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中国華東地区の代表的商圏の成績は?そのA!
随分、間が空いてしまいましたが、華東地区の代表的商圏成績そのAです。
前回の華東地区の代表的商圏を、更に詳しく見てみることにします。
その前に、TOP21商圏の中で、南京、上海、杭州の三都市で半分の10商圏を占めており、中でも全商圏でNo.2、上海ではNo.1商圏にランクされた陸家嘴の伸びが著しく、15億元級の商業施設が犇めく状態となっています。
省別分布を見ると、上海7、江蘇4、浙江3、山東3、福建2、安徽1、広西1となっています。
南京新街口商圏は212億元規模と中国大陸最大の商圏。中でも徳基広場だけでも76,6億元(1,226億円)、この売上額は中国モールの中で最高の売上となっています。
上海陸家嘴商圏の歴史は浅く、20数年ほどしかありません。OFFICEと居住区域が集まった、いわゆるCBDの代表格の商圏。IFC国金中心は60億元(960億円)、売場規模ではIFCを凌ぐ正大広場は29,7億元となっています。陸家嘴商圏でも一番古い第一八佰伴は26,3億元ですが、今年2017年の大規模改造で50億元を目指すようです。
上海南京西路(静安寺)商圏は、上海の浦西地区(黄浦江という川の西側)では最大の高級モールが集積する商圏。中でも恒隆広場は38,5億元で、浦西地区最大のモールです。
杭州武林商圏、言わずと知れた杭州地区最大の商圏、上海の南京路同様に伝統的なエリアです。中でも杭州大厦は66億元で、大陸最高売上の北京SKP(元の新光三越)に次ぐ百貨店、これ以外には銀泰グループの武林銀泰総店が38億元。
南京東路商圏、110億元、上海と言えばココと言われるほど、歴史のある商圏。人民広場、南京東路歩行街、外灘の3つのエリアから構成されています。上述の南京西路商圏が110億元なので、2つを合わせても220億元規模、南京新街口商圏がどれだけの大規模商圏かがお分かりになるかと思います。
上海徐家匯商圏、上海地区の西南に位置し、元々多くの百貨店が集積した人気商圏、しかしここ数年の百貨店の売上下降が顕著で商圏全体としても落ち込んでいる。港匯広場(36億元)、美羅城(13億元)が商圏を牽引している。
上海五角場商圏、上海の北東に位置し、ここも多くの百貨店が主で、交差点四つ角に面するモール、百貨店に地下で繋がっているという珍しい形状。商圏規模は上述の徐家匯商圏と同等。
上海淮海中路商圏、上海の中心部を東西に走る淮海中路に面する。IAPMが最大のモール(30億元)、それ以外に新天地、K11などがある。
青島東部香港中路商圏、海信広場(25,8億元)、華潤万象城(18,3億元)
杭州湖濱商圏、杭州の名所西湖周辺の新興商圏。銀泰IN77(33億元)
無錫中山路崇安寺商圏
済南泉城路商圏
合肥四牌楼及淮河路歩行街商圏
寧波東門天一商圏
煙台商圏
南昌中山路八一広場商圏
上海徐経奥来商圏
揚州文昌商圏
福州万宝蘇商圏
蘇州覗前商圏
廈門嘉来路SM商圏
華東地区のその他の主要商圏。上海地区には上述7商圏以外に4つの商圏があり、上海の商圏規模の大きさが分かると同時に、今後も次々に新たなモールができ商圏が更に増えていく姿が見えると思います。


それでは!
 2017/04/30 16:20  この記事のURL  / 



いま中国リテイルの超話題と言えば!
一昨日4月18日に突然発表された或る報道に、中国のリテイル、アパレル企業関係者が驚きを隠せない状況です。
それは、中国婦人靴最大手企業で、香港株式市場上場にしていている「百麗国際(BeLLE)、ベル・インターナショナル、中国語読みでは'バイリー'」が突然上場停止するという公告を出したのです。
中国全土の百貨店を中心に、この百麗の靴店(全14ブランド、約2万店)が軒並み入っており、或る意味中国の婦人靴市場を独占している感があります。
これ以外にもスポーツ系ブランドの店舗も数多くあります
基幹ブランドの「BeLLE」


中国事情に詳しくない方でも、2013年に「バロックジャパン社の筆頭株主になった中国企業」と言えば、ピンとくる方も多いのではないでしょうか?この買収のお陰で、中国全土のMALLにmoussyやSLYが出店加速されていきました。

その百麗国際が、現株主である中国のCDHインベストメンツ・ファンド・マネジメント(鼎輝投資)に時価総額57億ドル(6,200億円)で買収されたというもの。売上が好調な一時期の百麗国際の市場価値は1兆円を超えると、言われていたので、実質半分近くで買収されたことになります。
2016年2月期決算は売上高が、408億元(約6,500億円)、営業利益が29億元(約462億円)でした。17年2月期決算予測は、最終利益が前年比で25%減の見込みのようです。
図中の営業利益(グレー部分)、利益率(イエローのライン)の落ち込みが見てとれます


