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VMDの限界!
驚くタイトルかも知れませんが、これはこちら中国アパレル向けのコンサルティングをしていて、常に感じている事。かなり前のこのブログで書いた事が有りますが、一部のアパレル企業の社長(老板)には、まだまだVMDの本質を理解されておらず、VMDがさも魔術のように、「瞬時に売上を上げる事ができる凄い手段!」と勘違いしている方々も多いのです。もしVMDの力だけで売上を上げる事が出来たら、それはそれは凄い事だと私自身も思います。

VMDは、精度の高い「商品」(商品企画/意志)を、どのような「売り方」(販促/スタイリング)で、どんな「売場」(ゾーニング/レイアウト/フェイシング)で売り込むか?だと考えます。
つまり「売場」が先ではなく、当たり前ですが「商品在りき」なんです、逆の言い方をすれば奇をてらった表現や、アッと驚く演出などの「VMD在りき」では、或る意味化粧を施したブランドにすぎず、結果的にブランド生命も長くは無いと思います。もちろん、様々な販促だけを駆使した「売り方」をしていても、結局商品にスポットが当たっておらず、本質が抜け落ちてしまいます。商品の自信の無さを販促で誤摩かしているだけです。なので「商品在りき」の考え方に基軸を戻さないと、消費者からは一過性のモノとして捉えられ、飽きられるのを待つだけになります。
今回の内容とは関係在りません、上海淮海路VALENTINO、素材の良さ、服の持つ魅力を感じる圧巻のウィンドウ




今の中国は日本同様に「ライフスタイル何とか」がブームです、服以外に生活雑貨まで取り揃えて出店し、一時的な話題性は有るものの得意であるはずの服にフォーカスされておらず、雑貨類を如何に増やしたり、米国のUOか何処かのブランドのインテリアを真似て、無理矢理にライフスタイル感を演出したり、果てはカフェもやろうとしてみたり、VMDもそれらしくやっているものの、全てが本末転倒で服そのもののクオリティやデザイン力を据え置きにして、格好だけのブランドが本当に多いと感じます。

弊社のクライアントも同様で、上述の「VMD演出でライフスタイル感を・・・」という依頼が社長直々に有りますが、私は常に「モノゴトを思考する順序」だったり、「商品力向上の在るべき姿」「御客様視点に立脚したブランディング」「そのブランドの持てる本質とは」など等の、お話をさせて頂いています。それでも、ブームに乗り遅れたく無いという一心で、既存のブランドを進化(私は或る意味退化と見ていますが・・・)させるべく、トップダウンでライフスタイル化を推し進めていく有り様です。

日々この様な事(明日即刻売上を上げてくれという要求や、魂が入っていない事業計画など)に関わっていると、今回のタイトルの様に「VMDの限界」と言う事をネガティブでは無いのですが、考えさせられてしまいます。


それでは!



 2014/10/30 21:40  この記事のURL  / 



21年前の上海!
私が初めて中国に来たのは31歳、1993年の4月、前々職のワールド時代。当時は海外研修制度というものがあり、その第2回目に応募してめでたく合格し上海に研修(午前は交通大学で中国語の授業、午後から実務)に来たのがキッカケ。正直言うと・・・私の海外研修の希望地はミラノ、当時ワールドの現地法人が有った先を自由に選べた(NY、パリ、ミラノ、上海、台湾に現法有り)、「服と言えばイタリアでしょう!」という事で希望先にミラノと書いたものの、結局選ばれた4人全てが上海で6ヵ月に渡る海外研修スタート。もちろん、全く中国に興味が無かった私は、ニーハオ、シェシェ、くらいしか知らず、中国語習得は相当苦労しました。「発音、文法、会話」の3つを習いました、特に中国語では一番重要な発音/ピンインを徹底的に叩き込まれました。当時は「果たして、この状態で中国語を話せる様になるのだろうか・・・?」と不安しか有りませんでした。学生時代にもこんなに勉強した事がないほど一生懸命に夜も復習する毎日、不思議な事にそれだけ集中して勉強すると、6ヵ月経つと相手の話している事(ヒアリング)が分かり、徐々に相手と話し(会話)が出来る様になるんですね。そこからは、会話が楽しくなり中国語の魅力にはまっていきました。その後、研修からそのまま数年駐在し、激動の中国を体感する事になりました。
今となっては、その6ヵ月間に苦労した甲斐があり、中国で起業しビジネス上でも何の苦労もせずに中国語を話せ、中国アパレル企業との研修に於いてもコミュニケーションツールとして活用しています。
9/末に婁山関路駅近くにOPENした金虹橋MALLのAPITA
日本食材も揃い、ローカル、日本人で賑わっています
日本製品は割高ですが、品揃えは日本並み



