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これはやっちゃ駄目でしょう!
中国でアパレルのクライアントと取組む際に、契約の前にまずそのブランドの店舗を巡回し、簡単なレポートを作成し、オーナーやVMDチームに対して、ありのままの現状の姿を報告する様にしています。もちろん、他社、他ブランドと比較しても十分に訴求、達成出来ている事は褒め、逆に十分で無い部分や、店舗が勝手に実施している事(言い方を変えると本部がコントロール出来ていない事)は素直に出来ていない事として、改善案も一緒に報告します。

そんな中、よくある事象が、店舗が本部の陳列指示に従わず、勝手に他社の模倣をしているパターン、店長、もしくはスタッフが何処かで見たディスプレイのテクニックだけを真似して、自ブランドにそぐわない陳列をやってしまっている事、これは本当に多く見掛けます。これらのことをやっている店舗は、おうおうにして客数が少なく、ヒマを持て余している店舗が多いと断言できます。
現場でそのような状態を見て、私が店長、スタッフにヒアリングして決まって返ってくる答えが「この方が本部指示書より、目立ち、お客さんも多く入ってくるようになった!」と言う自己満足に近く、理由も無い回答や、「本部の指示がシンプルすぎてつまらない、他社でやっていて格好いいと思ったから・・」など、まるでチェーン展開店舗では無く個店の店主の様な回答。

何をしたいのか?何処へ向かいたいのか意味不明・・・
商品価値を下げては駄目ですね



これらの事は当然ながら勝手に店舗判断でやっては駄目な事なのですが、裏を返すと店舗を巡回管理しているエリアマネージャーの責任でもあり、もっと言えば本部のVMDチームの管理不行き届き、責任でもあります。「何が正しくて、何がNGか?」を本部、現場の目線合わせをする必要が有ります。中国のアパレルリテイルは加盟/代理店チャネルでの商売が主流、上述のような事象は直営店でもたまに見掛けますが、特に自らの資金で店舗経営している加盟/代理店で非常に多く見掛けます。もちろん、陳列方法も「本部の指示書に従って実施する事、決められた陳列ツールを用いる事」など、イメージ管理部分も契約書には明確に謳っているも、結局加盟/代理店オーナーや店長の裁量で判断してしまっているのが現実。

日本でもよく見るジーンズで遊ぶディスプレイ
商品(単品もコーディネイトも)が全く伝わらないウィンドウ
カジュアルブランドのハンギング方法を模倣したスポーツブランド・・・



それでも、私の使命は「VMD=ブランディング」、本部が企てた商品を核にした販売戦略、売り込み方、VMDを現場、最終的にはお客さんに如何に伝え、買って頂くか?なので、直営店だからできる、加盟/代理店だから野放し、というわけにはいきません。まずはブランドのベーシックの陳列方法の雛形を作成、そして標準化を図る為にマニュアル化し、営業部門(ブロックリーダーやエリアマネージャー)に対する教育を実行します。この基礎部分が出来ると次は月次、週次の商品政策と実際の販売/在庫状況に応じた指示書を出していきます。これらを実行がやりやすい直営店舗で実施、双方向のコミュニケーションを多く取り、成功事例を作る事からスタートして、次の段階は加盟/代理店の中でも有力(売上規模、イメージコントロールを大事にする先)な先を数十店舗選び、加盟/代理店営業部門と直営店舗で実施した同じプロセス、スキームで実施していきます。

と、文字にすると簡単そうですが、ここは中国、加盟店/代理店は、そうそう言う事は聞いてくれません。当然ながら品揃えはアパレル側の意向はあるも、在庫責任は加盟/代理店側に有るので、商品企画に対しても意見も多く、自らのエリアにとって売れる、売れないを本当に素直にぶつけてきます。前年踏襲で売れる物しか仕入れません(笑
こういう状況なので、多くのアパレル企業オーナーから私への依頼は「加盟店/代理店に如何に容易に導入でき即売上が上がるVMDの仕組みを教えて欲しい!」というもの。ブランドの商品戦略、販売施策(加盟/代理店に対して)も正常(まともに)に考えられていない無い中で、飛び越えてVMDに助けを求められるのは嬉しい反面、「どのような商品を、誰に対して、どの時期に、どのような組合せで、どういう販売体制/仕組みで売り込んでいくか?最後にどのような売場で!」と、あえて売場を最後に持って来て、その前段階の「商品」にフォーカスする事を、日々議論している私です・・・。

