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ディスプレイ備品の宝庫・・・!
常々、VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)という概念には2通りが存在すると思っています。

1つめは(前者)・・・百貨店のVMDが代表ですが、いわゆるウィンドウVPや店内を演出、デコレートする、つまりデコレーターの方々が、季節毎のテーマだったりトレンド、ライフスタイルをプロップスを軸に装飾をして提案を行うというもの。もちろん、マネキンやトルソー等でのLOOK(スタイリング)提案も重要な要素の1つです。

2つめは(後者)・・・アパレル、リテイラーのVMDが代表ですが、いわゆる年間、シーズンの商品企画を基軸に売り込んで行くモノに強弱を付けて、ウィンドウや店内でマネキンやトルソー等のLOOKを中心に服そのものを提案し、そのモノを御客様が分かり易く、触り易く、買い易い陳列を、シーズン、月次、週次単位で仮説立てを行い、実施し、検証、修正を繰り返していく、いわゆるPDCAサイクルに基づいたロジカルVMDです。

私は前者をワールドの卸全盛の時代に学び実践、後者をワールドがSPAに突入した時代とユニクロ時代に学び実践をしてきました。

我々の年代のVMDを生業とする方々の多くは、上記の2つを少なからずやってこられていると思います。言い方を代えると、上記2つのそれぞれを理解してフレキシブルに業務を組み立てる事ができるという事になります。

前者の装飾軸で演出、デコレートが欠かせないタイミングは前者をふんだんに駆使し、後者の商品軸、商品の持つ力で売り込んで行けるタイミングは、LOOKやカラー、商品陳列手法、レイアウトで工夫をして駆使する事が自然と体に染み付いていて、それをバランスで出したり引いたり、強弱をつけながら「売れる売場」を目指して自ら売場作成をしたり、売場作成指導を行っています。


以前のブログにも書きましたが、今の中国(中国アパレル、リテイラー)でVMDと言われるのは前者。でもこれは昔の日本もその道を辿った様に或る意味仕方が無い事だと思います。しかし、韓国のE-LAND社の各ブランドの様にその前者をひたすら愚直に執拗に?継続実施している企業もあります。これはこれで間違いなくブランドの認知、企業の認知にも繋がっていると思います(あの凄いディスプレイ、様々なプロップスを駆使して、楽しいウィンドウ、店内を施しているブランド!)

ですが、今弊社に中国アパレル、リテイラーから続々寄せられるVMDの依頼内容は、圧倒的に後者のVMDです。ただ誤解を恐れずに書かせて頂くと、ブランドの商品企画の稚拙な部分をVMDロジックを用いて誤摩化そうとしている!と感じるのが正直なところです。

それでも、お仕事の依頼があるのにわざわざ上述の様な理由でお断りは出来ません。。。そこで毎回、後者のVMDの意味合い、つまり「商品企画を全てのど真ん中に置いて考えないと、VMDだけを切り取って活用しても単なる化粧を施すに過ぎず、経費を掛けても勿体ないですよ!」と偉そうに諭してしまいます。でも最初にこの考え方を明確に腹に落として頂いておかないと、後々クライアントから「話しが違う!」と言われるのがオチなので、毎回このコミュニケーションに時間を掛けて話し込みます。そうでないとお互いが不幸になりますので。

ただ理解して頂いた後がそりゃもう大変です・・・VMD領域だけなら正直言うと楽なのですが、提案をした手前、企画チームの在るべき体制や、年間/シーズンの各企画会議体の設定(何を結論出しするか迄)、海外マーケット視察同行の依頼、素材選定会議、一点/各色サンプル確認会議参加、代理店向け展示会プランニング/実施、OPEN VMDプランニング、スタッフ教育・・・・と、まるでVMDならぬ「MDコンサルティング」です。でも、こうやって1シーズンを遣り遂げた後は、クライアントも一連の流れが分かり、VMDがあくまでも商品企画の側面を支える役割だと言う事が分かって頂けるようです。


最近、色んな方から「最近のブログは現場感覚に乏しい内容だ!」とか、「VMDの本質をもっと突いて!」と言われ、そりゃ拙いという事で上述の内容になりました。。。


最後に、でもこれはVMDとして寂しい性分なのですが、このクリスマス前になると、コテコテの前者VMDの経験が沸々と湧いて来て「アレもしたいコレもカワイイ」と・・・、上海の某場所に有る「秘密のディスプレイ備品の宝庫」を訪れ、1人ニタ〜としている自分がいます、恐らく他人から見るときっと凄く奇妙なオヤジに見えていると思います。。。(笑)
月に一度はどうしても足が向いてしまう秘密の場所・・・今はクリスマスオーナメントで一杯でした。写真の様な各種ツリーも注文に応じて数が纏まると製作して頂けます



明後日水曜から最高気温7度、最低気温−5度の北京に行って参ります。


それでは!

 2012/11/13 00:00  この記事のURL  / 



プロフィール
内田 文雄(うちだ ふみお)
上海在住。2011年 上海にてVMDコンサルティング会社 碧詩商務咨詢(上海)有限公司 設立。現在の仕事は「売れるVMD」を基軸に @中国アパレルに対してのSPA構築セミナー、月/週次指導 A中国、アジア地域に展開する日系ブランドのVMD&インテリアデザインディレクション B中国/日系ブランドへの売場活性化クリニック C新店OPENディレクション D販売スタッフへのVMD教育育成指導。いつでもお気軽にお問い合わせ御待ちしております。 モットーは「VMD IS MY LIFE!」    1984年から(株)ワールドにて数々のブランドのVMD業務に携わり、1993年に上海交通大学に留学、その後上海駐在。2005年4月ファーストリテイリング (株)ユニクロに転職、VMD部門の日本、グローバル(欧米、アジア)全体の責任者として、ユニクロのグローバルVMDの仕組み構築、店舗スタッフ育成指導、国内の大型店、海外グローバルフラッグショップのディレクションを担う。2010年8月ユニクロを退職し起業。 IFIビジネススクールVMD講師。

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