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利休に出会う
最近、私におこっているいろいろな出会いの一環で、この7月はこの本を読んでいた。
赤瀬川原平『千利休 無言の前衛』(岩波新書)

ちょうどヨーロッパ出張に向かう機内から読み始めて、ぐいぐい引き寄せられたのだが、その後のバタバタで読み終わるまでに約1か月かかってしまった。

いろいろ目を開かせてくれたのだが、中でも、この部分は、非常に赤瀬川原平らしい表現でいいなと思った。

利休の沈黙は、じつは出戸のように深い。出戸の底を地下水が流れている。利休はその地下水を汲み上げて茶を点てるようなことをする。それを受けたものは、その出戸の底を流れる地下水の冷たさを知る。その地下水がみずからの井戸の底を流れているとも知らず、秀吉はその地下水の冷たさにひるむのである。自分から出戸の底へまでは降りていけない。秀吉は両手でしっかり言葉につかまった上で、その出戸の底をのぞき込むのだ。そしてその両手を離すことはできなかったのである。

利休のことがもっと知りたくなった。
赤瀬川原平が脚本を担当した、勅使河原宏監督の映画『利休』(1989年)を観た。
三国連太郎の利休もよかったが、とにかくものすごい配役。歌舞伎役者、能役者、芸術家、いろいろな人が参加している。ラストシーンはいかにも勅使河原宏であった。
美のたちこめるいい映画だった。
 2016/08/08 21:16  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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