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上海の商業施設は、過去のこのブログでも書いている通りで、OPENしてはCLOSEの繰り返しの様相。上海市内だけで2015年のこれからの年末にかけて、知っているだけでも大小様々20を超える商業施設が新たにOPENするようです。 その中で先に撤退/閉店の話からすると、虹橋地区(天山路×婁山関路)にあった百盛(パークソン)は昨年末からずっと閉店SALEを開催していて、ほぼアウトレット化していましたが、今週地下を残して全館閉店しました。この百盛は歩いて10分圏内にあった旧場所から3年ほど前に移転拡大OPENし、当初は地元客で賑わいはしたものの、結果的には客層とテナント(ブランド)のギャップが客数伸び悩みの要因であったと考えます。同時に中国で数多く営業する百盛自体の苦戦も報道で伝えられ、この館もその内の一つであったと言えます。 既にもぬけの殻の虹橋百盛 昨年この百盛の真裏にAPITAを核テナントとする金虹橋広場がOPEN、目の前の百盛と違い、幹線道路に面していないのですがOFFICEビル直結、日本食を中心とした飲食が相当充実しており、昼はホワイトカラー層の利用が多く、そして品揃えが充実したAPITAは地元のローカル居住者、近くに住む外国人で週末のみならず平日も賑わいを見せています。 この事から、現在上海の各地下鉄沿線駅に既存店、または新たに建設している商業施設含め、出店に価する商業施設を如何に探すかですが、纏めると以下のようになると考えます。 1. 客層(昼間/夕方・・・サラリーマン/OL、朝から夕方・・・地元の主婦層) 2. 飲食(中高級レベルの様々なレストラン、フードコート、スタバなどのカフェ) 3. スーパー(生鮮食品を中心とした高品質商材の品揃え) 4. 育児/教育、遊具施設(幼児の能力開発、英語スクール、キッズランド) 5. 駐車場(室内屋根付き、1,000台以上) これらが整っている条件を吟味して、アパレルならアパレル、他のリテイルならリテイルで、エリア(浦西か浦東か)を選別し、自ブランドに適合した先にアプローチをかけられるべきかと思います。 もちろん、百貨店(百盛もここに属します)という商業施設も出店候補先としては有りかと思いますが、付帯条件、出店面積、客層の絞り込み、周年祭などの参画など、条件も多々あり、自ブランドで好きに運営がやり辛い、という側面もあるように思います。 ここ2、3年、特に上海のような1線都市を見ていると、お客さんの購買行動が百貨店から複合商業施設に完全に変わってきています(3線以下の地方はまだまだ、地場の百貨店がリードしているように見えます) 外部はOPAのときのまま 間口は狭く奥行きの長い構造 OPAの時は多くのテナントが入っていましたが、一つのブランドで構成すると奥行きの長さを活かせていて広がりさえ感じます 3層構造、1、2、3階全てレディス、メンズは1階の一番奥のほんの一部 次に淮海路に日本ブランドを集積して営業していたOPAも、今年の春に惜しまれながら閉店、その跡地に明日8/22(土)FOREVER 21(F21)の上海第4号店がOPENします。 F21は上海市内に既に3店舗あり特に物珍しさも無いのですが、上海でのファッションの聖地である淮海路への出店は、急がず適地にじっくり出店を重ねる戦略が見て取れます。元々何をやってもパッとしなかったここの立地ですが、今回はF21OPENで淮海路の客導線がどのように変わるのか?非常に楽しみでもあります。 それでは! |