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もはや商品担当では許されないMD 
「求む!ブランドプロデューサー」シリーズ: その3

ブランドの「企画の要」と言われてきたMD(マーチャンダイザー)。
今、このMDの資質が問われています。

今までMDといえば、デザイナーやパ タンナー、コーディネーターとブランドの商品構成や商品企画を決めたり、メーカーと素材やカラー、デザインを打合せ、一から商品を作り上げていく事が主業務でした。




しかし、今ブランドに求められていることは、それらの商品企画業務以外のブランド力をアップさせるマーケティングの仕掛けの組立て力なのです。

商品だけを売場においておけば、通行する消費者が買ってゆく・・・などの発想はとっくに無くなっているのです。

特に百貨店や専門店の集客力に陰りが見えて来ている現在、
ウエブやTV、雑誌、カタログなどの流通の比率が高まっている現在、
情報過多で消費者は興味が無い情報(=ブランド)には見向きもしない現在、
こんな現在にただ漠然と商品だけを作っている会社は「工場」なのです



そこで、求められるブランドの新しいMD像を考え直してみました。
・ ブランドの知名度を上げる為のキャンペーンや異業種とのコラボレーション。
・新規業態や新チャンネルへのビジネス提案企画。
・ライセンス によるブランド価値の創造。
・新規の商品開発に伴う新規のメーカー開発。
・消費者向けのイベント企画。
・広報プレスのニュースリリース原案作りのための話題創作。
・業界への認知度を高める為の雑誌や新聞などへの露出企画など・・・。

この様な「モノ」以外の仕掛けを組立て、 実行することでブランドに貢献するプロデューサー的役割が求められているのが、現在のMDなのです。いわば、ブランドのカギを握るキーマ ンです。キーマンは、ブランドのビジョンと危機感を強く認識するべきであり、戦略眼、ビジネスセンス、人間力の資質が問われます。

会社は、商品のディレクションはもとより、ブランドのビジネスディレクションを求めています。社内対応などの内向きの仕事から、外部の人間と積極的にコミュニケーションを取ってゆく外向きの仕事へと内容が変化しています。

平たく言えば、「ブランドのイメージ作り」を商品以外でどれだけ形にできるかが、 “商品企画だけ”のMDから“ブランドのビジネスディレクションを手掛ける”プロデューサーへの試金石と言えるでしょう。

ブランドプロデューサーと呼べるMDかどうかで、ブランドの成否は決まりますよ。
貴方のブランドでは、MD(マーチャンダイザー)が商品以外のブランドイメージ作りを実践していますか。
 2010/10/30 13:41  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ブレッド&バター
先週末に下高井戸のライブに行ってきました。

ブレッド&バターといっても、今の若い人達はご存じないと思いますが、
70年代の青春を送っていた私たちにとっては、懐かしいのです。

岩沢さん(ブレバタのお兄さんのほう)とは、個人的に仲良くしていただいており
偶然に渋谷の山手線のホーブでバッタリ!。 そこで「早田さんライブに来てよ!」とお誘いを受けて、いざ参上!!という段取りになりました。

岩沢さん親子(娘さんと奥さん)のユニットだけではなく、小室等さん親子とのコラボライブで、観客の40代以降の方々にはバカ受けで、最後はお客さんも一緒に大合唱!!!

本当に久しぶりでした。実は最近むかしのギターを取り出して、バンドをやろうと友人にそそのかされて、チョットだけその気になっている時だったので、楽しい一夜でした。

デジカメで撮ったのですが、ブレていてスミマセン。

久々の青春をしてしまいした。
 2010/10/26 12:47  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

サンエーと東京スタイルから考える!?
15日のサンエーインターナショナルと東京スタイルの統合ニュース。
驚きと「ついに企業の再編劇の始まり・・・が来た!」という気持ちで複雑です。

