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店舗デザインの変更スピードは!
例年この7月末と1月末は、ルーチンとして、上海のSALE、シーズン立上り状況をチェックしに行ってます。
何処もSALE第1弾が終わり、そろそろ第2弾に入ろうとしているブランドや、既に秋物が半分以上を占めるブランドもあります。これらの多くは、SALEをしないラグジュアリーブランドが代表的です。
実はUNIQLOも日本同様(グローバル統一、同時期立上り)に、売場内の約30%近くが秋物になっています。これは先週出張で訪れた南の広州でも同様で、ショーウィンドーはもちろん、店内店頭部分は秋物で埋め尽くされていました。

ここ最近の傾向として、SALEタイミング、同時に秋物(春物)立上りの早期化が顕著になってきています。4-5年前のようにシーズン末期でも沢山の在庫を抱え、8月末までファイナルと称してSALEを継続するブランドは極端に減ってきています。

これは、これまでの売り減らし企画から、初期企画量を抑え、期中企画で売り足しをしていくスタイルに変わりつつあります。いわゆるZARA風SPA方式が一つのブームとなっている、中国のアパレル企業の今の姿です。









話を本題の「店舗デザインの変更スピード」に戻しますが、この店舗デザインも4-5年前までは、どこの中国アパレル企業も「何年に1回、どれくらいの周期で、店舗デザインをリニューアルさせる」という概念は有りませんでした。短いところで1-2年、長いところで4-5年など、様々でした。内装施工費の減価償却の概念も稀薄です。

ここにきて、多くのアパレル企業が「長くても3年周期で変化させる」ということが、定説になりつつあります。もちろん、この3年間の間、ずっとデザインや機能が全く同じか?と言うのかといえばそうではなく、毎シーズン(半年に一度)くらいのタイミングで「仮説、実行、検証、修正」を繰り返し、モディファイを続けます。そのモディファイを計5-6回(3年間)実施する中で、世の中の店舗デザイン傾向にも変化が現れたり、ファッションの大きなトレンド変化、消費者のライフスタイルの変化など、により、新たな店舗デザインに着手する、という流れだと思います。

更にモディファイの事を深掘りすると、内装什器のデザイン/機能/素材/カラー/サイズの変更、レジ/フィッティングルーム/倉庫の変更、/照明器具/カラーの変更、床/壁材の修正、プロップの変更、植物/生花造花オブジェの変更、マネキン/トルソーの変更、ハンガー類の変更.....など多岐に渡ります。

その中で比較的簡単にできるのが、植物(いわゆるグリーン)や生花の投入、変更(追加/削減、種類/サイズ/鉢変更)なのではないでしょうか?
中国アパレル業界でも、2-3年前から「リアル店舗でもライフスタイル感を如何に演出するか」という課題があり、それを解決させる一番手っ取り早い手段が、植物/生花の新たな投入や、追加なのです。

では新たに植物/生花を投入するだけで、売場に変化が出るか?というと甚だイケてないブランドも散見されます。ただ雰囲気出しとして投入している、それもフェイク(偽物)の植物、造花を...確かにパッと見の見栄えは変わるも、実はフェイクでしたでは、ブランドの価値を落としているように見えます(最近はフェイクに見えないものも沢山ありますが)。

もちろん、費用対効果面も考える必要があるし、本物の植物、生花を使うとメンテナンスも凄く大変と、課題もあるのですが、せっかくライフスタイルを消費者に訴求するのであれば、本質、こだわり、を持って実行して頂きたいですね。


それでは!




 2017/07/30 15:30  この記事のURL  / 



苦節3年...やっとお披露目できます!
携わってそろそろ3年を迎える、中国アパレル企業が新たなチャレンジをスタートさせました。

元々40年前から中国でダウンウェア単品の店を、8,000店舗程度チェーン展開をしていたこの企業。全国的に知名度は高いも、既に終わったブランドとまで揶揄される状態。またここ5年くらいはUNIQLOを筆頭に、グローバルSPAブランドの台頭もあり、自ダウンの売上が下がり、店舗網も代理店を中心に継続契約をせず、数千店舗も閉店し、中国のアパレル業界では「あの会社は大丈夫か?」と言われるほど、別の意味で注目される企業でもありました。