それでは!
 2015/03/28 13:50  この記事のURL  / 



上海初開催のCHICに行って来ました!
虹橋空港近くの国家会展中心で今日から3日間開催される中国国際服装服飾博覧会CHIC(CHINA INTERNATIONAL FASHION FAIR 2015)を見て来ました。
これまで北京で開催されてきたCHICですが、今年は10月13日〜15日に初の秋季セッションが開催され、年2回開催へと移行するようです。このCHICはアジア太平洋地域で最大で、最も影響力を持つファッション展示会になっています。

CHICの会場となるのは、上海に新たに建設されたコンベンションセンター、China Expo Complex(国家会展中心)、10万8000平方メートルに及ぶ広大な会場で、CHICとテキスタイル見本市「Intertextile(インターテキスタイル)」が同時開催されています。イタリア発の靴見本市「Micam(ミカム)」は、「MICAM shanghai & Italian Fashion @ CHIC」としてシューズとファッションを展示していました。





今回の出展者数は世界21の国・地域の1042組に上り、来場者は10万人以上を見込んでいるようです(今日だけで53,000人が来場したそうです)。出展者のうち、海外企業は42%。フランスブース「Paris Forever」には「Redskins」「Pause Cafe」「Indies」「Derhy」「Stella Cadente」「Fuego」など約35ブランド、ドイツブースには「Gerry Weber」「Annette Gortz」など22ブランドが出展しています。。

会場ではカテゴリー別に展示が行われ、In Signature(中国ブランド)、Prestige(メンズファッション)、Be Spoke(オーダーメイドファッション)、Urban View(カジュアル&スポーツ)、New Look(ウィメンズファッション)、Secret Stars(アクセサリー)、Impulses(若手デザイナー)、Heritage(レザー、ファー、アウトドア)、Kid’s Parade(キッズファッション)に分かれています。

今回、多くのアパレル関係者が「開催地の移転が発表された当初は多少慎重な見方をしていたが、今は関心を持って動向を見守っている。中国における流通形態の変化やマルチブランド販売の拡大に伴い、新たな顧客層が増えており、北京よりも上海で開催する方がこうした顧客層を取り入れやすい」と話しています。







CHIC2015では同時に2つの展示会が催されています。
・イタリアのFootwear and Leather Goods Exhibition(theMICAMShanghai & Italian Fashion @CHIC)
・韓国の「Preview in CHINA-2015」と「CHIC-YOUNG BLOOD」

CHIC2015と同時期に中国展覧会議センターでChina International Trade fair for Apparel Fabrics and Accessories(インターテキスタイル,通称インテキ)とChina International Trade Fair for Fibres and Yarns(Yarn Expo)が開催されています。






明後日20日(金)まで開催中です、今の中国ファッションを知りたければ、足を運ばれる事を御薦めします。
今回の圧巻は私も最近まで指導していた杭州の某アパレルグループが、ブース面積1,100平方米(今回のCHICで最大の面積)、投資額300万元(6,000万円)の展示会場。印象生活館(View Life Style)と銘打ち、既存7ブランド、そしてこの秋デビューのブランド合わせて、計8ブランドのメディアへの露出,話題性含め堂々たるものでした。

あとこのような展示会で楽しいのが、旧知の中国アパレル関係の人達と久々に遭遇出来る事。皆さん各企業で役職が付き、偉くなっている事に驚かされました(笑

それでは!
 2015/03/19 10:30  この記事のURL  / 



中国の商業施設設計を牛耳る4大企業!
これまでにこのブログでも、機会ある度に中国の異常なまでの商業施設建設ラッシュ、都心部では既にオーバーストア状態である事を書いてきました。

