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ロシアのファッション考察



モスクワをよく見てないので一概に言えないですが、
少なくともサンクト・ベテルブルグの今回ショーに携わった人々のファッション、
そして街行く人々のファッションは、ほとんど東京と変わらない感じです。

特に暗い色を着ているとか、厚着しているとか、そういうことはなく、
世代ごと、仕事のジャンルごとに割と明確に別れたファッション傾向があったようです。

今回ドレッサーに入ってくれていた若い子達は概してオシャレで、
かなり水準が高かったように思います。
日本のファッション系の学校に行っている子達のファッションとほぼ同じか、
そこからルーズ感を無くした感じ、です。
体型が良く見えないシルエットは選ばないというか、
バランスも良く良い感じでした。

男の子のデニムの履き方も足の長さと形の良さのせいなのか、
バランス良く、ドメスティックブランドを上手く使いこなしているようでした
(ちなみに、どこのブランドか?と聞くとすぐに紙に書いて渡してくれます



サンクト・ベテルブルグは言ってみれば京都のようなもので、
西vs東的な構図がここでもあり、
若者的にはモスクワのファッションや風土は「イマイチ!」らしい。

それでは、30代〜40代の女性はどうかというと、
街を歩いている女性は、
圧倒的にセクシーなウェストマークするファッションが多かったです。
体型が綺麗に見える服。
しかも、アイスバーンの道路でも、ハイヒールでガンガン歩いているからビックリ!


今回のショーのプロデューサーであるガリーナみたいに、
モード系のファッションを好んで着る女性は、
東京と同じく40代以上になるとぐっと少なくなるようです。



写真では分かりづらいですが、かなりアバンギャルドな格好をいつもしていました。
何か、アニメのキャラクターみたいで私はガリーナが大好きでした

そして、女性と男性の職業バランスの状況を通訳のロシア人女性に聞いたところ、
ロシアでは、医者や弁護士など、専門職には女性が多いとのこと。
そして、即答で「女性が強い」と答えていました。

なるほどー、と感心。
女帝の歴史が多くあったせい??
そういえば、ショーの現場でも、
男の子を従えて指示している女の子の姿を多く見かけました。

ちなみに、海外ブランドで見かけたのは、
イタリア系のファッションブランドがほとんどだったという印象があります。
ラフマニノフホテルの近くにあった大型のセレクトショップ系のビルも、
大体イタリアブランドだった気がします。



もっとフリータイムがあれば、中心地以外も見てみたかったところです。

今度はモスクワも行ってみたいです。
また第2弾があることを期待しつつ、
今後もロシアに注目していきたいと思います。
 2008/04/09 15:56  この記事のURL  /   / トラックバック(0)


進化
 昨日は1日リーバイスのお仕事でした。プレゼンテーション&ファッション・ショー&パーティという流れのイベントで、そのショーの部分のスタイリングを全28点やらせていただきました。普段、様々なブランドのショーを行う際に、それぞれの企業の想いや懸けているものを私も感じていくわけですが、今回のリーバイスにはちょっとハッとさせられました。

 ダーウィンの「種の起源」によれば、強い者が生き残っていくのではなく、環境に適した者が生き残っていく「適者生存」なのだそう。環境に適するにはそれなりの進化が必要。進化を促され自らを変容させることが出来た種は生き残り、それが出来なかった種は自然淘汰されていく。

 今回リーバイスは「進化」をとげました。
今日から2週間の展示会でより詳しく世に発表されていくと思いますので、
ここでまだそれを書くこととは出来ませんが、「それリーバイスで欲しかったよね」という商品です

 履いたときのシルエットが明らかに違いますので、早く世の中にこの新商品が出るといいなと思います。
 2008/04/08 10:59  この記事のURL  /   / トラックバック(0)


ロシアDAY4-2

<写真:ランスルー後のモデルへの最終説明。60人近くいるので圧巻>

ランスルーが終わると、
1部の3メゾンに出演するモデル達は全員コレクション衣装へとチェンジ。
セルゲイは各メゾンを回り、デザイナーとモデルと円陣を組み、
何やらお祈りらしきものをして回っている。
ちょっと神聖な雰囲気。

私達2部のメゾンはヘアメイク室へと移動し、
1部のショーから回ってくるモデルのヘアメイクチェンジを待つ。

楽屋にショーの音楽が響いてくる。
ショーは10分以内にそれぞれ終わっていくので、
あっという間にKINOのショーに出演するモデルが、
ヘアメイクチェンジの為にメイク室に戻ってきた。
慌ただしくチェンジが開始される。



