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中国でのファストファッションO2O戦略とは!
繊研新聞の情報によると、H&Mの日本での売上高(付加価値税含む)が今上期(2013年12月〜2014年5月)で2ケタ増となったと書かれていました。展開国41カ国中、日本の売り上げ規模は16位だが、1店当たり売上高はドイツに次ぐ2位だそうです。

「全社売上高の7割を占める上位10カ国も概ね好調で、全社業績も増収増益を果たし、とりわけハイペースの出店(242店舗/含む香港)が続く中国の伸びが突出している」との情報。

日本の売上高は16億2800万クローナ(1クローナ=約15.2円)で前年同期比11.4%増。店舗数は前年同期より7店増え、46店。進出以来、一定ペースで出店を続けており、売り上げ拡大は続き、全体におけるシェアは2%。

国別で見た売上高がもっとも大きいのは、意外にもドイツが第1位で、店舗数は期中に5店増(計423店舗)の14.4%増収。このほか上位国では第2位が米国(計313店舗)、第3位が英国(計250店舗)、第4位がフランス(計204店舗)も2ケタ増だった。第5位の本国スウェーデンは5位で店舗数は計178店舗、売上の全体シェアは5.3%、第6位の中国は4.9%と来年あたりは抜く事は確実です。
続いて、第7位オランダ、第8位イタリア、第9位スペイン、第10位スイスと続きます。因にH&Mの全世界での売上817億500万クローナ(前年同期比伸び率 16.6%)店舗数は、3.285店、上述の上位10カ国で約70%のシェアを占めています。


 


それでは、H&Mがハイペースで出店加速させている中国マーケットを見てみると。
旬のニュースとしては、ZARAが今年の秋冬にGAP、UNIQLOに続いて、自社サイトからTmallに販路を拡げる事を発表し、H&Mも後を追うようにTmallに開設するようです。業界では「ファストファッション各社がネット販売を食べ尽くす!」と心配の声が多く上がっています。2、3線都市までも、実店舗拡大とネット販売(オンライン)の両面で網羅されると、中国を本拠地とするアパレル各社間に、いたずらな生存争いが生まれきてしまう、と言うものです。

事実として、2013年の11月11日には、UNIQLOのTmallでは、単日の売上高1.2億元を突破し、この素晴らしい業績は中国の業界関係者を驚かせると同時に、自らの可能性を誘発しました。

一方でZARAはと言うと、先日Inditexグループが発表した、2014Q1財務報告によると、中国では今年秋冬にTmallに開設、同時に今年の9月には韓国とメキシコでウェブサイトを開設する様です(ZARAは既に25の国でオンライン公式サイトを開設)
2012年9月初めに、ZARAは中国で自社サイトzara.cnを開設し、実店舗での販売とネット販売とで大躍進のキッカケを掴んだと言えます。更にTmallへの開設で弾みをつける事になると思われますが、どのような運営モデルになるのかは明らかにされていません。


次にGAPですが、彼らの戦略はもっと急進的で、積極的に「reserve online、pick up instore」、つまり「ネットで予約し、実店舗で受け取る事」を推し進めています。同時に「実店舗に於いてネット予約をしてもらうこともテストスタート」させており、O2Oの融合策を次々に仕掛けています。実際にGAPのウェブサイトを見てみると「予約する」のボタンが際立って目立っています。上述の「実店舗でのネット予約のメリット」は、例えば店舗で品切れの場合、その店舗内のオンラインを通じて探し購入頂き、その商品をお客さんが一番便利なところへ送り届けるというもの。この方式はお客さんを失望させずファンとなってもらい繋ぎ止める事ができる、という発想なようです。

という様に、各社共に実店舗拡大と同時進行で、オンラインビジネスを更に増強させていっています。上述で中国ドメスティックアパレルの生き残りの事を書きましたが、逆の見方をすると後発で中国マーケットに乗り込んだグローバルブランドが、現状遅れをとっている中国アパレルのO2Oビジネスを自己啓発させ、警鐘を鳴らしているように感じます。


それでは!

 


 

 
 2014/07/08 07:40  この記事のURL  / 



プロフィール
内田 文雄(うちだ ふみお)
上海在住。2011年 上海にてVMDコンサルティング会社 碧詩商務咨詢(上海)有限公司 設立。現在の仕事は「売れるVMD」を基軸に @中国アパレルに対してのSPA構築セミナー、月/週次指導 A中国、アジア地域に展開する日系ブランドのVMD&インテリアデザインディレクション B中国/日系ブランドへの売場活性化クリニック C新店OPENディレクション D販売スタッフへのVMD教育育成指導。いつでもお気軽にお問い合わせ御待ちしております。 モットーは「VMD IS MY LIFE!」    1984年から(株)ワールドにて数々のブランドのVMD業務に携わり、1993年に上海交通大学に留学、その後上海駐在。2005年4月ファーストリテイリング (株)ユニクロに転職、VMD部門の日本、グローバル(欧米、アジア)全体の責任者として、ユニクロのグローバルVMDの仕組み構築、店舗スタッフ育成指導、国内の大型店、海外グローバルフラッグショップのディレクションを担う。2010年8月ユニクロを退職し起業。 IFIビジネススクールVMD講師。

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