今回は中国の商業施設情報サイトに面白い記事が有りましたので、以下の3点について書かせてもらいます。

@商業施設 新設/総数推移
A商業施設 新設/総建築面積推移
B商業施設 建築総面積規模


@2010年-13年の、左が新設施設数、右が総数を表しています。平均すると毎年ほぼ300施設が建築されている計算になります。2011年に至っては353施設とほぼ毎日何処かで施設が建築されている計算になります。


Aこれも2010年-13年の、左が新設増の面積、右がその総面積を表しています。単位は「億平方米」です。これから読み取れることは、例えば2011年と13年を比較してみると、2011年は353施設、2013年は300施設と、50施設も減っているにも関わらず、新設増面積が0,31→0,44になっています。つまり、1施設当りの面積が毎年巨大化している事が分かります。これは集客の為に大きな駐車場を建築したり、映画館などの娯楽施設を併設させている事が分かります。




Bこれは中国では無く、全世界規模でどの都市の商業施設総面積が大きいかのTOP20を表したものです。TOP20中の何と中国の都市が13都市もランクインしています。TOP3は上海、成都、シンセンとなっています。これを見ると上海に住んでいる身として、確かに商業施設が増えている事を実感しています。中国の都市以外で見ると、5位にトルコのイスタンブール、7位にロシアのモスクワ、11位にマレーシアのクアランプール、などがあります。世界の工場から世界のマーケットに変った、と言われる中国の実情が分かると思います。




Cそして、この異常なまでの中国での商業施設の建築設計を請け負っているのが、下記米英の4大建築設計企業です。著名なcallisonを事例に取ると・・・中国進出年度、中国の3都市にOFFICEを構え、スタッフ300名を抱え、7つのクライアント先と取組みをしている事が分かります。そして、中国での代表的な建築設計施設、そして本国の米国の代表的なクライアント/施設、業務範囲が書かれています。
この4社の中国での実績を見ていると、ほぼほぼ話題性がある有名どころは彼らが手掛けていることが分かります。早い時期に中国でのビジネスの可能性を見いだして、商業施設建築設計を核に公共建築、リテイル内装設計、室内内装など幅広く手掛けている事が分かります。



4大企業のURLとなっています。当たり前ですが各社ともに英語、そして中国語で閲覧が可能となっています。一度御覧下さい、中国ビジネスに掛ける彼らの本気度が分かるサイトです。
http://www.callison.com/
http://www.rtkl.com/
http://www.benoy.com
http://www.jerde.com


それでは!
 2015/03/17 14:00  この記事のURL  / 



「それでも私たちが日本を好きな理由!」
新しいお仕事に向けて、調べもの、資料作成に追われブログ更新が滞っていました。

以前このブログでも書かせて頂いた「在中日本人108人のそれでも私たちが中国に住む理由」の事、覚えておられますか?あの2012年の日中関係が最も険悪で荒れていた時に、それでも中国に住んで生活、仕事をしていた108人の模様が書かれた書籍です。私の体験もほんの少しだけ掲載して頂いています。

その『それでも中国』の姉妹本として今月3月20日、『在日中国人33人のそれでも私たちが日本を好きな理由』がCCCメディアハウス(阪急コミュニケーションズより社名変更)より発売されます。


我々とは正反対の立場に居る在日中国人33人が見る、日本、そして祖国中国への思い等、私も是非とも読みたいと思います、皆さんも是非と御読み下さい。


話しは変わり、今週は上海で初めて開かれるCHICに行って来ます。また報告させて頂きます。

それでは!

