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子供が親への販促ツール
【子供が親への販促ツール】


子供のアクションは親の購買への影響があるとテキサスA&M大学 ジェームス・マクニール教授がリサーチから発表している。

特に食品の衝動買いは、75%がうるさくせがむ子供のせいでおきるのです。
そして母親の2人に1人が単に子供にせがまれたという理由で食品を買っている。
その結果、子供が欲しがるものは、家族全体が欲しがるものになっていくという図式になっています。

まさに侮れないのが、親に対する子供の戦術。

〈泣きわめく戦術〉:世界中で子供がスーパーなどで泣きわめくシーンは珍しく無いですが、米国ではその泣き声に負けてその場で購入するというアクションが多いようです。 日本では逆に親がたしなめて、子供の泣き騒ぐことで親が根負けしたということの方が他人の目に気になる傾向があり、あまり効果的ではないようです。

〈取引をする戦術〉:「チョコレートを買ってくれたら宿題をする」など欲しいものを手に入れるための条件交渉を子供からだされる戦術。日頃の親の動向をよく見ている「賢い子供」はどの条件なら親が折れやすいか、どの言葉に妥協しやすいかを理解しているのです。

〈両親の対抗意識戦術〉:両親や祖父母など自分に愛情を注ぐ人達の間での対抗意識を煽る戦術です。

パパはアイスクリームを買ってくれたよ。ママはどうして買ってくれないの?・・・特に両親が不仲状態や離婚後などにはこのフレーズが効果てきめんのようです。

(母方の)お爺ちゃんはTDLに連れて行ってくれたのに、(父方の)おばあちゃんはどこへも連れていってくれないの?・・・孫に大アマの祖父母からは嬉しい恫喝?のようで、ホイホイと戦術に乗ってしまいます。


〈こっそりカートにそっと品物を入れる戦術〉:スーパーなどで小さいお菓子などをこっそりカートに入れておき、レジで母親が気付く場合。
その場で「ダメって云ったでしょ、これは買いません!」などと言い争いすることが恥ずかしい心理状態を子供は知っているのです。また母親も周囲から「これくらいで怒っていてケチと思われる!」という心理でついついレジを通してしまう確率が高いのです。


子供向けの商品だけではなく、自動車や住宅など大きな購入に際しても子供の一言は決して侮れないことをみんな知っています。



 2015/03/30 13:17  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

クッキー・テスト
顧客心理とブランド!・・シリーズ

【クッキー・テスト】


「ピアプレッシャー」という言葉があります。
これは自分が集団の中で同調していたい、仲間から外れたく無いという圧力を云います。

そのピアプレッシャーの分析の中に「買いそびれの恐怖」というテーマで
社会心理学者ロバート.チャルディーニのクッキーテストという実験があります。

これは人の行動が如何に周囲に影響されるかを調査するものです。




部屋のテーブルに美味しそうなクッキーが詰まった箱を見えるように置いてあります。
「クッキーをいかがです?」と実験者が参加者に尋ねると20%がその勧めに応じて取った。

その次に既に食べた人が多くいたかのようにクッキーのほとんどを除き、
その箱を勧めたらやはり20%がその勧めに応じて取った。

最後にそのテーブルの後ろに実験者が座っているときに、見知らぬ男性が部屋に入って来て全員の前でその箱からクッキーをとって立ち去った。 

その後に実験者が「クッキーをいかがです?」と勧めると部屋にいたほぼ全員が
クッキーを取りに来たのです。


これは他人が欲しがるものを欲しがるという心理で、他人がクッキーを取ったかもしれないというステージでは疑心暗鬼なのに、目の前で実際にクッキーを取った事実を目にした時に「私も!」とアクションを起こすことを証明しています。




自分だけ船に乗り遅れたく無い、買いそびれる恐怖を感じる・・・ということです。



子供に「妖怪ヨーヨー」プレゼントをねだられた時に、親心として理解しても慎重になるものですが、実際におもちゃ屋の店頭でその商品に列を作っているところを見たら、ほとんどの親達は買い損なう恐怖で列の思わず最後尾に並ぶそうです。

顧客の心理を知ることは顧客にアクションを起こさせる・・・本当ですね




 2015/03/24 16:52  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

高額商品の子供向け“青田刈り”販促事情
【高額商品の子供向け“青田刈り”販促事情】

子供のころに刷り込まれたイメージは大人になっても衝動買いに効果的であるとの報告があります。そしてブランド名をおぼえて、製品を使い始める年齢が幼いほど、成人後もずっと使い続ける可能性が高くなります。



米国のシェル石油ではレゴと提携しており、レゴの玩具にシェルのロゴが付いています。またBP(英国)のTVコマーシャルではガソリンスタンドでステーションワゴンに乗った子供達が楽しげに声を合わせてうたっています。
ガソリンという子供には直接関連がない商品も訴える対象を大人ではなく、子供にすることの効果を理解しているのです。

日産がNissanロゴを浸透させるために、米国の青少年サッカー協会を支援するキャンペーンを行ったり、クライスラーは販促用のポップアップ絵本を子供達に当てて何十万部も郵送しているのです。

クスッとくるTVコマーシャルもあります。
ポルシェのTVコマーシャルでは、学校の教室で少年が大人の世界に没頭し、ポルシェをうっとりと思い描くシーンから始まります。 その夢の中で少年はポルシェのディーラーに行き、ポルシェの911を見せて欲しいと頼むのです。そして試乗したあとに営業マンから名刺を受取り、こう云います「20年後にまた来ます」
CMの最後ナレーションは「ポルシェは不思議な魅力があります。欲しいと思う瞬間、初めて手に入れる瞬間があります。そのあいだが10年も20年も離れているのは、本当に辛いものです・・・」と締めくくられます。

