っている。

パリから2時間もあれば充分に到着するルイ・ジャンの葡萄園には、数年前に私も仕事の合間に遊びに行き、1泊だけ滞在させてもらった。
畑の管理からワイン作りの工程を一通り見せてもらったり、広い敷地内を散歩しながら自然に生えている果実をジャム用に集めたり。ルイ・ジャン自ら手を振るった料理で、ワインをいただきながらで夕食をいただき、シャトー特有のほの暗い明かりの中、皆でおしゃべりをしていたら眠くなって就寝。畑に少しずつ朝日が射し始める頃、起き出して、葡萄園の朝を満喫した。ほんの短い滞在だったが、それは夢のような生活だった。そこには不便だが、都会では味わえない手作りの楽しさがあふれていた。

数年かけてコツをすっかり習得したとはいえ、ワイン作りや葡萄園での生活はまさに自然との闘い。60歳の肉体にはきついことも多々あるに違いない。数年ぶりで会ったら、すっかり農家のオヤジに変貌していたからびっくりしたものだ。
それでも、リタイア後にこういった思い切った転身をする人が、欧米には少なくない。
苦労は承知で、長年の夢を実現させてしまうパッションには、心から尊敬する。


メールに添付されていた上の写真は、ルイ・ジャンが南アフリカを旅行した時に撮影したもの。彼の葡萄園については、ホームページで詳しく解説されています(日本語もあり)。
http://www.chateaudelaroche.com

 2008/01/11 12:01  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

思い出を刻む贈り物
クリスマスイブ、都心の繁華街はさぞかし賑わっていることだろう。
年末の気ぜわしい中でも、今日から明日にかけてだけは、いつも静かな気持ちになる。今年1年お世話になった方々に感謝をささげ、そして家族の幸せを心から願う。

同時に、有形無形の贈り物について、思いをはせる時季でもある。
その昔、アメリカの上流階級には、自分の子供や孫のファースト・シューズを、本物のブロンズにして記念に残すという風習があったという。
それを現代によみがえらせているのが、アメリカ・コロラド州デンバーで創作を続けるブロンズ彫刻家、齋藤良知(さいとうよしとも)さん。アメリカ在住20年の彼の作品は、サンフランシスコ市立デヤング記念美術館、オークランド美術館、ハワイ州文化芸術財団、カリフォルニア芸術大学などに収蔵されている。

愛らしく小さなベビー・子供靴一対と、しっかりとした質感を持つ青銅という、対照的な組み合わせ。手のひらにのせると、ずっしりとその重さが伝わってくる。
成長のほんの一過程にはかれたものが、ブロンズという素材によって永遠のものになる。銅像などと違って、ただ見るだけではなくて、いろいろな使い方ができるのもいい。
オブジェという形に残して、子供たちの次の、そのまた次の世代にも受け継がれていくなんて、すばらしい。消費財とはまったく違う、未来への贈り物といえる。


作家連絡先・bronzemaestro@yahoo.co.jp (齋藤良知)
ホームページ・http://www.yoshitomosaito.com/
型取りのための靴(大きさは15センチまで、布・革・ゴム・プラスチックなど何でも可能)を作家に送ると、8万5000円(送料込)で、「世界に一足しかない」作品を作ってくれる。
 2007/12/24 15:35  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

近所の友人宅で晩ごはん
親子はスープの冷めない距離に住むのが理想的などというが、近くに友達がいるのもいいものだ。
ただし、お互いに適度な距離感をもつことは絶対条件。下町感覚の近所づきあいには、私は一生縁がないだろう。

今日は、久しぶりに家で粗食と思っていたら、近所に住むNさんから電話がかかってきた。
「北海道のおいしいじゃがいもが手に入ったから、コッロケ作るの。夕ごはん、食べにこない?」
「行く、行く」と、すかさず応える私。
家から5分も歩けば、N夫妻の家に到着。
ほくほくのコロッケ、ほうれん草のゆず浸し、厚揚げと大根と人参の煮物、北海道のししゃも、煮豆、アボガドとトマトのサラダなど、数種がテーブルの上に並んでいた。
締めは、おいしいごはんに味噌汁。漬物もいろいろある。

何しろ、Nさんの料理の腕はプロ級。「おいしいものは外で食べるから、家ではいつもおばんさい」というが、こういう普通のものが一番難しい。
食材の良さを生かしたシンプルな料理であることは確かだが、年季の入った愛情と技術を感じさせる。心から料理が好きなんだという。
「こんな奥さん持って幸せねえ」と、つい旦那さんをうらやんでしまう。

