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勢いが止まらない世界一高い中国のスタバ!
久々のブログ投稿となりました。先週は久々に日本に帰り綺麗な桜を満喫してきました。鋭気を養ったところで、弊社第二四半期に突入したいと思います。今こちらで超人気のスタバでこのブログを書いています。最近何かと話題に上がるスタバですが、ここ最近の円安で異常に高い価格に驚かされます、それでも90后、00后の若い世代はスタバにたむろし、上海市内に続々とできている何処のスタバに行っても満席状態です。思い起こせば、17年前に北京の国貿に中国1号店のスタバがOPENした時は、ガラガラだったな〜と感慨にふけっています。

他が満席の中、比較的に空いている淮海路にあるスタバ


まず価格比較をすると、日本のスターバックスラテ short 330円(中国27元/459円)、tall 370円(中国30元/510円)、grande 410円(中国33元/561円)*1元=17元換算。如何ですか?日本の1,4倍以上の価格です、もちろん本国アメリカと比較すると更に高い価格となっています。
面白いデータがあります、一杯のフラペチーノ tallサイズ(32元/544円)で中国で買えるもの比較です。有名な青島ビールが8本(1本あたり約4元/68円)、一般的な中華まん16個(1個あたり約2元/34円)も買うことができるのです、如何に一杯のスタバが異常に高いかがご理解頂けると思います。

*写真は情報サイト「しらべぇ」から引用


3年ほど前に中国メディアで「中国スタバは暴利をむさぼっている」と話題になりました。日本やアメリカと比較して物価も人件費も中国の方が安いはずなのに、なぜ中国のスタバは世界一高いのか?というのが発端です。
結論を言うと「ブランディングのためにわざと価格を上げている」という事だと考えます。ステイタス性すら感じる中国のスタバ人気は、スタバのブランド戦略によるところが大きいと思います、「高いから売れる」つまり中国や中近東のような富裕層が多いマーケットでは、プレミアムブランド戦略が重要だということ。特に中国の富裕層は「メンツ消費」が多く、購入価格は高ければ高いほど周囲に自慢できるという傾向もあります。価格を高く設定しブランド力を強化することで、客に「スタバに行く自分は品位があり、他の人とは違う」という満足感を与えているのだと思います。上述のように若い層も多いのですが、一番多い層はいわゆるホワイトカラー層、最近流行っているライフスタイルの代表格がスタバなのです。

中国では経済成長に伴い、上海など沿岸部の主要都市では1人当たり国内総生産(GDP)が1万5千〜2万ドル超と先進国並みに達しています。こうしたなか、賑やかさを好む親世代を蔑み、欧米のライフスタイルを志向する「小資(プチセレブ)」と呼ばれる若者が台頭中。小資にとって、おしゃれなカフェに行くのは、ちょっとしたぜいたくの代表格となっています。

少し古いデータですが、2013年会計年度第2四半期報告によると、中国アジア太平洋地区の営業利益率は32%、アメリカ地区21,1%をはるかに上回り、欧州や中東、アフリカ(1,9%)の16,8倍にもなっていることに驚かされます。特に中国の利益率は突出していて、大きな利益をもたらしているようです。ここで得た利益を出店攻勢に活かしているということです。

2015年末段階で中国全土にいったい何店舗の店が有るかご存知ですか?何と日本の倍近い2,000店舗もあるのです。当初の2015年末時点の出店計画数は1,500店舗ですから、計画を500店舗も上回っている勢いです。更に今年2016年中に500店舗を出し、2019年末までに3,400店舗を目指していると、今年の1月にメディアで伝えていました。
12,000店舗もある本国アメリカには及びませんが、海外ではダントツの店舗数になっています。
上海市内の商業施設や公共交通機関を核としたマーケット分布、人口分布図、これを出店施策の根拠としています
実際の上海市内の店舗分布図


スタバに続けとばかりに、カフェチェーン大手も積極的な出店攻勢に出ています、英コスタ・コーヒーは現地企業2社との合弁で14年末時点で、計344店を展開していて、中国を有望市場と位置づけ、2020年には今の倍以上となる900店体制を築く方針のようです。スタバも、コスタ・コーヒーも大都市を中心としたショッピングセンター(SC)などに集中出店するが、商業施設にとっては「客を呼べるキラーコンテンツ」のため、誘致は引きも切らないようです。

世界大手に対抗して積極出店するのが地元勢。コーヒーなど商品の価格はスタバとほぼ同じ。香港のパシフィックコーヒーは国有小売り大手の華潤万家と組み、約260店を展開しています。オフィスビルの1階や病院内など人通りの多い「一等地」に出店。早期に1千店体制を築く方針のようです。
パシフィックコーヒーの特徴は、カフェラテなど一般的なメニューの他に雲南省のお茶をミルクで割った「お茶ラテ」などを用意。また、チマキなどのフードメニューも充実させ、中国の食習慣に合わせた飲み物や食べ物で、スタバでは物足りない層の獲得を目指すなど差別化戦略を立てています。



2015年10月27日の日経新聞より引用



私もまるで中毒者のようにスタバで高いコーヒーを飲む毎日ですが(誤解を恐れずに言うと、私は"スタバに行く自分は品位があり、他の人とは違う"と思ってスタバに行っているのではありません...笑)、スタバの凄いところは儲かっているからそれでいい!というのではなく、古い内装デザインの店舗は最新イメージにリニューアルをしてアトモスフィーを変えたり、朝一番はSETメニューを提供したり、とお客さんにスタバ文化を誇示しつつ、高いコーヒー価格の適正化や、サービス向上などの付加価値付けをして、更にファンを拡大しているところだと思います。
最後の表のように、今後もますますコーヒー消費が見込まれる中国マーケット、スタバだけを見ても10年後には本国アメリカの店舗数を越えているかもしれません、将来いったいどのようになっていくのか?楽しみでもあり不安でもあります。

それでは!



 2016/04/08 13:00  この記事のURL  / 




プロフィール
内田 文雄(うちだ ふみお)
上海在住。2011年 上海にてVMDコンサルティング会社 碧詩商務咨詢(上海)有限公司 設立。現在の仕事は「売れるVMD」を基軸に @中国アパレルに対してのSPA構築セミナー、月/週次指導 A中国、アジア地域に展開する日系ブランドのVMD&インテリアデザインディレクション B中国/日系ブランドへの売場活性化クリニック C新店OPENディレクション D販売スタッフへのVMD教育育成指導。いつでもお気軽にお問い合わせ御待ちしております。 モットーは「VMD IS MY LIFE!」    1984年から(株)ワールドにて数々のブランドのVMD業務に携わり、1993年に上海交通大学に留学、その後上海駐在。2005年4月ファーストリテイリング (株)ユニクロに転職、VMD部門の日本、グローバル(欧米、アジア)全体の責任者として、ユニクロのグローバルVMDの仕組み構築、店舗スタッフ育成指導、国内の大型店、海外グローバルフラッグショップのディレクションを担う。2010年8月ユニクロを退職し起業。 IFIビジネススクールVMD講師。

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