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黄色旋風・・・フォーエバー21上海!その1
日本には既に11店舗もあり特に新しいネタでは無いですが・・・中国では香港、北京に続き9月29日に上海の南京東路×河南中路の繁華街にOPENしたフォーエバー21(永遠の21歳)旗艦店を、出口調査等含めてじっくりcheckしてきました!
内容盛り沢山の為、2回に分けて書かせて頂きます。

1900年初頭に建築された趣きのあるビル、まるでNYレキシントンAVのブルーミングデールズ近くに有っても良い様な雰囲気です、このように古い建築物をリノベーションし再利用するという事を、NYに習い中国もどんどんやって欲しいと思います
目線を変えて、フォーエバー21の斜め前にあるアップルストアから見る、GAPとフォーエバー21、位置関係お分かりですか?


check日:10/25(木)12:30〜14:30の2時間
ビル:老介福商厦(元老舗呉服店)
面積:8,000平米
営業時間:Mon〜Sun 10:00 AM~22:00 PM
フロア構成:4層(1F/2F/3F/4F レディス、3F メンズ、4Fグッズ/ランジェリー)
      5Fはレストラン、6/7FはOFFICE
ウィンドウ数:1F/2F共に 2箇所ずつ
目的:上海1号店である旗艦店のOPEN1ヶ月の売場/御客様買い回り状況確認
URL:http://www.forever21.cn/

まるで、会社に提出するレポートのようですが・・・(笑)

@全体感
OPENから約1ヶ月が過ぎ、平日の昼間にも関わらず、御客様で一杯。地元の人60%、南京東路という土地柄か地方からのお上りさん30%、外国人10%(上海在住、観光客)、ばっくりですが御客様の構成はこんな感じです。

A展開状況
9/末にNY(タイムズスクェア、ユニオンスクェア)で見て来た本場のお店と大枠で同じなのは「商材品揃え(もちろん中国のみの商材も沢山あります)」「売場表現方法」、ただ商材はNYの方が大物アウター類が多かった様に思います。ただ大きく違うのは「プライス設定」と「雑貨比率」。プライスはモノによりますが米国と同額か8掛けのモノも有りマチマチ、雑貨はバリエーションは変わらないのですが、4Fフロアーの1/3程を用いゆったりと集積展開していること、そして各フロアーにも分散させ、LOOK傍には必ず雑貨を2重、3重展開して御客様の目に止まる機会を創出している事、これは本国以上に徹底をしています。

BVMD
グローバルで共通のVMD要素「規則性の有る什器配列」「壁面構成」「分かり易いカラーリング」「雑貨を絡ませたウェアリング」「買い回りし易い広い通路」など等は、この上海旗艦店でも愚直に実践されていますが、フォーエバー21独特の特別なプロップスを用いたVPは実現されず・・・8,000平米という巨大、且つ4層の為か、本国からのVMD支援不足か・・・「らしさ」に欠ける売場表現でした。
ですが、「雑貨を絡ませたウェアリング」は各フロアー共にしっかりと実施されており、客単価UP、SET率UP、つまりは売上UPに繋がる仕掛けを随所にやられています。決して店舗面積が巨大だから埋める為にやっているのではなく、「客単価を上げる為の有効な手法」だからやられています。ブログを見られているアパレルの皆さん、リテイラーの皆さんも是非とも取り入れられたほうが良いと思います。但し間違ってはいけないのは・・雑貨を売場に散らしすぎて、全体感が分からず訳が分からなくなる事、この手法で大事な事は、元売場、つまり雑貨集積の場を明確に作った上で、雑貨をLOOKに合わせて持ち出し展開をさせる、という事です。つまり、二重展開をやるという事です。店舗面積が50平米でも実行すべきことだと思います。

C御客様買い回り状況
丁度昼休みの時間帯という事も有り、近所のOLさんが主流、その後時間が経つ毎に主婦層も多く来店。御客様の95%が女性、残りが男性ですがほとんどが女性と同行して来た彼氏や旦那さんという感じで、男性だけの来店はほんの僅か。メンズの売場面積も3Fの1/5程度(150平米)と始めから男性客に期待はしていない事が分かります、これは本国も日本も全て同じですね。

D競合比較(レディスのみ)
*ファッション感度、御客様のターゲットから鑑みるとZaraでは無くH&Mがコンペチター。以下あくまでも中国マーケットでの肌感覚の比較となります。
・プライス
プライスは全アイテムをならして見てみると、中国で展開しているH&Mよりも1〜2マーク安い感じ。
・商品構成/MD
大きく、「トレンド」「綺麗め」「ベーシック」「ランジェリー」「雑貨」の5つのカテゴリーで乱暴に比較すると・・・

    フォーエバー21 VS H&M
トレンド      40% 35%
綺麗め       25% 30%
ベーシック     15% 15%
ランジェリー    5% 10%
雑貨         15% 10%