統合株式移転比率はサンエー1.65に対して、東京スタイルが1。
日経等の新聞記事には両社にとってのメリット「財務力とブランド力の補完」が解説としてありますが、ここで改めて財務諸表やバランスシートから読み取れる「財務力」と数字からは評価が難しい「企画開発力、ブランド力」という2つの評価を考えさせられます。

6月のレナウンのニュースで中国企業からの増資が40億円との報道がありましたが、もし昨年に売却してしまっていたアクアスキュータムという世界的ブランドを保持していたら、40億円が幾らだったのか・・・と皆が考えた事と思います。

企業の価値は最終的には第三者の他人が決めるもので、客観的にはサンエー/東スタの1.65対1やレナウンの40億円も妥当なのでしょう。

私が以前よりセミナー等でお話しさせていただいている「ブランドの3つのメリット」とは、
1.売買利益(ブランドの有無、価値による商品価格設定の違い)
2.ロイヤリティ(ブランドイメージ、ロゴによるロイヤリティ収入)
3.ブランド資産の評価(今回のように企業統合、M&A、によるブランドの資産価値評価)
が挙げられます。

企業の存亡や再編、買収などなった時にその企業が持っている資産としてのブランドが初めて評価されるのです。

ブランド担当者に対して、いずれ訪れる企業再編に向けて、ブランド資産を挙げるように努力しなさい・・・などという発想はなかなかブランド責任者には伝わらないものです。

中小企業の経営者的なブランドMD(事業責任者)であってもでしょう。

しかし、逆転の発想をすると、ブランディングが短期的な売上期待以外に潜在的な企業資産になる・・・と思ってブランドMDが動き出すことも一つの大きな動議付けになるのではないでしょうか。

自分が育てたブランドを10年以内に他社(他企業)に売却してその売却利益を考える・・・ファンドマネージャーではありませんが、そんなしたたかな担当者が出て来ても不思議ではないでしょう
 2010/10/17 23:23  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

少しいい加減なMDが丁度イイ!? 
「求む!ブランドプロデューサー」シリーズ(その1)

アパレルには、デザインする人、パターンを切る人、縫製生産する人、店頭で販売する人など、商品そのものに関わる場合が多く、また「良い商品を作れば売れる」式の発想から、ブランドに関わる人達がすべて商品を中心に動いているような気がします。

しかし、良い商品を目指すことは勿論重要ですが、面白いブランドを目指す場合、「モノ」だけではなく「コト」「情報」に消費者がまず反応することも実感しているはずです。

なにせ情報過多のこの時代は如何に興味があり、面白い、もっと知りたくなる情報がありません。ブランドって最初の情報が到達して、面白いと感じないとビジネスが始まらないのです。

では、その面白い(興味深い)ブランドに するには、どうしたら良いのでしょうか。

ミラノ時代に某カジュアルブランドのマネージャーをしていた友人がいます。彼は、商品開発業務以外に、ブランドやプロジェクトのネーミングやイメージ、アイデアをどのようにしたら面白く(興味深く)露出してもらえるか?に、常に神経を使っているユニークな男なのです。

いわゆる「目立ちたがり屋」で、イタリア人独特の好奇心旺盛の精神です。

彼は、雑誌社の編集担当者、食品や化粧品のマーケティング仲間、飲食店のオーナー、テレビの企画会社担当者、ミュージシャンなど、異業種メンバーとの交流を「コト」「情報」作りの一環であると、とても大切に しています。

ところが、そのような機会で彼は「ぼくのブランドを宣伝してよ」とか「有名人を紹介してよ」などの押しつけは決して言いません。

代わりに「ウチの商品を買ってくれたお客様がある有名人が集まるパーティにウチの○○ジャケットを着ていった時の事なのだけれど・・・」とブランド顧客の話やエピソードなどを面白く話すのです。

異業種の方々からすると、アパレルは「華やかで楽しいビジネス」という印象があるようなので、彼のトークは一つの エンターテインメントとして聞き手に興味を持たせるのです。

彼の魅力は、決して彼から無理にプッシュをしないこと。

そんな彼に、雑誌社の編集担当などは「何か面白いこと無いですかね〜?」とか「一緒に何かしましょうよ!」と誘ってくるそうです。この一言が、彼にとってイベントやキャンペーンなど、ブランドの「コト」を企てる第一歩!


