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ハルビンに行って来ました!その2
前回に引き続き、ハルビン情報 その2です。

ハルビンの色んな百貨店を見ていると日系アパレルが殆ど無い(いや、全く無い)ことに驚かされます。もちろん、過去においてはアパレル各社さんは何度もチャレンジしています(私もワールド時代に幾度もお仕事で訪問しています)、ですが長続きしないようです。

日本ファッションが売れない、と言うのが理由では有りません。前回のブログにも書きましたが、年間MDに占める冬物偏重が要因です。日系アパレルさんはほとんどが中国上海に販売会社を設立され、MDもまずは華東地区(上海、浙江、江蘇省)で対応出来る事を考えていきます。例えば、西南地区(四川省中心)、華南地区(広州、シンセン)までは一部販売開始期(前/後倒し)、スケジュールのコントロールでまだまだ対応は可能です。ですが華北(北京、天津、青島、大連など)で華東と同商材で商売をすると無理が生じ、完全に難しいのが東北地区(沈陽、長春、ハルビンなど)です、正直東北地区で売れている日系ブランドさんは有りません。

よく言われる要因として、以下の2つが有ります。

@冬物防寒対応が出来ていないという理由
Aサイズ対応、パターン修正が考えられていないという理由


@は日本発のブランドでは日本の気候が軸のMD構成になり、どうしても防寒には振り切れず、どちらかというとデザイン、カラーで遊んでしまう傾向があると思います。ですが、真冬は−20度以下になる東北地区では、「防寒」という要素が売れる理由No.1になります。日本の様にアウターも着て、中にもKNIT類を着るという着こなしではなく、東北地区では室内では意外にも薄着、つまり屋外で1着でも暖かい防寒着が期待されるわけです、でも日本の冬物アウターはそこまでの防寒着は必要とされず、企画さえされない。これが日系アパレルが勝てない理由だと思います。

Aは皆さんご存知で良く言われる事ですが、そもそも同じ中国でも、東北の人の体型は少し違います(肩幅や厚み)、という事で「パターン」も大事な要素になります。ですが、日系アパレルさん(下着は除きます、日本のワコールさんは、かなり研究をされているので)は、そこまでの対応はされません。なので、出店をしても短い春夏はそこそこ売上を取れても、長い冬に耐えれず撤退を余儀なくされます、非常に残念ですが。。。

逆に中国で大躍進するEランドグループや韓国アパレルは、上記@Aに関して、非常に愚直にやられるそうです(百貨店さんからのお話)、例えば@AのようなリクエストをEランドのブランド担当者に話しをすると、1ヶ月も経たないうちに、商品企画書がUPしてきて商談し、当該シーズンにはその商材が投入され、結果はもちろん売れるべくして売れるそうです。百貨店、SC/モールのMD責任者の方とじっくり向き合い、相手の必要とするニーズ=自ブランドへのヒント=売れる要因、として取組まれていると聞きました。

更に、これも驚きの事実ですが、広州/シンセンに本部を置く、中国のレディスミセスブランドがハルビン、東北地方で売れ始めているとの事。年間を通じて暖かく、寒い冬が無い気候のアパレル会社が寒い東北地方で売れている。そうです、Eランド同様に、中国全土を攻めて行くには、その地区で売れるMD、デザイン、パターンを研究し、販路を拡げ、売上も好調に推移しているという事。

今回の情報とは関係ありませんが、最近店舗網を増やしている韓国系 BASIC HOUSE社のメンズ「I'M DAVID」、店舗アトモスも良く、若者に支持され出しています、VMDも素晴らしいです、要注目!


日系アパレルさんにとって、上述のこのEランドや広州/シンセンアパレルの話しは頭が痛いのではないのでしょうか?頭では解っていて、日本の本部にも報連相するも、なしのつぶて。。。結果「日本の気候軸の商品構成、MD、日本らしいデザイン、日本人に見合ったパターン」で、中国でも戦えるだろうと勘違いされ、勝負を挑まれ続けます。でも、結果は想像通り。

広い中国全土で事業展開をしていかないのであれば、エリアを絞り日本同様の戦略で○だと思いますが、もし広い中国全土で勝負を挑まれるのであれば、上述のように百貨店、SC/モールさんの意見=実際に商品を購入される御客様の生の声、と認識され真摯に取組まれた方がほうが良いと思います。


今週は久々に武漢に行ってきます、また報告します。

それでは!
 2012/06/18 00:00  この記事のURL  / 



プロフィール
内田 文雄(うちだ ふみお)
上海在住。2011年 上海にてVMDコンサルティング会社 碧詩商務咨詢(上海)有限公司 設立。現在の仕事は「売れるVMD」を基軸に @中国アパレルに対してのSPA構築セミナー、月/週次指導 A中国、アジア地域に展開する日系ブランドのVMD&インテリアデザインディレクション B中国/日系ブランドへの売場活性化クリニック C新店OPENディレクション D販売スタッフへのVMD教育育成指導。いつでもお気軽にお問い合わせ御待ちしております。 モットーは「VMD IS MY LIFE!」    1984年から(株)ワールドにて数々のブランドのVMD業務に携わり、1993年に上海交通大学に留学、その後上海駐在。2005年4月ファーストリテイリング (株)ユニクロに転職、VMD部門の日本、グローバル(欧米、アジア)全体の責任者として、ユニクロのグローバルVMDの仕組み構築、店舗スタッフ育成指導、国内の大型店、海外グローバルフラッグショップのディレクションを担う。2010年8月ユニクロを退職し起業。 IFIビジネススクールVMD講師。

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