 2015/03/16 20:25  この記事のURL  / 



春節後の香港は!
春節休暇が明けて5日が過ぎ、仕事で香港を訪れています。寒くも暑くも無い平均気温20度くらい、日中はアウターを着ていると少し汗ばみ、カフェやホテル内は冷房が入っていて肌寒く感じます(カビが生えない様に冬でも冷房をつけているという噂)、しかしこの時期に着るスタイリングは難しいですね。春節期間、日本同様に香港にも多くの中国人観光客が訪れ数多くのラグジュアリーブランドを買い漁ったと聞いています。確かにブランド品は若干安いですからね。

報道によると春節期間中に中国本土から押し寄せる観光客らとのトラブルが続いたようです。香港には陸路だけでも延べ数百万人の中国人が訪れ、本土客は大量に買い物をするケースが多く、香港市民は乳児用粉ミルクや日用品などが品薄になって高騰していると反発。ネット上の呼びかけで集まった数百人が、郊外のショッピングセンターなどにバスで乗り付ける本土客に「中国人は祖国に帰って消費しろ!」と叫ぶ“抗議”も起きたそうだ。英国植民地時代の香港の旗を振って「香港は中国ではない」と怒りをぶつける若者らもおり、警官隊が出動して催涙スプレーを噴射する騒ぎもあったようです。

本日から3月に入りましたが、春節後に休暇を取る中国人で香港の街中(商業施設、免税店、ホテル、飲食、繁華街)で未だに多くの中国語が飛び交っています。広東路の人気のCHANELは相変わらず、入場制限の行列ができていました。
目を引くCOACHのラッピング電車


また先月2月26日の中国での報道(香港特区行政長官表明)によると、上述のように物の買い占めや、一部の中国人旅行者のマナーの悪さ(ブランドショップで商品を勝手に触りまくる、販売員に対しての横柄な態度、地下鉄内での携帯電話での大声、トイレの使い方、列に並ばず横入り、タバコの吸い殻を何処でも捨てるなど)から、香港市民への影響、物販に関わる人達の接客能力を超えてきている、と言う事でドル箱でもある中国人観光客を、2016年に新しくできる珠梅(マカオの隣り)の自由貿易区(免税地域)に誘導する、悪い言い方をすると中国人観光客(自由旅行者)を閉め出す方針となっているようです。これにより経済的に相当のダメージを受け、株価もダウンする事は必死なのですが、それでもこの戦略を打出す香港のマーケット(市民)事情が有る様です。更にこの方針を多くの中国人が爆買した春節明けの2月26日に発表した事で、中国国民の怒りが大きくなっています。



香港では10年程前から中国人観光客増加に伴い普通語(マンダリン)を学習し話す人も増え、一方英語では無く普通語が通じると言う事で多くの中国人が香港に詰めかけ、商売的にはバランスが取れ、共に良い関係であった両者の思惑が「富裕層の増加」「買い占めによる物価高騰」「マナーの悪さ」などで崩れた様です。

日本でも今年の春節期間中の中国人観光客の爆買が話題になったばかりですが、経済効果は絶大な一方で、将来の日本も香港と同様の事が起こらないとも限らない、と思えた香港でした。



それでは!

 2015/03/02 12:00  この記事のURL  / 



プロフィール
内田 文雄(うちだ ふみお)
上海在住。2011年 上海にてVMDコンサルティング会社 碧詩商務咨詢(上海)有限公司 設立。現在の仕事は「売れるVMD」を基軸に @中国アパレルに対してのSPA構築セミナー、月/週次指導 A中国、アジア地域に展開する日系ブランドのVMD&インテリアデザインディレクション B中国/日系ブランドへの売場活性化クリニック C新店OPENディレクション D販売スタッフへのVMD教育育成指導。いつでもお気軽にお問い合わせ御待ちしております。 モットーは「VMD IS MY LIFE!」    1984年から(株)ワールドにて数々のブランドのVMD業務に携わり、1993年に上海交通大学に留学、その後上海駐在。2005年4月ファーストリテイリング (株)ユニクロに転職、VMD部門の日本、グローバル(欧米、アジア)全体の責任者として、ユニクロのグローバルVMDの仕組み構築、店舗スタッフ育成指導、国内の大型店、海外グローバルフラッグショップのディレクションを担う。2010年8月ユニクロを退職し起業。 IFIビジネススクールVMD講師。

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