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中国アパレルと代理店の関係は!
久々のブログUPです、出張や社内研修、公開セミナー開催、新規案件など、お蔭さまでバタバタな4月、5月でした。
公開セミナー募集をすると、広い中国各地からアパレル企業(レディス、メンズ、キッズ)を中心に、アパレルの総代理店、その他様々なリテイル関連の方々にお越しいただいています。先週金曜〜日曜迄3日間に渡り行った「SPA構築VMDセミナー」、簡単に言うと・・・商品を軸に、本部と店舗を繋ぐ業務の標準化を理解し、計画、実行、検証、修正サイクルを駆使して、売上を上げる仕組みを作り、売上を上げる確率をUPさせる、という内容(全然簡単に言ってないですね・・)。
或るブランドの総代理オーナーの演習プレゼン
商品を重視した事業構築しないでどうするの?というテーマ・・(笑



毎度そうですが、このような公開セミナーを開くと、参加者が演習等でプレゼンする内容を聞いてみると、中国アパレル、特にアパレル本部と代理店の関係性が如実に見えてくる事が有ります。
アパレル本部側は代理店の立場を考えた施策を打てている様で、よくよく発言を聞いてみると実は自分本位の施策になっていて、代理店側からの反論は「全く代理店の事を考えていない!発注させてそれで終わりとなっている!」となります。逆に代理店側は「アパレル本部に従って商売をしている」と言えば、アパレル本部側は「発注も自分勝手に付けるし、内装基準も守らず、本部側の提案を無視して自分たちのやりたいようにやっている!」という始末。
互いの意見はずっと平行線を辿ります、因に上述の話しは、同じブランドを展開しているアパレル本部と代理店の会話では無く、このセミナーで初めて会い、全く見ず知らず同士の或るアパレル企業のオーナーと、或るブランドの総代理店オーナーが皆の前で激しく議論した内容なのです。
地方から参加していた約15人ほどは、早めに帰路についたため写っていませんが、最終日の集合写真



つまり、今のアパレルと代理店の関係性の悪さ、意思の不統一性を、このセミナーの場を利用して戦わせているわけです。私としてはセミナー進行の妨げになるも、現在のこれらの事情を知る良い機会になります。
様々なアパレル本部と代理店の関係性の悪さは有りますが、VMD領域で言うと、いわゆる「シーズン商品展開マニュアル」や「販促計画書」が使い物にならない(もっと言うと、そもそも本部からリリースされていない)というもの、「本部は自直営店舗で展開する商材を中心にシーズン商品展開マニュアルが構成され、自ら発注した商材で作成されてない!」、「販促計画書も、国土が広い中国では地域差が大きく、自分が店を運営している地域ではその販促手法は顧客に響かない」という類いのものです。誤解を恐れずに書かせてもらうと、どっちもどっちかな、という感想。

ブランドそのものは一つ(ブランドの見え方、伝わり方が地域毎に違うのはおかしい、という意味)なのですから、互いが歩み寄って、アパレル本部ブランド→代理店が展開する省(エリア特性)→都市特性→顧客特性、を明確に掴み、在るべきブランド標準を決めながらも、その下に代理店標準(省/エリア)を決めて、互いに補完し、ホスピタリティの精神を持って戦えば、ブランド力が高まり、現状の中国アパレルマーケット(リアル店舗売上が下がり、EC商売が中心となりつつある)に、変化を起こせるのではないか?と思います。

そんな事を思った先週のセミナーでした。

来月中頃に、日本の某TV局の密着取材を受ける事が決まりました、またその模様、放映日が分かりましたら、このブログで報告させて頂きます。

それでは!


 2015/05/27 10:35  この記事のURL  / 



人気に翳りが見えるLOUIS VUITTON!
中国の或る調査会社によると、「贅沢品(主に女性が持つラグジュアリーブランドのバッグ)の都市級別の売上状況に変化が見られる」との情報。

日本同様にブランド好きが多い中国、その中の人気十大ブランドは、下記の資料の通り、LOUIS VUITTON、CHANEL、PRADA、COACH、GUCCI、HERMES、BURBERRY、DIOR、MICHAEL KORS、ARMANIとの事。