ですが、この代理店の閉店問題は、ある意味織り込み済みの戦略で、代理店政策をとっていても、ダウンは所謂防寒着要素が強いため、ブランド本部がいくらブランディング、コンセプトが重要、SAデザイン商品(ブランドとして強化販売していく)はコレ、と言っても代理店は自らの地域で、取り敢えず量がたくさん売れる商品しか発注しない。つまりブランド本部の意向を無視し、自らの売上、利益のことだけを考える、といった中国の殆ど全てのアパレル企業が抱える問題点が散在していました。

上述のような代理店との契約を更新せず、中国全土に広がる地域販売会社(13箇所)が新たに直営店を出店し、品揃え(SAデザインを中心とした)、ブランド統一のマーケティング方法、店舗内装、販売スキルUP研修...等を自らの手で行うことで、結果的に代理店が運営した時と比較しても、単店の売上、利益が向上する、といった具合で、この政策が功を奏し、2016年は店舗数は減るも、売上目標達成する結果となりました。







これはあくまでもダウンウェア単品の話で、今回のタイトルにある苦節3年とあるのは、多品(フォーシーズン)という、一般的なアパレルでは普通にやっている、1年間を通じた商品企画を行うことにチャレンジする、という意味です。

誤解を恐れずに言うと、年間のうちダウンウェアが売れる秋冬しか、商売をしていなかったブランドが、未知の春夏の商売に参入するということは、並大抵のことでは無く、何のノウハウも無いところからのスタート、この3年間で中国、イタリア、台湾、韓国、日本からも、商品企画、マーケティング、内装デザイン...面で、様々な人達がこの多品プロジェクトに関与しては、途中で頓挫することを繰り返し、何とか昨年9月から新たな体制で進む中、今週ようやくその多品の店を、この企業のお膝元である常熟の万達広場1階に、旗艦店(280u)としてオープンさせることができました。

夏商品に関しては、主にバイイングした商品なため、本格的には8月末から展開される、秋物からが正式なスタートになります。
何とか、このスタートラインに立てたことを、私自身も素直に喜びつつ、8月以降怒涛のように出店していく、それぞれの店に対して、常に仮説、検証、修正を繰り返し、レベルを上げていくことに邁進したいと思います。


それでは!


 2017/07/19 15:30  この記事のURL  / 



2017年上半期デベロッパーに人気のブランドは!
Wechatの人気サイト「商業地産伝智庫」より、2017年の上半期、中国の様々なモールなどデベロッパーから、人気の高かったTOP50ブランド情報が送られてきました。
その中から、TOP30を抜粋して掲載します。

その前に、このランク付けの方法は?
1. このサイトの総合数値分析結果(下記、2.3.4.5を総合的に分析)
2. 中国各商業施設のブランド別OPEN実績数
3. ブランド別OPEN実績数
4. 商業施設ブランド誘致担当者からの情報、期待評価
5. ネットでのブランドキーワード検索数値

といった方法で抽出されています。ただ、MUJIなどのデベロッパーから出店依頼の絶えない、人気ブランドがランク外なのは、この分析資料の対象が、あくまでもアパレル(服が中心)となっているためです。

以下、英語表記はお分かりになると思うので、中国語表記をしているブランドだけ、英語表記で補足します。
2位はUNIQLO、3位はskechers、5位はHot Wind

11位はPeace Bird、14位はJNBY、15位はTutuanna

22位はZUCZUG


TOP10には、第1位 ZARA、第2位 UNIQLO、第4位 H&M、などのグローバルSPAブランドが顔を揃えています。この3ブランドの人気は常に不動で、大型モールの顔となり、面積も大箱のためメインフロアーである一階を埋めてもらえる、人気ブランドのため多くの集客が期待できる、デベロッパーからすると総合的に見て、モールそのものの価値が上がる。というのが有るのではないでしょうか。

これら以外に見るべき点は、第8位のMO&Co、いま中国レディスブランドで大人気の、このブランドがランクインしているのは、時代性も感じます。


TOP20で特筆すべきは、第15位のTutuanna、日本のブランドはTOP30にこのTutuannaとUNIQLOの2つだけ、ソックスをキーアイテムに、インナーウェア、ルームウェアの業態を根付かせた、Tutuannaはデベロッパーからすると、無くてはならないブランドになりつつあります。
そして、第19位のJUCY JUDY、90后、00后の年齢層がターゲットの、レディスカジュアルブランド、韓国のBasic Houseが、2014年に中国にローンチさせています。内装デザインもキッチュで原色が溢れ、奇をてらった感があり、賑やかで楽しい売場です。
このTutuannaの業態を真似る、ブランドが後を絶ちません
韓流のVMD、内装アトモスが目を引きます



