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これを使うとNG ・・・!
前職からずっとVMDだけでなく、店舗内装インテリアに関わるお仕事もさせて頂いています。
今の時代にVMD業務だけを切り取ってお仕事はできません。売場に関わる事全てを一気通貫、点ではなく面で捉える必要があります。

これまでこのブログで何度か書かせてもらっていますが、アパレルリテイルの基本業務構成、重要要素を大別すると「商品」「売り方」「売場」の3つに分けられると考えます。(アパレルリテイルだけでなく、ジュエリー、雑貨、メガネ等など全てに当てはまると思います)

「商品」とは?
・商品そのもの。企画デザイン力が物を言います。ここがこけると総崩れ、企画、デザイン、生産に関わる人だけで担うのでは無く、「売り方」に繋げるマーケティング部門(プロモーション含む)、VMD部門、営業部門の忌憚の無い意見が商品力を向上させます。

「売り方」とは?
・店舗での販売オペレーションだけを指すのでは無く、本部マーケティング部門がリードする、いわゆる販売促進を如何に仕掛けるか?が重要ファクター。いくら高デザイン、高品質の商品を作ってもそれを売る術が無いと、意味を成しません。「如何に売り込むか?」の方針決めが大事です。もちろん「売場」に繋げる為にVMDの関与は欠かせません。

「売場」とは?
・店舗での陳列表現を言います。「商品」を売り込む為の「売り方」が決まると「商品」を売場の何処でどのように陳列表現し、如何にお客様にアピールするか?ここが我々VMDの力の見せ所となります。過去の数値も理解した上でPDCAサイクル、仮説を立て、時には実際の売場を作成し関係部署と議論し方針決定します。

この「売場」という要素には、広義の意味で言うと「器」である「内装インテリア」も含まれます。内装インテリアデザインが「商品」「売り方」に合っていなかったり、妙に革新的だったり、インテリアデザイナー独自の世界観や単にカッコいいからという理由で突っ走りがちです(言い過ぎかも知れませんが・・・)ここに楔を入れさせていただく、つまり「カッコ良くて、売れる内装インテリア」に仕上げるのが私の重要なお仕事になります。

その為に、海外や日本リサーチの際は売場全体表現、商品構成、陳列方法、ウィンドウ表現/訴求テーマ/訴求アイテム、ウィンドウプロップス、販促手法/POPデザイン、内装インテリアデザイン(ファサード、壁面/中島什器デザイン/マテリアル、FRデザイン/数/面積、レジデザイン/位置/サイズ、ロゴ表現、KEY VISUAL表現)ライティング、マネキン/トルソー媒体、BGM、販売スタッフ制服/着こなし、販売オペレーション、VIP会員登録資料・・・など細部、多岐に渡るチェツクを行います。SR(ストックルーム)も偶然SRのドアが開いていれば覗いてチェックを行います(笑)それは店舗面積に於けるSR面積の割合やストック方法が気になるから、もちろん売場の何処に位置するかもチェックポイントです。

私は中国上海をベースにお仕事をしています。これも以前のブログに書きましたが、中国のアパレル企業の皆さんは企業規模の大小に関わらず、欧米のみならず、日本、韓国、香港、シンガポールなどのアジア諸国も積極的にリサーチし、商品、インテリア、VMD、サービスなど全ての分野において。自ブランドに取り入れるべきアイディアを探求しています。ブランド自体の審美眼は肥えていると言えます。

ですので、例えばインテリアデザイン部分で言うと、インテリア会社の方々が日本基盤、日本のマーケットでのインテリア流行傾向を単純に中国のブランドに落としこんだだけでは、目新しさ、斬新さは全く有りません。上述のように海外のマーケットで良いモノを見て来た中国アパレル方々には乏しさすら感じるのではないかと思います。

実例を挙げると・・・
昨年から中国のアパレル、リテイルで非常に多く見かける什器が有ります。それはホテル入口に置いてある、バゲージカート(ラゲッジカート)と呼ばれる御客様のトランクなどを載せて運ぶカートを模した商品展開用可動什器、又はディスプレイ用の什器。中国の1つの百貨店をリサーチすると、メンズ、レディスブランドで最低1つはこの什器が使われています。

これが皆さんも一度や二度目にした事があるバゲージカート

NewYork五番街、バッグブランドのウィンドウディスプレイ。動物達がそれぞれバッグを持ってカートに乗って移動する光景
Tokyo渋谷、某セレクトショップ、リゾートのホテルがテーマ。陳列用として使用
China上海、ドメスティック人気レディスブランド、これも陳列用として使用
China上海、日本のレディスシューズブランド、AG仕上げを施しディスプレイ用として使用
Tokyo新宿、レディスブランド、完全に商品陳列用としてモディファイした可動什器、仕上げ塗装は黒皮仕上げ。
China上海、ドメスティックメンズブランド、カートのR(曲線)を活かし商品陳列用の固定什器製作


如何ですか?これはほんの一握りの写真です。中国内のどこの百貨店、MALLでもほぼ100%に近い確立で中国ドメスティックブランドが、カートそのままの形、またはカートイメージは残しつつモディファイしている什器を使用しています。いままさにこの「バゲージカート仕様ブーム」と言っても過言ではありません。

世の中のインテリアや什器の流行、ウィンドウの演出手法など、日本でプランした物をやれば十分だろう!と思ったら大間違い。上述の通り今の中国マーケットは或る意味、流行モノの模倣も含めた導入スピードは日本以上に早くなっています。
これから中国に進出されようとしているアパレルリテイルに携る、インテリアデザイナー、VMDの方々は、まずは欧米のリサーチと同時に中国リサーチをしっかりとやられる事を御薦めします。NGなモノを事前にキャッチアップする為にも・・・

それでは!






 2013/04/19 01:00  この記事のURL  / 



プロフィール
内田 文雄(うちだ ふみお)
上海在住。2011年 上海にてVMDコンサルティング会社 碧詩商務咨詢(上海)有限公司 設立。現在の仕事は「売れるVMD」を基軸に @中国アパレルに対してのSPA構築セミナー、月/週次指導 A中国、アジア地域に展開する日系ブランドのVMD&インテリアデザインディレクション B中国/日系ブランドへの売場活性化クリニック C新店OPENディレクション D販売スタッフへのVMD教育育成指導。いつでもお気軽にお問い合わせ御待ちしております。 モットーは「VMD IS MY LIFE!」    1984年から(株)ワールドにて数々のブランドのVMD業務に携わり、1993年に上海交通大学に留学、その後上海駐在。2005年4月ファーストリテイリング (株)ユニクロに転職、VMD部門の日本、グローバル(欧米、アジア)全体の責任者として、ユニクロのグローバルVMDの仕組み構築、店舗スタッフ育成指導、国内の大型店、海外グローバルフラッグショップのディレクションを担う。2010年8月ユニクロを退職し起業。 IFIビジネススクールVMD講師。

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