そもそもの2つのブランドの商品構成の基本が有り、それを中国マーケットを攻めるに当たりそれぞれのブランドで練られた商品構成の方針だと思います。その観点で見てみると・・・。

明らかにフォーエバー21の方が「トレンド」「雑貨」構成比が高い事が明らか、本国米国でもここまで高くは無いと思います、この事を中国ファッションリテイルの重要要素、「世代別軸」「80后」(〜33歳)「90后」(〜23歳)で見てみると、ファッション感度が高く新しいモノ好きの「90后」世代をターゲットに「トレンドアイテム」、豊富な「雑貨アイテム」を品揃えする事で勝負を仕掛けて行くのがフォーエバー21。逆に働く女性が多く、管理職、役職者の多い「80后」世代をターゲットに「綺麗めアイテム」「ランジェリーアイテム」の構成比を上げ勝負をしているH&M、という仮説立てもできるのでは?と思います。あくまでも全くの仮説になりますが。。。

更に言うと、「80后」をメインターゲットに認知を上げ着実に実績を上げ、且つイメージ、ターゲット、プライス、クォリティ面で上述2つのブランドの上を行くのが中国マーケットで先行しているZaraだと思います。Zaraは5つのカテゴリーのバランスがうまくとれていて、ブランドイメージ創出が巧妙、結果としてここまでの店舗数ができても飽きられずにお買い上げ、支持され続けていると思います。

D出口調査
3箇所ある出入り口の中の主出入口に1時間程立ち、入店者と買上げ者、買上率もcheckしてみました。
入店者数・・・約200人/3箇所の入口合計/1時間のみ
買上げ者・・・約 40人
買上率 ・・・約 20%(もちろん、私のcheckスタート前から居た御客様もおられると思います)

平日、昼の状況でこの買上率の高さ、明らかに上述の全体の60%の地元の人達、更に10%の外国人、合わせて7割りを占める人達が「目的を持って買いに来られている」事が分かります。まだOPENして1ヶ月という目新しさ、国慶節の人ごみを避けて平日にゆっくり買物を、という人達の来店がこの入店者数、買上率を支えていると思います。

更に夕方〜夜にかけたは更に御客様の数が増え、買上率、売上も上がっていると思います。
全く余談ですが・・・1Fの3箇所の出入り口にガードマンが立っておらず不思議に思っていると、丁度2時から立ち始めました。つまり2時から客数が増えるという事でのシフト組みなのでしょう、土日等は朝からのシフトかも知れませんが。。。

薄いKNIT+シャツ+ボトム、肌寒くなって来た上海では「?」と思う打出しですが、ウィンドウを見てその商品を買い上げされています
1Fもう1箇所のウィンドウ、こちらも淡いカラーで、KNIT+シャツ+ボトムの打出し、まさに実需のLOOK、来週から11月、3Fにはコートがしこたま揃っているので徐々に打出してくるでしょう
1Fの高い壁面を使って、ウィンターマリンで提案
上記売場を3Fから見るとこんな感じ、「規則性のある什器構成」という意味がお分かりかと思います(若干ずれていますが・・・)
メンズコーナー、売場の中では若干ですがご覧の様なプロップスを用いています、LOOKもダウンを打出し
4Fの雑貨フロアー、リアルマネキンを用い蛍光カラーでLOOK提案
靴のバリエーションも豊富、190元〜600元と様々、お買い得だと思います
ロングストールの陳列、アウターと絡め長いストールを更に強調させる見せ方



このフォーエバー21の周辺にはGAPが出店しているほか、今後幾つかのカジュアルブランドも年内中に出店を計画。米カジュアル衣料大手の激戦地となりそうです。
次回は「その2」をUPさせて頂きます。

それでは!



 2012/10/26 01:20  この記事のURL  / 



プロフィール
内田 文雄(うちだ ふみお)
上海在住。2011年 上海にてVMDコンサルティング会社 碧詩商務咨詢(上海)有限公司 設立。現在の仕事は「売れるVMD」を基軸に @中国アパレルに対してのSPA構築セミナー、月/週次指導 A中国、アジア地域に展開する日系ブランドのVMD&インテリアデザインディレクション B中国/日系ブランドへの売場活性化クリニック C新店OPENディレクション D販売スタッフへのVMD教育育成指導。いつでもお気軽にお問い合わせ御待ちしております。 モットーは「VMD IS MY LIFE!」    1984年から(株)ワールドにて数々のブランドのVMD業務に携わり、1993年に上海交通大学に留学、その後上海駐在。2005年4月ファーストリテイリング (株)ユニクロに転職、VMD部門の日本、グローバル(欧米、アジア)全体の責任者として、ユニクロのグローバルVMDの仕組み構築、店舗スタッフ育成指導、国内の大型店、海外グローバルフラッグショップのディレクションを担う。2010年8月ユニクロを退職し起業。 IFIビジネススクールVMD講師。

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