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「*チャイナ・プラスワン」が言われ出して、もう10年くらいになります。 *チャイナ・プラスワンとは...「主に日本の製造業等が、製造拠点を中国に集中して構えることによるリスクを回避する為に、中国以外に生産拠点を持ち、分散投資をするという戦略。新たな投資先として、ASEAN諸国が注目されている」 中国に関するカントリーリスクを列挙すると、主に以下のような感じでしょうか。 @中国政府主導による大規模な反日デモのリスク A労働ストライキの頻発と、それに伴う労働賃金の高騰リスク B格差拡大に我慢ができなくなった農民や民衆による大暴動のリスク C人民元切り下げによる通貨安競争リスク Dシャドーバンキング問題に見られる不動産バブル崩壊のリスク Eコピー、模倣品製造乱発による、知的財産流出リスク F汚染物による食品衛生リスク など等、数え上げればキリがありません。 先日、上海のバーでたまたま隣に座わられた、上海で人気の鮨店を経営する日本人の方曰く「来年以降、中国の様々なリスクは更に高まり、経済も回復の傾向は見られない。今後ますます酷くなる一方だと想像できます。労働賃金の高騰、物価上昇、少子高齢化など...だから私は上海、中国で店舗を広げていくのではなく、年内に親日国、且つ預金利子も高いカンボジアに出店し、中国でのリスク回避する予定です...」と。 この方は飲食業の方で上述の製造業の方では無いのですが、ここ最近の客層の変化(3年前は客の9割が日本人、今は5割が中国、残り3割が日本人、2割が他の国)と、お話を聞くだけでは素人の私には、「客がローカル、現地化しており良い傾向では?」と思ったのですが、彼曰く「今の状態は或る意味、バブルに近い状態で、このまま良い状態が続くとは到底思えないし、先日の上海株暴落など少しずつリスクが顕在化してきている事象だし、最近の円安で日本人が高い日本食を敬遠している...なので中国人、日本人の両方に危機を感じているし、すなわち中国という国にリスクを感じている」言わていました。 この話はお酒の場でしたが、ふと我に返り自分自身の事業(製造業では無いですが)を鑑みた時に、この親日では無い中国で起業し、クライアントがほぼ中国アパレル企業という状態で、カントリーリスクを常に考えて、将来の事業戦略を立てているか?と自問自答したら「......」と言う答えしかありませんでした。真剣に考えないといけないと、酔いも冷めた一夜でした。 今日はいつに無く、真面目な話となりました。 それでは! |