私は利益現象の要因は以下のような点が挙げられると思われます。
@中国靴小売ビジネス全体の販売落ち込み
A期中に実施した株式割当費用がかさんだこと
B出店チャネルの読み誤り(百麗は百貨店中心、但し世の中の流れはMALLでの買い周りが中心)
Cデザイン、価格戦略の誤り(85后、90后世代には似つかわしくないデザイン、高い価格レンジ)
D欧米ブランド、ファストファッションブランドの婦人靴、スポーツ系ではフランスのDECATHLONなどの台頭で、消費者の選択肢が広がったこと

以上が、私が考える5点です。

Tmallの「BeLLE」と「Chales & Keith」サイトの比較、同価格帯で消費者が選ぶのはどちらか?は明らかだと思います


私の周りの関係者の話では、「百麗は今後どんどん落ち込みが予想される中、この高額での買収劇は、百麗にとってラッキーだったのではないか?」という声が多く聞かれます。
この買収を受け、今後婦人靴小売事業、出店チャネルの整理、並びにアパレル部門のmoussy、SLYなどの閉店整理、もしくは更なる拡大策を取るのか?引き続き注目してみたいと思います。

それでは!

 2017/04/21 08:00  この記事のURL  / 



中国華東地区の代表的商圏の成績は?その@!
中国を大きく分けると、以下の地図のように、華北、華東、華西、華南、東北部、西北部、西南部の計7つの地域に分けることができます。
*旅行のともZenTechのサイトより抜粋させて頂きました。

各地域の詳細を簡単に表すと以下のようになります(省名横のカッコ内の都市は省都です)
@華北地方
北京市、 天津市、河北省(石家荘)、 山西省(太原)、内モンゴル自治区(フフホト)
A華東地方(華中東部)
上海市、山東省(済南)、 江蘇省(南京)、 浙江省(杭州)、安徽省(合肥)、 江西省(南昌)
B華西地方(華中西部)
河南省(鄭州)、 湖北省(武漢)、 湖南省(長沙)
C華南地方
広東省(広州)、 福建省(福州)、 海南省(海口)、広西チワン族自治区(南寧)、香港、 マカオ
D東北部
遼寧省(瀋陽)、 吉林省(長春)、 黒竜江省(ハルピン)
E西北部
陝西省(西安)、 甘粛省(蘭州)、 青海省(西寧)、新疆ウイグル自治区(ウルムチ)、 寧夏回族自治区(銀川)
F西南部
重慶市、貴州省(貴陽)、 四川省(成都)、 雲南省(昆明)、チベット自治区(ラサ)

ということで、今回の標題の「華東地区」は、上記Aの5つの省、地域を表します。
その華東地区の商業地域(つまり商圏)で、代表的なTOP21箇所の2016年度の成績を表したものが、下記一覧表になります。

まず、資料の見方ですが。
・左から、序列、都市名、商圏名、2016年年間15億元以上の主力商業施設名、同年間10億元-15億元の主力商業施設名、そして最後がその商圏内で大、中型商業施設の売上総額、となっています。
・1元=16円換算とすると、15億元=240億円、10億元=160億円、となります。例えば、N0.1の南京「新街口」地域だけで220億元、つまり3,520億円となります。


意外にも華東地区のN0.1商圏は上海地域ではなく、南京の「新街口」ということに驚かされます。もちろん、TOP21の中に占める上海地域は計7箇所と、全体の1/3に達しており、TOP10を見ても6箇所をも占めていて、人口の多さから売上額の大きい商業施設の数、規模、で牽引していることがわかり、中国を代表する経済、商業の中心であることが見て取れます。

日本のアパレルを含めリテイルが、いざ中国に出店しようと考えた場合、すぐに挙がるのが上海、北京、広州、シンセン、などの代表的な都市かと思います。
これらの都市は、中国の代表的な都市、地域であり、購買力も高く、1号店ローンチ先としては間違いでは無いのですが、ではその後どの地域で横展開、拡大させていくのか?その出店戦略を今一度見直すべきかも知れません。

要は1都市でドミナント化させていくのか?代表的な都市で店舗拡大した後に、例えば...華東地区の江蘇省、浙江省などの、上海近郊で上海からも日帰りで往復でき、営業面の管理オペレーションも容易な地域に、少しずつ拡販させていく。つまり省単位のドミナント化させていく、などなど。

一概には言えませんが上述の7地域の一つ一つが、或る意味一つの国のような大国なので、その地域特徴、顧客特性を掴み、自らの商材が当てはまるかどうか?を吟味する必要があるように思います。

次回は、パートAとして華東地区の各商圏の代表的な商業施設の状況を書かせてもらいます。

それでは!