TOP30だと、第21位のDEBRAND、台湾の歌手であるKENJI WU(呉克群)がプロデュースするブランド(男女)が人気を博しています。これから3年間で100店舗を展開していくようです。
第25位のlittle Mo&Co、そうですレディスで人気のMO&Coの子供服、これまではMO&Coの中にコーナー展開されていましたが、好調のため単独店をローンチさせています。
モノトーンでシックな内装
品質の良さ、品の良さを伝える青モスと商品量



このようなランク付けは、デベロッパーからのブランドの支持でもあり、消費者からの人気のバロメーター、信頼の証でもあります。
実際にこのような人気ブランドリストを持って、幾つかのモールに行き売場チェックをすると、確かに各フロアーのA立地で店を構えていることが分かります。

日系のブランドも、このようなデベロッパーが選ぶ人気ランクに、人気、実力、品質も備え、是非ともランクインして欲しいものです。

それでは!





 2017/07/05 20:00  この記事のURL  / 



武漢に日本ブランドセレクトショップがOPEN!
武漢は武商広場4階に「S GALAXY TOKYO +」が5月29日にOPENしました。売場面積は330u。運営は中国の不動産プロパティマネジメント会社である「賽特(上海)商業管理有限公司」(本社:中国上海市 総経理:李赫男氏)
詳しくはWWDジャパンのURLからご覧ください。


まず簡単に武漢の説明をさせて頂くと(JETRO 武漢スタイル 2012年版より引用)
湖北省の省都 武漢は長江中流の一大都市であり、華中最大の商工業都市です。また、東西(成都、上海)と南北(北京、広州)を結ぶ高速道路が交差している連結地点でもあります。人口は 979万人、重慶、上海、北京、天津、広州に次ぎ全国で第6位。

気候は北亜熱帯モンスーン(湿潤)気候に属し、四季ははっきりと分かれていて、降雨量(年間降雨量1,100mm)も多い。年間を通した平均気温は15.8°C-17.5°Cとさほど高くないが、夏場は夏日が年間135日と長く、中国では南京、重慶と共に「三大 かまど」(夏の暑さが火を焚いたように熱い場所)に数えられるほど暑い地域。

2010年の武漢市のGDPは5,566億元で、前年比14.7%増と急成長しており、全国都市別ランキンクで12位に位置しています。内陸部の大都市である武漢は、早期に経済発展が進んだ沿海部の北京、上海、広州の中国三大都市に比べると、GRPや年収などすべての面で、まだ大きな開きがあります。例えば1人あたり可処分所得(都市部、2009 年)の発展段階でみると、現在の武漢市は2006年の上海と同水準にあり、長沙、西安、成都など他の内陸部都市に比べても低い。

一方、武漢の卸・小売市場は急成長を遂げており、2010年の社会消費品小売総額は同比 19.5%増の2,523億元となり、全国都市別ランキングの7位に入った。内陸部では6位の重慶に続き第2位で、特に有力な市場であるといえます。武漢は中部6省の省都のなかで最も人口が多いこと、さらに都市部人口が多いことが特徴的で、他都市の常住人口が戸籍人口を下回り、他省へ出稼ぎに出ている層が多いなか、武漢は常住人口が戸籍人口を上回り、他省からも人口を引き寄せています。

また、都市部人口が575万人と59%を占め、全国で上海、北京、広州、天津に続き、5番目の位置を占めることも重要である。武漢市は大学の密集地であり、武漢大学、華中科技大学、華中師範大学などの名門校を含め、80 以上の大学があり、約 88万人が在籍している。20代の人口が約180 万人と武漢戸籍人口の22.3%を占めることも、力強い消 費を牽引する要因のひとつと考えられる。中部6省(湖北、湖南、河南、安徽、山西、江西)の省都の小売業消費では、武漢は2位の長沙を大きく引き離しトップ。