たまに、あの時、上海ではなくミラノに行っていたら、私の人生はどうなっていたのだろうか・・・?と考える事があります。もちろん今は「結果的に上海の研修で良かった」と心底思っています。当時の上海は本当に生活は不便で、旧き良き中国の風情そのものでした。丁度、ケ小平氏の唱える改革開放の最中、今の上海を知っている人からすると信じられ無いと思いますが、まず虹橋空港のみで浦東空港も無く(高層ビルが建ち並ぶ陸家嘴地区も無い)、市内を走る高架道路、地下鉄もなく、もちろん新幹線(高鉄、動車)は夢の世界、これを言うと驚かれますが,上海の日本人街である古北地区もまだ畑でした。当時一番背が高いビルは南京西路にあるポートマンホテル(今のリッツカールトンホテル)、今や上海の街中に犇めく日本食レストランも、石門一路に有った元祖伊藤屋、上海賓館に有った河久、エアポートホテルのシャロンなど全部で20軒ほど、当時まだ少なかった日本人駐在員がその少ない日本食レストランに夜な夜な勢揃いという状況でした。或る意味皆顔見知りというアットホームな感がありました。バーと言えばガーデンホテルの夜来香、ここでも必ず知合いが居ました。日本食材もほとんど無く、哈密路に美濃屋が出来た時は駐在員家族は感動したものです。今は華やかなワイタンも暗く、和平飯店から人民広場も今の様な歩行者天国では無く、狭い片側1車線という通りでした。通貨も今の人民元では無くFEC(外国人が使う兌換券)を使っていました。住む所も今の様に自由に何処にでも住めるのではなく、外国人が住むエリア、マンションが決められていました。

何もかも無い無い尽くしで確かに不便では有ったけど、私は当時の町並み、素朴な人々(人民)が大好きでした。それに比べて今は、異常なくらいのスピードで発展しています。旧い建物が壊され高層ビル、マンションが建ち並び、高架道や地下鉄が出来、人も外地(上海以外の地方)から流入し、上海語を話す上海人の肩身が狭くなった感があります。我々日本人にとっても異常な数の日本食レストラン、食材スーパー、エステ、日本ブランドの服屋、何でも揃う大都市になった事を喜ばしく感じています。ですが若い駐在員がたまに「上海は何も無くて不便だ〜、やっぱり日本が良い」等と言う話しを耳にすると、それはそうかも知れないが、昔の上海を知っている自分からすれば「何を贅沢言っているんだ、会社から日本では住めない様なマンションを与えられている立場。ここは当然ながら日本では無く外国、不便が嫌なら日本に帰れば」と言いたくもなり、非常に残念な気持ちになります。おかれた環境で、精一杯仕事もやりプライベートも謳歌して、色んな事を経験すれば、必ず自らの将来に活かす事ができると思います。いま色々と文句を言っている彼らがこれから21年後に「2014年の上海は不便だったけど、あの時代を経験出来て良かった」と言ってもらえると嬉しいです。こんな風に思うのは私が歳をとった証拠ですね(笑。

いずれにしても、上海、中国が今後どのように発展していくか?を、この目で引き続き見続ていきたいと思います。

それでは!

