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SALEだからこそウィンドーは手を抜かない!
日本も、中国も、全世界的にSALE真っ最中。今回のタイトル、至極当たり前かも知れませんが、できそうで実はなかなか出来ない事です。それは何故か?一般的に言うとプロパー販売時期は入店喚起や新商品の紹介、ブランドイメージ訴求目的でウィンドーに気を遣います。ですが意外と気を遣っていないのがSALE中のウィンドー表現なのです。ウィンドーよりも、店内のアイテム別/割引率別陳列や在庫量確保、スタッフのシフト体制ばかりに重点が置かれます。ですが、できるブランド、言い換えると長年御客様に支持をされるブランドは「SALEウィンドーは非常に効果が有り重要!」と気づいているのだと思います。
北京のJOYCE、刺々しい感じですが、商品のカラーに合わせ、暖色、寒色の円錐形での表現、ウィンドーの奥行き、高さ、立体的に見え、引き込まれるような錯覚に陥ります



ここ4〜5年のSALEウィンドーの傾向として、ファストファッションやSPAブランドが定着させた「SALE文字だけの明示」が有ります。例えば・・・ZARAが代表ですが、モノトーンの小石の背景に赤い文字でSALEというタペストリー(タペ)、このタペを見ればZARAのSALEがスタートした!とお客さんに認知されています。ウィンドー内のマネキンは撤去され、このタペに取って変わった訳です。理由は簡単、マネキンを用いたディスプレーは手間が係り、非効率的。この手間を上述の様に店内に費やすということだと思います。この方法を他のH&Mやユニクロ、中国に於いてもローカルブランドも追随していっていました。
常に手を抜かないのがMaxMaraグループの成せる業。iBLUESも素敵です!背景のグリーンに映えるカラー(トリコロール)、動きが有り楽しさを表現しているマネキン配置と組合せ、そしてこららのカラーにしっくりきて目立ち過ぎない山吹色でのSALE文字
こちらはSPORTMAX、左右のウィンドーでカラーを変え、着こなし表現をしています。これじゃSETで思わず買ってしまいますね。SALE文字はブラック
こちらはCLUB MONACO、盛夏のウィンドーの植物の切り絵を利用したSALE表現。バックスタイルを見せるあたりはVMD表現の心髄、SALE文字は大きくレッドで。
itのウィンドー、香港系ではこのITグループが「SALEで手を抜かない!」を浸透させたと言っても過言ではありません
INDITEXグループのstradivariusのウィンドー、これまでのMaxMaraグループの各ブランドと比べると、ウィンドー表現力そのものは随分劣るも、売りたいアイテムを単品で表現しています(盛夏のウィンドーはトラベルを表現しており、それを再編集したもの)




ここへ来て、手間は係るが他ブランドとの差別化の意味に於いて「SALEウィンドー訴求見直し」が少しずつですが変化してきた様に見えます。SALEの文字明示だけでなく、しっかりと商品、コーディネートを訴求し、更にプロップスを用いて、インパクトを付けています。
ただ面白いのは、「SALEだけのためにウィンドー制作経費を投下しているのでは無く、夏物最終プロパー販売時のウィンドーをSALE用に再編集している」という事。今夏この方法が幾つかのブランドやセレクトSHOPに見られました。これは有る意味合理的な考えだと思います。ただ勘違いしないで頂きたいのは、単純にプロパーウィンドーをたまたま再利用しているのではなく、事前に仮説立てとして「プロパーウィンドー→SALEウィンドーに編集する」というストーリーが出来ているという事だと思います。ここがミソなんですね。例えば・・・春立上がりのウィンドー、バレンタイン、初夏の装い(旅行、スポーツ等)、子供の日、母の日、父の日、盛夏、SALEというオケージョン別ウィンドープランを立てる際に、最後の2テーマを同時に考える、という事です。中国に於いては、春立上がりが春節(旧正月)のウィンドーに取って代わります。

まとめると「たかがウィンドー、されどウィンドー」だと思います。ご存知の通りこちら中国マーケットは世界中の外資系ブランド、世界を研究しているローカルブランドが犇めく、既にワールドカップ、いやオリンピック級の戦いが繰り広げられている激戦地。ウィンドーでの差別化が不可欠だと確信しています。絶対にウィンドーにプロップスが必要という事を言いたいのでは無く、折角ディスプレーをされるのであれば、適当にコーディネートをするのではなく、SALEだから残り物、残品感を見せるのでは無く、しっかりとLOOK提案をすべきだと思います。


それでは!

 2013/07/04 22:50  この記事のURL  / 



プロフィール
内田 文雄(うちだ ふみお)
上海在住。2011年 上海にてVMDコンサルティング会社 碧詩商務咨詢(上海)有限公司 設立。現在の仕事は「売れるVMD」を基軸に @中国アパレルに対してのSPA構築セミナー、月/週次指導 A中国、アジア地域に展開する日系ブランドのVMD&インテリアデザインディレクション B中国/日系ブランドへの売場活性化クリニック C新店OPENディレクション D販売スタッフへのVMD教育育成指導。いつでもお気軽にお問い合わせ御待ちしております。 モットーは「VMD IS MY LIFE!」    1984年から(株)ワールドにて数々のブランドのVMD業務に携わり、1993年に上海交通大学に留学、その後上海駐在。2005年4月ファーストリテイリング (株)ユニクロに転職、VMD部門の日本、グローバル(欧米、アジア)全体の責任者として、ユニクロのグローバルVMDの仕組み構築、店舗スタッフ育成指導、国内の大型店、海外グローバルフラッグショップのディレクションを担う。2010年8月ユニクロを退職し起業。 IFIビジネススクールVMD講師。

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