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商品企画戦略の課題をリスト化する
ブランドを外から診る:シリーズ
商品企画戦略の課題をリスト化する




シーズンやスケジュールに追われて商品企画の業務が流されていることが
少なくありません。

一度、再検証をするつもりでMDとデザイナーなど企画チームで
見直しをお勧めします。



【商品企画の構成やアイテム群の設定について】
・ニット、布帛、C&Sなど、生産上での特徴やメリットの有無がある場合は、その商品をブランドにとっての強みとして強調しているか?
・トータルファッションでありたいと固執するために、すべてのアイテムを揃えようとしていないか?
・企画したいアイテムや、こだわりたいデザイン企画を全体像なしに決めていないだろうか?
・提案してくるメーカーの商品を選択するだけの、商品群決定になっていないだろうか?

【情報収集のリサーチ方法】
・競合ブランドの店舗での、売れ筋リサーチ(数値データが一貫しているか?)
・雑誌での、商品情報/編集傾向のリサーチ(いつもターゲットに絞った雑誌などになっているか?)
・素材メーカーでの、引き合い情報リサーチ(素材展示会、生地展示会などのリサーチは?)
・ターゲット消費者の、定期モニターからのリサーチ(ブランドの定点観測は?)
・海外の主要都市での、気になる商品企画のリサーチ (参考になる海外ブランドは絞られているか?)
・自社ブランドの販売実積の分析を、次シーズンへのリサーチとする (シーズン毎の実績の一覧はあるか?)

【デザイナーなどクリエイターの選択基準】
・ブランドにとっての感性と、クリエイター本人の感性が合っているか?
・デザイナーの過去の取扱いブランドが自社ブランドに類似しているのでは?
・モノ作りの商品知識を最低限保有しているか?
・ロットやコストなど数字観念を保有しているか?
・ブランドのポジショニングや、顧客の期待を正しく理解しているか?
・原料の取扱いや品質管理などを理解しているか?
・時間、スケジュール、経費などの事業管理のセンスがあるか?
・社内外での人間関係が友好であるか?

【品質管理、素材情報など製品責任】
・品質管理の基準ポイントを理解しているか?
・品質管理上で起きやすい問題点を事前に理解しているか?


上記を一覧化して個別に検証すると、過去の慣れや経験などで
当然と思い込んで再度チェックをしていない場合があります。

わかりきっていると決めつけないで個別リストで要、不要を再確認することも大切です。


 2015/09/28 10:38  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

商品企画を俯瞰的に把握する
ブランドを外から診る:シリーズ


【商品企画を俯瞰的に把握する】

企画戦略は、商品の企画/製造/販売を、俯瞰的に構築することを目的とします。



『ディレクションの確認』
ブランドとしてどのようなイメージを消費者に向けるかを仮説として、その商品化を具体的に検討をします。
市場環境や社内でのブランド別の位置づけを再度確認して、中期的にどのようなビジネスを目指すかを計画します。ディレクションはMDがデザイナーに商品のグレード・イメージ・ターゲットなどを大局的に伝え、ブランドとしての商品構成群の割合を指示して、その範囲での商品企画を依頼します。そしてそれを箇条書きでリスト化します。

『ブランドイメージの確認』
ターゲットがどのようなシーンでどのようなアイテムを着るかというイメージを共有する必要があります。またターゲットの特性や心理、ライフスタイルなどを仮説化することで、より商品企画へのイメージが共有できます。
それらのイメージをリスト化します。

『商品構成枠の設定』
春/夏で200品番などシーズン別企画総点数などを仮設定します。
その中でトップスボトム、ニット、C&S、インナー、アクセサリーなど商品群での企画点数の目安。上代戦略や原料政策、メーカー対応など個々のデザインに入る前に商品の全体像を介在して、デザイナーと共有することを目的とします。
これらの商品構成枠の、表とリストを作ります。

『消費者ターゲット設定』
ターゲットがどのようなライフスタイルを送っているかの想定から、ブランドとしては何を供給、提案するかを絞り込みます。
単に40代の女性というくくりではなく、職業、価値観、可処分所得、消費傾向、趣味、などからファッションに何を求め、期待しているかを仮説します。
その折に調査や分析では数値やデータを入力することで、仮説はより具体的になります。
これらのターゲット情報を、イメージ写真と数値でリスト化します。

『競合ブランドと市場分析』
市場の流れや競合ブランドを把握することで、自社のブランドとしてどのポジションをセグメントするかを明確にします。
具体的な競合ブランドを抽出し、顧客視点でなにがメリット(強み)で何がデメリット(弱み)であるかをリスト化する必要があります。差別化という事にあまりとらわれ過ぎず、現実を把握することを第一義に考えます。
これらのデータを分析し、リスト化します。