 2014/10/25 01:20  この記事のURL  / 



思うは招く!
ほぼ2週間振りのブログです。断続的な出張が続き、ブログが疎かになりました、申し訳有りません。
上海の知人の須田さんから教えて頂いたTEDの動画で多くの気づきがありました。
http://www.youtube.com/watch?v=gBumdOWWMhY&sns=fb




植松さんという方が、ご自身の言葉で非常に分かり易く、全てをさらけ出し、切々とプレゼンされています。20数分の内容ですが、誤解を恐れずに言うと「忘れかけたモノ、コト、を甦らせてもらった」という事。同時に私自身が自分の息子や、これまでの過去に一緒に仕事をした方々(先輩、同僚、後輩)に、どのように発言やアドバイスをしてきたか?も猛省もした次第です。

「思うは招く!」まずはこの動画を見て頂き、御自身なりの想いや、考え、気づきが必ずあると思います。何かが心に残ると思います、是非、是非御覧下さい。私のこれからの人生で出逢うであろう夢を持った人達には「夢を諦めないで!」「思うは招く!」 「だったら、こうしてみたら・・・」と、適切、的確、建設的な言い方で、その人達に自信を持ってもらう様に私自分自身の経験、私自信の言葉でアドバイスをするように心掛けたいと思います。

私事ですが、昨日21日は私の誕生日でした。FACEBOOKを通じて実に多くのお友達の皆さんからお祝いメッセージを頂きました。この場を御借りして御礼を言いたいと思います。「本当にメッセージ有難う御座いました!引き続き"VMD is my life"をモットーに精進、努力して参ります。VMDを通じて人に夢を与えられる様な仕事をしていきたいと思います」

それでは!
 2014/10/22 22:05  この記事のURL  / 



NEW YORK視察を終えて!
8泊10日の視察を終え無事上海に帰って来ました。今回印象深かったのは大別すると以下の3点。
1.ブルックリンのウィリアムズバーグエリアの異常なまでの乱開発
2.新旧ブランドのSOHOエリアへの路面店OPEN
3.五番街エリアの老舗ブランド旗艦店OPEN
と言うことでしょうか。ここ5年間毎年この時期にNYを訪れていますが、街、ブランドの在り方などに、目に見える大きな変化を感じた視察となりました。

・1点目は、昨年のこのブログでも書きましたが、ウィリムズバーグはクリエイターが集う少し隠れ家的な街から、観光客増による観光地化、そしてマンハッタンから移り居住する人が増え、高級な高層コンドミニアムの建設、そして商売視点での新しい商業ビルの建設ラッシュなど、大型トラックも行き交い、一昔前の古びて懐かしい景観が無くなりつつ有ることは非常に残念でなりません。ただ、JCREW初のブルックリンの店やUO(アーバンアウトフィッターズ)の新しい試みなど、新しい建物ながら周りの景観に配慮した手法は流石だと思います。

・2点目は、以前からすると空き店舗が目立つSOHOエリア(特に北はW.Houston Stから南はBroome St、そして西はThompson Stから東はBroadwayの一帯)ですが、今回はWooster Stに「CELINE」や「Woolrich」が初の路面店をOPENさせていたり、人気の「Band of Outsiders」がインテリアデザインの観点からも素敵な路面店を構えていたりと、一部のブロックですが活性化している事を見る事ができました。

・3点目は、やはり「POLO Ralph Lauren旗艦店」OPENでしょう、五番街出店という、多くのブランド旗艦店が建ち並ぶエリアでの出店は彼らの本気度合いと、商品MD、VMD、接客販売などの総力を結集した見事な店でした。一階の入口付近では、A&Fではないですが、カッコ良く笑顔の男女スタッフがお客さんを招き入れています。以前こんな雰囲気でお客さんを迎える店は無かったと思います。店内には初の「Ralph's Coffee」も併設しており、流行のライフスタイル(衣食住)をもうまく取り入れていて、人気のスポットとなっています。
ブルックリン初出店の「JCREW」
クールですっきりとした空間の「Band of Outsiders」
五番街と55Stの角に位置する「POLO Ralph Lauren旗艦店」、2階の「Ralph's Coffee」も素敵です
まもなくSOHOのユニクロ旗艦店斜め前にOPENする、「& Other Stories」




