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中国始め、アジアの株価暴落、急激な円高という月曜日。 (青山繁晴氏の予測が早くも当たってしまった) なんだか荒れそうな世界経済の最中、 私は、「さよなら、ジャスミン」大作戦実行中。 ジャスミンといってもいろいろ種類があって、 ニュージーランドに多く繁殖しているのは、 「Jasminum Polyanthum(日本名ハゴロモ・ジャスミン」という、 もともとは中国が原産でニュージーランドとオーストラリアに帰化した外来種。 (お茶にも香水にもならない) ジャスミンは蔓性で、 フェンスなどに巻き付けさせ、生け垣として育てている人もいるけれど、 このハゴロモ・ジャスミンはかなり生育旺盛!! 周囲がアスファルトやコンクリートに囲まれているような限られたエリア、 もしくは鉢であればさほど問題は起きないと思うけれど、 林のようなどこまでも自由に広がっていける場所では、 このハゴロモ・ジャスミンは手のつけられない状態になる。 他の樹木に巻き付くのはもちろんのこと、 すぐ近くにそうした足がかりがない場合は、お互いに絡み合って上に上に伸び、 そのうち地上6mもあるような木の枝まで到達し、その木を浸食する。 私はジャスミンに絡みつかれて立ち枯れした木を何本も見た。 このジャスミン、上にだけでなく、地上でもどこまでも這っていく。 地面を這う蔓は、50cm間隔くらいで途中途中根を張り、 万が一どこかで切れても全体が枯れないようになっている。 その途中の根もすべて根こそぎ取らないと、わずか1cmの根からもまた再生する。 しかも、途中に根付いた部分は、 球状に膨らみ、そこから更に四方八方に新たな蔓を伸ばす。 直径1cmを超える蔓の親玉と5mmほどのランナーが、 それぞれ折り重なるように地を這い、一筋縄では抜けない・・・。 それがうちの場合、かなりの広範囲で侵されている。 けれど、そのエリアを使っていろいろ構想があるので、 敷地内に生えているものは、地面が見えるようにキレイに駆除し、 この香りがよい美しい植物には、遠く(お隣さん)で咲き誇ってもらうことに。 蔓を引っ張るので手が豆だらけ。 こういう駆除をしていると、 例の「人間の都合の良いように自然をいじっている」という考えがやはり浮かぶのだけれど、このハゴロモ・ジャスミンはその他の樹木にとっては危険な植物。 枯れたジャスミンが土に還りある程度下草としての役目を果たしているのかもしれないけれど、樹木にとって最適なパートナーとなりえる下草が他にたくさんあるので、それならば確実に土に栄養を与える植物の種を新たに蒔きたい。 外来種だし、このハゴロモ・ジャスミンを駆除して、 ネイティブ・ツリーを植えて、土にニトロゲンを与える下草を繁殖させたい。 ネイティブ・ツリー救助という名のもとの外来種駆除。 人間がコントロールできるもの、数が少ないもの、 は大切にされるけれど、 コントロールできないもの、数が多いものは疎まれる。 万物を愛せないのなら、自然&動植物愛好家とはいえない。 固有種保護、外来種駆除、 どんな理由があろうとも、それは人間の都合。 そう、だから私は動物愛護や環境保護には適当に距離を置いている。 そこにあるがままを愛するのは意外にむずかしい。 |