『商品企画と上代戦略』
予算、受注、出店計画などから、どの商品をどの程度の奥行きで企画/発注するかを想定します。
特に上代戦略は、競合ブランドとの価格戦略や原価率など商品ごとの役割を考えながら企画をし、すべての品番をリスト化します。

『オペレーションとスケジュール』
スケジュールは業務の推移と運営で不可欠で有り、メーカーへの発注と納期、店頭への納品とフィードバックなどすべての部門との情報共有が必要です。
シーズンごとのスケジュールとオペレーションをリスト化します。


 2015/09/18 16:01  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ブランドを見直すリストとは
ブランドを外から診る:シリーズ

ブランドを見直すリストとは

ブランド戦略を見直す!と云ってもどこから手をつけたら良いのかが分からないものです。
そこで、よくある悩みのリスト化をしてみました。


【ブランド戦略の組立て方が分からない】
この章の後半にあるように「商品企画の問題点」「営業企画の問題点」「宣伝企画の問題点」「ブランドへの投資分析の問題点」の4項目について、優先順位をつけて具体的に抽出、解決をします。


【ブランドコンセプトが曖昧と云われる】
商談でも展示会でも、得意先やメディア野担当者に指摘されるブランドには共通点があります。

・マスを狙うあまり、商品企画などの売れ筋を中心に後追いデザインをする傾向がある
・Web、カタログ、ブランド紹介など他ブランドに類似したキャッチコピーやコンテンツの羅列が多い
・そのブランド独自の固有名詞や数字などがない
・ブランドロゴやカラーがほとんど露出されていない
・ブランドの宣伝媒体に一貫性がなく、明らかに場当たり的な宣伝企画のようである

【自社サイトの構築が分からない】
・ブランドの哲学、由来、特徴、小栄など自己紹介にあたる項目
・商品群の構成と商品の情報などカタログにあたる項目
・広報プレスのブランドニュース項目
・ショッピングサイトなど販売サイトへのリンク
・ブログ、Facebook、メルマガ、ツイッターなど消費者とのコミュニケーション項目
・消費者にとってタイムリーなお得情報の項目
・店舗情報
・企業情報、会社情報など基本項目
・問合せなどアクセス項目
などは、どのようなブランドであっても最低限、必要な情報として網羅されているべきです。

【ブランドのロゴやカラーのアプリケーションの基本がない】
・ロゴのデザインバランスや仕様、カラーデータなど、第三者が取り扱う時の標準や使用法を作成しているか (宣伝販促企画編を参照にしてください)
・ロゴやカラーデータがRomや紙焼きで常に準備されていない


【ブランドイメージが構築されない】
・イメージとはズバリ、視覚。統一された表現が繰返し露出がなされていない
・写真やヴィジュアルは雑誌の切り抜きなど、参考資料で独自の制作物としてのデータがない
・ブランド担当者が自己洗脳されすぎているために、気分転換的に毎回ブランドイメージを変え過ぎる

【ブランドMDやキーマンの存在が無い】
・会議やMTGを多数決で決めようとし過ぎるために、責任の所在が曖昧である
・マーケティング/企画/営業/宣伝/プレス広報/仕入など部門間の業務の範囲、責任、情報共有がなされていない
・投資や売上予算などの決定権が曖昧、もしくは現場を知らない上司や事業部長である
・ライセンスなどの交渉が、ブランド担当者でない

【海外戦略への挑戦について】
・交渉する担当者に決定権がない
・語学力がないために、通訳などに交渉を丸投げしてしまう
・契約後、実施する担当者が不明である
・海外ビジネスで、必要予算の事前確保ができていない

【事業の継続と後継者の問題】
・ビジネスの中枢となるキーマンが不在、もしくは経営の後継者不在により、事業の継続が不安視されている
・外部からの投資やM&Aの打診が起き難い場合




ブランドを再構築するという時に、一般的には今のことはさておき、具体的に何をすれば結果が上がるのか?という結論を急ぐ傾向があります。

現状で何が課題であるか、何が不明な点か、などを箇条書きにすることをお勧めします。そしてそれらの課題を理解した上でその「解決方法」を模索することが重要です。

どうしても自分のブランドのことになると「客観性」がなくなり、思い込みや決めつけが多くなります。これらをふまえた上での自己診断が次のステップへの大きな決断が出来る糧となります。
 2015/09/17 05:39  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ブランドを外から診るシリーズ
ブランドを外から診るシリーズ:


ブランドのマーケティング戦略に関して、その課題やポイントをリスト化するとその解決方法や改善方法が明確になってきます。


●基本コンセプトの確認
市場や顧客に向けて、競合するであろうブランドと何が違うのか(差別化)が明確になっているかを確認します。ビジネスモデル、商品企画などの独自性を如何に創造するかが、マーケティング戦略全体を構築する上で非常に重要になってきます。 