もちろん、上述の3点以外にも特に郊外モールでのA&Fの衰退ぶりを垣間見たり、最近若者に人気でマンハッタン2つ目のACE HOTELのOPENが噂されるBoweryエリアなど、話題に事欠かない街。一言で言うと「新旧ブランド共に新たな業態開発が進行中」がキーワードになっていると感じた今回のNYでした。

商品面で見ると、男女共、カジュアルブランドは「ジョガーパンツ一辺倒!」という状況でした。あのJCREWまでもが、店頭で強化している事に正直驚きました・・それだけトレンドアイテムから大衆化しているという現れですね。

毎日歩き続けて脚腰を痛めたり、急な気候変化で風邪を引いたりと色々有ったNYでしたが、十分にリフレッシュでき、十分に英気を養う事ができた視察でした。3.000枚近く撮った貴重な売場写真の整理もやらなければ・・・。明日8日から中国は国慶節休暇が明けて、本格的に秋から冬物の商売が始まります。週末は広州、来週は東京とまたまた忙しくなりますが、頑張ります!

それでは!

 2014/10/09 08:40  この記事のURL  / 



バーグドルフグッドマンのウィンドウが凄い!
Fifth Avenueに鎮座する百貨店と言えば、そう御存知「Bergdorf Goodman」。いまここのショーウィンドウが話題という事で早速見て来ました。

サザビーのコンテンポラリーアートと協業して実現したそうです。ウィンドウ内に飾られている作品は皆本物です。現代アートのAndy Warhol、草間彌生、Robert Indiana、Dan Flavin、Jack Pierson、James Rosenquist、Dan Colenなどそうそう足る方々の本物の作品が、タダでで見る事が出来るのです。街を歩く多くの人達が足を止めて見入っていました。

左:GUCCI   中:MONCLER   右:MARCO DE VINCENZO
左:JUNYA WATANABE  中左:LANVIN 中右:INES MARECHAL 右:ISABEL MARANT
左:MONCLER 右:PRADA
左:VALENTINO
VALENTINO


気候も涼しくなり芸術が似合う秋、ファッションとアートの融合、著名で素敵なアート作品にもひけをとらない素敵な服達、凄く魅力的なウィンドウでした。11月まで実施している様です。

それでは!
 2014/10/04 11:50  この記事のURL  / 



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プロフィール
内田 文雄(うちだ ふみお)
上海在住。2011年 上海にてVMDコンサルティング会社 碧詩商務咨詢(上海)有限公司 設立。現在の仕事は「売れるVMD」を基軸に @中国アパレルに対してのSPA構築セミナー、月/週次指導 A中国、アジア地域に展開する日系ブランドのVMD&インテリアデザインディレクション B中国/日系ブランドへの売場活性化クリニック C新店OPENディレクション D販売スタッフへのVMD教育育成指導。いつでもお気軽にお問い合わせ御待ちしております。 モットーは「VMD IS MY LIFE!」    1984年から(株)ワールドにて数々のブランドのVMD業務に携わり、1993年に上海交通大学に留学、その後上海駐在。2005年4月ファーストリテイリング (株)ユニクロに転職、VMD部門の日本、グローバル(欧米、アジア)全体の責任者として、ユニクロのグローバルVMDの仕組み構築、店舗スタッフ育成指導、国内の大型店、海外グローバルフラッグショップのディレクションを担う。2010年8月ユニクロを退職し起業。 IFIビジネススクールVMD講師。

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