« 2011年11月 | Main | 2012年01月 »
在日英国人から見たmade in Japan
日本(工場)発信ブランドは!シリーズ:その5
《日本の良さを世界に発信させる・・・何度もトライされた永遠の課題、日本ブランドへの期待と魅力を海外視点で再認識する》


イギリス人輪島塗作家スザーン・ロスさんの話

英国人のスザーンさん。大学時代にデザインとアートを学んでいる時に、日本文化に興味を持ち、その時に初めて出会った蒔絵に感激、それが輪島塗りに魅了される最初の出会いでした。

きっと三ヶ月でマスター出来る!?と自信満々で日本で修業を始めたのが1980年代後半、それから人生の半分を能登の輪島で過ごすとは、そのときは想像もしなかったそうです。

彼女の苦労はそこから始まるのですが、最初は「日本語が下手だから、工房に来ないでくれ!」「女には教えないのが職人だ!」と生活に馴染むことが文化に触れる前の最初の壁だったそうです。

1990年にやっと輪島漆芸研修所に合格したものの、「技術は盗むもの!自分で学べ!」と外国人の彼女は「学校って教えてくれる場所じゃないの?」などと納得出来ない日々でした。

日本的艱難辛苦の修業の末、輪島の塗師として活躍するスザーンさんの夢は、この文化を世界に広めたいとのことです。

Made in Japanの文化を世界に広めるキーワードのひとつに、外国人のフィルターでどのように世界に伝えることが出来るか?・・・があります。

日本の伝統文化の職人は自分の世界だけに没頭しているからこそ「職人気質」が生まれるのですが、ともすれば「どうせ外国人には分かりやしない!」と発信者の視点からしか物事を見ない思考があります。

海外で行われるmade in Japanの商品が展示会などに出展すると、日本人にしか分からないディスプレイやハッピを着たスタッフが「これが日本だ!」とばかりに集団でたむろしている風景を見かけます。

漆と地の粉で塗り物に没頭するスザーンさんは輪島塗の人間国宝小森氏に技術指導を受けるが、その師匠である小森氏によると、彼女には従来の日本の職人にはない発想とアイデアが魅力だと指摘しています。

輪島塗の印籠からヒントを得て、MP3のプレーヤーを作ったのも彼女の発想でした。輪島塗の仕上げに豆腐を混ぜる、卵の白味や海藻、灯油など思いもかけないものを工夫する・・・既成概念から解き放たれた発想やアイデアが実は日本文化を海外に知らしめるヒントかもしれません。

日本を客観的に外から見る・・・日本人ではない外国人のフィルターを通して日本伝統芸術を輸出する。

Made in Japanになにか見えてきそうな気がしませんか。
 2011/12/05 00:30  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

プロフィール
早田 敬三(そうだ けいぞう)
株式会社レナウン初代ミラノ駐在員として、ライセンス、現地生産企画のオペレーションを担当。帰国後、婦人企画、新規開発、紳士ブランド開発なども経験。
1998年Michael St John氏Venticinque Italia srl.社(本社ミラノ)をパートナーとして株式会社アドスインターナショナルを設立。
イタリア企業の日本市場進出のマーケティングコンサルタント、国内企業のブランド再構築プロデュースを手掛ける。

Keizo Soda

バナーを作成
出版書籍
QRコード
アパレル業界の情報満載の「アパレル携帯版」
右のQRコードで読み取ってアクセスしてください。こちらからも自分の携帯URLを送れます。 QRコード
最新記事
カテゴリアーカイブ
月別アーカイブ

http://apalog.com/soda/index1_0.rdf
更新順ブログ一覧
リンク集

アパレルウェブ公式モバイルサイト
スタイルクリップ
右のQRコードで読み取ってアクセスしてください。こちらからも自分の携帯URLを送れます。 QRコード