« 「コマンダンテ」 | Main | 今年最後かな »
「4分間のピアニスト」



映画を観ている場合じゃない!
という感じの私なのですが、観てしまいました。

しかも、かなり胸にきました。

「4分間のピアニスト」

無実の囚人、天才ピアニストのジェニーと、
ナチスドイツ時代の暗く重い過去を持つ、老ピアノ女教師のクリューガー。

ハリウッド映画と比較するのもなんなのですが、
この手のお題はいくつかの作品が思い浮かべられる。

なので実はあまり期待しないで観た。
ありきたりの感動を創作しているのでは、と勘ぐっていたのかも。

が、そこはヨーロッパ映画。
ヨーロッパ映画だから、というのもおかしなものだけれど、

切り口も、映像の色合いも、編集も、
もちろん音楽も、そして当然演出も、
だんぜん深みがあり、奥行きがあって、でもライトな感覚もあり、
この手のハリウッド映画作品には観られないヨーロッパ的重厚感があった。

結局最後まで従順ではなく、
自分自身を表現したジェニー。

2人の生き方の相違を妥協させることなく調和させた見事な作品だったと思う。

ナチスドイツ時代の暗い過去を聞かされた時のジェニーの反応。

人は期待通りには動かない。
泣いて欲しいときに泣いて貰えるわけじゃない。
辛い経験をしたことを理解してほしいと甘えるわけじゃない。
その甘えを押しつけ合ってもうち解けられる訳じゃない。

鑑賞者が期待するものはほとんど与えられない。


それでも、最後の最後にこの映画に人が期待するもの、
それは彼女の演奏だ。

ラスト、「自分の音楽」をきっと弾くだろうという期待を裏切らないだけでなく、
ど肝を抜く演奏手法で、ただただ唖然!

そして完璧なラストカット。

久々に強烈に印象に残る映画を観た。


実は、この演奏シーンにはヨーロッパで活躍する2人の日本人音楽家が関わっている。
木吉佐和美氏と白木加絵氏。
この事実はちょっと嬉しい。


主役のジェニー役を演じた、
1200人の中から選ばれた新人ハンナー・ヘルツシュブルングの演技も素晴らしかった。


脚本的には荒削りながら、
人の理解を求めようと作られた映画ではない感じが良かった



「4分間のピアニスト」
原題「VIER MINUTEN」
2006年ドイツ
クリス・クラウス監督作品
公式サイト
http://4minutes.gyao.jp/








*下記アドレスにて
オリンパスのデジタルカメラ「μ1050SW」の取材記事掲載中。
http://www.veritacafe.com/item/081029/vol01.html
 2008/11/25 23:05  この記事のURL  /   / トラックバック(0)


トラックバック

この記事へのトラックバックURL
http://apalog.com/seri-emi/tb_ping/222



プロフィール
芹澤 絵美(せりざわ えみ)
スタイリスト。静岡県生まれ。文化服装学院流通専門課程卒業。サンプロデュース入社。2000年に独立。東京コレクションをはじめ、様々なショーを手がける。その後、雑誌・広告等、撮影方面にも幅を広げている。
現在はニュージランドで暮らし、スタイリストは休業中。

芹澤 絵美  プロフィール
芹澤 絵美のスタイリングはこちら
カテゴリアーカイブ
最新記事
月別アーカイブ
最新トラックバック
更新順ブログ一覧

http://apalog.com/seri-emi/index1_0.rdf
リンク集
QRコード
アパレル業界の情報満載の「アパログ携帯版」
右のQRコードで読み取ってアクセスしてください。こちらからも自分の携帯URLを送れます。 QRコード

当ブログ内の全ての文章・画像・映像の無断転載・転用を禁止します。