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高騰し続ける土地の価値



欧米とここ10年では中国からの不動産投資によって、
オークランドの不動産価値は日に日に値上がり、
ついに世界で3番目に住宅取得が難しい都市になりました。

特にここ3年の値上がり具合は凄まじく、
「だんだん上がってきたね〜」ではなく、
「え?ウソでしょ、先月よりも5万ドルくらい上がっている!」
と目に見えすぎて値上がり、不動産市場は過熱中。。。

つい先月そんなニュージーランドでは総選挙があり、
37歳の女性首相が誕生したばかりです。
彼女の公約には、この住宅市場の異常な高騰に歯止めをかけるため、
外国人投資家による不動産取得を制限するというものがありました。

外国の投資家は、
新しく建てる家(つまりは空き地)以外は買えないように制限し、
国内の平均的収入の人々の住宅取得のハードルを下げるのが目的です。

彼女が首相になったとき、
「あ〜、じゃぁ徐々に不動産価格も落ち着くのかな?」と思ったのですが、
つい先週、3年に1度政府によって改定される土地家屋の資産価値の発表がありました。

私はそれを見てビックリ!!!!
なんとうちの家の価値が92万ドルになっていたのです。
為替によって円換算は変わってきますが、
こちらでの生活感覚からすれば9200万円と同じです。
2011年度版では46万ドル、2014年度版で61万ドル、
そして今回の2018年度改定で92万ドル!

わずか6年でほぼ倍の価値になっています。

この国では政府が発表するこの価格にだいたい10万ドルくらい付加価値をつけて売買されているので、売買価格は100万ドル超えとなってしまいます。

ワイヘキ島の普通の家でこれなのですから、
オークランドシティのど真ん中は150万ドル〜200万ドル超えになっているでしょう。

この政府発表の不動産価格は、
政府の公式サイトで住所さえ入力すれば誰でも見られます。
気になる物件があれば簡単に過去まで遡って価格の推移を知ることが出来ます。

この価格改定は3年に1度のものなので、
今回の新しい女性首相が誕生する前から準備されていたものですが、
明らかに彼女の目指す方向とは真逆に行っています。

オークランドの住宅を取得したいという人々がたくさんいて、
需要が供給を遥かに上回っているものの値段を下げさせるのは容易じゃない気がします。

国内レジデントの為に理想を掲げて勝利したレイバー党ですが、
今回の37歳の女性首相にさまざまなこの現実が見えているのか私はギモンです。

TPP離脱や外国人投資家の規制など、
国民の声を聞いた公約なんだろうな、というのは分かりますが、
ニュージーランドを取り巻く大きな流れというものが世界にはあって、
その流れに乗るか堰き止めて逆流させるか、
それが良いのか悪いのか、素人には分からない部分を見極めて国を引っ張っていくのがリーダーです。それが彼女に出来るのかどうか?

同じ女性でも、正直ドイツのメルケル首相とは明らかにタイプが違った理想主義者にしか私には見えません。

住宅取得が難しくなったからといって、
安易に価格を下げる政策を出せばいいのかどうか、
それがニュージーランド経済にどのような影響を与えるのか、
あちらを立てればこちらが立たずという風に、答は単純ではない気がします。

私の心も複雑で、
不動産価値があがって嬉しい反面、来年度からの固定資産増税が心配です。。

 2017/11/25 03:05  この記事のURL  /   / トラックバック(0)


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プロフィール
芹澤 絵美(せりざわ えみ)
スタイリスト。静岡県生まれ。文化服装学院流通専門課程卒業。サンプロデュース入社。2000年に独立。東京コレクションをはじめ、様々なショーを手がける。その後、雑誌・広告等、撮影方面にも幅を広げている。
現在はニュージランドで暮らし、スタイリストは休業中。

芹澤 絵美  プロフィール
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