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中国のMALL空室率上昇!
少々古い情報で恐縮ですが、12月の第一財経日報によると。中国全土でMALL(ショッピングモール)の空室率が激しく上昇している、との事。

要因は当たり前ですが、中国全国で大小様々なMALLが乱立しているためで、上海のMALLの空室率は7〜8%。地方都市では立地が悪い場合20〜30%まで悪化しているとの情報。

このような状況下、小売業界ではマーケティングにO2Oなど新しい施策を試みる動きも見られます。某不動産サービス企業によると、上海市では2013年には驚くなかれ50店舗を超えるMALLが開業し,2014年も引き続き全国的に店舗が増加する見通し。また複数のMALLが知名度が高く集客を望めるH&M、ZARA、UNIQLO、GAP等のブランドの誘致を争い、空室率は更に拡大すると予想している。
若者に人気の日月光中心、地下2Fの飲食、地下1Fの物販は集客出来ているが、それ以外のフロアーは空室が目立ち始めています



実際に上海市内に2010年-12年頃開業したMALL(大悦城、豫城時尚、虹口龍之夢,日月光中心など)でもテナントの売上不振,撤退により空室が目立って来ていますし、昨年開業した環球港、iapm、ケリーセンターも未だテナントが決まっておらず多くの空室がある状態です。

明らかにオーバーストア状態なのですが、先日このブログでも書かせて頂いた様に、中山公園には来福士2号店(2015年)が、金沙江路沿いには近鉄商城(2015年)、南京東路の新世界(大丸/ 2015年)など、上海市内西部でも大規模な案件が目白押し、上海全体で言うと浦東地区等にも幾つか開業する予定と聞いていますので、更にMALL空室率上昇は上がり続けるでしょう。

同時に上海に近い蘇州、無錫、周辺都市も日系をはじめ新規MALL開業も決まっている様です。国、市、自体が何らかの開発の規制をしないと、このままでは拙い事になると予想されます。日本のバブル期以上の状態です。

それでは!
 2014/01/27 15:20  この記事のURL  / 



春節前の中国アパレルマーケットは!
来週1月31日〜2月6日まで1週間の春節休暇、という事でこちら上海では国に帰省する人が増え列車駅、空港も凄い人になってます。街もいつもと違う雰囲気、既に休暇気分で仕事が手につかない人も見掛けます。春節につきものの爆竹、花火を売る露店も出始めました(中国では火薬を扱う事で専門店でしか購入できません)。

さて、そう言うなか今週(MD週 第4週)が、春節の売上ピークとなります。上述の通り、春節は来週からなのですが、事前に家庭で使う家電、食器類を買い替えたり、食材を大量に購入したりします。服も同様で昔から新年は新しい服を着て過ごす習慣がある中国、アパレル、小売にとっても年間最大の書き入れ時でもあります。

アパレルの市況を見ると、以下の様な状況です。

@冬物クリアランスSALE
 ・消化策・・・最大50%〜60%OFF中心、一部キャリー品を70%OFFで販売
 ・客単策・・・新品冬物、1枚10%OFF、2枚20%OFF、3枚30%OFF

A春物展開
 ・日本系・・・ブランドにより差はありますが、店舗商品構成で見ると約20〜30%
 ・中国系・・・まだまだSALE消化中で、春物構成は約10〜20%
 ・欧米系・・・H&M、ZARA、GAPなど、春物構成は30%程度

所感として。
昨年2013年の春節は2月9日〜15日と、今年よりも9日ほど遅く冬物クリアランスSALEを、2月まで引き延ばしていた感がありましたが、今年は早い段階でSALE、クリアランスSALEを仕掛けて来る中国ブランドが目立ちました。同時に春新作立上がりも例年以上に早めに実行し、各ブランド共にウィンドウでの春物提案も次々に変更しています。


以下、春物ウィンドウ写真は全て昨日1/22 中山公園龍之夢購物中心にて撮影。







元々中国は「春が短く、商売が難しい!」と言われています。その意味では、今年の様な春節が早い年はSALEを前倒しにして冬物消化を図り、同時に春物の展開を早めにし次々に新商品を投入し提案、売り込んで行く事が不可欠になります。レディスの次のピークは婦人節(3月8日 MD週 第10週)モチベーションを利用した、春物アウター類の早期特売で集客すると言うストーリーが有ります。その次のピークは労働節(5月1日〜3日 MD週 第18週)モチベーション、この時期は華南地区はもちろん、華東地区も初夏の装いに変わりますので、春物類の早期消化を事前に計画し、春物在庫を抱えない様にする施策が必ず必要になります。



龍之夢購物中心にあった某日系ブランドが撤退し、英国の「NEW LOOK」がローンチするようです。2/28に北京、上海、杭州同時OPENとの情報が入りました。今年も続々とリテイルが中国に入ってくる様です!