N夫妻は、とにかくおいしいものをよく知っている。
某エンターテイメント企業のファンダーで、早くにリタイアし、悠々自適の暮らしをしているから余裕もあるのだが、おいしいものを食べることへのエネルギーはつきることがない。
イタリアン、おでんや、寿司、焼肉、韓国料理と、多くの店をこの夫妻に教えてもらった。どこに行こうか困った時は、彼らに聞くことにしている。
とにかく嗅覚のきく人たちだから、巷のレストランガイドなんていうのは頼りにしない。
しかも、多くは徒歩圏内(時には30分歩くこともあるが)。これは都会生活者ならではの楽しみだろう。近隣エリアでおいしいところを見つけることにかけて、彼らは天才的だ。ビルの地下という誰も気がつかないようなところで、坦坦麺の絶品を見つけたり。
彼らのお眼鏡にかなう店の共通項は、味の良さはもちろんだが、気取った一流店でなく、心の通ったパーソナルなサービスのあるところ。

食を通して、人と価値観が共有できることは、本当にうれしい。

 2007/12/14 23:21  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

地球の裏側から招待状
国際書留なるものが1通、届いた。
赤い封筒に、見覚えのあるアルファベット。シルからだ。
フランス人とアルゼンチン人の両親から生まれた彼女は、フランスのファッション学校を出た後、もう長いことブエノスアイレスで暮らしている。
向こうではちょっと知られた、オーダー専門の靴デザイナーだ。ファッションデザイナーとのダブルネームで靴コレクションを出したりもしている。
もともとは彼女のお姉さんと友人で、家族ぐるみのお付き合いとなり、かつて彼女に、素敵な靴を2足、作ってもらった。
夏に似合うカラフルなサンダルは、とてもはきやすくて、何年も活躍している。

何かなと、封筒を開けたら、何と、結婚式とパーティの招待状。
白地に赤の活字。全部スペイン語で書いてあるけど、間違いない。
シルの噂は、ママやお姉さんからは時々聞いていたけど、長いこと会っていない。
もう、40代になったはず。
そうか、ミュージシャンの彼と結婚するんだ。

12月の27日と29日! 
ああ、飛んでいきたいけど、アルゼンチンはあまりに遠い。
アルゼンチンの結婚パーティってきっと楽しいだろう、明け方まで皆で踊り明かすんだろうな。
こういう時に、パッと予定を調整して行くことができたら、どんなにいいだろう。
中南米を旅するという私の夢は、いつのことになるやら。

行けない代わりに、せめて何かお祝いしたい。
はるか日本から、何かサプライズな贈り物を送れないものか。
どなたか、いいアイデアあったら教えてください!

 2007/12/07 22:42  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

パリからベジャールの言葉
今年の夏過ぎから、私はSNSに参加している。
かの有名なミクシィではなく、母校のOBOGを中心とした小さなネットワークだが、メンバーの住んでいるところが国内外バラエティに富んでいるので、新鮮な情報に出会える。
わずらわしいことも少なくないが、思ってもみなかった発見もある。
最初、苦手だなあと敬遠していた人が、今では一番近しい存在に思えるなんていう変化もある。
パリに住む日本語教師Mさん。彼女の最近の書き込みには心動かされた。

天才振付師、モーリス・ベジャールが亡くなって、フランスでは連日、新聞や雑誌、テレビでさまざまなベジャール特集が組まれ、ジョルジュ・ドンの踊る「ボレロ」が何度もテレビで放映されているという。
加えて、かつてジョルジュ・ドンを愛し、彼が亡くなって一時は失意のどん底にいたベジャールの生前の言葉がすごい。
曰く、ベジャールは生涯80年の間、一人暮らしでなかったのは15日間だけ。自分にとって、誰かと一緒に暮らすということは向いていないのでしない、ときっぱり言いのけていたという。
「私は日中、仕事している間中は、誰かとコミュニケーションして過ごすから、家に帰ってからは、一人でいることが必要なのだ。一人になって自分と向き合う時間が必要なのだ」…

私は、10年後、20年後、30年後になっても、こう言い切ることができるだろうか。
一般には「孤独」というものがネガティブにとらえがちだが、「絶対なる孤独」というものの気高さに、私は深くこうべをたれる。