 2017/04/10 20:30  この記事のURL  / 



セミナーの依頼とVictoria's secret!
先日、或る在日本の企業の方から「中国市場のアパレル、小売業の闘い方」という御題目で、セミナー開催の依頼が有りました。
大変嬉しく、光栄で有難い依頼ではありましたが、現状の私には余力が無いため、依頼頂いた方には本当に申し訳ないし、お断りできる立場ではなのですが、丁重にお断りさせて頂きました。
余力が無いというのは、現業の忙しさというのも理由の一つですが、最大の理由はそのセミナーを依頼して頂いた方に、いま私の持つ知識でお話をさせて頂いても、恐らく満足いただけないし、十分にお応えすることが出来無いだろう、というのが本音でした。

確かに中国での経験は長く、私なりに中国のアパレル、小売業に関しては、広く浅くの知識はあるも、じゃ深く精通しているか?と自問自答しても...という状態。そんな私が中途半端にセミナーでお話をしても、依頼して頂いた方の問題解決にならないだろう、と考えました。
私なりに更に中国市場を勉強をして、もし万が一今後同じようなお話を頂けたら、是非やらせて頂きたいと考えています。

さて、話は変わり、今中国(上海)で女の子達に話題のアパレルショップといえば、3月に上海の淮海路の力宝プラザ(LV跡地)に旗艦店をオープンさせた、ヴィクトリアシークレット(Victoria's secret 中国語:維多利亞的秘密 以下VS )でしょう。

今回の旗艦店は初の直営店、2015年から中国の上海、シンセン、広州、成都、重慶、で9店舗をオープンさせていましたが、これは中国の総代理店が運営していたものでした。
日本では昨年9月に日本空港ビルデング(株)の羽田空港国際線出国エリア、11月には関西空港第一ターミナル出国エリアにはオープンしたようですが、取り扱いアイテムは、ランジェリー、ボディケアアイテム、バッグ、フレグランスなどが中心で、ブラジャーやルームウェアといった試着が必要なものは取り扱っていないようですが、こちら上海のVS旗艦店は三層と広い空間でフルアイテム展開しています。





実は今を遡る2008年に同じ淮海路の、今は亡き華亭伊勢丹の4階にVSは小さな店をオープンさせていましたが、鳴かず飛ばずで撤退したという苦い経験があります。あれから約10年の時を経て、マーケットリサーチの結果、機が熟したとみてリベンジ出店を仕掛けたわけです。

その機とは?
@当時よりも、今の中国は明らかにファストファッション、グローバルブランドのローンチもあり、それらのブランドの認知も上がり、服もランジェリーも実用からオシャレに移行してきた
A海外からオンラインで自由に購入もできるようになり(VS含め)
Bまだまだ規制があるものの中国人が自由に海外旅行に行くことができ、世界の良いものをリアルタイムで体感できている

という様々な条件が揃ったのが、2017年の上海VS旗艦店出店に繋がっていると思います。
商品を見てみると、「グラマー」シリーズの「CHEEKY!」というラインが人気のようです、その理由は、レースで縁取られ、ヒップラインを美しく見せてくれるカッティング、更に総レース生地とコットン生地の2種類があります。「CHEEKY!」のTバックはワンサイズだけですが、腰のレース位置を変えて着用することでどんなサイズの女性の体にもフィットするようになっていることが特徴。
こちら中国ではインスタは規制があり使えませんが、Wechat(微信)というSNSで、購入したランジェリーの写真を撮り、拡散させています。それに耐えうるデザインの可愛さ、柄、カラーの豊富さが若い女の子に受ける理由なのでしょう。

VS引き続き、注目して見ていきたいと思います。

それでは!

 2017/04/04 21:45  この記事のURL  / 



プロフィール
内田 文雄(うちだ ふみお)
上海在住。2011年 上海にてVMDコンサルティング会社 碧詩商務咨詢(上海)有限公司 設立。現在の仕事は「売れるVMD」を基軸に @中国アパレルに対してのSPA構築セミナー、月/週次指導 A中国、アジア地域に展開する日系ブランドのVMD&インテリアデザインディレクション B中国/日系ブランドへの売場活性化クリニック C新店OPENディレクション D販売スタッフへのVMD教育育成指導。いつでもお気軽にお問い合わせ御待ちしております。 モットーは「VMD IS MY LIFE!」    1984年から(株)ワールドにて数々のブランドのVMD業務に携わり、1993年に上海交通大学に留学、その後上海駐在。2005年4月ファーストリテイリング (株)ユニクロに転職、VMD部門の日本、グローバル(欧米、アジア)全体の責任者として、ユニクロのグローバルVMDの仕組み構築、店舗スタッフ育成指導、国内の大型店、海外グローバルフラッグショップのディレクションを担う。2010年8月ユニクロを退職し起業。 IFIビジネススクールVMD講師。

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