社会消費品小売総額ランキング(2010年)
順位 都市名 総額(億元)
1  北京  6,229
2  上海  6,070
3  広州  4,476
4  深セン 3,000
5  天津  2,902
6 重慶 2,878
7 武漢 2,523
8 成都 2,417
9 南京 2,289
10 杭州 2,146
(出所:中国統計年鑑、中国城市統計年鑑、武漢統計年鑑による)


実際に日系アパレルでも、上海や北京などの都市での店舗拡大策を取らず、内陸の武漢で出店し、実績を作り、多店舗展開するところもあります。
上述の様に20代人口シェアが高く、ファッションに興味を持つ学生も多いなど、テスト販売などで商品動向を試すには、良い都市だと思います。
また日系のイオンモールは、現在中国大陸に13店舗展開していますが、その内の2店舗は武漢にあります。更に年内には武漢の3号店目も出されるようです。と言うように、全国の中でも消費熱が高い武漢に期待をしている事が分かります。

これまで、上海や他の都市でも日本アパレルブランドを集積した百貨店フロアーや、109のような渋谷、原宿系の品揃えを小売業態は、沢山ありました。しかし、結果的にどこもすぐに撤退の憂き目にあっています。それは、ただ単に日系のブランドを集めた、誤解を恐れずに言うと、日本のマーケットで売れているとか、流行っているという視点でしか、品揃えがされていなかった、ことが要因ではないか?と考えます。

しかし、この「武漢S GALAXY TOKYO +」は、中国マーケットを熟知した中国人バイヤーの目と、日本マーケットを熟知した優秀な商品MD担当(黒川智生 氏)の、この両者の視点、絶妙なバランスで品揃えがされ、好調なスタートを切れたのではないか、と思います。
知人である黒川氏に聞いた所、「売場ではブランド表示はしておらず、お客さんが気に入られた商品が、結果的に●●ブランドだったという状況のようです。つまり、ブランドではなく商品そのものの価値が評価されて、お買い上げにつながっている」とのこと。
また、「17秋冬に向けてはデザイン的に個性があるブランド、雑貨は、まだまだ品揃えは拡大する方向」だそうです。

ご承知の通り、中国では近年、中間層が急激に増加していて、近い将来には倍増するともいわれています。既に日本への観光客も年間500万人を突破し、日本の商品だけでなくライフスタイルそのものへの関心が高まっている状況です。
私は個人的には「今は明らかに日本ブームだ」と感じています。2012年の日中関係の悪化から、5年が経ち、日系アパレル企業の撤退、縮小が続いている現状はありますが、日本には、チャレンジ精神を持つ人材や、中国で売れる潜在能力を持った企業やブランドは多いと思います。下記サイトク・トレーディング社が、日本ブランドを中国で販売する際の、様々なリスクを限りなく低減すべく研究をしています。

もし、今件に少しでも興味を持たれたら、是非挑戦されてみては如何でしょうか。

株式会社サイトク・トレーディング 楊(日本語OK)
TEL: 03−5259−8652 (受付時間10:00−18:00)
URL: https://www.saitoku-trading.com/


それでは!
 2017/07/02 22:30  この記事のURL  / 



プロフィール
内田 文雄(うちだ ふみお)
上海在住。2011年 上海にてVMDコンサルティング会社 碧詩商務咨詢(上海)有限公司 設立。現在の仕事は「売れるVMD」を基軸に @中国アパレルに対してのSPA構築セミナー、月/週次指導 A中国、アジア地域に展開する日系ブランドのVMD&インテリアデザインディレクション B中国/日系ブランドへの売場活性化クリニック C新店OPENディレクション D販売スタッフへのVMD教育育成指導。いつでもお気軽にお問い合わせ御待ちしております。 モットーは「VMD IS MY LIFE!」    1984年から(株)ワールドにて数々のブランドのVMD業務に携わり、1993年に上海交通大学に留学、その後上海駐在。2005年4月ファーストリテイリング (株)ユニクロに転職、VMD部門の日本、グローバル(欧米、アジア)全体の責任者として、ユニクロのグローバルVMDの仕組み構築、店舗スタッフ育成指導、国内の大型店、海外グローバルフラッグショップのディレクションを担う。2010年8月ユニクロを退職し起業。 IFIビジネススクールVMD講師。

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