それはそうと、日本でもこういう文化的なテレビ番組をもっとやってほしい。
人の人生にぐっさり入り込んだようなものがどうして少ないんだろう。
年末年始、あのくだらないテレビ番組にまたうんざりしなくてはいけないかと思うと、たまらない。
 2007/12/06 14:44  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

外国語で世界を広げる
土曜日は英語のレッスンの日。東急東横線に乗って、静かな坂の上にあるBさんの家に向かう。
友人のKさんが彼女の日本語の先生をしている関係で、紹介してもらってからもう1年半近く経つが、私の楽しみの一つとして欠かせないものになっている。

おっとりした美女のBさんは、早稲田大学の留学生として、ニュージーランドから来日して十数年。普段は、アニマルレフュージ関西(ARK)の東京オフィスで働いている。
捨てられた犬やネコを保護し、里親を見つけるという活動をしているNPOだ。
http://www.arkbark.net/
世界の動物避難所団体が集まるコンファレンスに出席するため、先週はベルリンに出張してきた彼女。その活動を英語では共有しやすいのに対し、日頃日本語で説明して理解を得ることの難しさを改めて感じたという。
以下のように、英語ではシンプルに伝わるものがある(オリジナルはマオリの言葉)。
We are one people together for our animals.

こんなふうにお互い、日頃の仕事や生活を報告したり、時には仕事のストレスをぶつけたりの、楽しい時間。お互いに物事の感じ方や考え方が似ているところがあって、英語圏と日本それぞれの文化の違いを踏まえた話ができる。
しかも決して友達同士のフリートークに流されることなく、知りたかった微妙な言い回しを的確に教えてくれる。何より気長に、私のつたない英語を聞いてくれるのがありがたい。

それにしても、外国語の勉強にはこれまでかなり投資してきたが、自分の中にどれだけ蓄積しているかというと、情けないものがある。
1つ言葉を覚えたら、3つ位消えていくという感じなのだ。やればやるほど難しさを感じる。
海外で何年かの生活体験があるわけじゃないから仕方ないよ、マイペース、マイペースと、自分を慰める。
この間は、“busy”という単純な言葉が思い出せずに困った。もともと暗記が苦手な私だが、本当に海馬がいかれているんじゃないかと、時々心配になる。
頭の中で言葉を捜していると、出てきてほしい英語は出てこないで、フランス語が出てきてしまうということも多々ある(フランス語については英語以上に惨憺たるもの、またいつか項を改めたい)。
私の中の世界をうんと広げてくれた外国語だが、こうなったらボケ防止のためにも習い続けようと思っている。
 2007/11/10 23:25  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

チャーミングな広報の女性
素敵だなあと思う女性の一人に、Mさんがいる。
某外資系アパレル企業の広報をしている。
私より20歳も年下だが、最初会ったときから、すんなり懐に入ってきてくれたというか、こういう人って好きだなあと感じるものがあった。

広報やプレスといった人たちは、背中にそれぞれの企業やブランドを背負っているだけに、宣伝になることしか言わないという感じで、その人自身の考えや感じ方がまったく感じられない場合が多い。はっきりいって、慇懃無礼だなと感じることもある。
特に私のようなフリーランス、しかも別に有名でもない存在は、彼らにとってはあまりメリットがないから、それなりにあしらっておけばいいだろうというのが、時に見え見えだ。

Mさんは全然違う。
お酒を飲むのが大好きな彼女は、まだ新婚ほやほやで、ちょっと遠いところから通勤している。
今日の展示会でも、「きのうはまた飲んじゃって、1時間しか寝てない」なんて、会った途端に言われると、「さすが、若さね」と思わず気持ちがほぐれてしまう。
こういうふうに肩肘はらずに、自分自身をさらけ出せる人は魅力的だ。大人だと思う。

私は、自分の弱さや本音をオープンに出来る人が好きなので、そういう人に出会うと、男でも女でもグラッときてしまう。
特に女性は、いかに客観性を持っているかが大切だ。ちょっと俯瞰したところから、自分や自分の属している組織が見られる人。そういう人はよりよい人間関係を築いて、いい仕事をしてくことができる。
どんな仕事でも、基本はその人の人間性だとつくづく思う。

展示会会場のディスプレイに置かれていたヌード写真集。「あら」と、Mさんは笑いながら花を1輪、乗せていた。
 2007/11/08 23:04  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

