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先週末、豫園に行って来ました。 某中国カジュアルブランドさんと取り組むかもしれないので、事前に商品、店舗、VMD、サービス状況、確認が目的。 豫園は言わずと知れた、上海を訪れる観光客が必ず訪れる、代表的な観光スポット。かなり前、私が駐在していた時代には、日本からの出張者を毎回アテンドして、訪問回数は恐らく30回は超えていると思います。今年の3月から再び上海に住み始めましたが、実に3年振り、久し振りに訪れました。 湖心亭の彼方に見えるのは、浦東地区の上海環球金融中心(森ビル)と金茂大厦、こんな風に昔と今が共存して見えてます 地下鉄10号線の豫園駅も豫園から歩いて10分の所にでき、交通の便も格段に良くなっています。それに伴い豫園を取り巻く環境も大きく様変わりしています。 今回訪れたのは、昨年8月にOPENした豫城時尚(Yu Fashion Garden)、豫園の南側に位置し、歴史ある豫園という場所と最新ファッションのミスマッチが妙な雰囲気を醸し出しています。 左が豫園側、写真中央の3層の建物が豫城時尚、周りの建物に意匠を合わせ過ぎて何とも垢抜けません・・・ こんな飲食、お店が入っています、何故UNIQLOが無いのか不思議です・・・ チェックした日は日曜日という事で、外国からの観光客、中国各地からの観光客も数多く見られ賑わいを見せていました。地上3階、地下1階の4層、2Fはあの小龍包で有名なディンタイフォンが入っていたり、1F+2FにはH&M、ZARA、MARKS & SPESER、中国のZARAと呼ばれるASOBIO、レディスでは今中国で凄く売れている、TRENDY INTERNATIONAL GROUPが展開する、Ochily、Five Plus(Ochilyの妹ブランド)もしっかりと店を構え、グローバルブランドに立ち向かっています。 中国のZARA、ASOBIO 市内の名前を忘れましたが或るモールに旗艦店があります Ochilyと左がFive Plus、この姉妹ブランド、以前のONLY、VERO MODA姉妹のような勢いで、中国全土に拡大していっています、メンズのTRENDIANOもこのグループのブランドです 何と言っても、インディテックスグループの4ブランドが揃っているモールは、なかなか見る事ができません(上海市内にはあと何ヶ所か有るそうですが)。ZARA、Bershka、Pull and Bear、そしてstradivarius、ここにはMassimo Duttiは入っていませんが、私がこれは中国でこれから売れるだろうと感じたのは、stradivarius。 右にZARA、左にH&M、それぞれ2層で売場を構えています 更に奥へ進むと、左にPull and Bear、右にBershka、見えていませんが左にstradivariusが有ります 加工に凝ったデニムで298元、ウール混紡のショートコードで498元、PUブルゾンで398元とトレンドを存分に取り入れたアイテムがBershkaやH&Mよりもはるかに安く、客層も10代〜20代前半の女性が多く見られました、比較的買い易い価格設定にされていると感心しました。 2ヶ所有るウィンドウ、右側は店内環境と違い、少しCHIC???奥に見えるコルトンVISUAL、まだ夏物です・・これは頂けないですね 左のウィンドウ、この時期最適な羽織ものをワンピ、トレンカでコーディネート、無理の無い、購買をそそる組合せだと思います、ウィンドウにはリアルマネキン、店内は抽象マネキン、このように1つのブランドで外と中で媒体を使い分ける手法は近年、H&M、ZARAでもよく見られます、理由は、ウィンドウという囲われお客さんが直接触れない空間では、ブランドがイメージする代表LOOKとヘア、メイク等を十分に提案する事が出来る事、同時にウィンドウはある程度長期間展開する事が挙げられると思います。逆に店内は触ってもらってナンボの世界なので、ヘア、メイクが無い抽象的なマネキンを用いて、脱ぎ着がし易いように工夫をしていると思います 店舗アトモスフィーは、薄暗い照明、Bershka同様に音を重視しクラブ的な雰囲気も出しつつ、売場はコーディネート提案が随所に見られ、VMD手法は一目でインディテックスグループのブランドと分かるくらい、バランスの取れた見せ方をしています。 ファサード、ネストテーブルでKNIT、アウター、デニムを展開、雑貨も入口から見える壁面に展開し導入喚起 店内奥の壁面では、アメカジLOOK、ショートダッフルとの組合せ、デニムショーパンを上部目線にハンギングしアピールポイントにしつつ、壁面構成は左右対称で見せ、色、柄が多いにも関わらず、ハレーションを起こさず落ち着いて見えます 今回は少しディティールが多すぎる文面になってしまいました・・・(反省)。 本題に戻します。タイトルにある、「インディテックスグループの出店戦略!」について、日本と中国の違いは、日本はまだZARAとBershkaの2つだけのブランド展開だと思うのですが、中国では下記の表の通り、グループ全9ブランド中、既に5ブランドを展開している中で、今回のモールのように、世代、テイスト、性別をうまく組合せて集中的に兄弟、姉妹ブランドで出店を進めている事が分かります、恐らく欧米においては、インディテックスグループもH&Mグループも同様な手法で出店を加速させていると想像できます、例えば・・・UKのOxford Streetに見られる様な同一ブランドでのドミナント出店戦略という或る意味、面を取るという手法、そして今回のようにうまく自社競合という課題もはらみながらも、グループブランドで面を取りにいく戦略を、他競合に先駆けて中国で仕掛けているインディテックスグループ、先の先を進んでいると思わずにはいられませんでした。 2011/4/30現在、インディテックスグループの世界でのブランド別店舗数 同じく、中国でのインディテックスグループのブランド別店舗数(含む香港) それでは! |