コンセプト、キーワードやビジュアルなどが、他社ブランドのコピー&ペーストではないでしょうか。
ブランド名を知らない人が、検索窓で「このワードで探せば必ずこのブランドにたどり着きます」というものが必要です。

●ブランドイメージの確立
ブランドイメージとは「視覚で表現し脳裏に焼き付くもの」と定義します。
つまりこの写真、イメージなどを見たら自分のブランドにたどり着くものを形にすることです。

●ブランドポジショニング
ブランドポジショニングとは、顧客や得意先に「カテゴリー、商品テイスト、価格、ターゲット」など市場の他ブランドとの比較/位置づけをすることです。
これによりビジネスのポイントを理解してもらうための設定です。


●ロゴ・カラーのアプリケーション
ブランドのロゴやブランドカラーは、その「サイズ、レイアウト、バランス、カラーデータ」など、一度決めたらそれを変更することは許されません。

また、アプリケーションとしてそのロゴを使ったあらゆるものを事前にデザインして、全体的なイメージをまとめておく必要があります。
下げ札やネームからはじまり、ブランドパネルやブランドカタログ、店頭ポップ、Webサイト、プレスリリースや店頭販促物、売場什器、トルソ、紙袋、名刺、封筒、レターへッドなど。

考えつくあらゆるものにブランドロゴとカラーが、バランスよく設定されているかを当初から確認しておきます。

・売場でのカタログが必要なので、その時に作成をしたグラフィック担当者が他社のカッコいいカタログを真似した
・紙袋を作る時に、担当者が自分のイメージでトレンド性のある紙袋を企画する
・Webデザイナーがホームページやショッピングサイトを、ウエブトレンドを参考に独自で作成してしまう。

上記のように、出来上がった各々のコンテンツに統一感やブランドのイメージが感じられないものが多くあります。

それらを必要と感じた時に個別にそれらのデザインをするのではありません。
ブランドとして統一されて見えるように、初期の段階でロゴやカラーがコーディネイトされた状態でのデザインを企画することが重要です。

顧客は売場のポップ、Webサイト、紙袋などを個別に見ているのではありません。
視覚に入るこれらが、繰り返し自然に脳裏に焼き付くように仕掛けることが、ブランディングの発想です。

●市場分析
市場分析は、経営者や得意先に向けて「そのブランドが必要である」と認識してもらうために必要な、数値やグラフなどを中心にした情報をまとめておきます。

現在の市場規模や特長、将来の市場の変化予測、年齢やテイストなどの一般的な指標ではなく、担当者が独自に分析した市場の可能性などを掴んでいることが求められます。

●競合ブランド
市場で他人が判断する時に、競合ブランドとの差別化や独自性を分かりやすくセグメントする必要があります。競合ブランドの強みや弱点を、担当者ならでばのビジネス視点で理解し、まとめることが必要です。

●ターゲット分析
レディスのクイーンサイズブランドを例にすると、担当者がどれだけターゲットを把握しているかが、マーケティングや商品企画で重要になってくるということが分かります。

例えば、日本のクイーン(肥満体)ブランドをとりあげるとその課題が明確です。
ターゲットの定義や対応サイズと、通常サイズとの比較。シルエットや体系での分析と課題、海外と日本との比較。ターゲットの心理(特にダイエットなどについて)の分析、ターゲットが特に必要としている情報や課題点。ターゲットだけに抽出したアンケートや情報、10年前の同様のターゲットと現在との違い。不満と意欲や夢・・・など、クイーンサイズの担当者だからこそ持っている独自の深い情報が資産なのです。

●ブランド投資計画
過去のブランド告知への宣伝・販促費を、経費額と内容で分析/調査します。
そして将来に渡って中期的にどのような告知戦略を取るべきか、それに対してどれほどの投資ができるか、などを予測/検証します。

●戦略図の作成
ブランド事業を構成する担当者と業務範囲を再確認することで、携わるスタッフとどれほど情報共有すべきかを検討します。

●中期予算計画
2〜3年後までの売上/利益予算、投資予算、出店計画、経費一覧など、ブランドの事業損益計画に基づき、時系列に事業計画を組立てるようにします。


これらをリスト化することで解決すべき課題が明確になってきます。
 2015/09/11 09:00  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

プロフィール
早田 敬三(そうだ けいぞう)
株式会社レナウン初代ミラノ駐在員として、ライセンス、現地生産企画のオペレーションを担当。帰国後、婦人企画、新規開発、紳士ブランド開発なども経験。
1998年Michael St John氏Venticinque Italia srl.社(本社ミラノ)をパートナーとして株式会社アドスインターナショナルを設立。
イタリア企業の日本市場進出のマーケティングコンサルタント、国内企業のブランド再構築プロデュースを手掛ける。

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