大切な友人が里帰り
「年をとるって素敵なことじゃない!」
月日の流れ方がどんどん早くなり、ああ、また1歳年を取る…とおびえる私をこう諭すのは、パリに住むK子さん。
化学者として大手化粧品メーカーに勤めるご主人の転勤のため、東京に2、3年暮らしていたが、昨年夏、バカンス中のヨーロッパで具合が悪くなって、大腸癌が見つかり、東京に帰って来られなくなった。それ以来、抗がん剤を打ちながら、パリ郊外で療養生活を続けている。

そんなK子さんが、里帰りを兼ねて、ご主人と久々に日本にやってきた。
短い東京滞在の間、ホテルの近くの居酒屋に、かつて夫妻の家に集まっていた友人たちが集まり、前と同じようにワイワイがやがや。昨夜は楽しいひとときを過ごした。

彼女はお料理上手、もてなし上手の、まさにホームパーティの達人。神楽坂の家には何度となく遊びに行った。「気心の知れた友人たちとゆっくり会話を楽しむのがパーティ」という通り、彼女の心遣いは実に自然で、ゲストたちはいつもリラックスして心から楽しんだ。
そこで彼女の音大時代の同級生、ドイツ留学時代の友人、子供たちの通うリセ(フランス人対象の小学校・中学校)の父母たち(ほとんど日仏カップル)と、多くの友人と知り合った。
彼女の病気を私が最初に知ったのも、「ホームパーティ」がきっかけ。ある雑誌にホームパーティを気軽に開こうというテーマで原稿を書こうとしていたとき、これはK子さんに取材しない手はないと電話したものの、なぜか全然連絡がつかないというのが発端だった。
彼女の病気が判明してからというもの、彼女の家で親しくなっていた友人同士が連絡をとりあい、新しい情報に一喜一憂してきたのだ。

幸いなことに、私はこれまで大病をしたことがないし、家族や友人など周りにも癌を患った人が誰もいなかったから、突然療養生活を余儀なくされてしまった人に何をしてあげたらいいのか、どう接していいのか、全然わからなかった。
家で着る部屋着とかパジャマとか、彼女が読みたいという本を送る位しか、考えつかない。抗がん剤の副作用で髪の毛が抜けてしまった時は、パリ在住の友人の帽子デザイナーに、夏用の涼しい帽子を子供たちとおそろいで作ってもらった。
今回の東京滞在中は、私が信奉する植物療法士のセラピーを薦めたりしている。
でも、そういうこと以上に、今は一緒にいる時間を思いっきり楽しみたい、自分は何もできないけれど彼女を遠くから見ていたいと思っている。

K子さんはもともとフルーティスト。音楽を勉強していたドイツで、フランス人のご主人と出会って結婚。新婚時代は神戸で震災に遭遇している。そういう強運の持ち主だから、今回の病気もどうにか切り抜けられると私は信じている。
私が最初にK子さんに会ったのはパリ。病気になってからも、仕事でパリに行くたびに、K子さんに会いに行っている。
体調はどんな感じかなと、いつもおそるおそる会いに行くのだが、聡明で明るい彼女といる時間はいつも理屈抜きに楽しくて、アッという間に時間が過ぎてしまう。お見舞いに行ったはずの私の方が、励まされて帰ってくるのだ。

明日はもう東京を離れる前日。彼女の大好きなフランス料理レストランで、一緒に昼食をとる約束をしている。

K子さんが東京の家を引き払うときに、私が受け継いだ観葉植物の鉢。1年経って2倍の大きさに育った。
 2007/10/30 17:02  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

2008年08月
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
月別アーカイブ
カテゴリアーカイブ
最新記事
最新コメント
makayo
母からの便り (2008年07月19日)
上野君子
ファッションに近づく文具 (2008年07月12日)
上野君子
肩こりとの闘い (2008年06月22日)
谷中初音町
肩こりとの闘い (2008年06月21日)
eriko
ブログ100回達成! (2008年06月13日)
eriko
若作り過剰はイタイ (2008年06月10日)
shizuko
ブログ100回達成! (2008年06月03日)
最新トラックバック
MOBILE ART (2008年06月30日)
服が捨てられない (2007年11月27日)

http://apalog.com/ueno/index1_0.rdf
更新順ブログ一覧
リンク集
QRコード
アパレル業界の情報満載の「アパレル携帯版」
右のQRコードで読み取ってアクセスしてください。こちらからも自分の携帯URLを送れます。 QRコード