私は今年の春節は上海で過ごし、春節期間中の小売市況をウォッチし、またブログに書かせて頂きます。

それでは!


 2014/01/23 16:40  この記事のURL  / 



中国高級ブランド市場は足踏み模様!
昨年12月の「第一財経日報」からの抜粋。2013年の中国高級ブランド市場状況は、前年比で約2%の成長に留まり、2012年の同7%から大きくペースダンした。特にメンズブランドが振るわず、アパレル,腕時計などの販売は2ケタのマイナス成長だったようです。
淮海路に昨年OPENしたiapmに入る「VALETINO」、2層をぶち抜きマネキン35体のマネキンが並ぶウィンドウは圧巻です
これもiapmの「TODS」、午年にあやかり、午のオブジェとめでたい紅色で演出



高級ブランド品を扱う業者は、販売が落ち込んでいる理由にとして、以下を挙げています。

@経済の停滞
A新体制政府による倹約令の影響

多くのブランド代理店はこの状況を踏まえ、今年14年はレディスブランドに重点を置く方針を示したそうです。
確かに上海だけを見てみてもラグジュアリーブランドを取り扱う商業施設が、淮海路、南京路を中心に次々にOPENし既に飽和状態、合わせて海外旅行の一部自由化で海外にショッピングに出かける富裕層も増加、わざわざ高い中国内でブランド品を買う理由も無いという事だと思います。

また高級ブランドのみならず、2013年の中国アパレル業界を全体を見てみると、メーカー各社が消費低迷により増大した在庫処理を、自社のオンラインショップのみならず、オンラインモール(Tmall、京東商城、アマゾン)に出店し大型セールを実施した事や、マルチブランド戦略を見据えたアパレルブランドの買収案件(森馬服飾のGXG寧波中哲慕尚 買収 *今年1月に買収中止)も目立つ等、アパレル各社が奔走する1年だった様に思います。これを受けて2014年のアパレル業界は更なる消費低迷が予想される中、引き続き厳しい状況であると考えます。

それでは!
 2014/01/21 23:34  この記事のURL  / 



ずば抜けたデジタル戦略「バーバリー」!
知人の黒川氏からの下記URLの情報。「バーバリー1200万通りのトレンチコートをネット上に用意しました」という「ハーバード・ビジネス・レビュー」の記事、凄く勉強になる内容だったので、触れさせて頂きます。

http://jp.burberry.com/bespoke/create-trench-coat/#/?de=MW


1856年イギリスで創業された老舗ブランド「バーバリー」、トレンチコート、マフラーなどを持たれている方も多いのではないでしょうか。こちら中国でも大人気のブランドとなっています。
私もこの記事で知った事として@ここ数年で最もめざましい成長をとげたラグジュアリーブランドである事 Aその最大成功要因が徹底したデジタル化の推進にある事 Bアップルやグーグルと比較されるほどイノベイティブな企業として評価されている事。

@は世界中への販路拡大などで何となく、肌身で感じているため理解はしていましたが、ABについては、私の勉強不足もあり意外な事実でした。それも2011年11月からブランドの象徴である、トレンチコートのカスタムメードオーダーをスタートさせていたとは・・・。
それも、色や形といったコートの基本デザインからボタン、カフス、ベルト、ファーの有無までオンラインで選ぶ事ができ、その種類が何と1200万通りに及ぶそうです。
価格帯も25万円〜100万円以上の組合せまで様々、カスタムは全世界からのオーダーが可能だとの事、これは素晴らしい事だと思います。カスタムできる事が素晴らしいという以上に、ブランドのアイデンティティ、象徴であるトレンチコートをカスタマイズ可能にする、というラグジュアリーブランドの常識を覆す試みに驚かされます。

以下、ラグジュアリーブランドであるバーバリーが仕掛けて来た、数々のソーシャルメディアの本質である双方向型のコミュニケーション施策となります。

・2010年の春夏コレクションからファッションショーをオンラインでライブ配信するプロジェクト実施。バーバリーが画期的だったのは、ツイッターやフェイスブックのアカウントを通じて、世界中の視聴者がリアルタイムでコメントを投稿できる仕組みを取り入れた事。

・2011年5月に開催された北京旗艦店OPENイベント、ランウェイショーの演出で最新のテクノロジーを取り入れる。ホログラムのモデルと現実のモデルたちを一緒に歩かせ、どこまでが現実で、どこまでがバーチャルなのかわからない世界観を提示。そうすることで、リアルな現場とネット視聴でそれぞれショーを見ている人に同じ価値を提供することを狙った。

・2011年11月、バーバリーはブランドの象徴ともいえるトレンチコートのカスタムメードオーダーを「バーバリー・ビスポーク」としてスタート(上述の通り)