これらのブランドを都市級別(一線都市、二線都市、三線都市)で、実際に海外旅行で購入したブランドを調査したところ(約1500名程へのヒアリング)、下記の資料結果だったそうです。一線都市とは北京、上海、広州、シンセンを示しますが、これまで一線都市の人達が海外旅行で買うブランドはLVがダントツだったのが、最近は二線、三線都市の旅行者に人気のブランドになり、或る意味大衆化した事で一線都市の人達はLVを持つ事のステイタスが下がりつつあるという事(LV同様に、CHANEL、HERMESも三線都市の旅行者に人気となっているようです)、これは、以前より海外旅行が行きやすくなり、一線都市の人だけで無く、地方(二線、特に三線都市)の人達がこぞって海外に行き、ブランドものを買い漁っているのだと想像出来ます。
そういう状況下、一線都市の人達には逆にPRADAに人気が出ているという事。これを見ていると20年程前の日本の様子に近いと思います。日本では中国の様な富裕層という言い方は無く、皆中流という意識ですが、ブランド好きの人達は大衆化したブランドを避け、次々に新しいブランドを追っかけるという習性があるようです。確かに日本でもLVが流行したあと、PRADAが大流行しこぞって海外旅行で買いに走った時代が有りました。こちら中国は今まさに昔の日本の様な状態になっているように思います。PRADAが中国の一線都市で人気がでて流行ると、次は二線、三線に広がり、そして一線都市の人達は次のブランドを探していくという構図。これは経済発展が著しい国では起こるべくして起こる事なのかも知れませんね。

グラフの見方ですが、一番左が全体(一線から三線)、その右が一線、次が二線、一番右が三線都市を示しています。CELINE、FENDIなども著名ブランドなのですが、何故かランクインしていません・・・


それでは!
 2015/05/12 10:55  この記事のURL  / 



ニトリ(尼達利)上海店OPEN!
労働節休みの2日目午前中は生憎の雨模様、昼からは雨もあがり曇り空という事で街には沢山の人が出始めています。

昨日5月1日にニトリ(尼達利)が上海市長寧区にOPENしました。正式名称は「上海中山公園兆豊広場店」、店舗面積は約1600坪(2F、3Fの2フロア構成)。中国における店舗屋号は[NITORI]のブランドで展開していて、昨年2014年、湖北省武漢市内に出店した「武漢群星城店」「武漢金銀潭永旺夢楽城店」に次いで中国大陸3店舗目となります。
場所は中山公園の龍之夢購物中心の斜め前、蘇寧電器が入る建物(以前、JUJUという日系ブランドを集積させた百貨店が出店するもすぐに撤退、跡地に昨年UNIQLOも出店し賑わいを取り戻しつつあります)で、1Fにはニトリと同じ日に人気のメイソウもOPENしています。メイソウとは?DAISOとMUJIとUNIQLOを足して割った様な、10元雑貨を中心とした店です。
館ファサード、1FにUNIQLO、2F/3Fがニトリ。でも日本の家具屋という事を激しくアピールしていますが、大丈夫でしょうか・・
UNIQLO、ニトリ、メイソウが並びました
MINISOUの集客力は何処の店に行っても驚かされます



という事で、何をやっても長く続かなかったこの館は、UNIQLOを核テナントに迎え、日本の家具の代表ニトリと、日式のような実は中国ブランドのメイソウが出て、息を吹き返すのではないか?と感じています。やはりUNIQLOは日本同様に、中国に於いても商業施設が是非とも出店欲しいブランドになっている事が分かります。他のテナントにとってもUNIQLOの出店するか、しないか?が出店する判断材料となっています。ニトリにとってもUNIQLOの有無が出店候補地のバロメーターになっていると考えます。事実、武漢の1店舗はUNIQLOが有る館に出店しています。
OPENINGプロモーション、1990元以上お買い上げで10%OFF、99元以上でトートバッグ、399元以上で保温/保冷ボトルをプレゼント
2Fウィンドウ、イメージは良いのですが特に売り出しというわけでも無い様です
通路は広く見易いのですが、POP類、特にエンド面に付いているPOPが小さく、付け位置も低く見辛い状態
3Fのウィンドウ・・・という感じですね
ソファは値ごろ感があるのか、多くのお客さんが足をとめています
打出しの冷感ふとん、ベッドパット