ヘアメイクが終わったモデルは次々とバックステージへと戻り、
KINOの衣装に着替えていく。
KINOは3点衣装を着るモデルが14人いるので、
2点目以降の着替えが慌ただしくなる。
フィッティングの時に着せつけを理解出来なかったドレッサーは、
本番は私達スタッフのところにモデルを連れてきて着せつけを完了させるからだ。

ステージ間際の手直しと着せ替えと両方見ながら仕上げていく。
着せつけが間違っていたり、
着替えが間に合わなかったりすることなく無事にフィナーレを迎えた

この瞬間、
準備期間に照らし合わせてみると、
花火のようにパッと華やかに終わるショーのこの一瞬の時間、
この舞台裏だけは記録に収めることが決して出来ない。

こうやってブログに書いてみて、
改めてその時間が空白で記録が無いことに気が付かされる。
この時間の舞台裏はモデルが着替えをしているし、
突如神聖な場に変わり、第3者が写真を撮ることも許されない。
まして私達は本番中は1つ1つのコレクションを仕上げることに集中している。
数々の記憶が積み重ねられているだけ。
その現場に居た人の脳裏にだけ記録されているのだ。

結局、心配していた着替えの問題も素晴らしいドレッサー達の働きで難なくクリア。
ショー直前までこちらのリクエストする作業に応えてくれ、
ショー終了後も綺麗に素早く衣装を元に戻してくれた彼らの技量に感服。
皆、ペテルで服飾の歴史を勉強している学生達。
彼らとは言語を超えて沢山コミュニケーションが取れた。
とても感謝している。



2部のショーが全て終了し、
最後に6人のデザイナーが揃ってステージに出て本番は終了。
1日長かったー



<写真:左からKINOの石川さん、翡翠の伊藤さん、演出家のセルゲイ、エバーラスティングスプラウトのお2人、ギャルソン・シノワのSHINさん>

そして!翌日は秋冬のショーが別の場所で行われるのですが、
私は日本で別のショーが翌々日にあるためあえなく帰国。
そのためショー終了後KINOのスタッフと秋冬のショーの最終確認をする。

このブログにて秋冬のショーの報告が出来ないのは残念ですが、
KINOのロシアでのショーに関しての問いあわせは、
KINOに連絡して頂ければご覧になれるかと思います。
コンタクトURLは下記の通りです。

http://www.kino-inc.com/contact.html

次回ブログで、
私が見て感じたロシアのファッション考察を簡単にしたいと思います
 2008/04/05 01:34  この記事のURL  /   / トラックバック(0)


ロシアDAY4-1


さて、いよいよ本番です。
朝9:00〜リハーサルが始まるので、8:30にはホテルにてスタンバイ。

ショーの構成はというと、
20:00〜3メゾン
22:00〜3メゾン
という2部構成になっており、
インターミッションはカクテルタイムとなっていたようです。

日本の感覚ですと、このショータイムはかなり遅め・・・。
人は集まるのだろうか?とふと心配に。
それでも、夜タクシーでホテルに帰るときに街を観察していると、
けっこう夜遅くまで人が沢山歩いていて、特に劇場周辺は人手が多いです。
文化なのでしょうか

KINOのショーは2部の22:00〜。
それなのに朝9:00〜のリハーサルは早い!!
寝ぼけまなこで到着した「大理石宮殿」。



この宮殿は、エカテリーナ2世が愛人のグリゴーリー・オルロフの為に建てたもの。
グリゴーリーはエカテリーナが女帝になる際のクーデターの立役者です。
ポチョムキンが登場するまではエカテリーナの寵愛を一身に受けてました。

いわゆる観光施設なのに、今回はお仕事のために裏口から入りました。
こういうのってなんだかワクワクです。
裏口には何故かうち捨てられた感じのスターリン像が・・・。



バックステージにはすでに衣装がセットアップされていました。
本来ならモデルごとのラックに衣装をハンギングするのですが、
このバックステージではメゾンごとに衣装が1番〜順番にかけられているだけ。

6メゾンで60人以上のモデルを使用しているので、
とてもモデルごとには出来ないとのこと。
ドレッサーも各メゾンにつき5人しかいませんので、
着替えの面でかなり不安を覚えましたが、
これに関しても議論しても仕方がないことなので彼らにすべて任せることに。



ステジージはというと、ランウェイがなんと鏡で出来ていた!