そして、このお誘いは正にプロデューサー的な仕事ですよね。

私が「君って凄いな〜!」と言うと、彼は、はにかんで「ちょっといい加減なプロデューサーが丁度いいんです」と言うのです。

そんな彼のプロデュース手法は、また別の機会に・・・。

ワクワクする様な「コト」を実践しているブランドの話を聞くと、商品を見てみたい!って 思うのは小生だけではないですよね。


それがブランディングの第一歩だとしたら面白いですよね
 2010/10/13 08:51  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

あなたのブランドの「成功イメージ」って何?

どのようなブランドも、売上げが右肩上がりに伸びていくことは難しいですよね。

もし、成功という定義を「目を見張るような右肩上がりの売上げ曲線」とするならば、現在のアパレルブランドはほとんど全敗と言えます。

しかし、中には「ブランド発表後、2年で7億円、3年で12億円と倍増!!止まらない○○ブランドの快進撃!!」などという見出しで業界新聞を賑わせるブランドもあります。すると「御社のブランドの件を新聞で読みましたよ。凄いですね!!売上げ倍増で怖いものなしですよね!」などと周囲におだてられ、業界で一目置かれます。

このような状態を成功と言うのでしょうか。
確かに成功ではあります。

一方、食品業界や飲料業界などを見渡すと、「明治のブルガリアヨーグルト」「グリコのポッキー」「日清のカップヌードル」「カルビーのかっぱえびせん」等、何十年も継続して販売されている、消費者認知度が高い商品がゴマンとあります。


この「継続による認知度の高さ」も成功の証ではないでしょうか。

小生は食品業界、飲料業界、化粧品業界等、異業種ブランドのビジネス実績やデータは殆ど知りません。しかし消費者としては、昔から継続的にその商品を過去に購入している為、ブランド名やパッケージに馴染みがあり、味やブランドの特定のイメージがすぐに湧いてきます。


まずは、 この事実をファッションのブランドに当てはめてはどうでしょうか。

ポッキーやカップヌードル等は、毎年、何百品番も新商品の企画を発表したり、何度も企画を変更することがありません。
ところが、アパレルブランドはシーズン毎の商品やデザイン提案に注力しすぎて、消費者視点でのブラ ンドの認知に関してあまりにもなおざりのように思われてなりません。

ブランドの継続的な認知に必要なものは、新商品開発だけではありませんよね。大体アパレル業界は春夏、秋冬の2回が大きな企画構成の機会で、あとはスポットでの短サイクル商品企画です。 

「商品以外の情報」こそが「継続による認知度」を目指すブランドにとって、顧客に伝えるメッセージです。

それが何なのか。
その情報は信者顧客にとって、魅力的な情報なのか。
伝え方や発信タイミングに工夫はなされているか。
など、検討すべき項目がいろいろとあります。


「ブランドの成功イメージ」を売上、商品、というカテゴリーからチョッと外して、消費者が気になるブランド、覚えているブランド・・・などという視点で考える事も価値があるのではと思っています。

如何ですか。
 2010/10/04 11:38  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

プロフィール
早田 敬三(そうだ けいぞう)
株式会社レナウン初代ミラノ駐在員として、ライセンス、現地生産企画のオペレーションを担当。帰国後、婦人企画、新規開発、紳士ブランド開発なども経験。
1998年Michael St John氏Venticinque Italia srl.社(本社ミラノ)をパートナーとして株式会社アドスインターナショナルを設立。
イタリア企業の日本市場進出のマーケティングコンサルタント、国内企業のブランド再構築プロデュースを手掛ける。

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