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或る老舗子供服企業の自己破産申請!
昨日、日本中を駆け巡ったこのニュース、アパレルに関係する皆さんはご存知かと思います。実はこの企業さんは最近まで弊社のクライアント様でした。日本では無く中国国内販売で展開するベビーとトドラーブランドのVMD御指導がその御取組み内容。取組み当初に比べると売場レベル、接客レベルもあがり、顧客も付いて数字も某上海の百貨店では子供服フロアーのベスト3に入る等、少しずつですが上向き傾向になり、地方の百貨店から出店要請の声が掛かる等、将来が期待されるブランドに成長していました。特に日本製であるベビー服については、中国での乳幼児における衛生面、安心、安全面の観点からか、高価格ではありましたが、信頼を得ていました。
ところが、経営改革が功を奏さず残念な結果なってしまいました。上述の通り中国では小規模ながらも、多くの御客様の心を掴んでいたので非常に悔やまれます。

昨日、偶然にもこの発表が有った日に、前々から約束していたためこの会社の国内販売の中国人の営業責任者と夕食を共にしました。私としては午後の時点で今回の事を知ったため、リスケを連絡しましたが、彼曰く「1年間お世話になったので是非とも御会いしましょう」と言われ御会いしました。当然と言えば当然ですが、食事中も営業部門、財務、取引先の百貨店から彼の携帯に次々に電話が入り、その対応に追われている姿がありました。ここで彼の発した言葉にただただ感動してしまいました。

それは「私は営業部の責任者として店舗、店長、スタッフを預かっています。まずは彼女達に給与を確実に支払う事に専念したい。何故なら店長、スタッフ達はこれまで現場を支えてきてくれたから、このような状態になって非常に申し訳ないという気持ちで一杯。自分の今後の身の振り方はその次でいいです」と。如何ですか?日系企業に勤める中国人のこの方の考え方、頭が下がります。普通だと人の事よりもまずは自分の事を考えると思います。このような方は広い中国でも居ないと思います。もちろん、企業が破産するという経験をした人は多くは無いと思いますが、この方のこの日系の子供服企業に対する忠誠心もさることながら、役割として最後迄責任を持って業務を全うされる姿に驚かされました。このような優秀で能力の有る素晴らしい方が中国現地法人に居ながら、今回の日本側の残念なつまずきは悔やんでも悔やみきれません。

この子供服企業は上海に自社工場を保有しており、今後負債を廻り取引先との壮絶なバトルが繰り広げれられる事が想像できます。ですが日本人の工場責任者は事前に今回の事を本社から知らされていて日本に戻り不在、その日本人の方々も最後迄責任を全うされたかった事でしょうが、このような状況下では危険が伴うための判断だと思います。

私自身は、この老舗子供服企業がなくなる事は非常に残念ですが、この中国人の方と廻り会えた事は縁であり、財産だと思っています。今後も彼とは御付き合いをしていきたいと思います。



それでは!
 2013/10/16 16:30  この記事のURL  / 




プロフィール
内田 文雄(うちだ ふみお)
上海在住。2011年 上海にてVMDコンサルティング会社 碧詩商務咨詢(上海)有限公司 設立。現在の仕事は「売れるVMD」を基軸に @中国アパレルに対してのSPA構築セミナー、月/週次指導 A中国、アジア地域に展開する日系ブランドのVMD&インテリアデザインディレクション B中国/日系ブランドへの売場活性化クリニック C新店OPENディレクション D販売スタッフへのVMD教育育成指導。いつでもお気軽にお問い合わせ御待ちしております。 モットーは「VMD IS MY LIFE!」    1984年から(株)ワールドにて数々のブランドのVMD業務に携わり、1993年に上海交通大学に留学、その後上海駐在。2005年4月ファーストリテイリング (株)ユニクロに転職、VMD部門の日本、グローバル(欧米、アジア)全体の責任者として、ユニクロのグローバルVMDの仕組み構築、店舗スタッフ育成指導、国内の大型店、海外グローバルフラッグショップのディレクションを担う。2010年8月ユニクロを退職し起業。 IFIビジネススクールVMD講師。

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