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中国子供服マーケット状況は!
私のブログを見ていただいている方々の中には、子供服業界の方々も多くおられます。事実、日本の某子供服ブランドの方からの問い合わせも頂いております。その方々含め皆さんに、現在の中国子供服マーケット事情を書かせて頂きます。

中国の*一人っ子政策が廃止になって早半年、こちらのSNSサイト等で子供服マーケットの将来の展望を占う記事が増えています。ここ10年で海外からの子供服ブランド進出は目覚ましいが、国内ブランド数は少なく、まだ新規開拓つまりブルーオーシャンマーケットであるが、すぐにレッドオーシャン化してしまうのではないかと予測しています。

*一人っ子政策とは?
中国が昨年2015年で廃止した、1組の夫婦に原則として子供1人しか認めない人口抑制政策。1979年から実施。違反者は罰金を科せられ、職場を解雇されることもあった。当局による強制堕胎は国際的に批判された。2011年までには全国で両親が一人っ子同士なら2人産めるようになり、2014年からは両親のどちらかが一人っ子なら2人産めるようになるなど規制緩和されたが、「2人まで」という産児制限自体は現在も維持されている。


2015年の中国の子供服マーケット規模は、1,372億元(約2兆1000億円)、増長率は8%。中商産業研究院発表の2016年-2021年の中国子供服予測報告によると、一人っ子政策の廃止に伴い、子供服の消費が高まり2020年には1,800億元(約2兆7540億円)に達すると予測しています。

因みに、矢野経済研究所によると、日本の2014年の国内アパレル総小売(ベビー・子供服・洋品市場)規模は、前年比100.7%の9,223億円と、現時点でも中国の半分以下ではあるも、比較的堅調に推移している。

子供の定義を14歳以下とした場合の両国比較を見てみると、中国の子供人口は2015年時点で2,27億人(中国総人口は13,57億人なので、16,7%を占める)、日本の子供人口は2016年時点で1,605万人(日本総人口は1,27億人なので、12,6%を占める)と、子供人口だけを見てみると、中国子供人口は日本子供人口の14倍もいるが、上述の子供服マーケット規模比較は2倍と、一人っ子政策廃止による中国の子供服マーケットには、まだまだ伸びしろがあることが分かります。
また、中国の子供人口2,27億人の内、1、2線都市に住む子供達は1,27億人(約56%)で、この子供達が子供服消費の主力となると予測しています。


中国のアパレル全体のマーケット規模は1兆4368億元(約22兆円)、日本のアパレル全体規模は9兆円と、中国は日本の約2,4倍の規模となっています。
レディス、メンズブランドと比較して、子供服の規模は小さく、一人っ子政策の影響もあり、ようやく1990年代半ばから子供服アパレル企業が発達してきだした。産業のライフスタイルでみると、子供服はまだ「成長期」段階であると言えます。
マーケットには、純粋な子供服アパレル企業だけではなく、NIKE、adidas、李寧、安踏、361度などのスポーツブランド、ZARA、GAP、H&M、UNIQLOなどのSPAブランドも子供服のシェアを高めてきており、ラグジュアリーブランドの、GUCCI、DIOR、FENDI、ARMANI、BURBERRYなども子供服マーケットに本格的に参入しだしています。

既に幾つかの子供服ブランドでは、定番で売れるアイテムも出てきています。UNIQLOで言えばジーンズ、ZARAだとガールズのタイツなどが、人気となっています。
価格も上述の子供服ブランドは比較的高く、或る調査によると毎年平均で、親が女の子の服にかける費用は2-3万元(30万円-46万円)、枚数換算だと70枚くらいのようです。
普通の家庭のお母さんが購入できる服の事例を挙げると、ZARAの夏物で40-60元/枚、UNIQLOで150元前後、JNBYのTシャツで138-300元、綿の長袖シャツで500-600元、という具体的な価格帯も見えてきます。お母さんは自分の服はファストファッションで購入し、子供には良いレヴェルの服を着せる傾向もあるようです。




中国の子供服ブランドで著名なものを挙げると、森馬(Balabala)、太平鳥、美特斯邦威など、20年以上の歴史がある企業となります。現在の中国の子供服業界で活躍するデザイナーや、MD、VMDなどの多くが、これら企業で育ち、子供服業界を牽引しています。

特に森馬のBalabalaが中国No.1子供服ブランドで、2002年にブランドができ、昨年2015年の売上額が70億元(約1,070億円)、店舗数も4,000店、森馬グループの総売上が215億元(3,290億円)ですから、子供服が32%を占めています。
一般的な中国の子供服ブランドの年間売上額が2億元-8億元ということなので、如何にBalabalaが中国マーケットで一人勝ち状態であるかがお分かりになると思います。

中国では子供服企業は歴史が浅く、中小企業がマーケットを占有しており、シェア率が高い大手子供服企業が無い、つまりマーケットが分散しているのが実情です。例えば、2015年の中国TOP10の子供服ブランドを合わせても、子供服マーケットの約10,74%しかなく、2012年度の10%より僅かに増えているだけ。つまり、マーケットシェアがTOP10ブランドに少しだけ集中している傾向があります。TOP3の子供服ブランドのマーケットシェアは僅か5,85%、少し歪な状態になっています。だからこそ、これからの中国の子供服マーケットはブルーオーシャンと言われる由縁になっています。

如何でしたか、中国の子供服マーケット状況は。日本の子供服ブランドにもビジネスチャンスは十分にあると思います。もちろん、どのような戦略で中国マーケットにローンチするか? 自社が得意とするアイテムは有るか? 価格帯はどうするか? 出店施策/販売チャネルは? 日本企画から何を変え、日本企画の何をそのまま活かすか?など等、検討する課題は少なくはないですが、これからの10年以上は期待できるマーケットであることは間違いないと考えます。

それでは!


 2016/07/06 12:30  この記事のURL  / 




プロフィール
内田 文雄(うちだ ふみお)
上海在住。2011年 上海にてVMDコンサルティング会社 碧詩商務咨詢(上海)有限公司 設立。現在の仕事は「売れるVMD」を基軸に @中国アパレルに対してのSPA構築セミナー、月/週次指導 A中国、アジア地域に展開する日系ブランドのVMD&インテリアデザインディレクション B中国/日系ブランドへの売場活性化クリニック C新店OPENディレクション D販売スタッフへのVMD教育育成指導。いつでもお気軽にお問い合わせ御待ちしております。 モットーは「VMD IS MY LIFE!」    1984年から(株)ワールドにて数々のブランドのVMD業務に携わり、1993年に上海交通大学に留学、その後上海駐在。2005年4月ファーストリテイリング (株)ユニクロに転職、VMD部門の日本、グローバル(欧米、アジア)全体の責任者として、ユニクロのグローバルVMDの仕組み構築、店舗スタッフ育成指導、国内の大型店、海外グローバルフラッグショップのディレクションを担う。2010年8月ユニクロを退職し起業。 IFIビジネススクールVMD講師。

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