笑える中に子供に刷り込まれたら20年という長いスパンでも効果がある戦略を話題化しています。
 2015/03/21 13:15  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

魅せる商品は儲けへのインパクト
次世代のブランドMDへ
センス(感性)とロジック(数字)を強みにする



【魅せる商品は儲けへのインパクト】


10年以上前のことですが、某メンズブランドの
クリエイティブディレクターT氏がオリジナルで
"ぶっ飛んだ企画"アイデア
を探しに、紡績会社の開発部へ足を運んだのです。


そこで見つけたのが、多配色のツイード生地でその紡績会社の中でも
遊び心が過ぎた素材?といわれ、とてもオーダーが入らないであろうと
諦められていた奇抜な生地です。


20数色のカラーネップをリング状に絡めたファンシー素材。
あまりの色数のヤーンの紡績なので、コストもさることながら
生産効率が低く、配色が組めない難物企画?です。

ともかく20mを試織りをしたのですが、
サンプル生地企画でも2万円/m以上もするのです。

T氏はその生地でミリタリータイプの尖ったロングコートを
デザインし、上代を25万円の設定で展示会にかけたのです。

当時「○●紡績との独自コラボ企画」と銘打って、
世界で初めてのマルチリングヤーンを使ったツイード生地!と
大々的に展示会で発表したのです。
限定生産で5着しか生産しないということで、その希少価値を訴えかけます。

たまたま展示会を訪れたイタリアのジャーナリスト
Tommasi氏が気に入ったこともあり、その彼が羽織っている写真に
イタリア人ジャーナリスト推薦!のキャッチコピーを
つけてしまったのです。

元々20mの生地をロングコートを取り切りで5着制作。

このインパクトがある商品が後に繊研新聞でニュースとして取り上げられ、
売場ではその話題で接客のコミュニケーションが出来上がり、
コートをブランドの3周年記念で2名様にプレゼントをするという企画に発展しました。

このプレゼント企画が百貨店やファッションビルのバイヤーや担当者にも知れ渡り、
そのバイヤーの口コミで取材もありました。


たった20mの生地のおかげで・・・
たった5着の商品のおかげで・・・
たった1シーズンのロングコートの企画のおかげで・・・



魅せる商品として企画したこのロングコートが、商品の売上以上に
ブランドの価値を高めてくれる効果があったのです。

商品が売上を作り、その利益を企業に還元することがビジネスですが、
同時に商品がブランドを作り、その価値を企業に還元することも大きなビジネスです。


自分に取って「魅せる商品」が何であるかを改めて考えることは、
売れ筋商品を考えること以上に重要な気がしませんか?


 2015/03/12 14:52  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

東京駅開業100周年記念Suicaはマーケティング効果!?
【東京駅開業100周年記念Suicaはマーケティング効果!?】


先月ニュースになった「東京駅開業100周年記念Suica」騒動。

当初は乗物マニア、JRファンなど一部で知る人ぞ知る・・・という注目された記念グッズ(Suica)の15000枚の限定販売という企画で、口コミで希少価値のオークション対象となる商品でした。

12月20日の発売日当日に5000人の予測に対し、9000人の列が出来るほどの人気ぶりが紹介されました。 そして徹夜組が1500人もいて800mの列が東京駅丸の内に出来たことがニュースになり、結局、当日の販売が混乱を回避するという理由で、途中で中止となり一部の熱狂的なファンがJR職員ともめたというシーンが映し出されたのです。




TVで混乱がニュースとなるほどで、発送可能枚数が10万枚ということにしたら、2月9日の応募締切日にナント499万枚で、配送は最終的には年内まで掛かるらしいという噂も流れています。

当初1.5万枚という企画が最終的に499万枚という330倍以上の販売実積となった事実を見ると、情報の伝達方法、数字、コンテンツなど当事者(JR)からの消費者告知ではなく、TVニュース、新聞媒体が取り上げた二次的効果の凄さを改めて感じるものです。
またTwitterやYouTubeなどのネット媒体もそれらの情報に拍車をかけました。

鉃道マニアではない私ですら、ニュースで大騒ぎしていることに興味を持ち商品がSuicaという実用品であるならば一つくらい申し込んでみようという気になったのです。短期間で「東京駅開業100周年記念Suica」ブランドのマーケティングが予期せぬ展開で偶然にもヒットしたと理解出来ます。

消費者に興味を持たせて、一つくらい購入してみようという欲求を起こさせる心理が330倍の販売実積となった訳です。
ちなみにこのSuicaは2000円ということで、予定の3千万円が100億円近くになったとくことでしょうか。


消費者心理とは商品そのものより、その情報の広がりや取扱いのされ方で途方もない伝播をし、興味や欲望をかき立てるものです。


我々のファッションはビジネスが詰まると「商品企画の見直し」など商品に向けられがちですが、情報のコンテンツや伝播の手法、顧客心理のマーケティングなどを考慮することで可能性が広がることに再認識すべきではないでしょうか。

もし、北陸新幹線の開業Suicaや地方の記念列車の乗車券だったら、これほどの結果はきっと残らないでしょう。

単なる商品至上主義は21世紀の価値観に疑問を投げかけるほどマーケティングの創造力が差別化になっていると痛感します。


 2015/03/09 13:05  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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プロフィール
早田 敬三(そうだ けいぞう)
株式会社レナウン初代ミラノ駐在員として、ライセンス、現地生産企画のオペレーションを担当。帰国後、婦人企画、新規開発、紳士ブランド開発なども経験。
1998年Michael St John氏Venticinque Italia srl.社(本社ミラノ)をパートナーとして株式会社アドスインターナショナルを設立。
イタリア企業の日本市場進出のマーケティングコンサルタント、国内企業のブランド再構築プロデュースを手掛ける。

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