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告知も重要な戦略の一つです
ブランドを外から診る:シリーズ
【告知も重要な戦略の一つです】



「ズバリ!会社はあなたのブランドに、売上の何%を投資していますか?」
これは、欧米のマーケティングやブランドの担当者がよく口にする質問です。

宣伝や販促、キャンペーンなど、消費者に如何にブランドを告知し、
イメージやメッセージを送り、その仕掛けからどれだけの効果(売上げアップ)
が検証できるか。

これは、ブランド責任者に与えられた大きな責務の一つといえます。

日本のタバコ、アルコール、化粧品などの商品開発への投資も重視されています。
ですが、莫大な宣伝販促費をかける業種では、売上の4%くらいが
ディーラー(流通チャンネル)向け、消費者向けの投資に使われているといわれています。






アパレルではどうでしょう。
新ブランドなどで市場にデビューをする場合でも、無名ブランドの告知に対する投資金額、投資項目、投資優先順位などのスタンダード(標準)を持っている企業は少ないと云わざるを得ません。

まずは業界向けの展示会、カタログ作成を考えます。そしてブランドとしてではなく会社の予算枠で、雑誌などへの広告ページの掲載を検討することからスタートするのが一般的な現状ではないでしょうか。

日本と欧米のブランド責任者達との会話の違いは、商品企画のことから話したがる日本人に対して、ブランドのプロデュース企画を話題にする欧米人の視点の相違にあります。

日本企業は、如何に良い商品を開発するかという論議は得意ですが、如何にブランドを「ターゲットに幅広く」「良いイメージで」「限られた投資の中で効果的に」「ユニーク、クリエイティブな企画」で伝えるかという点には時間を割いていません。

どれだけ素晴らしい商品を企画しても、誰も知らない、感動しない、興味を持たない・・・では虚しいビジネスになってしまいます。

・売上げに対して、何%を告知に投資しているか?
・宣伝・販促・キャンペーンなど、どの媒体に投資しているか?
・ブランドイメージをクリエイティブに、且つ的確に伝えているか?
・常に効果を検証しているか?
・投資方法、投資項目、企画などは常にターゲットに向かっているか?
・告知のアイデアを常に検討しているか?

などを再確認しては如何でしょう。

あなたのブランドは「消費者に対して、知名度を上げ、興味を持たせ、購買につなげる」という目的に邁進していますか。
 2015/12/15 10:18  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

マーケティングを俯瞰的に把握する
ブランドを外から診る:シリーズ
【マーケティングを俯瞰的に把握する】


ブランドのマーケティング戦略に関して、その課題やポイントをリスト化すると、その解決方法や改善方法が明確になってきます。


➢ 基本コンセプトの確認
市場や顧客に向けて、競合するであろうブランドと何が違うのか(差別化)が明確になっているかを確認します。ビジネスモデル、商品企画などの独自性を如何に創造するかが、マーケティング戦略全体を構築する上で非常に重要になってきます。 

コンセプト、キーワードやビジュアルなどが、他社ブランドのコピー&ペーストではないでしょうか。
ブランド名を知らない人が、検索窓で「このワードで探せば必ずこのブランドにたどり着きます」というものが必要です。

➢ ブランドイメージの確立
ブランドイメージとは「視覚で表現し脳裏に焼き付くもの」と定義します。つまりこの写真、イメージなどを見たら自分のブランドにたどり着くものを形にすることです。

➢ ブランドポジショニング
ブランドポジショニングとは、顧客や得意先に「カテゴリー、商品テイスト、価格、ターゲット」など市場の他ブランドとの比較/位置づけをすることです。
これによりビジネスのポイントを理解してもらうための設定です。


➢ ロゴ・カラーのアプリケーション
ブランドのロゴやブランドカラーは、その「サイズ、レイアウト、バランス、カラーデータ」など、一度決めたらそれを変更することは許されません。
また、アプリケーションとしてそのロゴを使ったあらゆるものを事前にデザインして、全体的なイメージをまとめておく必要があります。
下げ札やネームからはじまり、ブランドパネルやブランドカタログ、店頭ポップ、Webサイト、プレスリリースや店頭販促物、売場什器、トルソ、紙袋、名刺、封筒、レターへッドなど。
考えつくあらゆるものにブランドロゴとカラーが、バランスよく設定されているかを当初から確認しておきます。

 売場でのカタログが必要なので、その時に作成をしたグラフィック担当者が他社のカッコいいカタログを真似した
 紙袋を作る時に、担当者が自分のイメージでトレンド性のある紙袋を企画する
 Webデザイナーがホームページやショッピングサイトを、ウエブトレンドを参考に独自で作成してしまう。





上記のように、出来上がった各々のコンテンツに統一感やブランドのイメージが感じられないものが多くあります。
それらを必要と感じた時に個別にそれらのデザインをするのではありません。
ブランドとして統一されて見えるように、初期の段階でロゴやカラーがコーディネイトされた状態でのデザインを企画することが重要です。

顧客は売場のポップ、Webサイト、紙袋などを個別に見ているのではありません。視覚に入るこれらが、繰り返し自然に脳裏に焼き付くように仕掛けることが、ブランディングの発想です。

➢ 市場分析
市場分析は、経営者や得意先に向けて「そのブランドが必要である」と認識してもらうために必要な、数値やグラフなどを中心にした情報をまとめておきます。

現在の市場規模や特長、将来の市場の変化予測、年齢やテイストなどの一般的な指標ではなく、担当者が独自に分析した市場の可能性などを掴んでいることが求められます。

➢ 競合ブランド
市場で他人が判断する時に、競合ブランドとの差別化や独自性を分かりやすくセグメントする必要があります。競合ブランドの強みや弱点を、担当者ならでばのビジネス視点で理解し、まとめることが必要です。