・2013年、IT企業とのコラボレーションにより、オンライン上で“キス”を送ることができる「バーバリー・キス」というプロジェクトをグーグルと共同で立ち上げる。

・2014年春夏コレクションではiPhone5Sのカメラだけを使って、ファッションショーのライブ配信も行いました。

など、ソーシャルメディアを駆使して数々のデジタル施策を行った結果、バーバリーは驚異的な成長をとげています。その重要な定義が「デモクラティック・ラグジュアリー」(トレンチコートというブランドのコアな部分において、民主的、すなわち開放的であることと、ラグジュアリーであることの両立)。

素晴らしいですね。この記事を読んで考えた事は、「今の時代ラグジュアリーブランドのコンペチターは同業他社では無く、世の中を牽引するアップルなどのIT企業で有る事」同時に「老舗ラグジュアリーブランドこそデモクラティックな価値観を持って、次の時代を創っていく必要が有る事」。
でも、よくよく考えて見ると今回のバーバリーの事例は、ラグジュアリーブランドだけが取り入れる施策ではなく、国内外を問わず多くのファッションブランド・アパレル企業が、デザイン、パターン、素材、つまり服そのものの進化に留まる事無く、ITを駆使し自ブランドの顧客に対して如何にイノベーションも仕掛けて行くか?が重要だと言う事だと考えます。

それでは!
 2014/01/16 00:35  この記事のURL  / 



中山公園の来福士2015年OPEN!
2010年末に建設が発表された、シンガポールの大手デベロッパー キャピタランド(凱徳集団)が運営する来福士広場(ラッフルズ・シティ)中山公園店が、昨年末までの地ならしを終え、いよいよ着工スタートしました。





出店場所は同じ凱徳集団が運営する龍之夢購物中心から、地下鉄3号、4号線を隔てた斜め前(南西部)歩いて5分に位置します。
上海市長寧区の中心街、中山公園にできる来福士広場(ラッフルズ・シティ)は世界で8番目、ホテル、マンション、OFFICEなどが入る複合ビル。上海では2003年にオープンした黄浦区に続く、“第2の来福士広場”。
今回のラッフルズ・シティは面積6万平米、地上総建築面積約24万平米、総額96億元を投資する一大プロジェクトで、来年2015年に1期が完成する予定。キャピタランドにとっては、2010年5月に開発が決定したシンセンラッフルズ・シティ以来、最も大きなプロジェクトとなります。

なおラッフルズ・シティブランドは、1986年にシンガポールで誕生し、現在までに上海、北京、成都など中国を中心に展開している、若者に支持されている人気商業施設。


これまで、中山公園付近の商業施設の核は何と言っても龍之夢購物中心の1人勝ち状態、地下鉄で一駅の金沙江路駅に出来た超巨大施設「環球港」の影響を多少受けているものの、不動の地域一番商業施設となっています。東に少し離れたところに2つのプランタンがある程度で、一昨年鳴物入りでOPENした光一百貨も短命で閉店と、上海の他のエリアと比べると、比較的競合が少ない街でした。
同時に高層のOFFICEビルも少なく、どちらかと言えば居住者が多い街の印象でした。今回のラッフルズ・シティ、複合ビルという事でOFFICE棟が充実し、虹橋空港、駅に近い好立地と言うから、多くの企業が移転してくる事が予想されます。昼間人口に大きな変化が出て来るでしょう。

今後は龍之夢購物中心から東側(プランタンなど)が廃れ、逆に西側に若者を中心に人が集中する、つまり「街が動く」事は確実だと思います。

それでは!
 2014/01/13 13:00  この記事のURL  / 



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プロフィール
内田 文雄(うちだ ふみお)
上海在住。2011年 上海にてVMDコンサルティング会社 碧詩商務咨詢(上海)有限公司 設立。現在の仕事は「売れるVMD」を基軸に @中国アパレルに対してのSPA構築セミナー、月/週次指導 A中国、アジア地域に展開する日系ブランドのVMD&インテリアデザインディレクション B中国/日系ブランドへの売場活性化クリニック C新店OPENディレクション D販売スタッフへのVMD教育育成指導。いつでもお気軽にお問い合わせ御待ちしております。 モットーは「VMD IS MY LIFE!」    1984年から(株)ワールドにて数々のブランドのVMD業務に携わり、1993年に上海交通大学に留学、その後上海駐在。2005年4月ファーストリテイリング (株)ユニクロに転職、VMD部門の日本、グローバル(欧米、アジア)全体の責任者として、ユニクロのグローバルVMDの仕組み構築、店舗スタッフ育成指導、国内の大型店、海外グローバルフラッグショップのディレクションを担う。2010年8月ユニクロを退職し起業。 IFIビジネススクールVMD講師。

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