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改めて見るオフプライス業態の底力
倒産、店舗撤退、既存比割れ―停滞感があふれるアパレル業界だが、オフプライス業態は力強く成長している。ムーディ―ズ・インベスターサービスの報告書によると、オフプライスのアパレル市場占有率は2015年8.8%から2018年10%に拡大が見込まれていて、成長率は6-8%だ。

改めてアメリカの主要オフプライスチェーン、TJマックス、ロス・ストアーズ、バーリントン・ストアーズの業績推移を見てみた(下記図表)。確かに売上前年比も既存比も伸びており、2015年度の粗利益率も28%前後、ギャップ(36.2%)、メーシーズ(39.1%)、ノードストローム(35.0%)と比較しても遜色ない。と言うか、オフプライスチェーンは百貨店・専門店チェーンの過剰在庫も仕入れて売っている訳だから、立派な数字ではないか。

リーマンショック後の不況で、アメリカの消費者、特に若い層はアパレルを買わなくなってしまい、買う時にはH&Mのようなファストファッションかオフプライス、そしてアマゾン、と言われている。それがこの数字に裏付けられているかのようだ。

昨日ご紹介したローワーマンハッタンに開業したウェストフィールドモールの近隣にサックスのオフプライス業態、サックスオフフィフスが開業する予定だ。まもなくウェストフィールドモールの西隣のブルックフィールドプレース内にサックスフィフスアベニューがアンカーとしてオープンする。既に地元では支持の高いリージョナルオフプライスチェーンのセンチュリー21が東側に城を構えているので、オフフィフスは南側を陣取る形で新たなローワーマンハッタン商業地区をはさむような形になる。

以前はオフプライスと言えば、都心から離れた場所で定価店舗をお邪魔しないのがお約束だったが、マンハッタンの最新商業地区のど真ん中に店舗を構えるような時代になった、という点からもオフプライスの力量が伺える。

(図表)筆者がアニュアルレポートから作成

 2016/08/29 08:57  この記事のURL  / 

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プロフィール

平山幸江(ひらやま・さちえ)

アメリカ小売業コンサルタント

1993年よりニューヨークを拠点に活動。Jクルー・ジャパン(伊藤忠プロミネントUSA)、フェリシモ・ニューヨーク、イオンUSA調査ディレクターを経て2010年に独立。

アメリカ市場でのファッション、小売事業展開の実務経験に基づいた市場調査分析、戦略企画が専門。「販売革新」「ファッション販売」他執筆。米国小売最新情報に関する講演。慶応大学及びファッション工科大学卒業。


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