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上海月星環球港、OPENから2ヵ月の状況は!
7月8日のこのブログでも御紹介しました上海、いや中国で話題の商業面積32万平米を誇る月星環球港(Global Harbor)、プレOPENから丁度2ヵ月を過ぎ、どのように変化をしているか?を見て来ました。
地下鉄と繋がる地下2階では分譲マンションのブースが多くの人を惹き付けていました。内環内に位置する新築施工済み物件(50平米〜70平米)が200万元(3,200万円〜)と狭いけど、こなれた価格帯が受けているようです



プレOPEN当時は、よくこれでOPENさせるな〜、というくらいの超歯抜け状態。全体の40%程度のテナントしかOPENしていませんでしたが、今日行って見るとそれでも未だ完璧な状態では無く、大凡ですが70%が埋まっている程度で、完全OPENはまだまだ当分先と思えました。未だ入居していない店舗には共通のシートが貼られているのですが、ブランド名が入っている所も有れば、ブランド名無しの所も有り、これはまだテナントが決まっていない(もしくはテナント側も様子見中)のでは?と思います。
どこのレストランも御覧の様に行列ができています



・全体の所感としては・・・
週末土曜日の夕方で多くの人でごった返しているも、ショッパーを持った人の姿はまばら、近所住人の物見見物、話題という事で調査に来ている風の客、映画館も有りカップル達のデート、そしてほとんどの客が飲食目的での来館。つまり、物販は館として集客が多い割りには、恐らく売上は厳しいだろうという予測できます。アパレル、小売りで集客出来ているのは2層の店を構える、ユニクロ、GAP、H&Mという他商業施設でも集客/売上の上位に挙るお馴染みのブランドばかり。日系ブランドもプレOPEN当初はSALE期、OPEN景気という事で、目玉商品も有りそこそこ売れていたようですが、今日見てみると明らかに集客出来ていない状態でした。先日OPENした香港系セレクトショップのNOVO(ノボ)も現段階では少し厳しそうに感じました。上海初ローンチのMONKIやCOSも知名度も無く、現況は集客は難しそうでした。

一方、中国の特に幾つかのレディスブランドは、この館に懸ける想い、言い換えると館が認知される迄に時間は係るが、その後に集客、売上を見込めるという確信からか、店舗面積を大きく取り、内装費も旗艦店並みにかけ、ウィンドー、店内のVMDに凝っているブランドも目立っています。それらのブランドはそこそこの集客はできているも、36週の今週でも未だ夏物SALE比率が20%近くを占めるなど、客層要因(客単価が低い)か買い易い価格帯の品揃えをしているブランドが目立っています。SALE期のOPENから2ヵ月が経ち地域的に一般庶民が多く住むエリア、可処分所得も高くは無いため、今後はこの辺りの高級商材の品揃えだけではなく、こなれた価格の商材も平行して展開していく事が、このエリア、この館の商売では不可欠では無いかと考えます。

逆に60数店舗(全体では80店舗OPEN予定)ほどのOPENしている飲食店(スゥイーツ、カフェ、ファーストフード含む)は、どこも順番待ちで並んでいるといった状態。特に目新しいレストランや有名な店が有るわけでも無く、ただ単に客数に対して飲食店が足りていないという状態での行列だと思います。日本料理は天屋、WATAMI、赤坂亭、鎌倉パスタなどが営業していますが、何処も多くの客で賑わっていました。これら日本食の価格は決して安くは無い、むしろ高い価格設定です。
MONKI、上海1号店はこの環球港に。価格帯として非常に安く、しっかりとマーケットリサーチをしてこのブランドをローンチして来ている事が分かります
COS上海1号店、MONKIとは逆で価格帯は上、価格を見ると一番下がMONKI、次がH&M、そしてこのCOSが一番上。商品は上質感があり良いと思うのですが、デザインがベーシック過ぎると感じます。中国ではどうでしょうか・・・



総じて言うと、この環球港に関わらず、ほとんどの商業施設(一流ブランドだけを展開する超高級施設を除く)を訪れる客を見ていると、「食にかける出費には糸目を付けないが、着るものは日常着でも吟味したおして購入する」と言った中国独特の購買行動が見られます。事実として上海の郊外に続々とOPENしている施設では飲食の客単価は高く、物販は客単価は低いという状態が有ります。物販、とりわけアパレル、小売りに従事する我々にとっては頭が痛く、悩ましいマーケットで有る事実はありますが、解決策としては、常に仮説、検証、修正を繰り返すしか術は無いと考えます。これは日本でも同様です、上述の中国レディスブランドの様に、当初の仮説として高級ラインも含め展開し、検証を繰り返し、その結果として客数を稼ぐ為に品揃えとして価格戦略コーナーを常時設定するなど、顧客層、マーケット特性を見てスピーディに切り替えてきています。この環球港は館に話題性があり、集客を仕掛けてくれているわけですから、あとはテナントである各ブランドが、その置かれている状況で施策を考え実行するしか無いと考えます。


それでは!
 2013/09/08 01:10  この記事のURL  / 



プロフィール
内田 文雄(うちだ ふみお)
上海在住。2011年 上海にてVMDコンサルティング会社 碧詩商務咨詢(上海)有限公司 設立。現在の仕事は「売れるVMD」を基軸に @中国アパレルに対してのSPA構築セミナー、月/週次指導 A中国、アジア地域に展開する日系ブランドのVMD&インテリアデザインディレクション B中国/日系ブランドへの売場活性化クリニック C新店OPENディレクション D販売スタッフへのVMD教育育成指導。いつでもお気軽にお問い合わせ御待ちしております。 モットーは「VMD IS MY LIFE!」    1984年から(株)ワールドにて数々のブランドのVMD業務に携わり、1993年に上海交通大学に留学、その後上海駐在。2005年4月ファーストリテイリング (株)ユニクロに転職、VMD部門の日本、グローバル(欧米、アジア)全体の責任者として、ユニクロのグローバルVMDの仕組み構築、店舗スタッフ育成指導、国内の大型店、海外グローバルフラッグショップのディレクションを担う。2010年8月ユニクロを退職し起業。 IFIビジネススクールVMD講師。

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