➢ ターゲット分析
レディスのクイーンサイズブランドを例にすると、担当者がどれだけターゲットを把握しているかが、マーケティングや商品企画で重要になってくるということが分かります。
例えば、日本のクイーン(肥満体)ブランドをとりあげるとその課題が明確です。
ターゲットの定義や対応サイズと、通常サイズとの比較。シルエットや体系での分析と課題、海外と日本との比較。ターゲットの心理(特にダイエットなどについて)の分析、ターゲットが特に必要としている情報や課題点。ターゲットだけに抽出したアンケートや情報、10年前の同様のターゲットと現在との違い。不満と意欲や夢・・・など、クイーンサイズの担当者だからこそ持っている独自の深い情報が資産なのです。

➢ ブランド投資計画
過去のブランド告知への宣伝・販促費を、経費額と内容で分析/調査します。
そして将来に渡って中期的にどのような告知戦略を取るべきか、それに対してどれほどの投資ができるか、などを予測/検証します。

➢ 戦略図の作成
ブランド事業を構成する担当者と業務範囲を再確認することで、携わるスタッフとどれほど情報共有すべきかを検討します。

➢ 中期予算計画
2〜3年後までの売上/利益予算、投資予算、出店計画、経費一覧など、ブランドの事業損益計画に基づき、時系列に事業計画を組立てるようにします。











 2015/12/08 08:03  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ブランドキーマンを見極める
ブランドを外から診る:シリーズ
【ブランドキーマンを見極める】

ブランド診断は、実際に運営の責任者であるブランドMDや事業部長、企画部長などの方々との面談から始めます。

それらキーマンの人達の考え方を見極めることが第一段階です。
そしてその運営方法、実積、システムなどを再検証します。それらの報告を総合的に経営者に伝え、課題と解決策を提示する・・・病院でいうところのインフォームドコンセント(事前説明)です。



キーマンとの面談時に確認することは次の5つです。

1. あなたは自分のブランドを、どの程度信じていますか?

これはビジネスやブランドに対する信念や情熱をどの程度感じるかなど、情緒的な面を知るためです。ファッションは価値観をどのようにビジネスに繋げるかがポイントで、正解はありません。 
最終的には、キーマンの信念や情熱が周りのスタッフやビジネスの交渉相手に伝わるのです。
その人のキャパシティーがブランドの可能性に反映すると断言しても過言ではありません。


2. あなたは自分のブランドを分かりやすく説明できますか?

これはまったくビジネスやブランドを知らない第三者に短時間(15分くらい)で簡潔に印象的に説明、プレゼンができるか、を確認します。
ブランド紹介やプレゼンテーションに馴れているMDは、その経験を重ねることで相手が理解できる簡単なキーワードを持っています。


3. あなたは自分のブランドを形にしていますか?

プレゼンのためにPPTなど資料がどれほど準備ができていますか?前述の「簡単に分かりやすいプレゼン」の資料です。
想定する顧客や相手に「イメージ・写真・図・数値」などが周到に準備されているか、がポイントになります。

相手が社内の経営者層、得意先のバイヤー、メディアや媒体編集者へのプレス広報資料、国内外のライセンシー候補、社内の他部門へのブランド説明、展示会での商品戦略の概要書、メーカーや仕入れ先へのブランド概要と生産依頼をする商品のグレードやポイントなど、あらゆる場面を想定したプレゼンテーション資料が用意されていますか?

このバイブルの資料が完成していれば、コンビニやMACのフランチャイジーのように、明日からでも自分が担当することができるのです。
特にライセンスビジネスは、ほとんどと云っていいほど、このブランドプレゼンテーションが成否を握っています。


4. あなたは自分のブランドをビジネスの仕組みにしていますか?

ブランドが利益を上げるための、独自の仕組みや仕掛けがあるか。
それとも毎年企画した商品を同じ売場やチャンネルで販売するだけなのか、を確認します。
ビジネスマンが興味があるのは、このブランド(ビジネス)が如何に自分に利益をもたらしてくれるかという1点に集約されます。
そうなると単に「感性の良いトレンド商品を、値ごろな価格で提供」というフレーズが一番説得力がないことに気付きます。
儲かる仕組みが商品を通して存在することを、相手に伝えることが一番重要なことです。


5. あなたは自分のブランドの成功シーンがイメージされていますか?

ともかく、目先の予算をクリアーすることが最終目標なのか。
それともブランドとして異業種や異分野へのライセンス、海外への販売契約など、如何に理想とする
ビジネスが具体的に描かれているのかを確認します。これで戦略と自信の度合いを見極めます。
夢物語のような話でも、プレゼンテーションやブランドのメリット、紹介を通じて
肌で「この戦略の企画(ブランド)は検討に値する」と思うのは、如何にその成功シーンを共有できるかにあります。
 2015/12/01 10:17  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

プロフィール
早田 敬三(そうだ けいぞう)
株式会社レナウン初代ミラノ駐在員として、ライセンス、現地生産企画のオペレーションを担当。帰国後、婦人企画、新規開発、紳士ブランド開発なども経験。
1998年Michael St John氏Venticinque Italia srl.社(本社ミラノ)をパートナーとして株式会社アドスインターナショナルを設立。
イタリア企業の日本市場進出のマーケティングコンサルタント、国内企業のブランド再構築プロデュースを手掛ける。

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