話しをニトリに戻すと、面積は日本の郊外よりも小規模ですが、2Fに家居/雑貨、3Fに家具という構成で、通路幅も広く取りスッキリとしたイメージ、2Fに上がってすぐの所に子供関連、雑貨類等の買い易い価格帯商品で受けています、そこからはキッチン、トイレ、タオル、シーツ、ベッド、チェアなどの軽いもの、3Fにあがってすぐの所は家庭での仕事関連のデスク、イスなどから始まり、ソファー、リビング家具、キャビネット、照明と続きます。
左がUNIQLOの労働節(GW)商戦に向けた大きいサイズのチラシ、右がニトリのOPNINGチラシ。アパレルリテイルとインテリアリテイル、また販売スタイルの違い等から単純比較は出来ないものの、「年間3大売上ピークの1つ、労働節に売り込みをかける」という観点で見ると、大きな違いを感じ得ません




以下、OPEN2日目の売場を見た所感になります。
今日は天候のせいもあり客足は少なめで、販売スタッフの多さが目立ちました。お客さんが足をとめて見ている売場は、キッチン、トイレ関連、そして布団/ベッドリネン系、家具ではソファ類といったところ、特に冷感をアピールした布団、ベッドパット、枕類は、ニトリとしてもこれからの上海の暑い夏に向けて積極的に売り込みたいアイテムなのでしょう、売場も2重展開、そこにお客さんは反応されていたようです。

残念な事は、売場の販売体制、活気出しの少なさです。もちろん、日本のニトリでもヘルプユアセルフ方式のサービスで、スタッフがお客さんに声掛けすることは無く、こちらから聞いたら初めて商品特徴説明や在庫の有無を伝えるという方法を取っていますが、中国ではもう少し積極的に声出しをして、特売品や特徴のある商品を売り込む体制が必要ではないか、と思います。

どうしても、日系で言えば階下にあるUNIQLOと比較してしまいます。UNIQLOもヘルプユアセルフ方式ですが、この労働節の限定商品の声出しを積極的にやっています。各売場、例えば店頭から店内に入ると、週末限定商品である、UT(Tシャツ)、ポロシャツ、シャツ売場、レギンスパンツ、ルームウェアなど、それぞれの売場で販売スタッフが大きな声で年間の中で売上ピークの労働節商戦を盛り上げようと必死です。対してニトリは大人し過ぎで、OPENしたばかりの店とは感じないくらい静かです。売場のPOP類も価格明示アピールも相当控えめで、インパクトに欠けると思います。「OPEN=祭り」な訳ですから、OPENINGくらいは多少日本のやり方と違っても、積極的に売り込むべきではないか?と思えた売場でした。

販促チラシも添付のものを比較してもらえれば、上述の事がお分かりになるかと思います。もちろん、OPENだからと言って安売り乱発をすべき、と言っているのではなく、お客さんが来店されるキッカケや、店内で見られたチラシが購買起因する内容になっているか?魅力的か?を再考された方が良い様に考えます。ローンチ時の施策が後々、大きな分かれ目に繋がります。これまで様々な日系/欧米ブランドのローンチや、地元中国ブランドの状況を見てそう確信しています。


それでは!


 2015/05/07 12:00  この記事のURL  / 



プロフィール
内田 文雄(うちだ ふみお)
上海在住。2011年 上海にてVMDコンサルティング会社 碧詩商務咨詢(上海)有限公司 設立。現在の仕事は「売れるVMD」を基軸に @中国アパレルに対してのSPA構築セミナー、月/週次指導 A中国、アジア地域に展開する日系ブランドのVMD&インテリアデザインディレクション B中国/日系ブランドへの売場活性化クリニック C新店OPENディレクション D販売スタッフへのVMD教育育成指導。いつでもお気軽にお問い合わせ御待ちしております。 モットーは「VMD IS MY LIFE!」    1984年から(株)ワールドにて数々のブランドのVMD業務に携わり、1993年に上海交通大学に留学、その後上海駐在。2005年4月ファーストリテイリング (株)ユニクロに転職、VMD部門の日本、グローバル(欧米、アジア)全体の責任者として、ユニクロのグローバルVMDの仕組み構築、店舗スタッフ育成指導、国内の大型店、海外グローバルフラッグショップのディレクションを担う。2010年8月ユニクロを退職し起業。 IFIビジネススクールVMD講師。

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