うちに帰る
父が転院してちょうど1週間。晴天のもと、電車とバスを乗り継いで隣町まで面会に行ってきた。
随分落ち着いてきた様子だったが、そのうちに、「うちに帰る」という口癖が始まった。「やらなきゃいけないことがいろいろあるから」というのが理由だ。

先日の転院の際も、急な外来受診の際も、移動となると不安になるらしく、「うちに帰る」「これからどこに行くのか」という押し問答になる。
「今度の新しいおうちに帰るのよ」。
困っている私を見かねて助け舟を出してくれた看護婦さんのこの一言。実にいい言い方だなと思った。
「今度の病院よ。今朝そこから来たでしょ」なんていうより、ずっといい。

ただ、父の場合は、家にいた頃も「うちに帰る」とよく言っていた。
ここではないどこかに帰る、帰るべき家は別のところにあるという感覚なのか。
哲学的、宗教的にはいろいろな解釈があるだろう。
そういえば、ある人が、瞑想を「自分の帰るべきうちに帰る」魂の行為と、言っていたのも印象深い。

結局、どこに行っても、帰るべき「うち」を模索しているのが我々なのかもしれない。

            昨年買った小さな植木鉢のモモのつぼみが、我が家のベランダで大きくふくらんだ。
 2012/04/04 23:01  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)


父との小旅行
今週は父の転院も無事終わって、少しホッとしたのだが、それもつかの間、今日は早速、病院から呼び出しがあった。

尿道に入れてあるカテーテルを引っ張って取ってしまったので、急きょ、また元の病院に外来で行かなくてはならなくなったのだ。
ストレッチャーの介護タクシーでの病院往復になるので、家族が付き添わなくてはならない。これはどこの施設にいようと同じ。

今日は遠方での仕事でなかったのはよかったが、昼前後に来客があったので、午前中の移動は今のケースワーカーさんにお願いして、帰りの引き取りにかけつけた。

先生には怒られながら、多くの方々にお世話になりながら、ケロッとしている父と一緒に、帰路へ。
父も移動とともに何か自分が大変なことになっていることは分かっているらしく、
「うちは破産しない?」などと言っている。
「そうかもね」と応えながら、「また往復1万円かかるんだよ」とはもちろん口にしない。

今日は風の強い1日だったが、午後からはぽかぽか陽気。
ストレッチャーに横になりながらも、車の窓を通して久しぶりに見る外の景色に、父は盛んに
「きれいだね」。
色とりどりの街並みが、太陽の光を受けてきらきら光っている。
「そうだね」と応えながら、「もう管を抜いたりしないでね、おしっこが出るところが壊れちゃうからね」と、何度も言い聞かせる。
「わかった、あんたのいうことは聞くよ」と父。

父とこんな会話をしたことなんて今まではなかった。
こういう時間がもてるのも、父がこういう状態になったからこそと、感謝した。

でも、お願いだから、もう管は抜かないでね。

 2012/03/30 22:16  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)


フォロワーシップが大切
私もかなり仕切り好きだが、世の中にはかなりの仕切り屋がいて、とにかく何でも自分が仕切ってないとイヤという人がいるものだ。
ただ、それが現場のニーズとくいちがっている場合は最悪。
問題となるその現場にいないのに、遠隔操作で仕切ろうとするのが一番困る。

店の運営でも何でも、刻々と変化する現場の状況を把握する人を信頼し、任せるということがいかに重要なことか。

今、一番大切なのは、優先させるべきは何かということ。あまり私利私欲にとらわれていては、その辺ををきちんと判断することができなくなる。
組織や社会(家族もそう)というのは、時には任せることも大切なのである。

でも、普段、コミュニケーションがよく取れていない場合は本当に難しい。
 2012/03/24 22:19  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)


焼き肉で心身スタミナアップ
神楽坂の路地を入った情緒あふれる裏通り。この一角に近年出来た高級焼き肉店で、おいしいお肉をたくさんいただいた。
さっぱりしたキムチもナムルもどんどん進む。
焼き肉には何といっても赤ワイン。食通、ワイン通の友人たちと、心身ほっこりのひとときであった。
最後の冷麺は、おなかいっぱいで食べきれず。
 2012/03/22 11:42  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)


老人介護施設を取材(?)
父の病院治療もいったんめどがつき、退院を促されているので、次の場所を決めなければならなくなった。
病院側としては1日も早く「自宅介護」へ移行させたいところだが、介護5、歩けない、カテーテル入り、認知症進行を考えると、とても高齢の母のもとに帰すわけにはいかない。
ずっとお世話になっているケアマネージャーさんがお手上げという助け(?)も得て、とにかく「自宅介護」以外の選択肢を早急に当たらなければならなくなったのだ。

というわけで、先週末は、部屋が空いているという情報を得たグループホームを皮切りに、介護老人保健施設、療養型病院と、3か所の施設・病院を見て回った。
私はこの年(54歳)まで、このような施設とは無縁だったのは幸いだが、知識もなく、それらの名前はよく耳にはしていても、施設の種類や役割の違いはまったく分かっていなかったことを思い知らされた。
老人問題は実際に体験してみないと本当に分からない。

そして、痛感したのは、この現場には実に優秀なプロフェッショナルな方々が活動していらっしゃるということ。
お会いした責任者や相談員、ソーシャルワーカーの方々は、実に親身になってこちらの話を聞いてくださり、その上で地域の情報交換が密で、施設間の連携がすばらしくとれていた。
そういう素晴らしいスタッフが働いていらっしゃる病院および施設というのは、それぞれの管理体制や環境も良くて、組織というのはどういう種類のものでも同じものなのだなと思った。

結果はまだ見えていないが、まるで充実した取材を行ったような爽快感。
今後の母のためにも、さらには先々の自分自身のためにも、実にいい経験のできた一日であった。
 2012/03/19 10:05  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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