「パンツが見えちゃう!」という反応をした私達でしたが、
セルゲイ的には開口一番「ワンダフル!」と言って貰いたかったようです。

確かに天井のシャンデリアが下に映り込んでとっても美しかったです。
日本人的にはこの手の会場は特別感たっぷりに感じるのですが、
もしかしたらロシアの人々にとったら特別面白い会場ではないかも?と思いました。

私も、日本での様々なデザイナーの来日ショーの時に感じるギャップなので、
なんとなく今回の会場でもそう感じました。

衣装を着用しないリハーサルが延々5時間続き、
モデルの歩く速度や歩き方などを最終調整し、



束の間の休憩ののち、17:00〜再びランスルーリハーサル。

ピアニストの生演奏も想像を超えて良く、
このあたりさすがだな、と思いました。
あとは本番を迎えるだけ。

1部の1メゾン目が終わったらモデルのヘアメイクチェンジ。
KINOのヘアメイクが仕上がっていくのを確認する。



この続きはロシアDAY4-2でお伝えしたいと思います
 2008/04/03 22:46  この記事のURL  /   / トラックバック(0)


ロシアDAY3


ペテル3日目の今日はモデルフィッティング。
今回ショー用に、前回の春夏40点、今回の秋冬40点を持っていきました。

KINOの今回の秋冬は展示会のみだったので、
ショー用に作るのは初めてで、
まだモデルに着せたことがなかったため、
バランスやお直しはこのロシアでのフィッティングで初めてみる事になり、
それなりに時間がかかると想定。

が、モデル選びがそれなりに良かったのか、大きな問題もなく終了

私達のモデルローテーションの方式がロシア側は初めてのやり方だったらしく、
最初は躊躇されましたが、素晴らしい対応力でてきぱきこなしてくれました。



写真もその場でプリントアウトしてくれ、
素早くコーディネート表を作成してくれました。
モデルの名前がさっぱり読めないですが、
通訳が1メゾンに対して1人付いていたのでコミュニケーションもスムーズ。

途中、ピロシキ(実際はピローグだった)をリクエストする余裕がある感じで、
作業は進みました。

フィッティングが終わると、テストメイクを開始。
春夏用と秋冬用と2人のモデルを用意してくれました。



担当してくれたアーティストの方にイメージを伝えるも、
東京でやったコレクションのメイクや、
ルックブックの撮影のメイクが複雑でとても伝えきれず、
微妙なニュアンスは再現不可でした。
でも、彼女なりに解釈してやってくれたので、
新しいアイデアとして受け入れました。

テストメイクが終わると、
春夏ショー用の生ピアノ演奏のアーティストとの打ち合わせ。
ピアニスト2人の候補がありましたが、
最後に面接に来てくれた男の子に決定!
デザイナーの石川さんの説明を受けるときの彼の目の輝きや、
彼のファッションから判断して、
きっと即興演奏も素晴らしいに違いない!と予測。
DVDを見て貰い、更にイメージを共有する。



そうこうしているうちに、
衣装は梱包され明日のショー会場である「大理石宮殿」に運ばれていく。
ここで衝撃の光景が!
私達は衣装を1コーディネートづつビニールカバーしていくのですが、
こちらではなんと巨大サランラップでラックごとグルグル巻き!
なんか衣装が透明なサナギみたいに変身。
さっき、一生懸命アイロンした衣装の立場は・・・。



が、議論しても仕方がないので、サナギ衣装が運び出されていくのを見守った。
 
そして、明後日の秋冬のショーの音楽や演出プランの最終確認をセルゲイとするために、
彼が帰ってくるのをしばらく待つ。
(この日セルゲイは1日お留守で、スタッフいわく、ペテルで行われるポルシェのローンチイベントのコンペに行っているとのこと)

待つこと30分、セルゲイが戻り、
日本から持っていった音源を元に演出打ち合わせ。
どうやらコンペに勝ったらしくご機嫌。
音楽の順番などを決めて貰い、ようやく3日目が終了

ホテルに帰って、ボルシチを食べ就寝。
明日はいよいよ大理石宮殿にて春夏のショーです。

またDAY4をお楽しみに!
 2008/04/02 23:39  この記事のURL  /   / トラックバック(0)


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プロフィール
芹澤 絵美(せりざわ えみ)
スタイリスト。静岡県生まれ。文化服装学院流通専門課程卒業。サンプロデュース入社。2000年に独立。東京コレクションをはじめ、様々なショーを手がける。その後、雑誌・広告等、撮影方面にも幅を広げている。
現在はニュージランドで暮らし、スタイリストは休業中。

芹澤 絵美  プロフィール
芹澤 絵美のスタイリングはこちら
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