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黄牛(ファンニュウ)横行!
毎週月曜日は朝から子供服ブランド様の研修で上海市内にある百貨店の売場に入店します。
百貨店OPEN前にお店に入り、昼の12時頃まで売場にて実技と指導を行います。

月曜日の8時半の地下鉄2号線の車内の模様、ご覧の様に日本同様に車内はすし詰め状態、週末の疲れ?か皆うつむき気味です


さて、今日浦東のヤオハン百貨店に行ってみると8Fの子供服売場に、怪しい雰囲気の男性が沢山居て何か妙な感じです。
ヤオハンの子供服売場は中国でも3本の指に入る程、展開ブランド数も多く、ワンフローア全てに新生児、トドラー、マタニティ、ベビーカー、おもちゃなど全てが揃う、見事な売場です。今日よくよく見てみると百貨店の子供服売場の約半分が11/2〜11/11までの販促イベントを行っていて、それを自らの商売にしようとする黄牛、いわゆるダフ屋というのでしょか?彼らがその販促を知り、子供服売場に勢揃いということのようです。

いま実施している販促は、「300元購入すれば、当日のみ使用可能な200元の金券を差し上げます」と言うもの、つまりほぼ40%OFF(300元で購入しても200元の現金がもらえる訳では無く、実質300元で500元の商品を買う事になります、そう言う意味で40%OFFとしています)で子供服が買えるという事になります。
もちろん、各ブランド共に品揃えはキャリーもの、一部秋物など在庫は調整されていますが。この割引に係るコストは全てブランド負担というのも強気のヤオハンらしいやり方です。。。

1F入口に貼られた販促告知のPOP、POPは子供らしくカワイイのですが、これがダークな稼ぎの場になっているとは誰も思わないでしょう・・・


では、どのような手法で彼ら黄牛が利鞘を稼ぐかというと。。。
・基本はお客さんではなく、黄牛がレジに行き勘定をします。

(例1)250元のお買い物をされたケース

250元を買われたお客様に権利がないので、本来なら300元を買って、200元金券と言えば実質40%OFF、その際に、黄牛は大抵20%〜30%OFFで話を持ちかける。つまり、お客様から175〜200元を貰えば代わりに勘定します。お客様にとってはどうせ金券が貰えないなら、20%OFFでもメリットになります。
その後、仮に黄牛がすごく上手に金額300の倍数に合わせられれば、利鞘は14.3%(30%OFF会計)〜25%(20%OFF会計)になります。


(例2)800元のお買い物をされたケース

800元を買われたお客様に400元の権利があります。
お客様がその400元を利用しようとすれば黄牛の出番がないと思いますが、但し800元の買い物に満足していれば、400元の金券は欲しくないわけです。そこで黄牛の出番になります。

大抵は35%OFFの話をお客さんに持ちかけます、つまりお客様から現金を440元を貰えば、代わりに商品の勘定をします。利鞘は(65%−60%)÷65%=7,7%になります。この利鞘の最低計算になります。

かなり大変な作業を何度も何度も繰り返すのですが、あくまでも仮説ですが、ベビー祭1日の売上(上代)が仮に500万元とすれば、上代ベースの60%を対象に利鞘の7,7%で計算すれば、一日稼げる総額は500×60%×7,7%=23,1万元(280万円弱)になります。そりゃ、この商売をチームを組んでやる意味が分かります。。。


レジにたむろする黄牛。真ん中の女性が実際に購入されたお客さん、その御客様に対して言葉巧みにセールスしています
子供連れの3人の親子に見えますが、そうではなく商売が成立した後に、見ず知らずの御客さんに購入した商品が入った紙袋を渡していました・・・お客さんも慣れたもので凄く自然な感じでした


しかし、この悪しき慣習を知りながら、黄牛に稼がせている百貨店側も問題と言えば問題。これが中国と言ってしまえばそれまでですが、ここまで露骨に荒稼ぎの姿を見てしまうと、う〜ん、ん、ん・・・と唸ってしまいました。

子供服売場に大の男数十人がたむろっている環境は決して見れたものではありません。
確か、昨年は上海の別の百貨店で同じような販促イベントの際にお客さんの取り合い、縄張り争いが原因で、黄牛達の傷害事件が起ったのも記憶に新しいニュースです。

今回は、少しダークなネタでしたが、中国の現実を御伝えしました。このヤオハンは年末に向けて24時間営業という荒技もやる百貨店。同時に上述の黄牛が荒稼ぎをする時期でもあります。

それでは!
 2012/11/06 02:25  この記事のURL  / 



プロフィール
内田 文雄(うちだ ふみお)
上海在住。2011年 上海にてVMDコンサルティング会社 碧詩商務咨詢(上海)有限公司 設立。現在の仕事は「売れるVMD」を基軸に @中国アパレルに対してのSPA構築セミナー、月/週次指導 A中国、アジア地域に展開する日系ブランドのVMD&インテリアデザインディレクション B中国/日系ブランドへの売場活性化クリニック C新店OPENディレクション D販売スタッフへのVMD教育育成指導。いつでもお気軽にお問い合わせ御待ちしております。 モットーは「VMD IS MY LIFE!」    1984年から(株)ワールドにて数々のブランドのVMD業務に携わり、1993年に上海交通大学に留学、その後上海駐在。2005年4月ファーストリテイリング (株)ユニクロに転職、VMD部門の日本、グローバル(欧米、アジア)全体の責任者として、ユニクロのグローバルVMDの仕組み構築、店舗スタッフ育成指導、国内の大型店、海外グローバルフラッグショップのディレクションを担う。2010年8月ユニクロを退職し起業。 IFIビジネススクールVMD講師。

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