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最近、南京路と並び上海有数の繁華街である淮海路を歩いていると、やけに空き店舗が増えていると感じています。 以前から南京路はお上りさん、淮海路は地元の人が多く集まる、と言われていましたが、それも昔話で、淮海路とて最近郊外に続々とOPENしているショッピングモールや、地下鉄周辺の商業施設に地元の客を奪われている、という状況だと考えます。 淮海路で空き店舗が目立つのは、淮海中路の特に思南路(角にH&Mが有る通り)から重慶路(南北高架の通り)までの区間に集中しています。この辺りは20年程前の地下鉄が無い時代は、伊勢丹の中国第1号店(華亭伊勢丹)が有ったりと当時の富裕層で一世風靡をしたエリアでしたが、地下鉄が出来てからは駅と駅の間に位置してしまった要因で、人の流れが少なくなり、地下鉄駅近くにiapm、K11等のラグジュアリーブランドを集めた商業施設や、ユニクログローバル旗艦店など話題の店舗が次々にOPENして、周りのテナント料が高騰した事が挙げられます。更に政府の贅沢品消費抑制政策も起因し国内消費の伸びの鈍化、そして何と言ってもEC販売台頭がその背景にあると想像出来ます。 昨年の春に淮海路と重慶路近くに旗艦店をOPENさせた、中国のミセスブランドも半年後には撤退という憂き目に 元々この辺りは、この区の肝入りでローカル企業を多く招致していましたが、皮肉な事にそのローカル企業から、続々と閉店していっています。上述の通り地下鉄駅直結の商業施設は雨に濡れずに買物ができ足り、飲食店も充実し益々便利になり、路面店は全くの真逆で駅からも遠く、雨にも濡れ不便という事だと思います。某不動産サービス会社の予測によると、上海では再来年2016年までに毎年約100万平米の販売面積が誕生する、との事。既にオーバーストアが言われて久しいのですが、もう限界点にきていると思います。追い打ちをかけるような政府の引き締め強化、アパレル、小売、商業施設も含めて、この淮海路界隈のみならず、マーケットとして非常に厳しい局面を迎えていると感じます。 来週は東京出張、話題の商業施設を見に行ってきます。 それでは! |